当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による成長戦略や日銀による金融緩和のもと、企業収益が改善するなかで設備投資も増加基調にあり、全体として景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、中国をはじめとする新興国経済の減速や円高の進行による影響が懸念されるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
このような状況のもと、当社グループは、営業・技術・製造の三位一体体制の機動力を生かし、顧客ニーズに応える応用製品の開発及び販売を進めるとともに、生産性の向上・原価低減等、収益の改善に取り組んで参りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、精密部品加工の売上高が増加し、1,628,357千円(前連結会計年度比15.3%増)となりました。利益面につきましては、経常利益は55,777千円(前連結会計年度比124.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32,705千円(前連結会計年度比372.7%増)となりました。
主力製品であります直動機器につきましては、産業用機械業界向けの販売に加え、新製品の販売及び民生向けに販売を進めた事により、当連結会計年度の売上高は1,053,742千円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。
精密部品加工につきましては、レース用部品の売上が増加し、売上高は453,447千円(前連結会計年度比54.3%増)となりました。
ユニット製品につきましては、電子部品業界及び液晶製造装置向けに販売を進め、売上高は121,167千円(前連結会計年度比9.9%増)となりました。
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、744,952千円となり、前連結会計年度末と比べ66,859千円の減少となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益55,466千円の他、減価償却費94,845千円、たな卸資産の減少額92,630千円及び未払消費税等の増加額33,724千円による資金の増加に対し、売上債権の増加額58,463千円及び仕入債務の減少額25,400千円による資金の減少により、得られた資金は182,427千円(前連結会計年度は108,043千円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出41,123千円及び無形固定資産の取得による支出9,860千円により、使用した資金は68,932千円(前連結会計年度は31,127千円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の純減少額40,000千円及び長期借入金の返済による支出123,468千円により、使用した資金は179,307千円(前連結会計年度は26,628千円の支出)となりました。
当社グループは、精密機器製造事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
当連結会計年度における生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目の名称 | 生産高(千円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) |
直動機器 | 1,021,881 | 62.6 | 93.5 |
精密部品加工 | 477,777 | 29.3 | 153.6 |
ユニット製品 | 132,723 | 8.1 | 99.3 |
合計 | 1,632,382 | 100.0 | 106.1 |
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目の名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
直動機器 | 1,074,474 | 107.9 | 81,648 | 122.1 |
精密部品加工 | 496,796 | 150.7 | 97,673 | 179.8 |
ユニット製品 | 126,078 | 107.8 | 15,289 | 158.6 |
合計 | 1,697,350 | 117.7 | 194,611 | 148.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目の名称 | 販売高(千円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) |
直動機器 | 1,053,742 | 64.7 | 104.5 |
精密部品加工 | 453,447 | 27.9 | 154.3 |
ユニット製品 | 121,167 | 7.4 | 109.9 |
合計 | 1,628,357 | 100.0 | 115.3 |
(注) 1.主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
THK株式会社 | 769,652 | 54.5 | 875,602 | 53.8 |
株式会社本田技術研究所 | 195,625 | 13.9 | 337,625 | 20.7 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの業績は主要市場である産業用機械業界、電子部品業界及び自動車関連業界等の国内・海外における設備投資の動向に大きく影響を受けております。
当社グループは、このような事業環境の中で、受注確保を第一の課題と認識し、顧客満足度の向上のため、営業・技術・製造の三位一体体制の更なる強化による顧客対応力の向上、QCDの追求による製品力の向上、固定費・変動費の削減等を強力に推し進め、収益の向上及び経営基盤の強化に努めて参ります。
