第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済情勢は、米国におきましては、労働市場の回復から個人消費が牽引する緩やかな景気回復が持続しております。欧州におきましても金融政策や、財政政策の下で個人消費主導の緩やかな拡大が続いております。中国におきましては、小型車販売の減税措置の縮小により自動車販売の伸び悩みはありますが、不動産投資の拡大やインフラ関連投資が底堅く推移いたしました。一方で、米国の今後の経済政策などの不確実性の高まりや英国のEU離脱問題など、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。また、国内経済におきましては、円安基調に転換したことから輸出企業を中心に企業業績が改善しており、個人消費につきましても、雇用所得環境の改善により持ち直すなど緩やかな回復基調が続いております。

 このような経営環境の下、当社グループにおきましては、海外子会社との協力、連携により受注量の拡大や現地調達、現地生産比率を高めることでコスト競争力を強化してまいりました。また、生産量の増大に対し、生産リソースの最適な配分による負荷調整を積極的におこない、内製化率の拡大を推進するとともに、仕入体制の見直しによるサプライチェーン全体の更なる効率化を進めるなど生産体制の強化を図り、生産量の増大と収益性の向上に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は805億42百万円(前期比51.8%増)となり、営業利益は82億47百万円(前期比182.0%増)、経常利益は80億39百万円(前期比184.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は58億91百万円(前期比243.9%増)となりました。

 

 事業部門別の営業概況は以下のとおりであります。

①自動車関連生産設備事業
 自動車関連生産設備事業におきましては、米国市場での緩やかな景気回復基調の持続により、自動車販売が好調に推移していることや、中国市場では小型車減税措置の縮小による自動車販売の伸び悩みはありますが、依然として高い水準で推移する中で、北米市場および中国市場におきまして、パワートレイン関連設備の売上高が拡大しましたことに加え、EVメーカーからの受注の獲得、さらに国内自動車部品メーカー向け設備などが堅調に推移しております。これらの結果、売上高は302億67百万円(前期比88.4%増)となりました。

②半導体関連生産設備事業
 半導体関連生産設備事業におきましては、近年、市場を牽引してきたスマートフォン・タブレット端末などのモバイル関連機器の市場が成熟し、成長が鈍化する一方で、IoT関連や自動運転技術による電子化が進む自動車への対応が活発化することが見込まれる中で、シリコンウェーハ搬送設備案件の売上高が拡大しました。これに加え、次世代のディスプレイとなる有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)ディスプレイにつきましては、スマートフォンでの採用の拡大が見込まれており、量産に向けて生産ラインを拡充する動きから、有機EL関連の蒸着装置案件の受注高、売上高が引続き、堅調に推移しております。これらの結果、売上高は322億89百万円(前期比101.6%増)となりました。

③家電関連およびその他生産設備事業
 家電関連およびその他生産設備事業におきましては、引合い案件も継続して見込まれておりますが、白物家電を中心とした組立設備案件やタイヤ関連設備案件に一服感がみられたことに加え、当初計画からの売上時期の延期などにより、売上高は151億65百万円(前期比5.2%減)となりました。

 

 セグメントの状況は以下のとおりであります。

①日本

 日本におきましては、自動車のパワートレイン関連設備や、有機EL関連の蒸着装置案件の売上高が堅調に推移しました。損益面におきましても、売上高の増加に加え、内部リソースの有効活用による内製化率の拡大や仕入体制の見直しなど、原価低減活動を進めてまいりました結果、売上高は665億85百万円(前期比57.4%増)、営業利益は68億24百万円(前期比156.3%増)となりました。

②アジア

 アジアにおきましては、家電関連および半導体関連の案件を中心として予定どおり売上げ、製造費用につきましては、量産体制の整備など効率化による原価低減が図れました結果、売上高は61億66百万円(前期比1.1%減)、営業利益は6億83百万円(前期比505.8%増)となりました。

③北米

 北米におきましては、自動車メーカーを中心とした旺盛な設備投資を背景として、受注高、売上高とも堅調に推移しました結果、売上高は69億95百万円(前期比95.3%増)、営業利益は7億7百万円(前期比329.5%増)となりました。

④欧州

 欧州におきましては、欧州市場の緩やかな景気回復基調が続く中、自動車関連設備および家電関連設備を中心とした受注を目論んでおりますが、依然として厳しい状況で推移しました結果、売上高は7億94百万円(前期比14.1%減)、営業利益は52百万円(前期比19.9%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて6億79百万円増加し、83億11百万円となりました。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動による資金は、58億62百万円の減少となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益84億円に対して、売上債権が245億57百万円増加、仕入債務が91億55百万円増加、前受金が23億85百万円増加したことによります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動による資金は、有形固定資産の取得18億53百万円等により、14億45百万円の減少となりました。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動による資金は、81億52百万円の増加となりました。主な要因は、短期借入金の増加56億65百万円、長期借入れによる収入102億円、長期借入金の返済による支出72億19百万円等によります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

