文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「義の心」という経営理念のもと、創業以来直動機器の専門メーカーとして常に新しいテクノロジーを追求し、多様化する顧客ニーズに適応する高品質・高付加価値製品を提供するとともに、経営の効率性と業績の向上を図ることで社会に貢献し、株主、取引先、従業員など全てのステークホルダーのご期待にお応えすることを基本方針としております。
①「経営理念」
「義の心」 仕事とは、先に義を尽くして後から利益がくる「先義後利」だと考えます。自分たちの都合でモノを作るのではなく、お客様が何を望み、何に困っているのかをつかみ、それに真摯に応える「義の心」こそ、当社グループの経営理念です。
経営理念「義の心」を実践するために以下の方針を掲げています。
a社会貢献 新たな価値の創造を通じて、社会に貢献できる企業を目指す。
b社員共生 社員と共に生き、喜びを分かち合う企業を目指す。
c安定成長 上記方針の目標を達成するため、安定した収益を生み続ける企業を目指す。
②「経営方針」
「生産効率や品質の向上につながる改善活動」及び「蓄積した技術を応用した新製品開発」への取り組み。
(2) 経営環境
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染による景気の先行きが不透明なこと及び、レース用部品の減少も見込まれる一方で、長期的には中国における産業への設備投資の伸張、IoTやAIの進展による省人化、機械化、合理化の設備投資の期待もあると予想されます。
当社グループの品目別の経営環境の認識は、以下のとおりであります。
①直動機器
2020年度前半は、米中貿易摩擦による中国市場の停滞をはじめ、新型コロナウイルス感染拡大により、全般的に産業用機械の設備投資が低迷した状況でありましたが、2020年度後半から中国向け輸出の回復など、一部で持ち直しの動きが見られました。2021年度は、新型コロナウイルス感染症の収束、経済の回復状況次第になりますが、省人化、機械化、合理化への設備投資の期待もあると考えます。
②精密部品加工
2020年度前半は、世界的なレーススケジュールの調整によるレース用部品の生産停止期間がありましたが、2020年度後半は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける前の水準まで回復いたしました。2021年度は、一部のレース用部品の減少が見込まれております。
③ユニット製品
2020年度は、主に中国の液晶製造装置・検査・測定器等の産業用製造装置向けの販売が増加いたしました。2021年度は、中国市場をはじめ、各産業用製造装置の設備投資が期待されます。
(3) 中期経営戦略
当社グループでは、主力の直動機器において「小径リニアボールブッシュ世界NO.1」を目標に掲げ、製品の原価低減・品揃え拡充に取り組んで参ります。
また、継続して成長し続けるため、産業用機械、電子部品産業及び民生分野の顧客ニーズに対応してゆき、主力の直動機器の製品力強化による売上・利益確保を土台とし、ユニット製品の製品力強化による売上・収益の拡大及び精密部品加工における加工技術力の維持・向上による売上・利益の維持拡大により、収益性の向上、財務体質強化、企業価値の向上を図って参ります。
品目別の中期経営戦略は、以下のとおりであります。
①直動機器
製品力強化については、新製品の市場投入及び既存製品の設備投資による生産体制強化により、お客様の需要に応えるための増強を図り、国内及び海外への販売を展開してゆきます。更に、徹底したコスト削減を追求することを軸に、小径リニアボールブッシュの拡販を目指し、QCD(注)追求による収益向上、顧客ニーズを満足する付加価値の高い応用製品の開発に注力して参ります。コロナ禍の後の国内回帰の販売製品シェア率向上を目指します。
(注)QCDとは、高品質(Quality)、低価格(Cost)、短納期(Delivery)の略。
②精密部品加工
強みの固有技術を一段と高度に磨き上げ、また同時に迅速かつ丁寧な顧客対応力を追求することにより差別化を図り、高度化する顧客ニーズに対応し続け、顧客満足のさらなる向上を目指して参ります。レース用部品から他の精密部品加工への対応力強化も図って参ります。
③ユニット製品
製品力強化については、国内及び中国市場をはじめとする海外に展開し、当社グループが得意とする位置決めステージにおいて、小型化、薄型化、高精度化等の性能向上を徹底的に追求して行きます。また、ユーザーへの提案力を高めて他社との差別化を図る一方、中国市場でも価格競争力を高めるため工法改善等でコスト削減を徹底的に追求することにより、位置決めステージにおける当社製品の優位性の一層の強化を図って参ります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下、「KPI」という。)は、売上高、営業利益、売上高営業利益率であります。2021年度の目標値は売上高23億円、営業利益1億2百万円、売上高営業利益率4.4%であります。5年後の2026年度の目標値は売上高24億円、営業利益1億6千万円、売上高営業利益率6.7%としております。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(1)及び(3)に記載の経営方針及び中期経営戦略を実行して行く上で、当社グループが、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)
①コスト削減による利益率の改善
当社グループは、海外を含めた競合他社との価格競争を展開しており、今後も継続することは確実視されております。それに対応すべく当社グループは、当連結会計年度からコスト削減を徹底することに致しており、具体的には部品加工等の内製化、部材購入費の洗い直し、残業等の労務費の削減、一般経費の削減等を徹底してゆきます。
