第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、以下の「社是」及び「企業理念」を経営の基本方針としております。

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(2)経営環境

 当社グループが提供する小型建設機械は、住宅建築の基礎工事、水道管、ガス管及び道路等の生活インフラ整備、工場、商業施設及び公共施設などの官民の建設投資をはじめ、衣食住の「住」に深く関わる製品で、人々の毎日の暮らしを支え続けております。

 当社グループの主力販売市場は米国及び欧州であり、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する前における2021年2月期の販売予想は、概ね次のように見込んでおりました。米国におきましては、良好な雇用・所得環境を背景とした個人消費と住宅市場の拡大、及び米中貿易摩擦の緩和による企業の投資マインドの回復が期待され、当連結会計年度を上回る販売台数を見込んでおりました。欧州におきましては、住宅工事やインフラ工事は堅調さを維持すると予想するものの、EU離脱後の通商交渉が難航すると予想される英国はもとより、その他の欧州主要国もマクロ経済の減速感が強まっていることから、当連結会計年度を下回る販売台数を見込んでおりました。この結果、当社グループ全体の販売台数は、当連結会計年度並みになると見込んでおりました。ところが、事態は深刻化し、経済活動が世界規模で大幅に制限されている実情を踏まえ、販売台数は大幅に減少するものと見込まざるを得なくなりました。

 以上により、当社グループの2021年2月期の連結業績は、売上高、利益面ともに一時的に後退すると予想しておりますが、中長期的な将来展望といたしましては、当社製品の需要は継続的に拡大し、当社グループは今後も成長・発展できると考えております。世界的な都市化は今後も衰える気配がなく、都市部における住宅不足、生活インフラの老朽化は、欧米のみならず世界各国で進行しております。当社製品は、街づくりとメンテナンスになくてはならない存在です。世界の建設現場から寄せられるニーズに寄り添い、お客様に選ばれ続ける製品開発を推し進め、事業のさらなる拡大を果たすことにより、当社グループの企業価値の向上につなげてまいります。

 

(3)対処すべき課題

 当社グループでは3年間(2020年2月期~2022年2月期)の第二次中期経営計画を策定し、以下の課題に取り組んでおります。

① 質的・量的に安定調達できる購買体制の構築

 2020年2月期の予算策定において、買入部品の調達量が需要量に対して不足する見込みとなったものの、既存サプライヤーとの連携強化と新規サプライヤーの開拓により、当面の部品調達に目処が立ちました。しかしながら、当社グループの事業拡大に合わせて、建設機械の生産台数が今後も増加すると想定した場合、現在の購買体制及び調達規模は不十分であり、増強が必要と考えております。購買、開発、品質部門が連携し、引き続き以下の施策に取り組んでまいります。

・既存サプライヤーとの連携強化

・新規サプライヤーをグローバルに開拓

・新規サプライヤーへの技術協力、品質監査・指導

 

② 販売ネットワークの強化

 当社製品がお客様に選ばれ続けるためには、アフターサービスのレベル向上が益々重要になると考えております。これまでも、より素早く、精度の高い保守サービスを提供するため、欧米各地で保守トレーニングを実施してまいりましたが、これを強化します。合わせて、保守サービスや保守パーツ販売等のアフタービジネスの拡大に取り組んでまいります。

イ)拠点増強及び新拠点開発

 今後の米国での事業拡大を見据え、米国販売子会社の倉庫を増築しました。現地の製品本体及び保守パーツの在庫量を拡充し、お客様からのご注文により素早く対応できる体制としました。今後は、同子会社の敷地を拡大し、そこにトレーニングセンターを開設し、欧州におきましても保守パーツセンターを開設する計画です。

ロ)情報システムの構築

 GPS機能が付いた情報通信機器の製品本体への搭載を推進しております。これにより、当社グループ及びお客様は、製品の稼働状況をリアルタイムに把握し、故障発生時には素早く対応できるようになります。顧客満足度の向上とアフタービジネスの拡大につなげてまいります。また、アフターサービス業務のためのシステム構築は、販売パートナーごとに個別に行われていますが、これらを統一する統合管理システムの構築を進めております。当社や販売子会社、販売パートナーに分散されていたノウハウや知識を共有することにより、サービスレベルの向上につなげてまいります。