  至 平成29年3月31日)

前期比(%)

日本(千円)

67,790,552

152.5

アジア(千円)

5,960,407

79.7

北米(千円)

6,692,757

180.3

欧州(千円)

931,695

113.5

合計(千円)

81,375,413

144.1

 (注)1.金額は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

前期比(%)

受注残高

前期比(%)

日本(千円)

76,511,413

162.4

33,245,229

142.6

アジア(千円)

5,951,656

90.6

3,597,572

94.4

北米(千円)

11,049,322

177.2

8,278,032

196.0

欧州(千円)

797,639

78.3

432,392

100.8

合計(千円)

94,310,031

154.8

45,553,226

143.3

 (注)1.金額は、販売価格によっております。

 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

  至 平成29年3月31日)

前期比(%)

日本(千円)

66,585,981

157.4

アジア(千円)

6,166,599

98.9

北米(千円)

6,995,393

195.3

欧州(千円)

794,392

85.9

合計(千円)

80,542,366

151.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

前連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)

相手先

金額(千円)

割合(%)

キヤノントッキ株式会社

19,015,512

23.6

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループの力を結集し、世界のトップ企業から、グローバルに競争力のある生産システム・インテグレータとしての評価を確立することを目指す姿とし、受注・生産体制を確立します。また、新たな市場、新たな事業領域に果敢に挑戦し、新たな利益を創出します。

これを実現するために以下の2つの課題に取組みます。

①グローバル化への取組み

②国内市場の新規開拓・新規事業への取組み

 

(2)経営戦略等

以下の6項目を基本的な、事業戦略上の原則として事業を推進してまいります。

・All Hirataで判断する。

・海外市場の拡大を受けて、グローバルな生産・販売体制を確立する。

・新市場、新商品、新事業を創出する。

・新たな業務改革による利益を創出する。

・既存顧客・既存市場におけるシェアを拡大する。

・固定費を抑制し、人員をグローバルに再配置する。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

平成29年度の数値目標は以下のとおりです。

・連結売上高500億円を定着させる。

・営業利益5%以上とする。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

近年の傾向として当社の主力事業である、自動車・半導体・家電生産設備の仕向地は、大半が海外となっており、国内市場においては大型設備投資が見込めない状況となっております。このような環境において、対処すべき課題として、以下の施策を重点的に実行してまいります。

①グローバル化への取組み

・生産拡大に対しての対応

中期経営計画で「海外市場の拡大を受けて、グローバルな生産・販売体制を確立する。」と掲げているとおり、平成28年度は北米EVメーカーからの大型案件など、引き続き海外からの受注にけん引され、生産高・売上高は過去最大であった前年度をさらに大きく上回りました。増大する受注案件を成功に導くべく、当社グループ一丸となり、人員・リソースの最適な配置、生産効率の向上を図ります。

・グローバル人材の確保

受注量の拡大に伴い、グローバル人材の確保、育成が重要であります。平成27年度よりスタートした、将来の幹部候補者として海外関係会社へ派遣する人事ローテーションと外部人材採用も考慮した人材確保、さらに、グループ全体での人材のグローバル化を推進します。

②国内市場の新規開拓・新規事業の取組み

・新規事業の具現化

平成28年8月に、国立大学法人熊本大学との間で、人材育成・研究開発に関わる包括連携協定を締結し、工学、薬学、医学の各領域で、当社における新事業・新技術の開発を推進しておりますが、本年はより具体的な将来への事業化を推進します。

・当社機能ユニットの外販拡大

平成27年度に株式会社ミスミとの販売契約を締結し、株式会社ミスミの販売サイト「Unit Library」にて、平成28年2月より本格的に販売を開始しましたが、さらに、掲載商品数の拡大、グローバル拡販を推進し、機能ユニット売上拡大を推進します。

 

(5)当社の財務および事業の方針を決定する者の在り方に関する基本方針

当社は上場会社であるため、市場における当社株式の取引は自由におこなわれるべきものと考えております。当社株式に対する大規模な買付けが行われる場合においても、それに応じるか否かは、最終的には株主の皆様の意思に基づいておこなわれるべきものと考えており、支配権の移動を伴う買付提案の判断についても、最終的には株主の皆様の意思に基づいて決定されるべきものと考えております。また、当社株式に対する大規模な買付けがおこなわれる場合においても、当社の企業価値および株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、大規模な買付行為の中には、対象企業の経営陣と事前に十分な協議がおこなわれず対象企業の経営陣が買付提案の内容を検討するのに時間的猶予が与えられることなく、一方的に大規模な買付行為を強行するといった動きも見られます。このような大規模な買付行為の中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要する恐れのあるものや、対象企業の企業価値および株主共同の利益を損なう恐れのあるものも少なくありません。

