文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「米飯主食文化を世界へ」の実現に向けて、手作りのおいしさと省人省力化を追及した米飯加工機械の開発・生産・販売を通じて、手軽で美味しい豊かな食生活への貢献と、世界の人々が魅力を感じる日本的な米飯食文化の普及に努めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社は、米飯食の多様化に貢献し、食のライフスタイルに変革をもたらす企業として、顧客の期待やニーズに沿った世の中にない製品を開発してまいりました。
当社の中長期的な経営戦略は、「長年培ったアナログ的な米飯加工の経験と技術」「米飯加工機械における高いシェア」「豊富な米飯関連の市場・顧客情報とノウハウ」を差別化要因として活かし、ソフト型のハードメーカーを志向していくことです。また、上場企業としてコンプライアンスの徹底を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るコーポレートガバナンス体制を確立するとともに、米飯食文化の普及と啓蒙を通じて社会に貢献できるよう努めてまいります。
(3)目標とする経営指標
当社は、企業価値向上のため、以下の数値を経営指標として掲げております。
① 売上高成長率 年率8%以上
② 海外売上比率 25%以上
③ 売上高営業利益率 15%以上
(4)経営環境及び対処すべき課題
当社は、「人材不足の深刻化」「高齢化社会の到来」「個食化の進行」「米飯食の多様化」「和食のグローバル化」等の当社を取り巻く市場環境に適切に対応していくため、以下の6つの項目を平成30年度の重要課題として取り組み、成長路線を継続して進むことで企業価値の向上を図ってまいります。
① 国内における販売・サービス体制の強化と提案営業活動の推進
全国に拡がる顧客に対してきめ細かい営業・サービス活動をタイムリーに行うため、事業拠点の整備、人員の配置を進めてまいります。また、全国の顧客からもたらされる市場情報を集約し的確に分析することで、顧客の課題解決に向けた提案営業活動を推進してまいります。
② 海外展開の加速に向けたマーケティング体制の強化
和食の世界無形文化遺産登録、訪日外国人の増加等を背景にして、お寿司、おむすびなどの米飯食は世界的レベルで認知度が高まり、市場の拡大が見込まれます。こうした市場の変化を的確に捉えて米飯食文化の普及へ繋げるため、当社および海外子会社の体制の強化、販売店との密接な連携を図りながら、質の高いマーケティング活動を推進してまいります。
③ 高付加価値製品の開発
国内の人材不足を背景にした外食・中食業界の省人省力化製品の需要は更に高まっており、こうした顧客のニーズを的確に捉えた高付加価値製品を計画的に開発し、市場へ投入してまいります。また、海外においても、寿司をはじめとする米飯食文化の本格的な普及の兆しがあり、海外市場のニーズ、規格に合致した開発の強化も図ってまいります。
④ 効率的な生産体制の構築
顧客の製品需要に対してタイムリーな供給体制を図るため、製造・販売・管理の各部門が連携し計画的な生産を行ってまいります。機能的な製造販売計画の実行と円滑な資材調達、効率的な生産活動により競争力のある製品を提供してまいります。
⑤ 人員体制の強化
当社グループの持続的な成長を実現させるため、新卒および中途採用を積極的に推進してまいります。また、人材の育成も重要な経営課題であり、自らが変化を先取りし、果敢に挑戦する次期リーダーの育成に注力してまいります。円滑な人材採用と育成を実現させるため、経営基盤の更なる強化を図ってまいります。
⑥ 米飯食文化の普及に向けた外部企業との連携
当社のこれまでの発展は、国内におけるお寿司や丼ぶりをはじめとする米飯食文化の普及、多様化に伴って実現されてきました。当社は「米飯主食文化を世界へ」をスローガンに掲げ、様々な業種の企業と連携を図りながら、世界的視野で米飯食の普及拡大に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ユーザーの出店計画等に対するリスク
当社は、回転寿司、テイクアウト寿司店の他、様々なレストランおよびスーパーマーケット等を主力ユーザーとしております。広域的に店舗展開している大手回転寿司や外食チェーン等については、継続的に当社製品を採用頂いております。
当社は、お客様に対する提案営業の充実やお客様のニーズに基づいた新製品の市場投入等を随時行っておりますが、お客様の出店等の設備投資計画が当社の営業成績に大きな影響を与える可能性があります。
(2)他社との競合に対するリスク
当社が主要な事業領域としている寿司ロボット市場については、当社の他、業務用食品加工機械を製造している業者等数社が参入しておりますが、当社においては、他社に先駆けて昭和56年より寿司ロボットの製造販売を開始し、既に一定の市場シェアを有しているものと考えております。
これまでにおいても、小型寿司ロボットの改良型のほか、お櫃型ロボットに改良を加えた寿司・おむすび兼用お櫃型ロボット、ご飯を正確に計量し盛り付けるシャリ弁ロボ、超小型包装寿司ロボット等を発売し、製品の差別化とともに市場のシェア拡大に努めております。
今後におきましても、新製品の市場投入による市場占有率の拡大、部品点数の削減等による原価低減を図るとともに、主に惣菜業者を対象としたコンビニエンスストア向けの大型のおむすびロボットの提案等を行うことにより、業績拡大を図る方針であります。
ただし、将来においても、当社の市場シェアを維持できる保証はなく、更に競争が激化した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社においては、お櫃型ロボットをはじめとした各主要製品について、特許権及び実用新案権を取得し、競争力の維持に努めておりますが、他社が当該特許に抵触しない類似製品を市場投入する可能性もあり、その場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)自然災害に対するリスク
