文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、以下の「社是」及び「企業理念」を経営の基本方針としております。
(2)経営環境
当社グループが提供する小型建設機械は、住宅建築の基礎工事、水道管、ガス管及び道路等の生活インフラ整備、工場、商業施設及び公共施設などの官民の建設投資をはじめ、衣食住の「住」に深く関わる製品で、人々の毎日の暮らしを支え続けております。
① 企業構造、主要品目、販売形態
当社グループは、当社及び連結子会社4社の計5社により構成され、建設機械の開発・製造・販売を主たる業務とした事業を営んでおり、主要品目はミニショベル、油圧ショベル、クローラーローダーであります。主要品目及び販売形態に関する内容の詳細につきましては、「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3事業の内容」に記載しております。
② 事業を行う市場の状況
当社グループの主力販売市場は米国及び欧州であり、当連結会計年度の業績は、売上高、利益面ともに過去最高となり、2024年2月期も欧米ともに好調な販売状況が続くと予想しております。
欧米各国の水道管、ガス管及び道路等の生活インフラは老朽化が進んでおり、景気動向や社会情勢に関係なく、継続的に工事を行う必要があります。住宅関連工事は、金利の上昇や住宅建材の高騰により足元で軟化しているものの、住宅需要そのものが立ち消えたわけではなく、いずれは回復に転ずるものと見込んでおります。中長期的には、グリーントランスフォーメーション(GX)関連の建設投資の拡大が見込まれます。脱炭素に向けては、化石燃料から電力等へのエネルギーシフトが不可欠であり、発電・送電・充電インフラなど新たな建設需要が創出され、当社グループの製品需要はこれまで以上に拡大すると考えております。
建設機械におきましても、自動車と同様、電動機など温室効果ガスの排出量が少ない製品へと需要がシフトしていくと予想されます。また、各国の工事現場では人手不足が進んでおり、建設機械のオペレーター不足、技量不足が深刻化すると予想しております。そこで当社は、電池式建設機械のラインナップ拡充、及び一定の掘削作業を機械が自動的に行う開発に取り組んでおります。
③ 競合他社との競争優位性
これまで当社は、世界の建設現場から寄せられるニーズに寄り添い、耐久性、操作性、快適性、そしてパワフルであることにこだわり抜いて製品を開発し、お客様の信認を得てまいりました。この強みを発展させつつ、今後は電動化や自動化といった環境面や性能面でのプラスアルファに磨きをかけ、お客様に選ばれ続ける製品開発を推し進め、事業のさらなる拡大を果たすことにより、当社グループの企業価値の向上につなげてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは3年間(2023年2月期~2025年2月期)の第三次中期経営計画を策定し、以下の課題に取り組んでおります。
① 人的資本への投資
「人財こそが企業力の源泉」「人への分配はコストではなく未来への投資」との基本認識のもと、従業員一人ひとりの力を最大限に引き出し、活躍の場を創るための施策を強力に推し進めます。従業員が意欲的に活躍するための人事・給与制度の構築、教育研修の強化、健康経営の実践、ワークライフバランスの向上等に取り組むことにより、従業員のモチベーション向上、優秀な人財の獲得、さらには企業としての競争力の向上につなげてまいります。
② 製品開発のスピードアップ
イ)パワフル、耐久性、操作性、快適性といった当社製品の強みを発展させつつ、電池式建設機械のラインナップ拡充に向け、製品開発を加速いたします。
ロ)各国の建設工事現場では人手不足が進んでおり、建設機械のオペレーターの人手不足、さらには技量不足が問題視されています。そこで当社では、一定の作業を機械が自動的に行う開発に取り組んでおり、その製品化を推し進めてまいります。
ハ)電動化や自動化に向けた先進技術の研究開発にあたっては、他社連携、産学連携を視野に入れ、取り組んでまいります。
③ 生産能力の増強
イ)衣食住の「住」に深く関わり、社会インフラを支えるエッセンシャル事業に必要不可欠な当社製品の需要は、今後も安定拡大が見込めると考えており、日本国内と米国に新工場を立ち上げ、生産能力の強化を図ります。
2022年2月期を100%とした2025年2月期の生産能力
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機種 |
生産能力 |
増加要因 |
|
ミニショベル・油圧ショベル |
150% |
青木工場(2023年9月から稼働開始予定) |
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クローラーローダー |
140% |
米国工場(2022年9月に稼働開始) |
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合計 |
148% |
|
ロ)省力化設備や自動化設備、ITを生産現場に取り入れることにより、より安全で効率的な工場であると同時に、多様な人財が活躍し、働きやすい工場を目指します。
④ 販売網の拡充とアフターパーツの拡販
イ)生産能力の増強に呼応して、主要市場の欧米を中心とした販売網の拡充に取り組み、連結売上高2,400億円の達成にチャレンジいたします。
ロ)米国子会社及び欧州パーツセンターを起点としたアフターパーツの拡販により、より安定的な収益基盤の確立を目指します。
