第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2023年6月26日)現在において当社グループが判断したものです。

① 経営方針

 当社グループは、「我々は勇敢に技術革新を追求し 人格を養い能力を高め 社会の発展に寄与する」という綱領に基づき、当社グループに関わるすべての人を幸福にするとともに、社会に技術で貢献することを目指しております。1951年の創業以来、時代時代で生まれてくるお客さまの商品と同様に、当社グループも常に、新しい技術への挑戦と革新を続けることで、時代の変化に対応してきました。また、新しい市場、顧客、商品技術に関わることで、当社グループの成長につなげるとともに、世界中での仕事を通じて個人の見聞を広げ、個人の能力を高めてきました。これからも世界中の多様な市場、顧客、商品技術に関わることで、世界で競争できる能力を高めてまいります。

 

② 外部環境認識

 エネルギー価格の高騰や物価上昇等による事業への影響、部品調達の長期化や在庫の偏在による影響等は依然としてあるとともに、グローバル企業として地政学的リスクとその影響は注視すべき状況が続いています。一方で、当社が成長市場と位置付けている市場は総じて拡大傾向にあると予想しております。EV市場については、米国において2022年に成立した歳出・歳入法による影響は、当社にとっては事業機会となり得ると見込んでおります。半導体市場は、足元では調整局面が予想されるものの、長期的には拡大傾向にあると認識しております。また、世界各国の政府や企業によるカーボンニュートラルへ向けた積極的な設備投資は今後も期待されると見込んでおります。

 

③ 中期経営計画

 中期経営計画(2022年度~2024年度)においては、グループとしての経営基盤を固め、既存事業で利益を出しながら、成長市場でのビジネス拡大を図る3年間と位置付け、2025年3月期の売上高1,000億円、営業利益100億円、営業利益率10%、自己資本利益率(ROE)11%を数値目標に掲げております。資本効率の向上に向けては、資本コスト(WACC)を上回るROICを確保することに取組んでおります。また、「Hirataに関わるすべての人を幸福にするとともに、社会に技術で貢献する」ことこそ当社グループの使命であるという考え方に基づき、本中期経営計画では4つの基本方針とその施策を次のように定めています。収益性の強化に向けては、(1)成長市場でのビジネス拡大、(2)グローバル企業としての競争力強化、また、経営基盤の強化に向けては、(3)ESG経営の取組み強化、(4)ニューノーマル時代に即した経営の実現 に取組んでおります。

本中期経営計画の数値目標に対して、当期は売上高784億43百万円、営業利益59億20百万円、営業利益率7.5%、自己資本利益率(ROE)7.5%となりました。また、資本コスト(WACC)5.5%を上回るROIC7.1%を確保しております。今後も資本効率の向上に努めてまいります。

セグメント別の実績としましては、次のとおりです。

セグメント区分

売上高 (千円)

営業利益 (千円)

営業

利益率 (%)

自動車関連

30,298,855

1,559,306

5.1

半導体関連

28,954,490

3,445,127

11.9

その他自動省力機器

16,952,481

930,868

5.5

その他

2,238,018

△15,094

△0.7

合計

78,443,846

5,920,209

7.5

 

(1)成長市場でのビジネス拡大

   自動車関連については、

・EV用EDU組立ライン、IGBTモジュール組立ライン、インバーター組立ラインは好調に推移しており、ライン全体の標準化および顧客開拓に取組んでおります。

・これらの既存事業に加え、新たな工程での受注獲得・拡大に向けた取組みを実施しております。注力分野であるバッテリー分野において、既存のバッテリーモジュール製造工程、バッテリーパック製造工程、充放電システム(セル製造工程内)でのライン全体の標準化に加え、セル製造工程への参入に向けた開発および試作に取組み、ノウハウの蓄積を図っております。

・キーデバイスの開発・改良については、中期経営計画で目標に定めた5テーマのうち4テーマ(自動倉庫の改良・デュアルヘッドワイヤーボンディングマシン・AGVの改良・プラントシミュレーションソフト)が完了いたしました。

・受注が拡大する中で、工場スペースや人的リソース不足といった生産に関する課題への対応、継続・拡大につながる量産案件の開発・受注に取組んでおります。

   半導体関連については、

・半導体の微細化に対する顧客ニーズへの対応については課題と認識し、対応した装置開発の取組みを進めてまいります。

・納品までのリードタイム短縮についても課題と認識しており、サプライヤーさまによる協力やDXの推進等による生産能力の向上と部材の入手性向上に取組みます。

・海外関係会社との協力体制構築にも注力しており、既存の中国・台湾エリアに加え、東南アジア・米国など他のエリアにおいても連携を強化しております。

・外部環境の変化に対応し、海外拠点における戦略と機能も再検討し、策定する予定としております。

   その他自動省力機器については、

・事業ポートフォリオの見直しという観点において、搬送設備および医療・理化学機器等、高付加価値かつ高い収益性が見込まれる分野を見極めながら開発および生産を実施しております。