当社では、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者については、当社の事業の特性や企業価値の源泉を十分に理解した上で、中長期的な視点で当社の企業価値および株主の共同の利益を確保・向上させる者でなければならないと考えております。

当社としては、上記のような当社の企業価値および株主共同の利益に資さない恐れのある大規模な買付けをおこなう者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大規模な買付行為に対する体制を平時から整備しておくことが、当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上につながると考えております。

 

(6)基本方針の実現に資する取組み

① 企業価値向上のための取組み

A.当社の企業価値の源泉

(a)事業の基盤となる経営理念

当社は、昭和26年の会社設立以来、「人を活かす」「技術革新に努める」「人間尊重を貫く」「創造的人生を拓く」「社会に貢献する」「顧客を優先する」という経営理念を掲げ、常に時代のニーズに応え、製品の品質や安全性を追求すると同時に、人を尊重する姿勢を貫いてまいりました。

常に新たな市場、新たな技術への挑戦を続けることで成長し、現在では自動車、半導体、家電をはじめとする世界中の様々な産業分野において、お客様のご要望に応じた各種生産システムの製造・販売をおこなっている世界でもユニークな企業です。

(b)一貫生産体制とそれを支える豊富なリソース

当社は、開発・提案、機械設計、制御設計、部品加工、組立て、試運転、生産立ち上げ、保守・サービスまでを当社グループ内で一貫して実現できる生産体制を構築し、「生産エンジニアリング」と「ものづくり力」という総合力を持ち合わせた企業としてお客様に評価していただいております。

自動車関連生産設備においては全長1,000メートルを超えるエンジン組立ラインやトランスミッションの組立設備等、半導体関連生産設備においては極めて清浄な環境に適合したウェーハ搬送用の装置等、家電関連その他の分野においては各種家電や電子機器等の組立・搬送設備等を基本的に受注生産の形で生産・販売しております。

当社では、多様な産業分野からのご要望に応えるため、長大な自動車関連生産設備の組立て・試運転がおこなえる大規模な工場を備えると共に半導体関連設備の生産に必要なクリーンルームを多数保有しており、またそれら設備の部品を加工するための大型五面加工機、高性能マシニングセンター、レーザー加工機等、高精度設備も揃えております。

(c)グローバルな対応力

当社は、世界各地のお客様へ最適な生産システムをご提案するとともに、運用サポート・メンテナンス等に迅速かつ柔軟に対応するため、北米・ヨーロッパ・東南アジア・中国等に営業・生産拠点を置き、グローバルに事業を展開しております。各拠点はそれぞれが営業・生産機能を担う当社グループの一員として緊密に連携し、変化し続ける市場の要望にお応えしております。

(d)CSR(Corporate Social Responsibility)

当社は、CSR方針を定め、活動に注力しております。コンプライアンスおよび適時・適切な情報開示等、公平・公正な事業活動に努めることで、お客様のみならず、調達先等のお取引先、従業員、株主・投資家、地域社会の方々等、全てのステークホルダーの皆様との間に強い信頼関係を築いております。当社は、この信頼関係の下に永続的な発展をし続ける企業であることが社会の公器としての義務であり、存在意義であると考えております。

B.中期経営計画

当社は上記A.に述べた当社の企業価値の源泉を最大限に活用し、更なる企業価値向上に向けて取組むべく、平成27年度から平成29年度を対象とする中期経営計画を策定いたしました。

概略は以下のとおりです。

 One Hirata for Next stage  ~Win the race across the globe ~

当該中期経営計画では、当社のグループ力を結集し、世界のトップ企業から、グローバルに競争力のある生産システム・インテグレータとしての評価を確立することを目指し、受注・生産体制を確立します。新たな市場、新たな事業領域に果敢に挑戦し、新たな利益を創出します。これを実現するために以下の2つの課題に取組みます。

・グローバル化への取組み

・国内市場の新規開拓・新規事業への取組み

(a)推進体制

海外事業本部・商品事業推進部・研究開発本部の新設

・グローバルな事業展開のため営業部門を再編し、海外子会社の事業支援を主な機能とする海外事業本部を設置しました。

・機能ユニットの商品化による新事業領域拡大のため、商品事業推進部を設置しました。

・新領域へ挑戦し新しく柱になる事業を創造するため、研究開発本部を設置しました。

(b)課題への取組み

ア.グローバル化への取組み

・平成27年度より、通常の人事異動とは別枠で、毎年10名程度の社員を選抜し、将来の幹部候補者として海外関係会社へ派遣する、人事ローテーションを開始しております。今後日本からの派遣だけではなく、海外関係会社から日本への派遣を実施することで、グループ全体での人材のグローバル化を推進します。

