当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調となりましたが、米国の政策動向や海外情勢など景気の先行きは不透明な状況が続いております。
世界経済につきましては、米国経済は雇用・所得環境の改善で個人消費が底堅く推移し、欧州経済も個人消費の改善などにより緩やかな回復基調を続ける一方で、中国をはじめ新興国経済は一部持ち直しの動きが見られるものの先行き不透明な状況が続きました。
工業用ミシン業界におきましては、繊維産業の集積地であった中国からその他のアジアや消費地に近い国々へ縫製拠点を移転させる動きが継続しており、バングラデシュやインドなどアジア市場を中心に需要が堅調に推移いたしました。自動車部品を中心とするダイカスト部品につきましては、一部ばらつきが見られるものの総じて需要が底堅く推移いたしました。
このような環境のもとで、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べて為替相場が円高で推移したことなどから189億61百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
利益面につきましては、市場環境の変化に応じた生産体制を展開したことやコストダウン効果により、営業利益は27億98百万円(前年同期比18.8%増)、経常利益は28億31百万円(前年同期比18.5%増)、法人税等の負担額の増加により親会社株主に帰属する当期純利益は21億3百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
当連結会計年度における子会社の動向につきましては、工業用ミシン事業は、市場の変化に対応して、「ペガサス(天津)ミシン有限公司」では生産体制の効率化と高級機種需要への対応に努めました。ダイカスト部品事業は、「PEGASUS-SHIMAMOTO AUTO PARTS(VIETNAM) CO., LTD.」の操業度向上をはかるとともに、昨年メキシコに米国市場の需要に対応するため設立した「PEGASUS AUTO PARTS MONTERRY S.A. DE C.V.」が、米国市場への販売を開始いたしました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 工業用ミシンにつきましては、縫製産地の流動化に応じた販売戦略の展開および高級機種需要など市場ニーズへの対応に努めましたが、円高の影響により売上高は162億51百万円(前年同期比1.2%減)となりました。営業利益は、操業度の向上などにより34億92百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
② ダイカスト部品につきましては、販路の拡大に向けた販売活動を行い需要は底堅く推移いたしましたが、円高の影響により売上高は27億10百万円(前年同期比1.2%減)となりました。営業利益は、ベトナム拠点の操業度の向上などにより3億56百万円(前年同期比17.9%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は59億63百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億64百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加額6億92百万円、法人税等の支払額、仕入債務の減少額などがありましたが、税金等調整前当期純利益28億91百万円、減価償却費などにより18億70百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ4億44百万円の収入の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出5億68百万円などがありましたが、定期預金の預入及び払戻による収支5億15百万円、投資有価証券の売却による収入などにより1億49百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ14億13百万円の収入の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入2億円などがありましたが、長期借入金の返済による支出5億94百万円、配当金の支払、社債の償還による支出などにより13億97百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ4億43百万円の支出の減少となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
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生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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工業用ミシン |
7,377,171 |
△10.3 |
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ダイカスト部品 |
2,064,999 |
△3.2 |