・医療・理化学機器においては、ソニア・セラピューティクス株式会社と提携し、切除不能の膵がん患者を対象に、治験用の集束超音波がん治療装置を共同開発しており、人での臨床試験がスタートしております。今後は、量産用装置の開発を進めてまいります。

    新規事業創出や事業領域拡充に対しては、事業可能性の検証や研究開発体制の構築に取組んでおります。2024年度上期には研究開発ラボの本格稼働開始を予定しております。また、M&Aや協業についても積極的な情報収集・検討をおこない、一部協業を実施するなど取組みを進めております。

(2)グローバル企業としての競争力強化

・関係会社拠点エリアにおいて、お客さまやサプライヤーさまとの関係構築および強化に注力するとともに、グループにおける事業の連携性の強化に取組み、お客さまからの信頼の向上につなげております。

・各拠点の事業ポートフォリオについて、高付加価値が見込め、量産が見込める分野へのシフトを図っております。中国の関係会社においては、これまでEV関連設備事業を中心としてきましたが、半導体関連設備事業にも参入し、事業領域の拡大を図っております。

・グループ全体としては、まずはグループ各社の経営体制およびレジリエンスを強化することが喫緊の課題であると認識しており、それらへの取組みを通じて、将来的にはグループとしての相乗的な価値向上につなげたいと考えております。

(3)ESG経営の取組み強化

・サステナビリティ基本方針を策定し、中長期的な経営戦略と連動させながら全社的な取組みとして推進していくため、サステナビリティ推進委員会を設置しました。代表取締役社長が委員長を務める社内取締役で構成されており、適宜社外取締役や外部有識者の意見も取り入れながら、当社グループのサステナビリティ活動の推進を図ってまいります。

・2022年12月には統合報告書の初号を発行し、ステークホルダーの皆さまへの情報開示の強化を図っております。

・今後もさらに取組みに注力するとともに、状況については積極的に開示してまいります。

(4)ニューノーマル時代に即した経営の実現

・エミュレータの活用の推進やリモートによる出荷前検収、物流解析の推進により、生産効率の向上を図るとともに、お客さまおよび社会への提供価値の拡大化につなげております。エミュレータについては活用する事業分野の拡大、機能向上を進めております。

・VR等を活用したメタバースの利用拡大を図っております。

・「デジタル化の進展への対応」はマテリアリティの一つとしても掲げており、サステナビリティ推進委員会においてもワーキンググループを立ち上げ、取組みを強化してまいります。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 2022年4月開催の取締役会において、当社グループの「サステナビリティ基本方針」を次のとおり決議しました。

 

<サステナビリティ基本方針>

Hirataグループは、当社に関わるすべての人を幸福にし、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。そのために、私たちは、創業の精神「綱領」に基づく、人間尊重の精神と地球環境に配慮した製品・サービスの提供を通じ、経営の透明性と健全性を確保しながら、事業成長と社会課題解決の両立に取り組みます。

 

上記基本方針に基づき、全社的な取組みを推進するため、サステナビリティ推進委員会を設置し、特定したマテリアリティに対する目標や取組計画の検討などを進めております。

 

(1)サステナビリティ

 

①ガバナンス

 2022年10月開催の取締役会において、サステナビリティ推進委員会の設置を決議しました。代表取締役社長が委員長を務める社内取締役で構成されており、適宜社外取締役や外部有識者の意見も取り入れるとともに、委員会の下にワーキンググループを立ち上げ、当社グループのサステナビリティ活動の推進を図っております。委員会の活動は、取締役会の監督責任の下、経営との統合を図り、特定したマテリアリティに対して取組みを強化していきます。

なお、サステナビリティ推進体制については、以下をご参照ください。

https://www.hirata.co.jp/sustainability/management

 

②戦略

 中期経営計画においては、「ESG経営の取組み強化」を基本方針の一つとして掲げています。4テーマ・10項目から成るマテリアリティに対して、サステナビリティ推進委員会が主導して目標および指標を設定し、進捗を確認してまいります。

なお、特定したマテリアリティおよびマテリアリティ特定のプロセスについては、以下をご参照ください。

https://www.hirata.co.jp/sustainability/materiality

 

