第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、以下の「社是」及び「企業理念」を経営の基本方針としております。

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(2)経営環境

 当社グループが提供する小型建設機械は、住宅建築の基礎工事、水道管、ガス管及び道路等の生活インフラ整備、工場、商業施設及び公共施設などの官民の建設投資をはじめ、衣食住の「住」に深く関わる製品で、人々の毎日の暮らしを支え続けております。

①企業構造、主要品目、販売形態

 当社グループは、当社及び連結子会社4社の計5社により構成され、建設機械の開発・製造・販売を主たる業務とした事業を営んでおり、主要品目はミニショベル、油圧ショベル、クローラーローダーであります。主要品目及び販売形態に関する内容の詳細につきましては、「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3事業の内容」に記載しております。

②事業を行う市場の状況

 当社グループの主力販売市場は米国及び欧州であり、当連結会計年度の業績は、上期においては新型コロナウイルスの影響を大きく受けて後退しましたが、下期においては製品需要が順調に回復し、売上高、利益面ともに前年同期を上回って着地しました。これは、当社製品が社会インフラを支える事業(エッセンシャル事業)に必要不可欠であり、コロナ禍にあっても欧米諸国の土木工事が急ピッチで再開され、繰越需要が顕在化したためと考えております。特に米国においては、インフラ整備での製品需要の回復のほか、コロナ禍の長期化による郊外での住宅需要の高まりと合わせて、各地で住宅関連工事が盛んに行われており、欧米での旺盛な製品需要は2022年2月期も継続するものと予想しております。

③競合他社との競争優位性

 これまで当社は、世界の建設現場から寄せられるニーズに寄り添い、耐久性、操作性、快適性、そしてパワフルであることにこだわり抜いて製品を開発し、お客様の信認を得てまいりました。この強みを発展させつつ、今後は自動化や電動化といった性能面や環境面などのプラスαに磨きをかけ、お客様に選ばれ続ける製品開発を推し進め、事業のさらなる拡大を果たすことにより、当社グループの企業価値の向上につなげてまいります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループでは3年間(2020年2月期~2022年2月期)の第二次中期経営計画を策定し、以下の課題に取り組んでおります。

① 質的・量的に安定調達できる購買体制の構築

 当社グループの事業拡大に合わせて、建設機械の生産台数は今後も増加すると予想しており、購買体制及び調達規模を継続的に増強していくことが必要と考えております。購買、開発、品質部門が連携し、引き続き以下の施策に取り組んでまいります。

・既存サプライヤーとの連携強化

・新規サプライヤーをグローバルに開拓

・新規サプライヤーへの技術協力、品質監査・指導

② 販売ネットワークの強化

 当社製品がお客様に選ばれ続けるためには、アフターサービスのレベル向上が益々重要になると考えております。これまでも、より素早く、精度の高い保守サービスを提供するため、欧米各地で保守トレーニングを実施してまいりましたが、これを強化します。合わせて、保守サービスや保守パーツ販売等のアフタービジネスの拡大に取り組んでまいります。

イ)拠点増強及び新拠点開発

 今後の事業拡大を見据え、米国子会社では2020年1月に倉庫を増築し、2021年3月にトレーニングセンターを開設しました。お客様からのご注文に素早く対応できる体制を整えるとともに、保守サービスレベルの向上につなげてまいります。欧州では、2021年3月にパーツセンターをオランダに、駐在員事務所をドイツに開設しました。同パーツセンターを起点として、欧州各国へのリードタイムを大幅に短縮し、タイムリーで質の高いサービスで顧客満足度を高めることにより、アフタービジネスの拡大につなげてまいります。

ロ)情報システムの構築

 GPS機能が付いた情報通信機器を製品本体に搭載しております。これにより、当社グループ及びお客様は、製品の稼働状況、位置情報、メンテナンス履歴等の情報を遠隔監視し、故障はもちろん、万一の盗難時にも素早く対応できるようになりました。今後は、これら情報をデータベースとして蓄積し、新製品開発や顧客サービスの向上につなげるとともに、さらなる機能強化にも取り組んでまいります。また、アフターサービスサポートシステムである「TAKEUCHI CONNECT」のグローバル立ち上げが完了しました。今後は、販売子会社及び販売パートナーに当システムの導入を推し進めてまいります。当システムは多言語対応しており、お客様は製品登録、製品マニュアルの閲覧、保守パーツの検索・注文、及び製品サポートデータベースへのアクセスが可能となります。