②直動機器の特定製品への設備投資による生産能力増強
当社グループは、新型コロナウイルス感染症対策でも需要がひっ迫した医療機器や、マスク製造装置等の産業用機械装置にも多くの部品を供給しており、その供給を継続して行く使命があります。その必要性が認められる製品に対しては、設備投資をして生産能力を増強して供給してゆきます。
(その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)
① 顧客ニーズに適合した応用製品の開発と販売
② 提案型技術営業による新規顧客開拓
③ 感染症対策として、情報収集、対応策の検討と実施
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、直動機器は売上の約60%を占めております。産業用機械装置には欠かせない要素部品であると認識しており、今後も安定的に需要が見込まれるものと推測しておりますが、将来、諸外国の安価な製品や代替品等の流入により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、主な用途である産業用機械装置の設備投資需要変動により、直動機器の需要が急激に変化して当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、販売体制や生産体制の改善による小径リニアブッシュ市場シェアの維持に加え、製品の改良や用途開発等の付加価値のある製品開発(魚釣りのルアー商品とのコラボや樹脂で軽量化を図った製品での民生品への応用)を進めて市場シェアの拡大に努めております。
当社グループ製品の販売先のうち、THK株式会社及び株式会社本田技術研究所(以下「ホンダグループ」)に対する当社グループの売上高に占める比率は高いものとなっております。
THK株式会社及びホンダグループとは、長年安定した取引関係を維持しておりますが、同社の受注動向や経営戦略の如何によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ホンダグループ向けのレース用部品は、そのレース参戦の動向により売上高に影響いたします。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、THK株式会社及びホンダグループの取引先との関係を良好に維持しつつ、新市場・新規顧客の開拓を進めることで、取引上のリスク回避に努めております。
当社グループは、特許権等の知的財産権の重要性を強く認識しており、自社が保有する技術等については、特許権等の取得による保護を推進しております。しかしながら、出願した全ての技術等について知的財産権が取得できる保証はなく、また、取得したとしても特許期間満了により他社が類似品を市場に投入することで価格競争に陥り、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
更に、当社製品が他社の特許等に抵触して事業展開の制約となる可能性に加え、その情報を知らずに市場に投入してしまった場合には特許権の侵害による賠償金の発生等により、当社グループの業績への影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、技術人員のスキルアップ、顧問弁理士による支援体制、技術情報の秘密管理体制等、により知的財産権や技術情報の保護に努めております。
当社グループの製品は、鋼材及び樹脂製品からなる部分があり、その仕入価格は市場価格の変動の影響を受けることがあります。需給関係の動向等が原材料価格の上昇を引き起こし販売価格への転嫁がうまく進まない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、材料の市場価格変動を踏まえた発注のコントロールにより価格上昇の影響を最小限に抑える取組み、一部の樹脂部品を内製化することに加え、外注加工費や人件費等の諸経費の削減活動を進めて安定した収益を確保する体制に努めております。
当社グループは、製造ラインの中断による影響を最小限にするために、埼玉と秋田で分散して製造しております。しかしながら、地震、台風等の自然災害や火災等の人為災害の発生により、従業員や生産設備等が大きな被害を被り、部分的又は全面的に操業停止となり、生産及び出荷が長期にわたり停止した場合には、当社グループの業績が重大な影響を被る可能性があります。また、被害を被った場合には従業員への補償や生産設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、日常からハザードマップによる危険地域の確認、安全面のインフラ整備等の予防対策、供給元の精査・確認をして、BCP対策をして災害による被害低減に努めております。
当社グループは、中国での事業活動を行っております。この海外での事業活動において、予期しえない自然災害や景気変動、テロ・戦争・内乱等による政治的・社会的混乱、並びに法規制や租税制度の変更等、及び、外貨建ての取引等において急激な為替レートの変動がある場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、中国子会社との連携や密な情報共有、各金融機関や取引先等からの情報収集等により、速やかに海外情勢を把握し、被害を最小限にするように努めております。また、為替変動に対しては、為替予約によりリスクを回避しております。