⑤ サステナビリティ経営の推進
当社グループは、国連サミットで採択された“持続可能な開発目標(SDGs)”を念頭に、地球に優しく豊かな社会の実現に貢献したいと考えております。目指すべき持続可能な社会の実現に向け、以下の7項目の目標を設定し、主に以下の施策に取り組んでおります。
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何を |
いつまでに |
どうするか |
|
製品からのCO2排出量 |
2030年度(2010年度比) |
30%削減 |
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工場からのCO2排出量 |
2030年度(2015年度比) |
50%削減 |
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1日以上の休業を要する労働災害 |
毎年度 |
ゼロ件 |
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1人あたりの研修時間 |
毎年度 |
開示 |
|
育児休業の取得率(男女別) |
毎年度 |
開示 |
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CSR調達方針の同意書回収率 |
毎年度 |
95%以上 |
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女性取締役(※) 女性管理職比率 子会社の管理職のローカル比率 |
2023年度 2030年度 毎年度 |
1名選任 男女同率 開示 |
※女性取締役につきましては、2023年5月25日開催の定時株主総会にて宮田裕子氏が選任され、就任いたしました。
イ)住み続けられるまちづくりを(SDGsの目標11)
当社グループの事業領域そのものであり、より安全で、より効率的で、よりクリーンな建設機械の開発、製造、販売を通じて、目標達成に貢献してまいります。
ロ)気候変動に具体的な対策を(SDGsの目標13)
地球温暖化が事業にもたらすリスクと機会を評価し、シナリオ分析を通じた長期的な経営戦略の策定が急務と認識しております。TCFD提言に即した活動推進に努めるとともに、TCFDが推奨する情報開示に向けて取り組んでまいります。
ハ)働きがいも経済成長も(SDGsの目標8)
安全で健康的な職場環境の維持・向上に努めるとともに、従業員が意欲的に活躍するための制度改革を推進します。また、サプライチェーン全体で人権尊重に取り組み、国際的な社会問題となっている児童労働や強制労働等の不当な労働慣行は、断固として認めません。
ニ)ジェンダー平等を実現しよう(SDGsの目標5)
取締役や管理職、あるいは一般職の従業員に至るまで、女性の割合が低いため、男女比のバランスを中長期で是正してまいります。ジェンダーや国際性の面を含む多様な人財登用を推進します。
なお、第三次中期経営計画の最終年度(2025年2月期)の数値目標を以下のとおり定めています。
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2023年2月期 実績 |
2025年2月期 数値目標 |
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売上高 |
1,789億円 |
2,400億円 |
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営業利益 |
212億円 |
240億円 |
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1株当たり当期純利益 |
335.19円 |
377.00円 |
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自己資本利益率(ROE) |
14.1% |
14.0% |
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為替レート |
米ドル 英ポンド ユーロ 人民元 |
133.12円 162.58円 139.81円 19.49円 |
115.00円 152.00円 127.00円 18.00円 |
※2023年2月期の為替レートは、12ヶ月間の期中平均レートを表示しております。
※以下のCAPM算定式を基準として、当社は株主資本コストを8%と認識しております。
リスクフリーレート(1%)+ベータ値(1.2)×マーケットリスクプレミアム(6%)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)為替相場の変動
当社グループの連結売上高に占める海外売上高は95%を超え、そのほとんどが欧米の市場で占めており、米ドル・英ポンド・ユーロの為替影響を受けております。また、決算期末における債権債務の為替換算に係る為替差損益等が発生する場合もあります。その対応策として、為替予約及び外貨建仕入の増加策等によるリスクヘッジを行なっておりますが、当社グループの想定を超えた為替レートの変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)原材料価格の変動