③ 開発力の強化

 市場ニーズに迅速かつ的確にお応えし続けていくため、耐久性、操作性、快適性など当社製品が満たすべき基準を明確化し、設計品質の維持・向上に取り組んでおります。また、排出ガス規制などクリアすべき基準をクリアするのみならず、電池式ショベル等の環境に優しい製品開発にも積極的に取り組んでおり、リチウムイオン電池式ミニショベルを2021年内に市場投入する予定です。これまで培った経験知と新たな工学技術・知識の融合を図り、お客様に選ばれ続ける製品開発を推し進めてまいります。

④ 生産能力の強化

 当社グループの事業拡大に合わせて、建設機械の生産台数は今後も増加すると予想しており、生産能力の強化は重要な経営課題であると認識しております。2021年内に新工場の建設用地を長野県小県郡青木村に取得予定であり、プロジェクトを立ち上げ、新工場の規模や着工時期等を具体的に検討しております。

⑤ サステナブル(持続可能な)経営の推進

 当社グループは、国連サミットで採択された“持続可能な開発目標(SDGs)”を念頭に、地球に優しく豊かな社会の実現に貢献したいと考えております。気候変動や労働環境の改善、人手不足の解消等のグローバルな社会課題に向き合い、研究・開発から調達、製造、販売、アフターサービスに至るまで、サプライチェーンの最適化に取り組んでまいります。当社グループが持続的に成長していくためには、売上高や利益といった財務面の成長だけを追い求めるのではなく、ESG(環境、社会、ガバナンス)に代表される非財務面での取り組みを強化していく必要性を強く認識しております。環境に優しい製品開発、従業員が健康で働きがいを持って活躍できる環境整備に努めるとともに、ダイバーシティーな人材登用を推進します。

 なお、2019年4月に公表した第二次中期経営計画の最終年度(2022年2月期)の数値目標は以下のとおりであり、2021年4月に公表した2022年2月期の業績予想と併記してお示しいたします。

 

 

2022年2月期目標

 

第二次中期経営計画

2019年4月公表

業績予想

2021年4月公表

売上高

1,300億円

 1,233億円

営業利益

 155億円

  121億円

買入部品の海外調達比率

  35%

   35%

為替レート

米ドル

英ポンド

ユーロ

人民元

 108.00円

 140.00円

 122.00円

 15.90円

 107.00円

 148.00円

 127.00円

  16.40円

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)為替相場の変動

 当社グループの連結売上高に占める海外売上高は97%を超え、そのほとんどが欧米の市場で占めており、米ドル・英ポンド・ユーロの為替影響を受けております。また、決算期末における債権債務の為替換算に係る為替差損益等が発生する場合もあります。その対応策として、為替予約及び外貨建仕入の増加策等によるリスクヘッジを行なっておりますが、当社グループの想定を超えた為替レートの変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります

 

(2)原材料価格の変動

 当社グループが製造する製品の主要な原材料は、鉄板等の鋼材であり、鋼材価格は市況により変動します。鋼材価格が高騰し、製造原価が増加した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、生産ラインの合理化等のコスト削減策の推進及び販売価格の見直しなどを行ってまいります。

 

(3)自然災害等

 大規模地震や自然災害、火災等の事故、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等により、当社グループやサプライヤー、販売先の事業活動が停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、各種損害保険への加入、本社工場の耐震強化のほか、自然災害などの緊急事態が起きた際、いち早く事業を復旧させるため、BCP(事業継続計画)を策定しました。

 また、新型コロナウイルス感染症がさらに拡大した場合には、製品需要の低迷、部材調達の停滞、当社グループの販売活動の制限及び販売先の収益悪化等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、従業員の安全と健康を最優先に考え、マスク着用・検温の徹底、不要不急の国内外出張の原則禁止、外部からの来社の自粛要請、ウェブ会議の活用、及びソーシャルディスタンスの確保など感染防止に努めております。

 

(4)経済、市場の状況

 当社グループの製品は、居住区域での小規模な土木工事(都市型土木工事)で多く使用されております。具体的には、住宅建築の基礎工事、水道管やガス管、道路等の生活インフラ工事、工場や商業施設、公共施設などの官民の建設投資であり、これらの市場環境や市場ニーズの変化は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、在庫不足や過剰生産に陥ることのないように市場環境をモニタリングし、市場ニーズを見誤ることのないよう更に顧客密着度を高め、新製品開発に反映しております。