当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等はありませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、定期的に顧問弁護士からのアドバイスや監査役及び会計監査人の監査を受けることで法令遵守及び財務報告の適法性を確保することや、コンプライアンス活動による従業員への法令遵守の教育指導で法令違反や不祥事の発生防止に努めております。
当社グループは、顧客・取引先等についての個人情報及び事業に関連する営業機密を保有しております。当社グループでは、これらの情報の管理に努めておりますが、コンピューターウイルスや情報システムの不具合等により情報が流出した場合には、当社グループに対する信頼低下につながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、ハード面及びソフト面でのセキュリティ対策によるコンピューターウイルス被害の防止、重要情報のバックアップ取得によるシステム障害のリスク回避、従業員への教育による情報管理の徹底、等により情報流出リスク防止に努めております。
当社グループは、製品の原材料、一部の構成部品や工程を特定の供給元や外注先に依存しております。従って、供給元で超過需要となった場合や、災害・事故等による供給停止により生産が停滞した場合は、機会損失の発生や、供給責任を果たせずに取引先からの信用低下にもつながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、代替の供給元の開拓や内製化を進めることで、災害・事故等による生産停滞を回避するように努めております。
当社グループは、あらゆる産業機械をはじめ、民生分野などへの多用途に向け、製品を供給しております。不適合品の市場流出が発生した場合に、その補償等にかかる費用の発生や、取引先からの信用低下にもつながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの対応策として、ISO9001品質マネジメントシステムの構築・運用等で品質保証体制の構築に努め、万が一不適合品が発生した場合に備えた対策の実施等による不適合品の市場流出防止に努めております。
当社グループでは、専門性を有した技術者を必要としており、優秀な人材の確保と育成、定着率が重要な課題となります。しかしながら、少子高齢化に労働人口の減少、製造業への就職人材の減少により、人材確保が難しくなっており、計画通りに適切な人材を採用できなかった場合や成長途中で退職に至った場合には、技術・技能の承継にも支障をきたし、当社グループの事業の遂行に制約が生じる可能性があります。
当社グループでは、地域に密着した優秀な人材を採用するほか、海外からも優秀な人材も採用しております。従業員の意欲向上のため、若手社員にも活躍の場を提供しており、定期的な表彰(ファイスター表彰制度)や、インセンティブ報酬制度により従業員満足につなげております。
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大が現在においても継続している中、顧客や取引先、従業員の健康と安全を最優先し、Web会議やグループウエアの活用促進により、密集を回避し、マスクの着用と手洗い、うがい、社内における定期的な徹底消毒等、感染拡大の防止に努めるとともに、製品の供給に向けて責任ある対応を行い、事業の継続に努めて参りました。
今後も動向を注視しながら適宜対策を講じて参りますが、さらなる感染拡大等、想定を超えるような事態が発生する場合には、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気の悪化が続いており、依然として先行き不透明な状況にありますが、第3四半期以降中国向け輸出の回復や半導体関連等の生産の一部で持ち直しの動きが見られました。
このような状況のもと、「生産効率や品質の向上につながる改善活動」及び「蓄積した技術を応用した新製品開発」に全社を挙げて取り組んで参りました。
また、当社グループでは新型コロナウイルスの感染拡大状況に鑑み、取引先、従業員の健康と安全を最優先に、感染防止に取り組んで参りました。
a.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、第2四半期までは、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞による影響を受け低調に推移しましたが、第3四半期以降、直動機器、精密部品加工の売上が回復し、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける前の水準まで回復してきております。
その結果、当連結会計年度の売上高は2,248,947千円(前連結会計年度比3.0%減)となりましたが、第3四半期以降の売上高は1,354,316千円(前年同期比29.8%増)となりました。
利益面につきましては、売上の回復に伴い、営業利益88,092千円(前連結会計年度は、営業損失21,428千円)、経常利益93,320千円(前連結会計年度は、経常損失25,502千円)、親会社株主に帰属する当期純利益41,920千円(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純損失342,956千円) となりました。
品目別の経営成績は、次のとおりとなります。
(a)直動機器
主力製品であります直動機器につきましては、第2四半期までは、米中貿易摩擦による中国市場の停滞及び新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全般的な産業用機械の設備投資低迷により受注が落ち込んでいましたが、当連結会計年度の売上高は1,246,157千円(前連結会計年度比0.3%増)、第3四半期以降の売上高は723,712千円(前年同期比27.0%増)となりました。
