第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景として概ね堅調に推移した一方、不安定な国際状況や為替相場の動向による影響、国内物価上昇への懸念、中国経済の停滞など、依然として景気の下振れリスクを有する不安定な状況が続いております。

このような状況のもと、当社グループは「スマート生産」「稼働率の平準化」「直動機器の製品力強化」「精密部品加工の売上確保」及び「ユニット製品の販路拡大」を今後の重点施策とした「中期経営計画Hephaist Vision65」を掲げ、中長期視点での成長と利益確保を目指して継続的に取り組んで参りました。

また、中期計画に必要な設備投資を実行し、各設備の生産能力を生かした生産計画を立て、計画どおりに出来高を達成していく「スマート生産プロジェクト」の下、適正な在庫金額を考慮しながら生産性を強く意識した直動機器の効率的かつ安定的な生産と、それによる原価低減に取り組んで参りました。更に、市場シェアの低い形番の生産増強による直動機器のシェア拡大、生産技術の展開による生産数の増加、レース用部品の継続供給、電子・半導体市場への球面軸受の拡販、及び電力費削減をはじめとしたコスト削減等に取り組みながら、経営方針「不易流行」を実践して参りました。

この結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高は1,076,199千円(前年同期比4.5%減)となりました。

利益面につきましては、固定費等の増加及び、直動機器の売上高低下により、営業損失74,628千円(前年同期は、営業損失96,210千円)、経常損失74,876千円(前年同期は、経常損失92,735千円)、親会社株主に帰属する中間純損失58,526千円(前年同期は、親会社株主に帰属する中間純損失64,011千円)となりました。

直動機器につきましては、需要回復の遅れや中国市場からの受注停滞が継続したこと等の影響を受け、当中間連結会計期間の売上高は694,101千円と前年同期と比べ132,258千円の減少(前年同期比16.0%減)となりました。

精密部品加工につきましては、レース用部品の売上が増加したことにより、売上高は285,995千円と前年同期と比べ80,381千円の増加(前年同期比39.1%増)となりました。

ユニット製品につきましては、半導体・液晶向けの製造装置にステージ及び、転がり案内による球面軸受の売上が増加してきたことにより、売上高は96,103千円と前年同期と比べ1,438千円の増加(前年同期比1.5%増)となりました。

当中間連結会計期間末における総資産は5,065,619千円となり、前連結会計年度末と比べ317,826千円の減少となりました。主な要因は、棚卸資産93,519千円及びリース資産95,286千円の増加に対し、現金及び預金510,444千円の減少によるものであります。

負債は、2,099,505千円となり、前連結会計年度末と比べ265,536千円の減少となりました。主な要因は、リース債務93,555千円の増加に対し、仕入債務286,093千円の減少によるものであります。

純資産は、2,966,113千円となり、前連結会計年度末と比べ52,290千円の減少となりました。主な要因は、利益剰余金64,764千円の減少によるものであります。その結果、当中間連結会計期間末における自己資本比率は58.6%となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、374,467千円となり、前連結会計年度末と比べ510,444千円の減少となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、主に減価償却費90,366千円による資金の増加に対し、仕入債務の減少額288,545千円及び棚卸資産の増加額89,073千円による資金の減少により、使用した資金は367,094千円(前年同期は117,234千円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出28,695千円に伴う資金の減少により、使用した資金は55,074千円(前年同期は130,914千円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入れによる収入100,000千円による資金の増加に対し、長期借入金の返済による支出161,849千円及びリース債務の返済による支出21,057千円による資金の減少により、使用した資金は98,741千円(前年同期は77,106千円の収入)となりました。

 

(3) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている「中期経営計画Hephaist Vision65」において今後の重点施策として、「スマート生産」「稼働率の平準化」「直動機器の製品力強化」「精密部品加工の売上確保」及び「ユニット製品の販路拡大」を掲げ、中長期視点での成長と利益確保を目指して取り組み、経営方針「不易流行」を実践し改善に取り組むとしております。また、経営戦略については、半導体関連や自動化、省力化、及びEV関連の市場拡大を背景に中長期的なシェア拡大が見込まれる中、これらを着実に取り込む施策を展開するとともに、設備投資等の成果を効率的に活用し、売上の向上を図って行くこととしております。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

当企業グループでの研究開発活動は、技術部門が中心となり、営業・技術・製造の三位一体でDR(注)活動を進め、主に、主力製品である直動機器及びユニット製品等の技術を応用した製品開発を進めて参りました。

当中間連結会計期間における研究開発項目は以下のとおりであり、研究開発費の総額は、1,771千円であります。

(注)デザインレビューの略称・・・開発における成果物を複数の人でチェックする設計審査を言う。

 

(直動機器)

 ・新機構リニアボールブッシュの増産に向けた取り組み

 

(ユニット製品)

 ・直動機器を応用したユニット製品の開発

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。