③ 開発力の強化

 市場ニーズに迅速かつ的確にお応えし続けていくため、耐久性、操作性、快適性など当社製品が満たすべき基準を明確化し、設計品質の維持・向上に取り組んでおります。また、排出ガス規制などクリアすべき基準をクリアするのみならず、バッテリー式ショベル等の環境にやさしい製品開発にも積極的に取り組んでおります。これまで培った経験知と新たな工学技術・知識の融合を図り、お客様に選ばれ続ける製品開発を推し進めてまいります。

④ 生産能力の強化

 当社グループの事業拡大に合わせて、建設機械の生産台数は今後も増加すると考えており、生産能力の強化は重要な経営課題であると認識しております。新工場の建設用地を取得するべく、長野県青木村土地開発公社と交渉を進めております。当用地に建設する新工場につきましては、今後の業績動向や中長期的な経営計画の策定と合わせて、設備投資計画の詳細を練り上げてまいります。

⑤ サステナブル(持続可能な)経営の推進

 当社グループは、国連サミットで採択された“持続可能な開発目標(SDGs)”を念頭に、地球に優しく豊かな社会の実現に貢献したいと考えております。中でも、「11. 住み続けられるまちづくりを」は、当社グループの事業領域そのものです。より安全で、より効率的で、よりクリーンなまちづくりを支える建設機械の開発、製造、販売、保守メンテナンスを通じ、広く社会に貢献してまいります。また、バッテリー式ショベルをはじめとした環境にやさしい製品開発や、太陽光パネルによる電力供給を工場に取り入れるなど、環境活動にも積極的に取り組んでおります。さらに、当社グループの従業員が健康で働きがいを持って活躍できる環境整備に努めるとともに、ジェンダーや国際性の面を含むダイバーシティーな人材登用を推進します。

 

 なお、第二次中期経営計画の最終年度(2022年2月期)の数値目標を以下のとおり定めています。

 

 

2020年2月期

実績

2022年2月期

数値目標

売上高

1,159億円

 1,300億円

営業利益

 126億円

  155億円

買入部品の海外調達比率

  30.9%

   35%

為替レート

米ドル

英ポンド

ユーロ

人民元

 109.21円

 139.49円

 121.46円

 15.82円

 108.00円

 140.00円

 122.00円

  15.90円

 

      ※2020年2月期の為替レートは、12ヶ月間の期中平均レートを表示しております

 

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)為替相場の変動

 当社グループの連結売上高に占める海外売上高は99%を超え、その部分が為替の影響を受けております。このため、為替予約等によるリスクヘッジを行なっておりますが、当社グループの想定を超えた為替レートの変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、決算期末における債権債務の為替換算に係る為替差損益等が発生する場合もあります。

 

(2)原材料価格の変動

 当社グループが製造する製品の主要な原材料は、鉄板等の鋼材であり、鋼材価格は市況により変動します。鋼材価格が高騰した場合には、生産ラインの合理化等のコスト削減策の推進及び販売価格への転嫁などを行ってまいりますが、これらの施策が計画どおりに進まなかった場合及び原材料価格の高騰が継続し長期化した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)自然災害等

 大規模地震や自然災害、火災等の事故、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等により、当社グループやサプライヤー、販売先の事業活動が停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、事態が深刻化、長期化した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)経済、市場の状況

 当社グループの製品は、居住区域での小規模な土木工事(都市型土木工事)で多く使用されております。具体的には、住宅建築の基礎工事、水道管やガス管、道路等の生活インフラ工事、工場や商業施設、公共施設などの官民の建設投資であり、これらの市場環境の変化は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)競合

 建設機械業界は、競合他社の数が多く、世界各国での競争は大変厳しいものとなっております。当社グループの製品は、品質、性能面等での優位性を強調し、拡販を行なっておりますが、競合他社が当社グループの製品を、品質、性能面等で凌ぐ製品を開発、市場投入し、当社グループのマーケットシェアが低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6)債権管理