当社グループが製造する製品の主要な原材料は、鉄板等の鋼材であり、鋼材価格は市況により変動します。鋼材価格が高騰し、製造原価が増加した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、生産ラインの合理化等のコスト削減策の推進及び販売価格の見直しなどを行ってまいります。
(3)自然災害等
大規模地震や自然災害、火災等の事故、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等により、当社グループやサプライヤー、販売先の事業活動が停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、各種損害保険への加入、本社工場の耐震強化のほか、自然災害などの緊急事態が発生した際にいち早く事業を復旧させるため、BCP(事業継続計画)を策定しました。
また、新型コロナウイルス感染症により、部材調達が停滞したり、当社グループの生産活動及び販売活動が制限されたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、従業員の安全と健康を最優先に考え、マスク着用・検温の徹底、不要不急の国内外出張の原則禁止、外部からの来社の自粛要請、ウェブ会議の活用、及びソーシャルディスタンスの確保など感染防止に努めております。
(4)経済、市場の状況
当社グループの製品は、居住区域での小規模な土木工事(都市型土木工事)で多く使用されております。具体的には、住宅建築の基礎工事、水道管やガス管、道路等の生活インフラ工事、工場や商業施設、公共施設などの官民の建設投資であり、これらの市場環境や市場ニーズの変化は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、在庫不足や過剰生産に陥ることのないように市場環境をモニタリングし、市場ニーズを見誤ることのないようさらに顧客密着度を高め、新製品開発に反映しております。
(5)競合
建設機械業界は、競合他社の数が多く、世界各国での競争は大変厳しいものとなっております。品質、性能、価格面等で当社製品を凌ぐ製品を競合他社が開発・市場投入し、当社グループのマーケットシェアが低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、当社製品の品質、性能面等での優位性を訴求しつつさらなる拡販を行い、競合他社との差別化を図ってまいります。
(6)債権管理
販売先の財政状態が悪化し不良債権等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、金融機関等を利用したリスクヘッジのほか、販売先の財務情報等を入手し、経営状況に応じた与信枠を設定し、与信管理を行っております。
(7)人材の確保
当社グループのさらなる成長のためには、市場に新製品を継続的に投入していく必要があります。そのため、研究開発の充実、特に開発スキルの高い人材の確保が重要となっております。また、販売・管理体制の強化もこれと並んで重要であり、優秀な人材の確保が必要となります。しかし、このような人材を十分に確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、地域や学校等との連携を密にするとともに、インターンシップを活用した積極的な採用活動を行い、優秀な人材の確保に努めております。なお、中途採用につきましては、即戦力となる専門的知識を持つ人材を通年採用しております。また、従業員に期待する役割や成果を明確化し、従業員が意欲を持って働ける人事制度・研修制度へと刷新しました。
(8)環境規制、気候関連規制及びその他公的規制等
当社グループは、様々な環境規制及びその他公的規制、税制の適用を受けております。また、温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みが全世界的に強化されており、予期しない規制等が設けられ、対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、これら規制の情報収集を図るとともに、TCFD提言に即した活動を推進することにより、迅速に対応できる事業体制を構築してまいります。
(9)生産拠点の集中
当社グループは、主力となる生産拠点が長野県の北部に集積しております。地震等の自然災害あるいは火災などの事故によって、当社グループの生産設備が被害を受け、操業が中断し、生産及び出荷が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、国内外を含めた生産拠点の分散を中長期で検討しており、2022年9月に米国サウスカロライナ州で工場が稼働を開始しました。
(10)製品の品質
当社グループは、品質と安全に十分留意して、製品を提供しておりますが、これら製品について品質上、安全上の不具合が発生した場合には、賠償責任のリスクが生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、さらなる品質向上を図るとともに、リスクヘッジとして製造物賠償責任保険に加入しております。
(11)情報セキュリティ・知的財産
当社グループは、事業活動において顧客情報や個人情報等を取り扱う機会があり、また営業上・技術上の機密情報を有しております。それらに対し情報漏洩等が発生し、損害賠償責任を負ったり、ブランド価値の低下を招いたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、情報の取り扱い、秘密保持には細心の注意を払っており、不正アクセス、改ざん、破壊、漏洩、紛失等から守るため、適切な管理体制を構築しております。