重点方針は以下のとおりであります。
① 生産能力増強とコストダウンによる採算性向上
② QCDの徹底追求による顧客対応力の強化
③ 顧客ニーズに適合した応用製品の開発と販売
④ 主力製品リニアボールブッシュの競争力強化による拡販
⑤ 提案型技術営業による新規顧客開拓
⑥ 海外販売展開の構築・強化
⑦ 従業員の上昇志向と能力の向上
当社グループの経営成績、財政状態及び株価に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、直動機器は産業用機械装置には欠かせない要素部品であると認識しており、今後も安定的に需要が見込まれるものと推測しておりますが、将来、諸外国の安価な製品の参入により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、各産業界の工作機械をはじめとする産業用機械の設備投資需要の急激な変動によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ製品の販売先のうち、THK株式会社に対する当社グループの売上高に占める比率は高いものとなっております。
THK株式会社へは直動機器等を販売しており、平成2年より取引を開始して以来、長年安定した取引関係を維持しておりますが、同社の受注動向や経営戦略の如何によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、特許権等の知的財産権の重要性を強く認識しており、自社が保有する技術等については、特許権等の取得による保護を推進しております。しかしながら、出願した全ての知的財産権が取得できる保証はなく、また、取得したとしても、特許期間満了により他社が類似品を市場に投入する可能性があります。
さらに、一部の製造技術・ノウハウについては技術流出をさけるため、特許出願等を行わないこともあります。
そのため、他社が当社グループの製造技術・ノウハウと類似する特許等の取得を行った場合には、当社製品が他社の特許等を侵害する可能性もあり、その場合には事業展開の制約となる可能性があります。
当社グループの製品は、鋼材及び樹脂製品からなる部分があり、その仕入価格は市場価格の変動の影響を受けることがあります。需給関係の動向等が原材料価格の上昇を引き起こし販売価格への転嫁がうまく進まない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害の発生により生産設備等が大きな被害を被り、部分的又は全面的に操業停止となり、生産及び出荷が長期にわたり停止した場合には、当社グループの業績が重大な影響を被る可能性があります。また、被害を被った生産設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、中国での事業活動を行っております。この海外での事業活動において、予期しえない自然災害や景気変動、為替変動、テロ・戦争・内乱等による政治的・社会的混乱、並びに法規制や租税制度の変更等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等はありませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外企業との取引の一部を外貨建てで行っておりますが、急激な為替レートの変動がある場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、顧客・取引先等についての個人情報及び事業に関連する営業機密を保有しております。当社グループでは、これらの情報の管理に努めておりますが、コンピューターウイルスや情報システムの不具合等により情報が流出した場合には、当社グループに対する信頼低下につながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、主要取引先と以下の契約を締結しております。
契約先 | 契約 | 契約内容 | 契約期間 |
THK株式会社 | 取引基本契約 | 製品等の取引に関する契約 | 自 平成27年4月1日 |
株式会社本田技術研究所 | 部品取引基本契約 | 部品等の取引に関する契約 | 自 平成27年4月1日 |
(注) 上記契約については1年毎の更新となっております。
当連結会計年度の研究開発活動は、円筒直動機器の専門メーカーとして、顧客満足度向上のために、一貫して技術力と創造力を磨き、新しいテクノロジーを追求し、新製品開発、既存製品の改良・改善、生産設備の開発を中心とした競争力の強化に取り組んでおります。
また、受託加工においては、レースでの競争力向上のために、顧客からの受託研究を中心に高機能部品の提案を積極的に行っております。
当連結会計年度における主な研究開発項目は以下のとおりであり、研究開発費の総額は31,160千円であります。
・民生分野向け簡易リニアボールブッシュの開発、製品化
・金属リテーナの工法開発
・高機能ユニットの開発
当連結会計年度末における総資産は4,093,818千円となり、前連結会計年度末と比べ97,835千円の減少となりました。主な要因は、売上債権57,374千円の増加に対し、現金及び預金66,859千円、たな卸資産94,880千円の減少によるものであります。
負債は、1,063,650千円となり、前連結会計年度末と比べ127,669千円の減少となりました。主な要因は、借入金163,468千円の減少によるものであります。
純資産は、3,030,167千円となり、前連結会計年度末と比べ29,833千円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金32,705千円の増加によるものであります。その結果、当連結会計年度末における自己資本比率は74.0%となりました。
「第2 事業の状況、1 業績等の概要、(1) 業績」をご参照願います。
「第2 事業の状況、1 業績等の概要、(2) キャッシュ・フローの状況」をご参照願います。