 当社グループは、取引のリスクを軽減するため、販売先の財務情報等を入手し、経営状況に応じた与信枠を設定し、与信管理を行なっておりますが、販売先の財政状態が悪化し不良債権等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)人材の確保

 当社グループの更なる成長のためには、市場に新製品を継続的に投入していく必要があります。そのため、研究開発の充実、特に技術スキルの高い人材の確保が重要となっております。また、販売・管理体制の強化もこれと並んで重要であり、優秀な人材の確保が必要となります。しかし、このような人材を十分に確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)環境規制

 世界各国の環境規制は、排出ガス規制、騒音規制等年々厳しくなる傾向にあります。当社グループの製品は、それらの環境規制に適応していく必要がありますが、そのためには研究開発費の支出や新たな設備投資が必要となることが想定され、これらのコストが当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(9)その他公的規制等

 当社グループは、主要な市場である北米及び欧州におきまして、さまざまな公的規制及び税制の適用を受けております。これらの公的規制が当社グループの想定以上に厳格化された場合には、当社グループの活動が制限されるとともに、その公的規制等を遵守するために追加的なコストが発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10)生産拠点の集中

 当社グループは、主力となる生産拠点が長野県の北部に集積しております。地震等の自然災害あるいは火災などの事故によって、当社グループの生産設備が被害を受け、操業が中断し、生産及び出荷が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11)製品の品質

 当社グループは、品質と安全に十分留意して、製品を提供しておりますが、これら製品について品質上、安全上の不具合が全く発生しない保証はありません。当社グループは、製造物賠償責任保険に加入しておりますが、その補償限度額を超える賠償責任を負ったり、ブランド価値の低下を招いたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(12)情報セキュリティ・知的財産

 当社グループは、事業活動において顧客情報や個人情報等を取り扱う機会があり、また営業上・技術上の機密情報を有しております。これらの情報の取り扱い、秘密保持には細心の注意を払っており、不正アクセス、改ざん、破壊、漏洩、紛失等から守るため、取扱規則を定め、適切な管理体制を構築しております。しかしながら、情報漏洩等が発生し、損害賠償責任を負ったり、ブランド価値の低下を招いたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、知的財産権につきましては、当社グループが知的財産権を侵害されたり、当社グループが第三者により知的財産権の侵害を訴追されたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

 当社グループの主力市場である米国及び欧州の当連結会計年度(2019年3月1日から2020年2月29日まで)の経済は、概ね以下のとおり推移しました。米国では、米中貿易摩擦の長期化が懸念される中、設備投資は弱含んだものの、雇用・所得環境が引き続き堅調で、住宅市場が勢いを取り戻すなど個人消費は好調を維持しました。欧州では、米中貿易摩擦と英国のEU離脱問題の混迷により輸出が鈍化し、製造業の低迷が長期化した一方で、雇用・所得環境は依然として良好で、個人消費は底堅く推移しました。こうした中、英国はEUから離脱を果たしたものの、依然として不透明な状況が続き、企業の投資マインドは年間を通じて縮小傾向にありましたが、就業者数の増加と賃金上昇率の加速を追い風に、個人消費は堅調に拡大し、景気を下支えしました。また、新型コロナウイルス感染症の全世界的な広がりとともに、経済活動にも日常生活にも大きく暗い影を落とし始めました。

 このような環境の中、2019年2月には欧州の第5次排出ガス規制に適合したミニショベルの新製品「TB235-2」及び「TB250-2」を市場投入し、また、北米向け製品のみに搭載されていたGPS機能が付いた情報通信機器を欧州向け製品にも搭載を開始するなど、より付加価値の高い製品ラインナップで積極的な販売活動を展開しました。EU離脱問題の長期化による不透明感から英国での販売台数は前連結会計年度を下回り、天候不良と在庫不足の影響で米国での販売台数は微増に留まりましたが、英国を除く欧州での販売が総じて好調に推移したため、当社グループ全体としての販売台数は、前連結会計年度を上回りました。