また、知的財産権につきましては、当社グループが知的財産権を侵害されたり、当社グループが第三者により知的財産権の侵害を訴追されたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、知的財産部門を設置し、外部の専門機関と連携を取りながら対応しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2022年3月1日から2023年2月28日まで)の世界経済は、世界的なモノ不足が続いていたなか、ロシアのウクライナ侵攻に対する大規模な経済制裁によって、部品・資材・エネルギー不足と物価高に拍車がかかりました。歴史的なインフレと物価安定を企図した欧米各国での急速な利上げは、企業活動にも消費活動にもマイナスの影響を与えるとともに、為替相場の急変を招いており、引き続き予断を許さない状況が続いております。
このような環境下にあっても、衣食住の「住」に深く関わり、社会インフラを支えるエッセンシャル事業に必要不可欠な当社製品の需要は、今後も安定拡大が見込めると考えており、当社グループでは生産能力の増強に取り組んでおります。2022年4月に取得した米国サウスカロライナ州の工場におきまして、2022年9月からクローラーローダーの生産を開始しました。同製品の9割以上が米国で販売されており、今後は世界最大の市場である米国で生産することにより、リードタイムを短縮し、より機動的な供給体制を構築することで、販売台数と市場シェアの拡大を図ります。販売面では、2022年9月にミニショベルの新製品「TB335R」を市場投入しました。
また、当社グループの製品需要は欧米ともに好調を維持しており、当連結会計年度の受注高は2,358億6千4百万円(前連結会計年度比2.6%増)となりました。一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響長期化、慢性的な部品不足、及び不安定な海外情勢等の複合的な要因により、部品入荷の遅延が依然続いております。これに伴い、当社グループの生産台数は前連結会計年度をやや下回り、当連結会計年度の受注残高は1,907億4千7百万円(同42.5%増)となりました。
以上により、当連結会計年度の売上高は過去最高の1,789億6千6百万円(前連結会計年度比27.0%増)となり、利益面におきましても、各段階利益はそれぞれ過去最高となりました。原材料価格の上昇及び運搬費の増加等の減益要因はあったものの、販売台数の増加に伴う売上高の増加、製品価格の値上げ、及び円安影響等により、営業利益は212億2千1百万円(同19.5%増)となり、経常利益は213億7千9百万円(同18.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用を53億9千9百万円計上したため、159億7千9百万円(同19.7%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日本)
売上高は606億5千8百万円(前連結会計年度比23.8%増)となり、セグメント利益は132億9百万円(同6.1%増)となりました。
(米国)
売上高は985億6百万円(前連結会計年度比43.4%増)となり、セグメント利益は98億9千5百万円(同56.0%増)となりました。
(英国)
売上高は121億3千万円(前連結会計年度比12.9%減)となり、セグメント利益は11億1百万円(同12.3%減)となりました。
(フランス)
売上高は75億2千3百万円(前連結会計年度比18.3%減)となり、セグメント利益は6億8千2百万円(同9.6%増)となりました。
(中国)
売上高は1億4千7百万円(前連結会計年度比122.7%増)となり、セグメント利益は2千万円(同76.1%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ215億8千4百万円増加し、1,587億8千5百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末に比べ38億6千5百万円増加し、369億8千3百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末に比べ177億1千8百万円増加し、1,218億2百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ31億2千8百万円減少し、435億1千9百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は85億3千7百万円(前連結会計年度比52億4千2百万円の減少)となりました。これは主に、売上債権の増加額81億3千2百万円、法人税等の支払額70億9千8百万円、棚卸資産の増加額32億5百万円等の支出がありましたが、税金等調整前当期純利益213億7千9百万円の収入があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は88億6千3百万円(前連結会計年度比45億6千万円の増加)となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入3億円がありましたが、有形固定資産の取得による支出87億6千6百万円、及び無形固定資産の取得による支出2億3千5百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は33億2千万円(前連結会計年度比7億8千7百万円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払額32億4千6百万円等の支出があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