(b)精密部品加工
精密部品加工につきましては、世界的なレーススケジュールの調整によるレース用部品の生産停止期間もあり、当連結会計年度の売上高は751,249千円(前連結会計年度比6.6%減)となりましたが、第3四半期以降の売上高は499,671千円(前年同期比48.1%増)と新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける前の水準まで回復してきております。
(c)ユニット製品
ユニット製品につきましては、第3四半期では、主に中国の液晶製造装置等の産業用製造装置向けの販売が増加しましたが、当連結会計年度としての売上高は251,540千円(前連結会計年度比7.9%減)となり、第3四半期以降の売上高は130,933千円(前年同期比3.6%減)となりました。
b.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ335,719千円増加し、4,589,475千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ292,615千円増加し、1,584,468千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ43,104千円増加し、3,005,007千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、953,814千円となり、前連結会計年度末と比べ134,108千円の増加となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に売上債権の増加額236,032千円による資金の減少に対し、税金等調整前当期純利益94,346千円の他、減価償却費127,698千円、仕入債務の増加額122,910千円による資金の増加により、得られた資金は166,889千円(前連結会計年度は79,081千円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券の償還による収入50,000千円による資金の増加に対し、有形固定資産の取得による支出105,516千円、有価証券の取得による支出50,000千円により、使用した資金は133,846千円(前連結会計年度は134,396千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済による支出138,974千円による資金の減少に対し、借入金による収入290,000千円による資金の増加により、得られた資金は99,932千円(前連結会計年度は83,738千円の収入)となりました。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は2,248,947千円(前連結会計年度比3.0%減)となり、前連結会計年度と比べて70,511千円減少いたしましたが、第3四半期以降の売上高は1,354,316千円(前年同期比29.8%増)となり、前年同期比と比べて311,249千円増加いたしました。
品目別の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
(a)直動機器
当連結会計年度の売上高は1,246,157千円と前連結会計年度と比べ4,238千円の増加(前連結会計年度比0.3%増)となりました。米中貿易摩擦による中国市場の停滞をはじめ、新型コロナウイルス感染拡大により、全般的に産業用機械の設備投資が低迷した状況が第2四半期まで続いておりましたが、第3四半期以降中国向けの輸出の回復など、一部で持ち直しの動きが見られた事から、売上高が回復し、第3四半期以降の売上高は723,712千円(前年同期比27.0%増)となりました。受注の増加に対応するべく、効率的な生産体制を整えて参ります。
(b)精密部品加工
当連結会計年度の売上高は751,249千円と前連結会計年度と比べ53,168千円の減少(前連結会計年度比6.6%減)となりましたが、第3四半期以降の売上高499,671千円(前年同期比48.1%増)となり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける前の水準まで回復いたしました。一部レース用部品の減少が見込まれていますが、顧客の要望に真摯に応え、品数が増加しても精密加工を短納期で対応し、顧客と連携して自動車レースでも成果に貢献し、新たな製品への対応にも努めて参ります。
(c)ユニット製品
当連結会計年度の売上高は251,540千円と前連結会計年度と比べ21,581千円の減少(前連結会計年度比7.9%減)となりました。精密位置決め製品では、日本・中国でシェアを伸ばしてきており、国内市場での検査・測定器向けのリピート需要がありました。中国市場では、液晶貼合わせ・検査・測定器向け設備投資の需要に対応してきました。顧客ニーズに合わせた製品対応を継続し、様々な用途へ対応してゆきます。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は543,860千円(前年同期比17.1%増)となり、前連結会計年度と比べて79,494千円増加いたしました。売上総利益率は前連結会計年度比4.2ポイント増加し、24.2%となりました。これは主に第3四半期以降の売上高の増加に加え、設備投資による内製化をすすめ、安定生産による増産効果によります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は88,092千円(前連結会計年度は、営業損失21,428千円)となり、前連結会計年度と比べて109,521千円増加いたしました。営業利益率は前連結会計年度比4.8ポイント増加し、3.9%となりました。これは主に売上総利益の増加及び、コスト削減効果によるものです。