 以上により、当連結会計年度の売上高は過去最高となる1,159億1千3百万円(前連結会計年度比5.2%増)となりました。利益面につきましては、拡販に向けて政策的な販売価格を設定したこと、製造原価及び運搬費が増加したこと、台風19号で当社サプライヤーが浸水被災し、代替部品による生産に切り替えたことに伴う対策コストが発生したこと、並びに前連結会計年度に計上されていた貸倒引当金の戻入が当連結会計年度は繰入となったこと等により、営業利益は126億4千9百万円(同17.9%減)となり、経常利益は124億3百万円(同20.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用を33億1千1百万円計上したため、90億9千1百万円(同20.2%減)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

(日本)

 売上高は457億4千1百万円(前連結会計年度比13.9%増)となり、セグメント利益は98億6千3百万円(同15.3%減)となりました。

(米国)

 売上高は532億2千3百万円(前連結会計年度比5.0%増)となり、セグメント利益は35億6千9百万円(同30.7%増)となりました。

(英国)

 売上高は101億7千4百万円(前連結会計年度比16.5%減)となり、セグメント利益は5億5千1百万円(同8.6%減)となりました。

(フランス)

 売上高は65億4千7百万円(前連結会計年度比1.0%減)となり、セグメント利益は3億2千6百万円(同37.8%増)となりました。

(中国)

 売上高は2億2千6百万円(前連結会計年度比56.5%減)となり、セグメント利益は4千6百万円

(同89.0%減)となりました。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ54億2千5百万円増加し、1,089億8千2百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末に比べ10億7千8百万円減少し、252億9千8百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末に比べ65億3百万円増加し、836億8千3百万円となりました。

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ8億5千1百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は336億1千2百万円となりました。

 なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により得られた資金は54億8千9百万円(前連結会計年度比29億3千1百万円の減少)となりました。

これは主に、法人税等の支払額45億7千7百万円(同1億8千4百万円の増加)、売上債権の増加額25億1千9百万円(同15億7千9百万円の増加)、たな卸資産の増加額4億9千2百万円(同65億4千2百万円の減少)の支出がありましたが、税金等調整前当期純利益124億3百万円(同32億9千1百万円の減少)等の収入があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により使用した資金は40億9千6百万円(前連結会計年度比18億2千8百万円の増加)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出29億6千5百万円(同7億3千2百万円の増加)及び投資有価証券の取得による支出9億円(同5億9千8百万円の増加)等があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により使用した資金は21億8千万円(前連結会計年度比4億6千5百万円の増加)となりました。

これは主に、配当金の支払額21億5千4百万円(同4億4千2百万円の増加)等に使用されたことによるものです。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2019年3月1日

  至 2020年2月29日)

 前年同期比(%)

日本(百万円)

109,748

1.7

中国(百万円)

1,787

△53.3

合計(百万円)

111,535

△0.2

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b. 受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

日本

44,156

0.7

10,003

△13.7

米国

55,971

3.6

17,962

18.1

英国

9,005

△29.9

565

△67.4

フランス

7,796

16.1

3,002

71.3

中国

226

△56.5

合計

117,156

△0.7

31,533

4.1

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

c. 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2019年3月1日

  至 2020年2月29日)

 前年同期比(%)

日本(百万円)

45,741

13.9

米国(百万円)

53,223

5.0

英国(百万円)

10,174

△16.5

フランス(百万円)

6,547

△1.0

中国(百万円)

226

△56.5

合計(百万円)

115,913

5.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 相手先

 前連結会計年度

(自 2018年3月1日

  至 2019年2月28日)

 当連結会計年度

(自 2019年3月1日

  至 2020年2月29日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

HUPPENKOTHEN GmbH & Co KG

16,679

15.1

21,709

18.7

United Rentals, Inc.