・平成27年度にタイの子会社を、現地資本(タイ最大のゼネコンであるItalian and Thai Development社の創業者一族が保有する投資会社)との合弁会社とし、現地資本と協働して事業基盤の拡大を図ります。

・北米自動車市場への供給拡大のため、新工場の生産体制を強化します。アメリカ・ミシガン州の新工場でも、平成27年度に本格的な生産体制を確立し、受注を拡大しております。

イ.国内市場の新規開拓・新規事業の取組み

・平成27年度に、株式会社ミスミとエコ電動ストッパーの販売契約等を締結し、株式会社ミスミの販売サイトに掲載するユニット事例集「Unit Library」にて、平成28年2月より本格的に販売を開始しました。株式会社ミスミとの協業をさらに強化し、機能ユニットの商品化を推進してグローバルに拡販することで収益源の一つとします。

・営業部門の再編、強化を進め、主要顧客が立地する関東、関西での受注を拡大します。

(c)基本的な原則

・All Hirataで判断する。

・海外市場の拡大を受けて、グローバルな生産・販売体制を確立する。

・新市場、新商品、新事業を創出する。

・新たな業務改革による利益を創出する。

・既存顧客・既存市場におけるシェアを拡大する。

・固定費を抑制し、人員をグローバルに再配置する。

(d)数値目標

平成29年度の数値目標を以下のとおりとする。

・連結売上高500億円台を定着させる。

・営業利益率5%以上とする。

② コーポレート・ガバナンスの強化

当社は、世界市場をターゲットにした企業として、その社会的責任を果たすため、コーポレート・ガバナンスを重視した健全かつ効率的な経営活動を推進しており、これにより、コンプライアンス体制を充実させると共に、事業競争力を継続的に強化して、企業価値の更なる向上を図っております。

また、企業は公共性、公益性、社会性を担った存在であるという立場から、当社を取り巻く全てのステークホルダーと円滑な関係を保っていくことが、長期的にも、株主利益の向上に繋がると考えております。

当社の取締役会は、取締役12名(うち社外取締役2名)で構成しております。

取締役会における取締役の職務執行状況については、監査役4名(全員が社外監査役)で構成する監査役会により、その適正性を監査しております。

代表取締役社長の直轄部門として設置した内部監査部は、監査役との連携・協力も得て、事業部門、管理部門の監査を実施しております。

なお、コンプライアンス上の重要事項等につきましては、必要に応じて顧問弁護士等に相談し、有用な助言を受けております。

さらに、当社は経営会議および執行役員制度を導入しております。

執行役員は16名選任(取締役兼任10名専任6名)しており、各責任分野において迅速かつ的確に業務を執行するとともに、経営会議において業務執行に係る重要事項の審議に参画し、コーポレート・ガバナンスの強化を図っております。

上記の各機関が連携して機能することにより、相互に牽制の働く内部統制環境を整備しており、平成17年9月に策定しました「コンプライアンス憲章」に沿った健全かつ効率的な企業活動を行っております。

 

(7)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、平成27年5月12日開催の当社取締役会において、当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本対応策」といいます。)を導入することを決議し、平成27年6月24日開催の当社第64回定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)において、本対応策の導入は承認されました。なお、本対応策の概要は以下のとおりです。

① 本対応策の内容

A.本対応策の概要

(a)本対応策の対象

本対応策は、以下の買付行為又はこれに類似する行為(以下「大規模買付行為」といいます。)を対象とし、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます(ただし、当社取締役会が別途同意した大規模買付行為は本対応策の対象から除きます。)。

ア.当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付け

イ.当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け

B.本対応策に係る手続

(a)大規模買付者による意向表明書の提出

大規模買付者は、大規模買付行為を開始する場合、本対応策に定める手続を遵守する旨の誓約文言等を含む日本語で記載した書面(以下「意向表明書」といいます。)を当社取締役会に対して提出していただきます。意向表明書を当社取締役会に対して提出いただいた場合には、大規模買付者におきましては、大規模買付行為に対する当社株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)を提出していただきます。当社取締役会が意向表明書を受領した日から10営業日以内に大規模買付者より提出していただくべき情報を記載したリスト(以下「本必要情報リスト」といいます。)を大規模買付者に対して交付しますので、大規模買付者は、本必要情報リストに従って当社取締役会に対して十分な情報を書面にて提出していただきます。当社取締役会は、大規模買付者による本必要情報の提出が完了した場合には、その旨の開示を適時適切に行うとともに、本必要情報のうち当社株主の皆様が適切な判断をするために必要と認められる事項についても開示を行います。