b.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は4,589,475千円となり、前連結会計年度末と比べ335,719千円の増加となりました。主な要因は、現金及び預金が134,108千円、売上債権が236,820千円増加したことによるものであります。たな卸資産合計は、763,921千円で、在庫管理とリードタイム短縮に努め、前年より13,731千円減少しました。
(負債の部)
負債は1,584,468千円となり、前連結会計年度末と比べ292,615千円の増加となりました。主な要因は、仕入債務123,756千円、借入金151,026千円の増加よるものであります。
(純資産の部)
純資産は3,005,007千円となり、前連結会計年度末と比べ43,104千円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金41,920千円の増加によるものであります。その結果、当連結会計年度末における自己資本比率は65.5%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、953,814千円となり、前連結会計年度末と比べ134,108千円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に売上債権の増加額236,032千円による資金の減少に対し、税金等調整前当期純利益94,346千円の他、減価償却費127,698千円、仕入債務の増加額122,910千円による資金の増加により、得られた資金は166,889千円(前連結会計年度は79,081千円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券の償還による収入50,000千円による資金の増加に対し、有形固定資産の取得による支出105,516千円、有価証券の取得による支出50,000千円により、使用した資金は133,846千円(前連結会計年度は134,396千円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済による支出138,974千円による資金の減少に対し、借入金による収入290,000千円による資金の増加により、得られた資金は99,932千円(前連結会計年度は83,738千円の収入)となりました。
当社グループは、中期的には設備投資の合理化や生産能力増強に対応するための設備投資を計画的に行う予定でありますので、今後も営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの増加に努めて行く所存であります。
また、当連結会計年度末の自己資本比率は65.5%(前連結会計年度末は69.6%)となっており、安定した財務基盤を維持しております。新型コロナウイルス感染拡大による厳しい環境下においても金融機関との良好な関係を維持し、資金の流動性と調達力を確保して参ります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、特に以下の会計上の見積りが重要な影響を及ぼすものと考えております。
(a)固定資産の減損
固定資産の減損の兆候判定に際しては、埼玉工場、秋田工場、その他及び共用に区分して検討を行っております。固定資産に減損の兆候が存在する場合には、取締役会決議の承認を得た中期事業計画から策定した当該資産の割引前将来キャッシュ・フローに基づき、減損の要否を判定しております。中期事業計画及び割引前将来キャッシュ・フローの策定に際しては、市場の動向や主要販売先からの情報を踏まえて受注計画を立て、売上高成長率、将来の原価低減を踏まえた原価率及び売上高総利益率を考慮しております。
固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更が生じた場合、固定資産の減損損失が計上され、当社の業績を悪化させる可能性があります。
(b)繰延税金資産
繰延税金資産は、一時差異が解消するときに課税所得を減額する効果を有するものについて認識しております。繰延税金資産の回収可能性の判断においては、取締役会決議の承認を得た中期事業計画に基づいて、将来獲得し得る課税所得の時期及び金額を合理的に見積っております。中期事業計画の策定に際しては、市場の動向や主要販売先からの情報を踏まえて受注計画を立て、売上高成長率、将来の原価低減を踏まえた原価率及び売上高総利益率を考慮しております。そのため、見積りの仮定又は予測に変化が生じ、将来の課税所得の時期及び金額が当連結会計年度の見積りと異なった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
当社は、主要取引先と以下の契約を締結しております。
(注) 上記契約については1年毎の更新となっております。
当連結会計年度の研究開発活動は、技術部門が中心となり、営業・技術・製造の三位一体でDR(デザインレビュー)活動を進め、主に、主力製品である直動機器及びユニット製品等の技術を応用した製品開発を進めて参りました。
当連結会計年度では、注力してきた案件が研究開発活動から量産準備活動に移行したことにより、研究開発費は減少しております。
当連結会計年度における主な研究開発項目は以下のとおりであり、研究開発費の総額は
・新機構リニアボールブッシュの研究・開発及び量産準備活動
(ユニット製品)
・新機構精密ステージの研究・開発