日本(百万円) |
150,918 |
10.2 |
|
米国(百万円) |
332 |
- |
|
中国(百万円) |
3,420 |
4.4 |
|
合計(百万円) |
154,671 |
10.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.米国は、当連結会計年度より生産を開始したため、前年同期比は記載しておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
64,730 |
25.4 |
25,323 |
19.2 |
|
米国 |
152,107 |
2.5 |
154,286 |
53.2 |
|
英国 |
11,687 |
△27.0 |
3,068 |
△12.6 |
|
フランス |
7,191 |
△47.6 |
8,069 |
△4.0 |
|
中国 |
147 |
122.7 |
- |
- |
|
合計 |
235,864 |
2.6 |
190,747 |
42.5 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
日本(百万円) |
60,658 |
23.8 |
|
米国(百万円) |
98,506 |
43.4 |
|
英国(百万円) |
12,130 |
△12.9 |
|
フランス(百万円) |
7,523 |
△18.3 |
|
中国(百万円) |
147 |
122.7 |
|
合計(百万円) |
178,966 |
27.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年3月1日 至 2022年2月28日) |
当連結会計年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
United Rentals, Inc. |
20,371 |
14.5 |
30,509 |
17.0 |
|
HUPPENKOTHEN GmbH & Co KG |
17,690 |
12.6 |
24,147 |
13.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
当社グループの主力市場は米国及び欧州であり、欧米各国における住宅関連工事、生活インフラ整備工事、官民の建設投資に当社製品は使用されております。金利の引き上げ等により住宅市場は減速しましたが、インフラ工事や建設投資が引き続き活況で、当連結会計年度の売上高は過去最高の1,789億6千6百万円(前連結会計年度比27.0%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の上昇及び運搬費の増加等の減益要因はあったものの、販売台数の増加に伴う売上高の増加、製品価格の値上げ、及び円安影響等により、営業利益は212億2千1百万円(同19.5%増)、経常利益は213億7千9百万円(同18.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は159億7千9百万円(同19.7%増)と各段階利益も過去最高となりました。
前連結会計年度と比較した当社グループの販売台数は、上期は2.7%、下期は16.6%、通期は9.1%の増加となりました。上期においては、部品調達難や物流混乱の影響により欧州で伸び悩みましたが、通期では欧米ともにミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの主力製品すべての販売台数が増加いたしました。また、当社グループの当連結会計年度の受注高は2,358億6千4百万円(同2.6%増)となり、現有の生産能力を上回る受注状況により、当連結会計年度末の受注残高は1,907億4千7百万円(同42.5%増)となりました。
このような状況下、当社グループでは生産能力の増強に取り組んでおります。2022年9月には米国サウスカロライナ州で米国工場が稼働開始し、セミノックダウン方式(日本の本社工場で製品が自走できる状態にまで組み立てて、残りの工程を米国工場で行う生産方式)により、クローラーローダーを生産しております。当工場は当社グループとして初めての米国生産拠点であり、従業員の安全と製造スキルの向上、そして製品の品質を最優先にスロースタートし、徐々に稼働ペースを上げていく計画のため、当連結会計年度の経営成績への影響は軽微でした。なお、2023年9月には長野県小県郡青木村でも新工場の稼働開始を予定しており、4トン~9トンのミドルクラスのショベル生産を本社工場から移管する予定です。
ロシアによるウクライナ侵攻、部品・資材・エネルギー不足と物価高、欧米各国での利上げや不安定な為替相場など、世界情勢は依然として予断を許さない状況が継続しております。このような先行き不透明な状況にあっても、社会インフラを支える企業として、当社グループがなすべきことを着実に推し進め、持続的な成長発展を果たしてまいります。