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合計 |
9,442,171 |
△8.8 |
(注) 1 上記の金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社企業グループは、受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
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売上高(千円) |
前年同期比(%) |
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工業用ミシン |
16,251,049 |
△1.2% |
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ダイカスト部品 |
2,710,648 |
△1.2% |
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合計 |
18,961,698 |
△1.2% |
(注) 1 売上高は、外部顧客に対する売上高であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
当社企業グループは、100年にわたる歴史のなかで培ってきた、工業用環縫いミシンの専業メーカーとしての確固たる技術力により、世界の「衣料文化」の発展に貢献することを目指しております。また、自動車の安全ベルトの部品製造を主な目的として2007年に立ち上げましたダイカスト部品事業は、自動車を利用される世界中の方々の生命の安全を守る事業として、最高の品質を提供することに努めております。
グローバルな事業展開により世界の人々との交流を深め、信頼される企業活動を展開することを経営理念としており、お客様に最高に満足いただける製品とサービス、品質の提供に努め、全社スローガンであります「BEYOND THE LIMITS~限界を超えてみせる~」を実現してまいります。
当社企業グループは、売上高、収益性、効率性、健全性の観点、あるいは企業価値、債務返済能力の観点から各種の指標を意識した経営を行ってまいります。当社企業グループでは、連結売上高に対する連結営業利益の比率を中長期的に10%以上とすることを目標とし、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。また指標として配当性向やROEを重視し、株主の期待に応えることを目標としてまいります。
当社企業グループは、主力事業である工業用ミシン事業を中心として、自動車部品をはじめとするダイカスト
部品事業へ参入することにより、事業の拡大発展に努めておりますが、当社企業グループの製造販売する製品、
部品は全世界のユーザーを対象としていることから、世界経済の動向、多様な顧客のニーズへの対処などの様々
な課題に対し、適切な対応を求められています。このような経営環境のもと、当社企業グループは以下の課題に
取り組み、効率的なグループ経営を実現するとともに、収益性の向上に取り組んでまいります。
工業用ミシン事業は、世界中において各国のメーカーと熾烈な競争をおこなっており、それに勝ち抜くため、製品、品質、サービスの3つの差別化を徹底的に推進してまいります。製品では開発テーマを明確にし、新製品をタイムリーに開発することを目指しております。品質では、ITを駆使した品質の見える化活動を推進し、最新鋭の測定機器を導入し、日々品質向上に努めます。サービスでは、長年培われた技術を縫製業者の問題解決に活かす、ソリューションビジネスを強化してまいります。
アパレル向け工業用ミシンの主力市場は、これまでの中国からバングラデシュやインドといった他のアジア各国に移動してきております。一方、アパレル製品に対する高付加価値化などの要求から、品質向上に貢献する高級機種や、効率化を可能にする自動化、省力化機器への需要も一段と高まっております。それらに対応すべく、地域ニーズに即応した戦略を立案し、販売網の強化や人材育成に注力してまいります。また、非アパレル向け市場に投入する新型工業用ミシンにより、自動車産業など新たな市場を開拓してまいります。
当社企業グループは、成長戦略の第2の柱として自動車用部品を中心としたダイカスト部品事業に参入し、収益力の拡大を図ってまいりました。米大陸及び中国における顕著な自動車製造・販売の伸びに加え、新興国における富裕層の増加などにより、年々自動車生産・販売は増加しており、当事業への需要は更に拡大していくとみております。それに対応すべく、中国とベトナムに加え、2016年にメキシコにてダイカスト部品事業を立ち上げております。今後も顧客のニーズに合致した生産能力の増強と高付加価値化への対応に併せ、自動車を構成する各部品にも範疇を広げ、セールスエンジニア投入による販路拡大を目指しながら、事業を拡大してまいります。
当社企業グループは、工業用ミシン事業、ダイカスト部品事業とも、製造拠点によるリスク回避を目的として中国、ベトナムに生産拠点を稼働させてまいりました。今後は、それぞれの地域特性を活かし、新たな技術を盛り込んだ生産体制を構築し、一層の効率化による原価低減を推進してまいります。
当社企業グループは、変化の激しい経営環境にあって企業としての基礎体力を向上させるため、財務体質の強化を中期経営計画の重点課題として経営を行ってまいりました。今後もキャッシュ・フローに重点をおいた経営に注力し、財務体質の強化に努める所存であります。