(b)取締役会による評価・検討

当社取締役会は、大規模買付者による本必要情報の提出が完了した後に、対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社の全株式の買付けが行われる場合には60日間、又はその他の買付けが行われる場合には90日間を、当社取締役会による評価、検討、意見形成、代替案立案及び大規模買付者との交渉のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。大規模買付者は、取締役会評価期間が終了するまで大規模買付行為を開始できないものとします。なお、当社が株主意思確認総会を開催する場合には、下記「(f)株主意思確認総会の開催」をご参照ください。

当社取締役会は、取締役会評価期間中において、大規模買付者から提出された本必要情報に基づき、当社の企業価値及び株主の共同の利益の確保・向上の観点から、大規模買付者が企図している大規模買付行為に関して評価、検討、意見形成、代替案立案及び大規模買付者との協議・交渉を行うものとします。なお、当社取締役会は、取締役会評価期間が終了した場合には大規模買付行為に関して本必要情報に基づいて当社取締役会がとりまとめた評価、意見を大規模買付者に対して通知するとともに、適時適切に開示を行います。

(c)独立委員会の設置

当社は、本対応策を適正に運用し、当社取締役会による恣意的な判断がなされることを防止し、客観性、公正性及び合理性を担保するための第三者機関として独立委員会を設置することとします。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするために、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社の社外取締役、社外監査役又は社外有識者(実績ある会社経営者、弁護士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務又は当社の業務領域に精通している者等)の中から選任いたします。独立委員会は、大規模買付者が当社取締役会に提出すべき本必要情報の範囲の決定、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しているか否か、大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうか否か、対抗措置の発動の是非等、当社取締役会から諮問を受けた本対応策における重要な事項について評価・検討を行い、当社取締役会に対する勧告を行います。

当社取締役会は、独立委員会からの勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の是非の決議を行うこととし、独立委員会からの勧告内容その他の意見及びその理由その他適切と判断される事項について適時適切に開示を行います。

(d)対抗措置の発動

当社取締役会は、大規模買付行為について評価・検討し、大規模買付者との協議・交渉を行った結果、大規模買付行為が以下の要件のC.(a)および(b)いずれかに該当し、対抗措置を発動することが相当であると判断した場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、会社法その他の法令又は当社定款によって認められる対抗措置を発動する旨の決議を行うことがあります。但し、下記「(f)株主意思確認総会の開催」に従い株主意思確認総会を開催する場合には、当社取締役会は、株主意思確認総会の決議に従い、対抗措置発動の是非の決議を行うものとします。

(e)対抗措置の発動の中止

当社取締役会は、対抗措置を発動する旨の決議を行った場合においても、大規模買付者が大規模買付行為を中止又は撤回する等、対抗措置を発動する判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、対抗措置を発動することが適切でないとの判断に至った場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の中止又は停止を行うものとします。

(f)株主意思確認総会の開催

当社取締役会は、独立委員会が対抗措置を発動するか否かについて当社の株主意思を確認することが適切である旨の勧告を行う場合には、対抗措置発動の是非に関する株主総会を速やかに開催するものとします。当該株主総会において対抗措置の発動又は不発動について決議された場合、当社取締役会は、当該株主総会の決議に従うものとし、大規模買付者は当該決議がなされるまでの間、大規模買付行為を開始できないものとします。なお、当該株主総会が対抗措置発動を否決する旨の決議をした場合には、当社取締役会は対抗措置を発動いたしません。当社取締役会は、株主総会の開催を決定した場合には、当該決定を行った事実、株主総会の結果について適時適切に開示を行います。

C.大規模買付行為が実施された場合の対応方針

(a)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合

当社取締役会は、当該大規模行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものであるとみなし、独立委員会による勧告を最大限尊重した上で、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させるために必要かつ相当な範囲で対抗措置を発動することができるものとします。

(b)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守する場合

当社取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であっても、原則として、対抗措置を発動しません。当該大規模買付行為に関する提案に応じるか否かは、株主の皆様において、当該大規模買付行為に関する本必要情報及びそれに対する当社取締役会の評価、意見、代替案等をご考慮の上、ご判断いただくこととなります。ただし、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守する場合であっても、当社取締役会が、大規模買付行為の内容を評価、検討し、大規模買付者との協議・交渉を行った結果、当該大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものであると判断する場合には、独立委員会による勧告を最大限尊重した上で、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させるために、必要かつ相当な範囲で対抗措置を発動することができるものとします。