台風や地震による自然災害で工場および営業施設が損壊し事業が中断することで、売上げの減少に繋がる可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の生産活動や輸出動向が持ち直す中、緩やかな回復基調で推移いたしました。また個人消費におきましても、雇用・所得環境の改善等を背景に持ち直しの動きが見られました。
当社グループの主力顧客である外食産業におきましては、業界全体の売上は回復傾向にあるものの、原材料費の高騰、人件費の上昇および人手不足等を背景に経営環境は引き続き厳しい状況が続いております。
このような情勢の中、当社グループは、お客様にとって満足度が高く、いち早くご相談・ご用命いただける「ファーストコールマシナリー」になること、さらに「信頼され、信頼に応えられる企業」を目指し、高付加価値製品の開発や販売体制の強化を行ってまいりました。
国内におきましては、主力製品である店舗向け小型ロボットや食品工場向け大型機械を中心に、省人省力化をはじめとしたお客様のニーズに沿った営業活動を展開してまいりました。海外におきましては、米飯文化を世界に広めるために海外販売店と協同して展示会の参加等の活動を展開してまいりました。子会社のSuzumo International Corporation(SIC)およびSuzumo Singapore Corporation(SSC)は、小型ロボットを中心に積極的な販売活動と高品質なサービスを展開いたしました。
また、中東地域における米飯食市場の創造に向け、平成30年2月に「中東地域における食のグローバルフードバリューチェーン」の構築を目的とするプライベートエクイティファンドであるGulf Japan Food Fund(Gulf Japan 1)およびUAEのドバイに拠点を構え、当ファンドへの投資助言を行うMizuho Gulf Capital Partnersと資本業務提携いたしました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高91億11百万円(前年同期比3.2%減)となりました。製品内訳は、寿司・おむすびロボット等の製品売上高69億91百万円(同1.7%減)、炊飯関連機器および食品資材等の売上高18億56百万円(同9.0%減)、その他売上高2億64百万円(同1.1%増)となりました。また、利益につきましては、営業利益は12億38百万円(同12.2%減)、経常利益は12億36百万円(同12.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億33百万円(同1.5%増)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ15億38百万円増加し131億20百万円となりました。当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ2億79百万円減少し18億81百万円となりました。当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ18億18百万円増加し112億38百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ18億36百万円増加し66億9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額5億27百万円、仕入債務の減少1億33百万円等による資金の減少はありましたが、税金等調整前当期純利益12億39百万円、減価償却費1億89百万円、売上債権の減少1億81百万円等による資金の増加の結果、10億6百万円の資金の増加(前年同期比66百万円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出65百万円、無形固定資産の取得による支出41百万円、投資有価証券の取得による支出12百万円等による資金の減少の結果、1億20百万円の資金の減少(前年同期比1億円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行による収入10億75百万円による資金の増加、配当金の支払90百万円、リース債務の返済による支出25百万円等による資金の減少の結果、9億59百万円の資金の増加(前年同期比10億79百万円の増加)となりました。
③ 生産、受注および販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
米飯加工機械関連事業 |
6,797,085 |
95.3 |
|
合計 |
6,797,085 |
95.3 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 衛生資材関連事業は仕入取引であるため生産実績には含めておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
米飯加工機械関連事業 |
8,286,999 |
93.7 |
75,267 |
37.1 |
|
衛生資材関連事業 |
697,216 |
102.9 |
- |
- |
|
合計 |
8,984,215 |
94.4 |
75,267 |
37.1 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
米飯加工機械関連事業 |
8,414,582 |
96.3 |
|
衛生資材関連事業 |
697,216 |
102.9 |
|
合計 |
9,111,798 |