当社企業グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
当社製品は、工業用ミシンの中でも環縫いミシンと呼ばれるミシンに特化しており、ユーザーであるアパレル産業の景況によっては、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
アパレル製品の生産はグローバル化が進んでおり、海外生産品の品質、価格、納期などの変化及びアパレル産業の生産方針の変更により、当社製品、技術がそのニーズを満たさない、あるいは市場から認められない場合には、当社の販売戦略及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、自動車安全シートベルトを構成するリトラクター(巻き取り装置)部品等の製造子会社を嶋本ダイカスト株式会社との共同出資により、平成19年1月に中国・天津市、平成25年4月にベトナム・ドンナイ省に設立、また平成28年2月には独資にてメキシコ・モンテレイ市に拠点を設立いたしました。
当社部品はその安全性や世界のサプライチェーンで確固たる地位を築いておりますが、その取引先の経営状況に変化が生じた場合は、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
現在、当社企業グループは、販売の大半を海外市場に依存しておりますが、工業用ミシンを使用する縫製産業は、労働集約型産業の典型であることから、賃金水準の低い国、地域がその主要な生産地となっており、各国の縫製産業に対する政策の違いや物流面の条件などにより、生産拠点が特定の国、地域に集中する傾向も見られます。当社企業グループの販売先であるこのような国々の中には政治的、地政学的、経済的に不安定な国もあり、労働争議、テロ、戦争、内戦、通貨危機、地震等の自然災害などによっては、為替取引の凍結、債務不履行、投資資産の接収などにより、事業継続や海外拠点経営が困難になる可能性があります。
さらに、各国の繊維製品の輸出入に関する規制の強化、あるいは急激な規制緩和が実施されることにより、工業用ミシン市場の需給関係が崩れ、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、移転価格税制等をはじめとする規制・税制等の変更のような、予測できない事態の発生により、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
工業用ミシン事業における製造拠点の中国集中によるリスク回避を目的として、ベトナム・ハイズン省に製造子会社を設立したことにより、ミシン事業の製造拠点は、日本、中国、ベトナムの3カ国に分散されることになり、製造拠点の集中リスクは緩和されております。ダイカスト部品事業におきましても、ベトナム・ドンナイ省に製造子会社を設立しており、さらには、将来の生産体制の強化も視野に入れ、メキシコ・モンテレイ市に拠点を設立しております。
しかしながら、自動車用部品の製造を含め、依然として中国天津市に主力となる製造拠点が存在しているため、中国及びベトナムにおけるカントリーリスクをカバーすべく、独立行政法人日本貿易保険の海外投資保険に加入しておりますが、政治的要因による法的規則や商習慣の違いから予測不可能な事態が生じた場合、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、地震等の天変地異、電力事情の悪化、その他の予測不可能な事象が発生すれば、同時に工場の操業を一時的に停止せざるを得ない事態が懸念され、併せて従業員の確保や従業員への教育が十分に行き届かなかった場合などは、当社企業グループの財政状態及び経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
当社企業グループは、グローバルな事業展開をしており、取引通貨の多くは円以外の通貨となっております。各地域における売上高、費用、資産等の現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のため円換算しており、換算時の為替レートの変動が当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は外貨建て取引について、為替変動に対処するため、為替予約、インパクトローンによってリスクを軽減させる措置を講じておりますが、為替水準の予測を超えた変動が、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社企業グループは、他社製品と差別化できる技術の開発及び知識の蓄積に努めており、保有する独自技術については、商標権など他の知的財産権と併せ、権利取得による保護を積極的に図っております。しかしながら、出願が特許と認められない、あるいは権利保護のために講じる手段が成功しなかった場合、第三者による知的財産権の侵害や類似品・模造品の流通によって、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