また、2015年のパリ協定採択を機に気候変動問題に関する世界的な関心が急速に高まる中、綱領において「社会の発展に寄与すること」を使命とする当社は、2016年に環境方針を改定し、CO2排出量削減や環境負荷低減に貢献する商品の普及を通じた社会の発展と、気候変動問題をはじめとする環境問題解決の両立を目指しています。

気候変動への対応については、以下をご参照ください。

https://www.hirata.co.jp/sustainability/esg/climate

 

 

③リスク管理

 当社グループは、事業目標の達成または持続的な経営を妨げる可能性のある事象に対処するため、リスク管理委員会を設置し、取組みを強化しております。サステナビリティに関連するリスクについても、必要に応じてサステナビリティ推進委員会と連携のうえ、全社的なリスク管理と連動させてまいります。

なお、全社的なリスク管理の概要につきましては、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項」に記載しております。

 

④指標及び目標

 サステナビリティ推進委員会において、マテリアリティに対する指標および目標を検討しております。

なお、特定したマテリアリティおよびマテリアリティ特定のプロセスについては、以下をご参照ください。

https://www.hirata.co.jp/sustainability/materiality

 

 

 

(2)人的資本

 

①戦略

人材育成方針

 当社では、会社が目指す姿として策定したスローガン「人技幸献」のもと、主体的に学び、一丸となって挑戦し続ける人材の育成を目指しています。

 具体的には、従業員一人ひとりが自身の専門性や個性を最大限に活かして挑戦できるよう、経験やスキルに応じた階層別研修や技術専門研修を実施しています。

 また、従業員の自律的な学びを奨励し、階層・テーマ別のe-learning導入をはじめ、自己啓発支援制度の拡充に取り組んでいます。

 次世代の経営を担う幹部候補人材の育成や、海外グループ会社への出向、技術研修・人材交流を通じてグローバル人材の育成にも注力してまいります。

 加えて、研修プログラムの定期的な見直し、相互理解を深め一層の連携強化を目指した人材交流や異動の活性化など、今後も取り組みを強化してまいります。

 

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社内環境整備方針

当社では、多様なキャリア・社会的背景(性別、年齢、国籍、障がいの有無、ライフスタイル等)を持つ従業員が、仕事を通じて成長を実感し、やりがいや誇りを持って働き、幸せを感じられるような環境づくりを目指しています。

 具体的には、時間や場所に捉われない柔軟な働き方の実現に向けて、テレワーク導入などに取り組んでいます。

 また、従業員の主体的なキャリア形成支援に向けた、ジョブローテーションの活性化推進、入社後のフォローアップ・キャリア面談の拡充のほか、従業員が働きがいややりがいを実感できる評価・報酬制度の構築に取り組んでまいります。

 加えて当社では、従業員とその家族をはじめ当社に関わる多くの皆様の健康と安全を最優先に考えており、健康経営にも注力しています。時間外労働の削減等を通じたワークライフバランスの実現や、健康管理センターの体制強化、従業員とその家族への健康に関する各種プログラムの提供など、推進を強化してまいります。

 

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②指標及び目標

 関連する指標のうち、管理職に占める女性労働者の割合、および男性労働者の育児休業取得率、ならびに労働者の男女の賃金の差異については、「第1 企業の概況 5.従業員の状況」に記載しており、研修費総額、および離職率については、以下をご参照ください。

https://www.hirata.co.jp/sustainability/integratedreport

なお、サステナビリティ推進委員会において、マテリアリティに対する指標及び目標を検討しております。

 

 

3【事業等のリスク】

[リスク管理の方針・概要]

 当社グループは、全てのステークホルダーのご期待に応えるため、また企業としての社会的責任に応えるため、事業活動に関わる種々のリスクを的確に把握し、適時適切に対応することで経営への影響を低減することが肝要と考えております。

 なお、リスク管理の概要につきましては、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項」に記載しております。

 

[主要なリスク]

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 また、文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2023年6月26日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)市場環境等の変化に係るリスク

 当社グループは、自動車をはじめとするEV関連・半導体・家電関連企業など多分野にわたる製品の生産企業から生産設備を受注しております。そのため、国内外の経済情勢の変動やウクライナ情勢による経済動向の変化、顧客製品のライフサイクルが下降トレンドに入ること等によって、これら取引先企業の設備投資状況に変化が生じた場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 また、半導体を中心とする原材料不足による生産計画の遅延、資源価格や原材料価格の上昇、人材不足による労務コスト上昇などが発生した場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 当社の技術力は顧客から高い信頼を得ておりますが、予想を超える急激な技術革新に対応できないような事態が発生した場合、受注が確保できないおそれがあり当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