② 株主及び投資家の皆様への影響

A.本対応策の導入時に株主及び投資家の皆様に与える影響

本対応策は導入時においては新株予約権の無償割当て等対抗措置の発動を行うものではありませんので、株主及び投資家の皆様に直接具体的な影響はありません。ただし、当社取締役会が対抗措置の発動を決議し、例えば新株予約権の無償割当てを行なう場合には、別途定める割当日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様に対し、その保有する株式数に応じて新株予約権が無償にて割り当てられます。新株予約権の行使又は取得に関して差別的条件が付された新株予約権が無償にて割り当てられた場合、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの価値は希釈化することになりますが、当該新株予約権の行使に伴う新株式の交付、又は当社による当該新株予約権の取得に伴う新株式の交付により、株主の皆様が保有する株式数は増加することになります。従って、当社株式全体の価値は希釈化せず、株主の皆様の保有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益において損失を被るような事態は想定しておりません。ただし、大規模買付者については、当社株式に係る法的権利及び経済的利益に影響が生じる事態が想定されます。

なお、当社取締役会が新株予約権の無償割当ての決議を行った場合においても、上記① B.「(e)対抗措置の発動の中止」に記載のとおり、新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後において対抗措置の発動の中止又は停止を行った場合には、結果として当社株式1株当たりの価値の希釈化は生じませんので、当社株式1株当たりの価値が希釈化することを前提に売買を行なった株主及び投資家の皆様は、株価の変動により不測の損失を被る可能性があります。

B.本対応策の有効期間、廃止及び変更

本対応策の有効期間は本定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。ただし、有効期間の満了前であっても、当社株主総会又は当社取締役会により本対応策を廃止する旨の決議が行われた場合には、本対応策は当該決議に従ってその時点で廃止されるものとします。

 

(8)本対応策が会社の支配に関する基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由

当社は、以下の理由から本対応策は当社の財務及び事業の方針を決定する者の在り方に関する基本方針に沿い、当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

① 買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること

本対応策は、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。

② 企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されるものであること

当社株式に対して大規模買付行為が行われた場合に、株主の皆様が適切な判断をするために必要な情報や時間を確保し、大規模な買付けを行う者と協議・交渉の機会を確保することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上することを目的とするものです。

③ 株主意思を重視するものであること

本対応策は、本定時株主総会において株主の皆様の承認をいただき導入されたものです。また、当社取締役会は、一定の場合に、対抗措置発動の是非について、株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認するものとしています。

④ 独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

当社は、本対応策を適正に運用し、当社取締役会による恣意的な判断がなされることを防止し、客観性、公正性及び合理性を担保するための第三者機関として、独立委員会を設置しております。

⑤ 合理的な客観的発動要件の設定

本対応策は、予め定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ対抗措置が発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な判断による対抗措置の発動を防止するための仕組みを確保しています。

⑥ デッドハンド型またはスローハンド型買収防衛策ではないこと

本対応策は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、本対応策はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

 

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 また、文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(平成29年6月28日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)市場環境等の変化に係るリスク

 当社グループは、自動車・半導体・家電関連企業およびそれ以外の多分野にわたる製品の生産企業から生産設備を受注しております。国内外の経済情勢の変動や顧客製品のライフサイクルが下降トレンドに入ること等によって、これら取引先企業の設備投資状況に変化があれば、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 また、当社の技術力は顧客から高い信頼を得ておりますが、仮に急激な技術革新の進歩に遅れるような事態が発生した場合、受注が確保できない恐れがあり当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(2)法規制等に係るリスク

 当社グループは、事業活動を展開するにあたり、種々の法規制に適切に対応するよう努めております。

 しかし、特に海外での事業活動においては、行政当局等との法令解釈の相違等、意図せぬ形での違反行為を犯すリスクを完全には排除しきれません。違反行為との判断が下された場合、多額の費用負担の発生および企業イメージに悪影響を与える可能性があります。

 また、新たな法規制等に対応するにあたり、多額の費用が発生する可能性があります。その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(3)重要な訴訟の発生に係るリスク

①知的財産権に係るリスク

 当社グループが知的財産権を保有する製品等について、他社がその権利を侵害するリスクは常時存在し、それを完全に排除することは困難であります。同時に他社が保有する知的財産権を完全に把握することもまた困難であり、意図せずして当社グループが他社の権利を侵害する可能性も否定しきれません。当社では、知的財産権の保護および他社所有の権利侵害の防止に努めておりますが、損害賠償請求や当該知的財産権に基づく使用差止め等の訴訟が発生する可能性を無くすことはできず、訴訟の結果、敗訴となった場合、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