一方、当社企業グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないように努めておりますが、当社企業グループの認識していない知的財産権に関し訴訟等を提起される可能性があります。このような訴訟等が発生しますと、損害賠償やロイヤリティ支出が発生する、あるいは事業活動に制約が生じるなど、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社企業グループは、独自の品質管理基準にしたがって各種の製品を製造しております。過去においても製品の欠陥による重大な事故は発生しておりませんが、すべての製品について欠陥がなく、将来にリコールが発生しないという保証はなく、当社製品やサービスに関連した欠陥や問題に対して責任を負う可能性があります。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできるという保証はありません。
さらに、経済合理性のある条件で当社企業グループがこのような保険を契約期間満了後も更新できるとは限りません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が生じた場合は、当社企業グループの財政状態及び経営成績のほか、ブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。
工業用ミシンは、アパレルの生産地域の動向やファッションの動向により、使用されるミシンの種類(本縫いミシン、環縫いミシン)に変化が生じる場合があり、環縫いミシンへの需要に変化を及ぼす場合には、当社企業グループの売上高に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社企業グループが製造している環縫いミシンにも多くの種類があり、製品ごとの単価や収益率が異なるため、製品の販売構成比が変化した場合にも、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
工業用ミシン事業におきましては、当社企業グループが製造及び販売する各製品の多くは、同業他社の類似製品と競合状態にあります。将来、これらの製品の品質が向上し、当社企業グループの製品の優位性が低下すれば、販売実績に影響を及ぼす可能性があります。一方、新興国メーカーの普及価格帯製品の価格下落が進み、価格競争に巻き込まれ当社企業グループの財政状態及び経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
ダイカスト部品事業におきましては、自動車部品業界の調達先変更や価格動向の影響を強く受けるため、特定取引先への依存度低減や取引先分散、原価低減などに取り組んでおります。しかしながら、企業努力を上回る価格抑制圧力を受けた場合や、調達先の変更に加え、取引先の経営状況によっては、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)金融市場の変動について
当社企業グループは平成29年3月末で合計約31億49百万円の短期・長期の有利子負債があります。固定金利調達を行うことにより、金利変動リスクの影響を軽減していますが、市場金利率の上昇は、有利子負債のうち変動金利部分の支払利息を増加させ、当社企業グループの収益を減少させるリスクがあります。また、事業の拡大や技術革新を目指し、新たな投資などによる資金が必要となった際、金融市場の大幅な変化等によっては、資金調達条件が悪化する可能性があります。さらに、当社企業グループの年金資産に関しては、市場性のある証券の公正価値や金利率等、金融市場における変動が、年金制度の積立不足金額や債務を増加させ、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)人材の確保について
当社企業グループは、海外売上高比率や生産に占める海外比率が高く、成長分野として力を入れているダイカスト部品事業においてもそれは顕著であります。激しい競争の中で事業を継続的に発展させるためには、高い専門性をもった世界で活躍できる技術者や、グローバルな経営戦略や組織運営に優れた人材を確保し、育成していく必要があります。しかしながら、日本国内における少子高齢化や労働人口の減少により、人材の確保及び育成が難航した場合、長期的には当社企業グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
工業用ミシン事業は、主にニット衣料等の縫製に使用される環縫いミシンの有力メーカーとして研究開発に注力し、当社独自の固有技術の創出をもって他社との差別化を図ってまいりました。アパレル業界は、デザインや素材の変化が著しく、アパレルの生産現場である縫製工場では日々新しい問題に直面しております。縫製工場が抱える問題に対して、ソリューションを迅速に提供することを研究開発の使命と位置付け、専門のスタッフを配置すると共に新製品の企画から市場投入までのリードタイム短縮に取り組んでおります。開発リードタイムの短縮に向け、当社は販売部門と研究開発部門を同一傘下の本部に組織し、販売部門から得た市場ニーズを同本部内の研究開発部門に繋げ、よりスピーディーな商品開発が可能な組織としております。さらに、基礎研究の充実化を図るために専門部署を設立し、新機種開発及び新たなセールスポイントの研究を行っており、蓄積した技術を体系的に管理し、確立した技術を随時新製品に取り込んでおります。また、将来的に長期に渡る研究テーマも取り上げ、基礎研究の継続と強化を図っております。