 

(5)競合

 建設機械業界は、競合他社の数が多く、世界各国での競争は大変厳しいものとなっております。品質、性能、価格面等で当社製品を凌ぐ製品を競合他社が開発・市場投入し、当社グループのマーケットシェアが低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、当社製品の品質、性能面等での優位性を訴求しつつ更なる拡販を行い、競合他社との差別化を図ってまいります。

 

(6)債権管理

 販売先の財政状態が悪化し不良債権等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、金融機関等を利用したリスクヘッジのほか、販売先の財務情報等を入手し、経営状況に応じた与信枠を設定し、与信管理を行っております。

 

(7)人材の確保

 当社グループの更なる成長のためには、市場に新製品を継続的に投入していく必要があります。そのため、研究開発の充実、特に開発スキルの高い人材の確保が重要となっております。また、販売・管理体制の強化もこれと並んで重要であり、優秀な人材の確保が必要となります。しかし、このような人材を十分に確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、地域や学校等との連携を密にするとともに、インターンシップを活用した積極的な採用活動を行い、優秀な人材の確保に努めております。なお、中途採用につきましては、即戦力となる専門的知識を持つ人材を通年採用しております。また、従業員に期待する役割や成果を明確化し、従業員が意欲を持って働ける人事制度・研修制度へと刷新しました。

 

(8)環境規制及びその他公的規制等

 当社グループは、主要な市場である北米及び欧州におきまして、様々な環境規制及びその他公的規制、税制の適用を受けております。予期しない規制等が設けられ、対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、これら規制の情報収集を図るとともに、迅速に対応できる事業体制を構築してまいります。

 

(9)生産拠点の集中

 当社グループは、主力となる生産拠点が長野県の北部に集積しております。地震等の自然災害あるいは火災などの事故によって、当社グループの生産設備が被害を受け、操業が中断し、生産及び出荷が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、国内外を含めた生産拠点の分散を中長期で検討してまいります。

 

(10)製品の品質

 当社グループは、品質と安全に十分留意して、製品を提供しておりますが、これら製品について品質上、安全上の不具合が発生した場合には、賠償責任のリスクが生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、更なる品質向上を図るとともに、リスクヘッジとして製造物賠償責任保険に加入しております。

 

(11)情報セキュリティ・知的財産

 当社グループは、事業活動において顧客情報や個人情報等を取り扱う機会があり、また営業上・技術上の機密情報を有しております。それらに対し情報漏洩等が発生し、損害賠償責任を負ったり、ブランド価値の低下を招いたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、情報の取り扱い、秘密保持には細心の注意を払っており、不正アクセス、改ざん、破壊、漏洩、紛失等から守るため、適切な管理体制を構築しております。

また、知的財産権につきましては、当社グループが知的財産権を侵害されたり、当社グループが第三者により知的財産権の侵害を訴追されたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、知的財産部門を設置し、外部の専門機関と連携を取りながら対応しております。

 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

 当社グループの主力市場である米国及び欧州の当連結会計年度(2020年3月1日から2021年2月28日まで)の経済は、概ね以下のとおり推移しました。第1四半期は新型コロナウイルスの感染拡大により、企業の投資マインドは全世界的に著しく縮小し、外出規制と雇用環境の悪化による個人消費の急速な冷え込みとともに、住宅需要も一気に落ち込みました。第2四半期に入るとロックダウンは解除され、欧米先進諸国は段階的に経済活動を再開し、景気悪化はいったん底を打ちました。しかしながら、第3四半期以降も依然として新型コロナウイルスの脅威は続いており、第4四半期には感染力が強い変異株が相次いで報告され、各国政府はロックダウン等の規制措置の強化や延長を余儀なくされました。国内外で始まったワクチン接種の進展とともに、社会経済活動の正常化も進むとの期待が膨らんではいるものの、今後の見通しは不透明要因が多く、予断を許さない状況が継続しております。