当社グループでは、これらのリスクへの対策として、あるひとつの事業分野が好調であっても、その事業のみに資本を集中させることを避け、複数の事業を並行して推進することによって、特定の事業分野における製品のライフサイクルの循環等による経営への影響を低減させております。

また、常に技術革新を図る意識を活性化するため、各事業部門による技術交流会の実施や技術賞の授与等によって技術者の意識の活性化を図るとともに、改善提案等によるコスト低減に取組み、顧客ニーズに見合う製品の開発、他社との競争に勝ち抜く体質の強化を進めております。

 

(2)法規制等に係るリスク

 当社グループは、事業活動を展開するにあたり、種々の法規制に適切に対応するよう努めております。

 しかし、特に海外での事業活動においては、行政当局等との法令解釈の相違等、意図せぬ形での違反行為を犯すリスクを完全には排除しきれません。違反行為との判断が下された場合、多額の費用負担の発生および企業イメージに悪影響を与える可能性があります。

 また、新たな法規制等に対応するにあたり、多額の費用が発生する可能性があります。その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

当社グループでは、コンプライアンス憲章において、「あらゆる企業活動において、関係法令および社内規程を常に遵守し、すべての企業活動が社会倫理に適合したものとなるよう努める」旨を明記するとともに、コンプライアンス委員会の開催、コンプライアンスに関する各種研修および施策の実施、実態調査による確認等により、会社や従業員の法令違反の可能性を低減する取組みをおこなっております。

 

(3)重要な訴訟の発生に係るリスク

①知的財産権に係るリスク

 当社グループが知的財産権を保有する製品等について、他社がその権利を侵害するリスクは常時存在し、それを完全に排除することは困難であります。同時に他社が保有する知的財産権を完全に把握することもまた困難であり、意図せずして当社グループが他社の権利を侵害する可能性も否定しきれません。当社では、知的財産権の保護および他社所有の権利侵害の防止に努めておりますが、損害賠償請求や当該知的財産権に基づく使用差止め等の訴訟が発生する可能性を無くすことはできず、訴訟の結果、敗訴となった場合、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 当社は知的財産権管理の専任部署である知財部において、特許や登録商標等の出願や維持業務をおこなうとともに、係争への対応に備えることで損失の最小化に努めております。

具体策としては、設備受注前の引合段階や、受注後の企画、設計および製造等の各段階において、事業部や開発部門と知財部とで連携して先願調査をおこない、当社の製品や製造方法が他社の知的財産権を侵害していないことを確認するなどによって、他社が保有する知的財産権の侵害を未然に防いでおります。

 

②製造物責任に係るリスク

  当社は、国際標準化機構(ISO)が定める品質管理基準に基づいて生産設備の生産をおこなっており、当該設備を使用する作業者の安全面についても、ハード・ソフトの両面における配慮に努めております。

 しかし、当該設備の誤操作や誤作動等により、作業者の安全を完全には確保しきれないおそれがあり、製造物責任を追及される可能性を排除しきれません。

 その結果、製造物責任訴訟等を提起される可能性があり、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 なお、当社は製造物責任賠償保険に加入しておりますが、事故の内容等によっては賠償額を十分に補填できない可能性があります。

 当社では、前記の取組みの他、製品の納入先の国や地域が定めるCEマーキング、UL508A等の安全関連の基準を満たす設備を納入するとともに、社員や顧客に対しても安全面にも十分配慮した操作やメンテナンス方法の説明をおこなうことで、事故の発生を未然に防止する取組みをおこなっております。

 

(4)情報管理に係るリスク

  当社グループおよび取引先等の機密情報および個人情報の情報漏洩を防止するため、社内LANへの不正アクセスを防止するシステムの導入や社内規程の整備、従業員への教育等の施策を適宜実施しております。しかし、強力なマルウェア(コンピュータウィルス等)の侵入等、予期せぬ事態によって情報漏洩が起こる可能性を完全に排除することはできません。万が一、情報漏洩が起きた場合、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

  当社においては、高度化する情報セキュリティの脅威に対応するため、情報セキュリティ基本方針、社内規程や対応マニュアルの見直し、役員や従業員への教育、サイバー攻撃を想定した訓練、およびマルウェア感染対策の強化を実施し、再発防止に努めています。万が一、マルウェア感染などの情報セキュリティインシデントが発生したとしても、迅速で適切な対応ができるようマニュアルを整備しています。

 また、当社では、情報セキュリティ統括責任者を委員長とする情報セキュリティ委員会にて情報セキュリティ管理を推進する体制を構築し、定期的なアセスメントを通して、情報セキュリティ管理レベルの維持・向上に努めています。