②製造物責任に係るリスク

 当社は、国際標準化機構(ISO)が定める品質管理基準に基づいて生産設備の生産をおこなっており、当該設備を使用する作業者の安全面についても、ハード・ソフトの両面において配慮に努めております。

 しかし、機械の誤操作や誤作動等により、作業者の安全を完全には確保しきれない恐れがあり、瑕疵担保責任を追及される可能性を排除しきれません。

 なお、当社は製造物責任賠償保険に加入しておりますが、事故の内容等によっては賠償額を十分に補填できない可能性があります。

 その結果として、製造物責任訴訟等の訴訟発生の可能性があり、敗訴となった場合、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(4)情報管理に係るリスク

 取引先等の機密情報については、社内規程の整備や従業員への教育等をおこなうことによって、情報漏洩の防止に努めております。また、社内LANへの不正アクセスを防止するシステムの導入を進めております。

 しかし、強力なコンピュータ・ウィルスの侵入等、予期せぬ事態によって情報漏洩が起こる可能性を完全に否定することはできません。万が一、情報漏洩が起きた場合、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(5)環境問題に係るリスク

 当社は、品質と共に、環境についても国際標準化機構が定める管理基準に基づいた生産活動をおこなっており、環境基本法等の関連法令を遵守して汚染物質の漏洩防止や廃棄物の減量等、環境負荷の低減に努めております。この取組みの結果、現在までに、当社が周辺環境に対して重大な問題を生じさせたことは一切ありません。

 しかし、恒久的に環境問題を発生させないとの保証はなく、それが生じた場合、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(6)為替相場変動によるリスク

 当社は、海外企業との取引に際し、契約条件によっては米ドルもしくは現地通貨にて会計処理をおこなう場合があり、その結果、円換算時の為替レートにより、為替差損益が発生する場合があります。当社では、為替相場変動の影響を緩和する為、為替予約等によるリスクヘッジをおこなっておりますが、間接的な影響も含め、全ての影響を排除することは事実上不可能です。したがって、為替相場の変動が当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(7)海外での事業活動に係るリスク

 当社グループは、北米、欧州、アジアに子会社を置き、世界的な事業展開を推進しております。これらの子会社では、現地国の政治動向の急激な変化、予想しない法律または規制の変更、テロ・戦争等による社会的混乱等の影響を受ける可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(8)労使関係に係るリスク

 当社グループにおける労使関係は正常かつ円満に推移しております。しかし、将来において、特に海外の国または地域では、日本国内と異なる労使慣行の相違等により、予期せぬ労使関係の悪化、労働争議等が発生する可能性を否定できません。それが発生した場合、一部の子会社については事業展開に悪影響をおよぼす可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(9)災害等に係るリスク

 当社は、予期せぬ災害や大規模な事故発生等の問題が事業の継続を危うくするような事態を避けるために、事前に想定されるリスクを抽出し、そのリスクの防止、防衛、低減を図ることで事業継続、さらに顧客へのリスクを緩和すると共に短期間での事業回復を図るため、いわゆるBCP(事業継続計画)を設定し、災害等への対応に備えております。

 平常時には、法規制に基づく設備の点検、危険物の適切な保管管理、消火設備の充実、避難・防災訓練、各種の安全教育活動、緊急用備蓄品の保管等を行うと共に、災害発生時には即時に対策本部の設置、緊急連絡、社員の安全確認等が行えるよう体制を整備しております。

 熊本地震発生時にはこれらの対策が奏功し、被害を最小限に留めることができましたが、さらに想定を超える大規模な災害等が発生した場合には、工場設備や情報機器の損壊、電力・水道等インフラの停止、物流網の寸断等により事業活動の停止を余儀なくされる可能性があり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)財務制限条項に係るリスク

 当社は平成29年3月末日現在、多通貨での借入および海外関係会社の安定した資金調達を目的として、銀行1行との間に総貸付極度額30億円のグローバル・コミットメントラインの契約を締結しております。平成29年3月末日の実行残高はありません。

同契約には、以下の財務制限条項が付されております。

国内借入人に関し、2015年3月期末日、およびそれ以降の各事業年度末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を(ⅰ)2014年3月期末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の70%に相当する金額、または(ⅱ)直近の事業年度末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の70%に相当する金額のうち、いずれか高いほうの金額以上に維持すること。

国内借入人に関し、2015年3月期末日、およびそれ以降の各事業年度末日における連結損益計算書に記載される営業損益を2期連続して損失としないこと。

 また、当社は平成29年3月末日現在、多通貨での安定した資金調達を目的として銀行1行との間に総貸付極度額15億円のコミットメントライン契約を締結しております。平成29年3月末日の実行残高は9億37百万円であります。