 このような環境下にあっても、当社グループは、2020年1月には油圧ショベル「TB370」、2020年2月にはクローラーキャリア「TCR50-2」、2020年4月にはクローラーローダー「TL8R-2」、2020年8月にはミニショベル「TB257FR」、2021年2月にはミニショベル「TB325R」を市場投入しました。上期においては、欧米各国でのロックダウンや外出規制をはじめとした様々な感染拡大防止策の影響により、当社グループ、ディストリビューター及びディーラーの営業活動は大きく制限されました。第3四半期に入ると制限は緩和され、繰越需要も相まって当社製品の需要はコロナ禍前の水準へと回復に向かい、第4四半期では、当社製品の需要は更に高まり、前年同期を大きく上回る販売台数となりました。しかし、上期の落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は前年に比べ減少しました。

 以上により、当連結会計年度の売上高は、1,122億5千4百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。利益面につきましては、売上高は減少したものの、製品販売価格の値上げ、出荷台数の減少に伴う運搬費の減少、及びコロナ禍による事業活動の縮減に伴う販売促進費や旅費交通費の減少等により、営業利益は132億7百万円(同4.4%増)となり、経常利益は132億9千8百万円(同7.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用を35億3千2百万円計上したため、97億6千5百万円(同7.4%増)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

(日本)

 売上高は445億2千9百万円(前連結会計年度比2.6%減)となり、セグメント利益は79億2千9百万円(同19.6%減)となりました。

(米国)

 売上高は522億5千2百万円(前連結会計年度比1.8%減)となり、セグメント利益は45億2千6百万円(同26.8%増)となりました。

(英国)

 売上高は85億7百万円(前連結会計年度比16.4%減)となり、セグメント利益は6億5千7百万円(同19.2%増)となりました。

(フランス)

 売上高は69億1千4百万円(前連結会計年度比5.6%増)となり、セグメント利益は4億4千万円(同34.8%増)となりました。

(中国)

 売上高は5千万円(前連結会計年度比77.8%減)となり、セグメント損失は2億1千万円

(前連結会計年度は4千6百万円のセグメント利益)となりました。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ65億4千3百万円増加し、1,155億2千5百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末に比べ3億1千8百万円増加し、256億1千7百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末に比べ62億2千4百万円増加し、899億8百万円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ60億6百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は396億1千9百万円となりました。

なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により得られた資金は103億7千8百万円(前連結会計年度比48億8千8百万円の増加)となりました。

これは主に、法人税等の支払額33億4千8百万円、売上債権の増加額23億9千6百万円の支出がありましたが、税金等調整前当期純利益132億9千8百万円、減価償却費16億7千6百万円、仕入債務の増加額4億2千5百万円等の収入があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により使用した資金は19億6千7百万円(前連結会計年度比21億2千9百万円の減少)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出18億円及び無形固定資産の取得による支出2億4千5百万円等があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により使用した資金は23億8千9百万円(前連結会計年度比2億9百万円の増加)となりました。

これは主に、配当金の支払額23億8千7百万円等に使用されたことによるものです。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2020年3月1日

  至 2021年2月28日)

 前年同期比(%)

日本(百万円)

107,905

△1.7

中国(百万円)

1,719

△3.8

合計(百万円)

109,625

△1.7

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b. 受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

日本

53,121

20.3

18,595

85.9

米国

55,262

△1.3

20,971

16.8

英国

9,367

4.0

1,425

152.1

フランス

7,799

0.0

3,886

29.4

中国

50

△77.8

合計

125,600

7.2

44,879

42.3

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

c. 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2020年3月1日

  至 2021年2月28日)

 前年同期比(%)

日本(百万円)

44,529

△2.6

米国(百万円)

52,252

△1.8

英国(百万円)

8,507

△16.4

フランス(百万円)

6,914

5.6

中国(百万円)

50

△77.8

合計(百万円)

112,254

△3.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 相手先

 前連結会計年度

(自 2019年3月1日

  至 2020年2月29日)

 当連結会計年度

(自 2020年3月1日

  至 2021年2月28日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

HUPPENKOTHEN GmbH & Co KG

21,709

18.7

18,792

16.7

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は1,122億5千4百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。利益面につきましては、売上高は減少したものの、製品販売価格の値上げ、出荷台数の減少に伴う運搬費の減少等により、営業利益は132億7百万円(同4.4%増)、経常利益は132億9千8百万円(同7.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は97億6千5百万円(同7.4%増)となりました。