12,463

11.3

12,468

10.8

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は過去最高となる1,159億1千3百万円(前連結会計年度比5.2%増)と増収を果たせたものの、利益面では営業利益が126億4千9百万円(同17.9%減)となるなど、各段階利益はいずれも前連結会計年度を下回りました。

 主な販売市場は米国と欧州であり、前連結会計年度と比較した販売台数は、米国で1.0%増加、欧州で8.7%増加し、当社グループ全体としては3.2%増加いたしました。米国では、住宅工事を中心に製品需要そのものは好調を維持しましたが、現地での天候不良と在庫不足が影響しました。欧州では、住宅工事と生活インフラ工事は旺盛なままで、EU離脱問題の長期化による不透明感から英国で買い控えがあったものの、英国を除く欧州での販売は総じて好調に推移しました。

 一方、生産面におきましては、買入部品の安定調達の重要さが身に染みた一年となりました。2020年2月期の予算策定において、買入部品の調達量が需要量に対して不足する見込みとなったものの、既存サプライヤーとの連携強化と新規サプライヤーの開拓により、当面の部品調達に目処が立ちました。しかし、2019年10月12日に上陸した台風19号により、別のサプライヤーが浸水被災し、部品供給が途絶えました。11月より代替部品による生産を行っておりましたが、2020年3月時点で浸水被災したサプライヤーからの部品供給は完全に回復したため、代替生産は終了となり、4月からは通常生産に戻りました。

 とはいえ、当社グループの事業拡大に合わせて、当社製品の生産台数が今後も増加すると想定した場合、現在の購買体制及び調達規模は不十分であり、増強が必要と考えております。引き続き、既存サプライヤーの連携強化、新規サプライヤーの開拓、新規サプライヤーへの技術協力、品質監査・指導などに取り組んでまいります。

 

b. 財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ54億2千5百万円増加し、1,089億8千2百万円となりました。これは主に、売上の増加により受取手形及び売掛金が22億8百万円、試験棟の新設及び子会社の工場・倉庫増設等により有形固定資産が16億8百万円、投資有価証券が8億6千5百万円、たな卸資産が4億2百万円それぞれ増加したこと等によるものです。

(負債)

 負債は前連結会計年度末に比べ10億7千8百万円減少し、252億9千8百万円となりました。これは主に、未払法人税等が8億7千2百万円、支払手形及び買掛金が7億1千2百万円それぞれ減少したこと等によるものです。

(純資産)

 純資産は前連結会計年度末に比べ65億3百万円増加し、836億8千3百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が90億9千1百万円増加しましたが、配当金の支払により21億4千8百万円減少したこと等によるものです。

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

c. キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

 

d. 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料との購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資資金需要の主なものは、設備投資や新製品や要素技術の研究開発投資です。

 運転資金需要及び投資資金需要の財源につきましては、現在保有する現預金に加え、営業キャッシュ・フローを源泉として資金を充当することを基本としております。なお、当連結会計年度末時点において有利子負債はありません。

 資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末時点の流動比率は371.9%であります。

 

e. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、3年間(2020年2月期~2022年2月期)の第二次中期経営計画を策定しました。売上高、営業利益、買入部品の海外調達比率を主要な経営指標とし、主に以下の施策に取り組んでおります。

○質的・量的に安定調達できる購買体制の構築

○販売ネットワークの強化

○開発力の強化

○生産能力の強化

○サステナブル(持続可能な)経営の推進

 なお、第二次中期経営計画の初年度となる2020年2月期実績及び最終年度(2022年2月期)の数値目標は、以下のとおりです。

 

 

2020年2月期

実績

2022年2月期

数値目標

売上高

1,159

億円

1,300

億円

営業利益

126

億円

155

億円

買入部品の海外調達比率

30.9%

35%

為替レート

米ドル

109.21

108.00

英ポンド

139.49

140.00

ユーロ

121.46

122.00

人民元

15.82

15.90

 

※2020年2月期の為替レートは、12ヶ月間の期中平均レートを表示しております。

 

f. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(日本)