96.8 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ15億38百万円増加し131億20百万円となりました。流動資産は16億53百万円増加し95億51百万円、固定資産は1億14百万円減少し35億69百万円となりました。流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金の増加18億36百万円、受取手形及び売掛金の減少1億82百万円などによるものであり、固定資産の減少の主な要因は、建物及び構築物の減少54百万円、工具、器具及び備品の減少35百万円などによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ2億79百万円減少し18億81百万円となりました。これは主に、買掛金が1億35百万円、未払法人税等が95百万円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ18億18百万円増加し112億38百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当金の支払90百万円により減少したこと、平成30年2月に実施した第三者割当増資により資本金および資本剰余金が10億79百万円増加したこと、および親会社株主に帰属する当期純利益により8億33百万円増加したことなどによるものであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ3億1百万円減少し、91億11百万円(前年同期比3.2%減)となりました。これは、当連結会計年度における海外売上高が20億16百万円(売上高全体に占める海外販売比率22.1%)と前年度を51百万円下回ったこと、国内売上高が70億95百万円(売上高全体に占める国内販売比率77.9%)と前年度を2億49百万円下回ったことによるためであります。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ96百万円減少し、43億52百万円(前年同期比2.2%減)となりました。しかしながら、売上総利益率は、継続的な原価低減活動等により、前連結会計年度に比べ0.5ポイント増加し、47.8%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、売上高の減少及び人件費等の販売費及び一般管理費の増加に伴い、前連結会計年度に比べ1億72百万円減少し、12億38百万円(同12.2%減)となりました。また、営業利益率も前連結会計年度に比べ1.4ポイント減少し、13.6%となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、営業利益の分析と同様の理由により、前連結会計年度に比べ1億77百万円減少し、12億36百万円(同12.5%減)となりました。また、経常利益率も前連結会計年度に比べ1.4ポイント減少し、13.6%となりました。
(親会社に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ12百万円増加し、8億33百万円(同1.5%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益率は、前連結会計年度に比べて0.4ポイント増加し、9.1%となりました。これは、前連結会計年度に退職給付会計の会計処理の変更を伴う特別損失として1億43百万円を計上しましたが、当連結会計年度においては特別損失の計上がなかったためであります。
セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討事項は、以下のとおりです。
<米飯加工機械関連事業>
米飯加工機械関連事業は、省人・省力化ニーズや海外の和食に対する関心の高まりはあるものの、外食を中心とした大手顧客の新規出店が人材の採用難や人件費の増加により計画通りに進んでいないことや国内外において競合他社との競争がこれまで以上に進んでいることから、売上高84億14百万円(前年同期比3.7%減)、営業利益12億18百万円(同12.3%減)となりました。
<衛生資材関連事業>
衛生資材関連事業は、食品衛生に対する関心の高まりを背景に、新たな商品開発と人員体制の強化によりアルコール系洗浄剤や離型油等の販売拡大を積極的に展開した結果、売上高6億97百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益19百万円(同9.9%減)となりました。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資金需要)
当社グループの資金需要の主なものは、金型等の設備投資、出資等の長期資金需要と製品製造のための材料・部品購入、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
(財務政策)
当社グループは、事業活動のための適切な流動性を確保し、事業戦略上必要となる投資等の資金需要に適応できる財務構造の確立を目指しております。また、営業キャッシュ・フローから生み出される資金を中心にして将来必要となる設備資金および運転資金を手当てしてまいります。
該当事項はありません。
当社グループは、回転寿司・テイクアウト・スーパーマーケットおよびコンビニエンス等の効率化・省力化にお応えできるよう、常に高付加価値製品の研究開発に取り組んでおります。
研究開発活動は、営業部門が把握したお客様のニーズをもとに、新製品の開発、既存製品の性能の向上等を目的として、東京工場の技術部門が中心となり、開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発費は50百万円であり、セグメントごとの研究開発活動は、米飯加工機械関連事業において次のとおりであります。
今期は、シャリをソフトにほぐす独自設計で、ふっくら美味しい海苔巻きを1時間に最大5,000本生産できる「連続海苔巻き成形機」(SVR-SAE-W50)を新たに製品化いたしました。その他、ユーザーのコスト削減や省力化のニーズに応えるべく製品開発に努めてまいりました。