 前連結会計年度と比較した当社グループの販売台数は、上期は16.1%の減少、下期は7.3%の増加、通期は5.2%の減少となりました。上期の販売台数は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けて減少しましたが、下期は製品需要が順調に回復し、前年同期を上回って着地しました。これは、当社製品が社会インフラを支える事業(エッセンシャル事業)に必要不可欠であり、コロナ禍にあっても欧米諸国の土木工事が急ピッチで再開され、繰越需要が顕在化したためと考えております。

 また、当社グループの当連結会計年度の受注高は、上期は418億4千1百万円(前年同期比30.5%減)、下期は837億5千9百万円(同47.0%増)、通期は1,256億円(同7.2%増)となりました。下期の大幅な受注増加を受けて増産したものの、当連結会計年度末の受注残高は448億7千9百万円(前連結会計年度末比42.3%増)となり、過去最高となりました。足もとの製品需要はこれまでにない力強さとなっている反面、鋼材価格や海上運賃の高騰による採算性悪化など、リスクもあります。

 ワクチン接種の進展とともに、社会経済活動の正常化も進むとの期待が膨らんではいるものの、依然として予断を許さない状況が継続しております。このような先行き不透明な状況にあっても、社会インフラを支える企業として、当社グループがなすべきことを着実に推し進め、経済的、環境的、社会的な価値創造に取り組むことにより、持続的な成長発展を果たしてまいります。

 

b. 財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ65億4千3百万円増加し、1,155億2千5百万円となりました。これは主に、たな卸資産が12億1千6百万円減少しましたが、現金及び預金が60億6百万円、下期の売上が増加したことにより売掛金が18億7百万円それぞれ増加したこと等によるものです。

(負債)

 負債は前連結会計年度末に比べ3億1千8百万円増加し、256億1千7百万円となりました。これは主に、買掛金が3億7千6百万円、製品保証引当金が1億2千2百万円それぞれ減少しましたが、流動負債のその他が8億3百万円増加したこと等によるものです。

(純資産)

 純資産は前連結会計年度末に比べ62億2千4百万円増加し、899億8百万円となりました。これは主に、配当金の支払により利益剰余金が23億8千7百万円、為替換算調整勘定が11億9千9百万円それぞれ減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が97億6千5百万円増加したこと等によるものです。

 

c. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

 当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資資金需要の主なものは、設備投資や新製品や要素技術の研究開発投資です。なお、2021年内に長野県小県郡青木村に工場用地を取得予定であり、当用地での新工場建設も含めて、事業拡大を見据えた成長投資への資金需要が内在しております。

 運転資金需要及び投資資金需要の財源につきましては、現在保有する現預金に加え、営業キャッシュ・フローを源泉として資金を充当することを基本としております。なお、当連結会計年度末時点において有利子負債はありません。

 資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末時点の流動比率は394.5%であります。

 

 

d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、3年間(2020年2月期~2022年2月期)の第二次中期経営計画を策定しております。売上高、営業利益、買入部品の海外調達比率を主要な経営指標とし、主に以下の施策に取り組んでおります。

○質的・量的に安定調達できる購買体制の構築

○販売ネットワークの強化

○開発力の強化

○生産能力の強化

○サステナブル(持続可能な)経営の推進

 なお、2019年4月に公表した第二次中期経営計画の最終年度(2022年2月期)の数値目標は以下のとおりであり、2021年4月に公表した2022年2月期の業績予想と併記してお示しいたします。

 

 

2022年2月期目標

第二次中期経営計画

2019年4月公表

業績予想

2021年4月公表

売上高

1,300

億円

1,233

億円

営業利益

155

億円

121

億円

買入部品の海外調達比率

35%

35%

為替レート

米ドル

108.00

107.00

英ポンド

140.00

148.00

ユーロ

122.00

127.00

人民元

15.90

16.40

 

e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(日本)

 日本セグメントは、売上高のほとんどが欧州ディストリビューター向けの販売で占められております。2020年1月に市場投入した油圧ショベルの新製品「TB370」が好調に推移したものの、欧州ディストリビューター向けの販売台数は、新型コロナウイルスの影響により第3四半期までは減少しましたが、第4四半期は前年同期を大きく上回りました。しかし、第3四半期までの落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は減少し、売上高は445億2千9百万円(前連結会計年度比2.6%減)となりました。セグメント利益は、欧州ディストリビューター向けの値上げや出荷台数の減少に伴う運搬費の減少等の増益要因はあったものの、売上高が減少したこと及び主要通貨が総じて円高に推移したこと等により79億2千9百万円(同19.6%減)となりました。セグメント資産は、たな卸資産が増加したものの、販売台数の減少に伴い売掛金が減少したこと等により、前連結会計年度末から5億6千5百万円減少630億2千4百万円となりました。