当連結会計年度における実績について、産業財産権(特許・実用新案・意匠)に関しては日本国内で出願3件、海外で出願1件及び登録14件です。また、研究開発費の総額は、4億9百万円であります。なお、研究開発費総額には、消費税等は含まれておりません。
当社独自のセミドライ技術を従来の針棒、上ルーパーの各メカに加え、業界初となる上送りメカにも同技術を付加して油汚れ対策を施した上下送りミシンと、縫製品の品質、及び生産性向上に貢献する各種付帯省力装置の開発を行い、国際アパレル機器展JIAM2016へ出展し、来場者から高い評価を得ました。その後、量産化へ向けて対応しております。
フラットシーマミシンによる縫製品質の向上を目指し、かつオペレーターの脱技能化の両立が可能な業界初となる特殊生地送りメカの開発を行い、国際アパレル機器展JIAM2016へ出展し、来場者から高い評価を得ました。その後、正式のサブクラス機種として量産化を検討しております。
当社の専門分野である環縫い技術を応用し、ポスト型、及びフラットベッド型の非アパレルミシンの開発を行いました。そして、国際アパレル機器展JIAM2016へ出展し、来場者から高い評価を得ました。その後、量産化へ向けて対応しております。
ダイカスト部品事業は、製品の効率的かつ安定的な生産に向けた研究開発活動を主として、生産工程における生産技術及び治具工具の素材研究に取り組んでおります。
当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度に比べ7億69百万円減少し284億68百万円となりました。流動資産につきましては、主として商品及び製品が1億65百万円、その他流動資産が1億35百万円、原材料及び貯蔵品が1億32百万円それぞれ増加し、現金及び預金が3億30百万円、受取手形及び売掛金が1億66百万円それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ10百万円増加し216億4百万円となりました。固定資産につきましては、有形固定資産が4億97百万円、投資その他の資産が2億3百万円、無形固定資産が77百万円それぞれ減少したことにより、前連結会計年度に比べ7億79百万円減少し68億64百万円となりました。流動負債につきましては、主として1年内返済予定の長期借入金が2億8百万円増加し、支払手形及び買掛金が3億98百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ1億86百万円減少し53億74百万円となりました。固定負債につきましては、主として繰延税金負債が1億67百万円増加し、長期借入金が6億3百万円、社債が4億38百万円それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ9億21百万円減少し18億43百万円となりました。純資産の部につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加、為替換算調整勘定の減少などにより212億50百万円となりました。
当連結会計年度における売上高は189億61百万円となり、前連結会計年度に比べ2億27百万円の減収となりました。主な要因は、前連結会計年度に引き続きアジア新興国の設備投資が活発であったものの、当連結会計年度中の為替相場が円高に推移したことなどによります。
当連結会計年度における営業利益は27億98百万円となり、前連結会計年度と比べ4億42百万円の増加となりました。主な要因は、市場環境の変化に応じた生産体制を展開したことやコストダウン効果によります。
当連結会計年度における経常利益は28億31百万円となり、前連結会計年度と比べ4億43百万円の増加となりました。主な要因は、営業外費用の支払利息が減少したことによります。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は21億3百万円となり、前連結会計年度と比べ56百万円の減少となりました。主な要因は、法人税等が増加したことによります。
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ4億44百万円減少し18億70百万円となりました。これは主としてたな卸資産の増加額6億92百万円、法人税等の支払額6億1百万円、仕入債務の減少額2億47百万円に対し、税金等調整前当期純利益28億91百万円、減価償却費6億57百万円などによります。
投資活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ14億13百万円増加し1億49百万円となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出5億68百万円に対し、定期預金の預入及び払戻による収支5億15百万円、投資有価証券の売却による収入1億15百万円などによります。
財務活動の結果支出した資金は、前連結会計年度に比べ4億43百万円減少し13億97百万円となりました。これは主として長期借入れによる収入額2億円に対し、長期借入金の返済による支出額5億94百万円、配当金の支払額4億96百万円、社債の償還による支出額4億23百万円などによります。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より3億64百万円増加し、当連結会計年度末には59億63百万円となりました。