 日本セグメントは、売上高のほとんどが欧州ディストリビューター向けの販売で占められております。2018年3月に市場投入したミニショベル「TB225」が引き続き販売好調で、2019年2月に市場投入したミニショベル「TB235-2」及び「TB250-2」も好調に推移しました。この結果、欧州ディストリビューター向けの販売台数が増加し、売上高は457億4千1百万円(前連結会計年度比13.9%増)となりました。セグメント利益は、拡販に向けて政策的な販売価格を設定したこと、子会社向けの製品販売価格を引き下げたこと、並びに製造原価及び運搬費が増加したこと等により、98億6千3百万円(同15.3%減)となりました。セグメント資産は、販売台数の増加に伴い売掛金が増加したこと、及び本社近隣にびんぐし試験棟を建設したことにより固定資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から50億7千6百万円増加635億9千万円となりました。

(米国)

 住宅工事、インフラ工事を中心に製品需要は高い水準で推移しました。天候不良の影響で上期において先延ばしとなった製品販売は、下期で盛り返しましたが、買入部品の調達制限により米国セグメント向けの製品出荷を制限したことが影響し、販売台数は微増に留まりました。この結果、プロダクトミックスの変化等により、売上高は532億2千3百万円(前連結会計年度比5.0%増)となり、セグメント利益は日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により、35億6千9百万円(同30.7%増)となりました。セグメント資産は、現金預金が増加したこと、及び需要最盛期に向けて製品在庫を積み上げたこと等により、前連結会計年度末から62億6千8百万円増加374億1千万円となりました。

 

(英国)

 英国内の住宅工事やインフラ工事は旺盛なものの、EU離脱問題の長期化を背景に景気停滞感が強まる状況の中、顧客が製品購入に慎重になったため、販売台数が減少しました。この結果、売上高は101億7千4百万円(前連結会計年度比16.5%減)となり、セグメント利益は5億5千1百万円(同8.6%減)となりました。セグメント資産は、現金預金が減少したこと、及び販売台数の減少に伴い売掛金が減少したこと等により、前連結会計年度末から1億9千2百万円減少61億3千2百万円となりました。

(フランス)

 2018年3月に市場投入したミニショベル「TB225」が引き続き好調で、販売台数は増加しましたが、円高でユーロ建て売上の円換算額が減少したことにより、売上高は65億4千7百万円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。セグメント利益は日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により、3億2千6百万円(同37.8%増)となりました。セグメント資産は、現金預金が減少したこと等により、前連結会計年度末から5億9千2百万円減少47億2千6百万円となりました。

(中国)

 販売台数が減少したこと等により、売上高は2億2千6百万円(前連結会計年度比56.5%減)となりました。セグメント利益は、前連結会計年度に計上されていた貸倒引当金の戻入が当連結会計年度は繰入となったこと、及び日本セグメントへの部品供給が減少したこと等により、4千6百万円(同89.0%減)となりましたセグメント資産は、工場を増設したこと等により固定資産が増加したものの、現金預金が減少したこと等により、前連結会計年度末から6千万円減少31億8千6百万円となりました。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

販売契約

会社名

相手方

契約品目

契約期間

 名称

国名

当社

HUPPENKOTHEN GmbH &
Co KG

オーストリア

建設機械

2001年11月1日から

2004年10月31日まで

以降1年毎の自動更新

 

 

 

5【研究開発活動】

当社グループは、ミニショベル、油圧ショベル、クローラーローダー等の建設機械について、新技術・新製品の開発と既存製品の改良等の研究開発活動を行っております。

主な取り組みは、欧州排出ガス規制に適合した製品の開発・改良及びバッテリー式ミニショベルの開発であります。高出力帯のエンジンを搭載した製品は、欧州排出ガス規制の対象範囲が広がり、規制の対象となります。従いまして同規制に適合した製品の開発・改良に取り組みました。バッテリー式ミニショベル「TB220e」については、2021年の販売開始を目標として開発に取り組みました。

成果については、2020年1月に6.7トンの油圧ショベル「TB370」を、2020年2月に最大積載量3.7トンのクローラーキャリア「TCR50-2」を開発し、生産・販売を開始しました。

これら当社グループの研究開発活動は、その全てを当社(日本セグメント)が行っており、当連結会計年度における研究開発費は、1,231百万円であります。