(米国)

 新型コロナウイルスの影響で営業活動が大きく制限されたこと等により、上期の販売台数は減少しました。営業活動の再開とともに繰越需要が表面化したほか、コロナ禍の長期化による郊外での住宅需要の高まりと合わせて、米国各地で住宅関連工事が盛んに行われており、下期の販売台数は前年同期を上回りました。2020年4月に市場投入したクローラーローダーの新製品「TL8R-2」が好調に推移したものの、上期の落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は減少し、売上高は522億5千2百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。セグメント利益は製品販売価格の値上げ、プロダクトミックスの変化、及び日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により45億2千6百万円(同26.8%増)となりました。セグメント資産は、倉庫を増設したこと等により固定資産が増加したものの、たな卸資産及び現金預金の減少等により、前連結会計年度末から44億7千8百万円減少329億3千2百万円となりました。

 

 

 

(英国)

 EU離脱後の通商交渉の不透明感に加えて、新型コロナウイルスによるロックダウンの影響が重なり、上期の販売台数は大きく減少しましたが、経済活動の再開とともに繰越需要が表面化し、下期の販売台数は前年同期を大きく上回りました。しかし、上期の落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は減少し、売上高は85億7百万円(前連結会計年度比16.4%減)となりました。セグメント利益は売上高が減少したものの、製品販売価格の値上げ、日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により6億5千7百万円(同19.2%増)となりました。セグメント資産は、たな卸資産の減少があったものの、現金預金が増加したこと等により、前連結会計年度末から11億6千5百万円増加72億9千7百万円となりました。

(フランス)

 新型コロナウイルスによるロックダウンの影響等により、上期の販売台数は減少しましたが、経済活動の再開とともに繰越需要が表面化し、下期の販売台数は前年同期を上回りました。この結果、上期の落ち込みを取り戻し当連結会計年度の販売台数は前年を上回り、売上高は69億1千4百万円(前連結会計年度比5.6%増)となり、セグメント利益は日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により4億4千万円(同34.8%増)となりました。セグメント資産は、現金預金及びたな卸資産の増加等により、前連結会計年度末から13億5千4百万円増加60億8千1百万円となりました。

(中国)

 新型コロナウイルスの影響により減産を余儀なくされたため固定費率が上昇したこと、及びたな卸資産の評価損を計上したこと等によりセグメント利益を圧迫しました。この結果、売上高は5千万円(前連結会計年度比77.8%減)となりセグメント損失は2億1千万円(前連結会計年度は4千6百万円のセグメント利益)となりました。セグメント資産は、たな卸資産の減少等により、前連結会計年度末から3億5百万円減少28億8千万円となりました。

 

(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

販売契約

会社名

相手方

契約品目

契約期間

 名称

国名

当社

HUPPENKOTHEN GmbH &
Co KG

オーストリア

建設機械

2001年11月1日から

2004年10月31日まで

以降1年毎の自動更新

 

 

5【研究開発活動】

当社グループは、ミニショベル、油圧ショベル、クローラーローダー等の建設機械について、新技術・新製品の開発と既存製品の改良等の研究開発活動を行っております。

当連結会計年度の主な研究開発活動は、標準機並みの安定性とワンランク上の広々とした居住空間を実現した後方小旋回機や「ディーゼルエンジン式ミニショベルと変わらない使い勝手(稼働時間、大きさ、パワー、耐久性、操作性、快適性)」をコンセプトとした電池式ミニショベル「TB20e」の製品開発に取り組みました。

成果については、2020年4月にクローラーローダー「TL8R-2」、2020年8月にミニショベル「TB257FR」(後方小旋回機)、2021年2月にミニショベル「TB325R」の生産・販売を開始しました。なお、電池式ミニショベル「TB20e」については、2021年内に市場投入する予定であります。

これら当社グループの研究開発活動は、その全てを当社(日本セグメント)が行っており、当連結会計年度における研究開発費は、1,318百万円であります。