同契約には、以下の財務制限条項が付されております。

借入人は各年度決算期の末日における借入人の連結の貸借対照表において、純資産の部の合計額を、前年度決算期の末日における純資産の部の合計額の80%以上に維持すること。

借入人は各年度決算期の末日における借入人の連結の損益計算書において、営業損益を2期連続して損失としないこと。

 さらに、当社は平成29年3月末日現在、資金調達の安定性を高めることを目的として、銀行2行を貸付人として、それぞれ総貸付極度額10億円と20億円のコミットメントライン契約(特定融資枠)を締結しております。平成29年3月末日現在の実行残高はそれぞれ2億円ずつであります。

 上記の2つの契約には、以下の財務制限条項が付されております。

借入人は各年度の決算期における連結の貸借対照表における純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期における借入人の連結の貸借対照表における純資産の部の金額の70%以上に維持すること。

借入人の各年度の決算期に係る借入人の連結の損益計算書上の営業損益に関して、平成25年3月決算期以降、2期連続して損失を計上しないこと。

 当社が仮に上記のコミットメントライン契約およびグローバル・コミットメントライン契約の制限条項に抵触し、上記の契約による融資を受けられなくなった場合でも、同契約以外での融資を受けられる環境にあり、ただちに資金繰りが逼迫する事態となる可能性は低いと考えております。

 しかし、資金運用の効率性や、資金的な緊急事態の発生可能性を考慮すれば、上記の契約による融資は重要であり、それが受けられなくなった場合、当社グループの財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、省エネルギー・クリーンを基本思想とした組立搬送分野において高速・高精度組立技術の強化を図ってまいります。加えて、今後の事業の中心となる戦略分野での要素技術の習得および新商品の開発を積極的におこなっております。

当社では、研究開発本部、商品事業推進部、デバイスセンターロボット部を中心とした研究開発体制に加え、受注生産型ビジネスを展開するなかで、顧客からの内示・注文により、各事業部門における生産活動を通して研究・開発をおこなうというスタイルを取っております。

当連結会計年度の研究開発費は、上記体制のもとに総額6億77百万円となりました。

平成28年8月8日には熊本大学と包括連携協定を締結し、平田機工株式会社の県内生産拠点、機械技術および生産技術等と、熊本大学の地方創生推進事業、医薬系部局および理工系部局等において人的・知的資源の融合を推進することにより、新規ビジネス創造を目指した新技術に関する研究開発をスタートいたしました。

また、社業の中で生まれてきた機能ユニットを単品外販するための商品開発もおこなっており、株式会社ミスミの販売サイトに掲載するユニット事例集「Unit Library」を通した搬送コンベヤやエコ電動ストッパー販売、商品開発業務委託への取り組みなど、単品商品販売事業を拡大しております。

その他、自社製ロボットの研究開発および自社製ロボットを自社製装置へ組み込むための研究開発や、有機EL製造装置など半導体業界における個別クライアントの仕様やニーズに柔軟に対応した付加価値の高い製品の開発を進めております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

 当社グループの当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて285億64百万円増加し、882億46百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金の増加6億79百万円、受取手形及び売掛金の増加186億93百万円、電子記録債権の増加59億35百万円、機械装置及び運搬具の増加5億80百万円であります。負債につきましては、前連結会計年度末に比べて225億77百万円増加し、606億74百万円となりました。その主な内訳は、支払手形及び買掛金の増加40億17百万円、電子記録債務の増加50億17百万円、短期借入金の増加56億93百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少21億20百万円、未払法人税等の増加19億82百万円、前受金の増加23億4百万円、長期借入金の増加51億1百万円であります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の35.6%から30.9%となりました。

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「1[業績等の概要]」に記載しております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、自動車関連生産設備事業や半導体関連生産設備事業における堅調な受注に支えられました結果、売上高は、805億42百万円(前期比51.8%増)となりました。一方、損益面におきましては、売上高が拡大する中において、グループ全体として生産リソースの最適化による内製化推進や仕入体制の見直しなど、生産効率の向上により売上原価率の低減を図ったことで、営業利益は82億47百万円(前期比182.0%増)となりました。

営業外収益は、受取利息、配当金などにより2億7百万円、また、営業外費用は、支払利息、為替差損などにより4億15百万円となりました。その結果、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は2億8百万円の損失計上となり、経常利益は80億39百万円(前期比184.5%増)となりました。

特別利益は、旧東京本社の売却に伴う固定資産の売却益などにより3億75百万円、また、特別損失は、固定資産売却損および除却損などにより14百万円となりました。その結果、特別利益から特別損失を差し引いた純額は3億61百万円の利益計上となり、税金等調整前当期純利益は84億円となりました。法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額などを差し引き、親会社株主に帰属する当期純利益は58億91百万円(前期比243.9%増)となりました。