b. 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ215億8千4百万円増加し、1,587億8千5百万円となりました。これは主に、現金及び預金が32億6千3百万円減少しましたが、売上高の増加により受取手形及び売掛金が100億2百万円、棚卸資産が63億6千9百万円、米国工場の取得及び青木工場の建設等により有形固定資産が73億3千8百万円増加したこと等によるものです。棚卸資産のうち、仕掛品は92億3千8百万円増加し、153億4千6百万円となりました。これは主に、電子部品の入荷状況が流動的であり、その対策として現地で電子部品を後付けすべく、未装着の仕掛品を先行出荷したことにより現地在庫が増加したこと、及び米国工場が稼働したことにより、米国工場で完成品となるクローラーローダーが本社工場から仕掛品として出荷開始されたこと等によるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ38億6千5百万円増加し、369億8千3百万円となりました。これは主に、未払法人税等が9億9千3百万円減少しましたが、買掛金が22億6千3百万円、流動負債のその他が19億9千7百万円、製品保証引当金が3億5千7百万円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ177億1千8百万円増加し、1,218億2百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当金の支払により32億4千6百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により159億7千9百万円増加したこと、及び為替換算調整勘定が50億6千万円増加したこと等によるものです。
c. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資資金需要の主なものは、設備投資のほか、人的資本への投資及び新製品や要素技術の研究開発投資です。なお、設備投資の大型案件としまして、2022年1月より長野県小県郡青木村で新工場建設(約110億円)に着手するとともに、2022年4月には米国サウスカロライナ州で建設機械工場(約47億円)を取得いたしました。
運転資金需要及び投資資金需要の財源につきましては、現在保有する現預金に加え、営業キャッシュ・フローを源泉として資金を充当することを基本としております。なお、当連結会計年度末時点において有利子負債はありません。
資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末時点の流動比率は358.6%であります。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、3年間(2023年2月期~2025年2月期)の第三次中期経営計画を策定しました。売上高、営業利益、1株当たり当期純利益、自己資本利益率(ROE)を主要な経営指標とし、主に以下の施策に取り組んでおります。
○人的資本への投資
○製品開発のスピードアップ
○生産能力の増強
○販売網の拡充とアフターパーツの拡販
○サステナビリティ経営の推進
なお、2022年4月に公表した第三次中期経営計画の最終年度(2025年2月期)の数値目標を以下のとおり定めています。
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2023年2月期 実績 |
2025年2月期 数値目標 |
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売上高 |
1,789 |
億円 |
2,400 |
億円 |
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営業利益 |
212 |
億円 |
240 |
億円 |
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1株当たり当期純利益 |
335.19 |
円 |
377.00 |
円 |
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自己資本利益率(ROE) |
14.1% |
14.0% |
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為替レート |
米ドル |
133.12 |
円 |
115.00 |
円 |
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英ポンド |
162.58 |
円 |
152.00 |
円 |
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ユーロ |
139.81 |
円 |
127.00 |
円 |
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人民元 |
19.49 |
円 |
18.00 |
円 |
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※2023年2月期の為替レートは、12ヶ月間の期中平均レートを表示しております。
※以下のCAPM算定式を基準として、当社は株主資本コストを8%と認識しております。
リスクフリーレート(1%)+ベータ値(1.2)×マーケットリスクプレミアム(6%)
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
日本セグメントは、売上高のほとんどが欧州ディストリビューター向けの販売で占められております。欧州では、ウクライナ侵攻や世界的な原材料価格の高騰等を背景とした物価上昇から、政策金利が引き上げられるなど先行きは引き続き不透明な状況にありましたが、製品販売は引き続き好調に推移しました。欧州ディストリビューター向けのミニショベル及び油圧ショベルの販売台数は大きく増加し、売上高は606億5千8百万円(前連結会計年度比23.8%増)となりました。セグメント利益は、原材料価格及び運搬費の増加等の減益要因はあったものの、売上高の増加、製品価格の値上げ、及び円安影響等により、132億9百万円(同6.1%増)となりました。セグメント資産は、販売台数の増加に伴い売掛金が増加したこと、青木工場建設等にかかる建設仮勘定が増加したこと等により、前連結会計年度末から114億3百万円増加の787億9千4百万円となりました。
(米国)
米国セグメントでは、住宅市場において金利上昇と木材等の材料不足が懸案事項ではあるものの、製品販売は引き続き好調に推移しました。米国ではミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの販売台数が大きく増加し、製品価格の値上げ、及び円安影響等により、売上高は985億6百万円(前連結会計年度比43.4%増)となり、セグメント利益は98億9千5百万円(同56.0%増)となりました。セグメント資産は、現金預金が減少したものの、棚卸資産が増加したこと、販売台数の増加に伴い売掛金が増加したこと、及び工場の取得により有形固定資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から135億6千万円増加の548億9千8百万円となりました。なお、棚卸資産の増加は主に、米国工場が稼働したことに伴い、本社工場から出荷され現地で完成品となるクローラーローダーの仕掛品が増加したことによるものです。
(英国)
英国セグメントでは、製品需要は好調を維持したものの、現地での製品在庫の不足により、販売台数は前連結会計年度に比べて減少しました。製品価格の値上げや円安影響はあったものの、売上高は121億3千万円(前連結会計年度比12.9%減)となり、セグメント利益は11億1百万円(同12.3%減)となりました。セグメント資産は、棚卸資産が増加したこと、現金預金及び売掛金が増加したこと等により、前連結会計年度末から17億9千9百万円増加の89億6千3百万円となりました。
(フランス)
フランスセグメントでは、製品需要は好調を維持したものの、現地での製品在庫の不足により、販売台数は前連結会計年度に比べて減少しました。製品価格の値上げや円安影響はあったものの、売上高は75億2千3百万円(前連結会計年度比18.3%減)となり、セグメント利益は6億8千2百万円(同9.6%増)となりました。セグメント資産は、棚卸資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から10億8千9百万円増加の56億3千7百万円となりました。
(中国)
中国セグメントでは、東南アジア向けに製品を販売したこと等により、売上高は1億4千7百万円(前連結会計年度比122.7%増)となりましたが、原材料価格の高騰により、セグメント利益は2千万円(同76.1%減)となりました。セグメント資産は、棚卸資産が減少したこと等により、前連結会計年度末から2億1千3百万円減少の31億1千4百万円となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
① 販売店契約
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会社名 |
相手方 |
契約品目 |
契約期間 |
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名称 |
国名 |
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当社 |
HUPPENKOTHEN GmbH & Co KG |
オーストリア |
建設機械 |
当事者の一方が契約解除の通知を行わない限り継続 |
② 工事請負契約
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会社名 |
相手方 |
契約締結日 |
契約内容 |
完成予定年月 |
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当社 |
東急建設 株式会社 |
2022年1月14日 |
工事請負契約 (青木工場の新築工事) |
2023年6月 |
当社グループは、ミニショベル、油圧ショベル、クローラーローダー等の建設機械について、新技術・新製品の開発と既存製品の改良等の研究開発活動を行っております。
当連結会計年度の主な研究開発活動としましては、建設機械の設計のほか、リチウムイオン電池に関する産学連携の研究や、一定の作業を建設機械が自動的に行う開発等に取り組みました。
成果については、2022年9月にミニショベル「TB335R」の生産・販売を開始しました。また、2023年1月にミニショベル「TB350R」を、2023年2月に油圧ショベル「TB395W」の生産を開始しました。なお、「TB350R」「TB395W」は2023年3月に販売を開始しております。
これら当社グループの研究開発活動は、その全てを当社(日本セグメント)が行っており、当連結会計年度における研究開発費は、