 

(5)環境問題に係るリスク

  当社は、製品の省電力化を通し、設備稼働時のCO2排出量の削減を実現させるなど、環境に配慮した製品開発をおこなうとともに、品質や環境についても国際標準化機構が定める管理基準に基づいた生産活動をおこなっており、環境基本法等の関連法令を遵守して汚染物質の漏洩防止や廃棄物の減量等、環境負荷の低減に努めております。この取組みの結果、現在までに、当社が周辺環境に対して重大な問題を生じさせたことはありません。

 しかし、恒久的に環境問題が発生しないとの保証はなく、それが生じた場合、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

当社は独自に定めた環境方針のもと、経営者、環境管理責任者をトップとした環境マネジメントシステム(EMS)推進体制を構築しております。この体制の下、環境負荷の把握・低減を進めるべく、地球温暖化対策、資源の有効活用、化学物質管理等について目標を定め、それぞれの目標に沿ってエネルギー投入量、水資源投入量、PRTR法対象物質使用量、CO2排出量、産業廃棄物排出量等の環境負荷を測定し、当社ウェブサイトにも結果を掲載しております。

なお、EUの有害物質規制であるRoHS指令、REACH規則などの国内外の化学物質関連法規制に対応するため、半導体関連・医療関連製品や量産品を中心に製品に含まれる化学物質の管理強化を進めております。

なお、当社および子会社タイヘイテクノス株式会社においては、敷地内にそれぞれ1,000kw以上の電力容量を持ついわゆるメガソーラーと呼ばれる規模の太陽光発電システムを設置しており、環境負荷低減などの面から社会に貢献しております。

 

(6)為替相場変動によるリスク

  当社は、海外企業との取引に際し、契約条件によっては米ドルもしくは現地通貨にて会計処理をおこなう場合があり、その結果、円換算時の為替レートにより、為替差損益が発生する場合があり、為替相場の変動が当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

当社では、海外の顧客との取引開始時点において円貨での取引を提案し、為替相場変動によるリスク回避に努めており、円貨での取引ができない場合には受注時点で為替予約等によるリスクヘッジの取組みをおこなっております。

 

 (7)海外での事業活動に係るリスク

  当社グループは、北米、欧州、アジアに子会社を置き、世界的な事業展開を推進しております。これらの子会社では、現地国の政治動向の急激な変化、ロシアによるウクライナ侵攻、予想しない法律または規制の変更、テロ・紛争、感染症等による社会的混乱等の影響を受ける可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

 当社グループでは、定期的に、また必要に応じて当社と国内外の子会社との間で情報交換をおこない、各社の経営状況の他、周辺環境の変化等についても積極的に情報の共有を図り、問題の早期把握と対応に注力しております。

 

(8)労使関係に係るリスク

  当社グループにおける労使関係は正常かつ円満に推移しております。しかし、将来において、特に海外の国または地域では、日本国内と異なる労使慣行の相違等により、予期せぬ労使関係の悪化、労働争議等が発生する可能性を否定できません。それが発生した場合、一部の子会社については事業展開に悪影響をおよぼす可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

当社では労使協議制に基づき、定期的に労使協議会等を実施しております。この協議会では会社側より時間外労働の状況や業績の動向の説明をおこなうとともに、労働組合側からの意見や要望等に基づく協議をおこない、課題については改善、改革を進めることで今後も健全な労使関係を維持してまいります。

 

(9)災害等に係るリスク

  それぞれの事業拠点において大規模な災害等が発生した場合には、工場設備や情報機器の損壊、電力・水道等インフラの停止、物流網の寸断等により事業活動の停止を余儀なくされる可能性があり、その場合、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 当社では、予期せぬ災害や大規模な事故発生等の問題が事業の継続を危うくするような事態を避けるために、事前に想定されるリスクを抽出し、そのリスクの防止、防衛、低減を図ることで事業継続、さらに顧客への影響を緩和するとともに短期間での事業回復を図るため、いわゆるBCP(事業継続計画)を設定し、災害等への対応に備えております。

 BCP方針に基づき、平常時には、各種訓練や点検、教育等を定期的に実施することで各々の取り組みの有効性を確認しており、状況に合わせて適時マニュアル等を改訂する体制を構築しております。また、備蓄品の保管等をおこなうことで有事に備えております。災害等発生時には、モバイル機器等で即時に社員の安否確認がおこなえるシステムを導入しており、また、対策本部の設置、緊急連絡等がおこなえる体制を整備しております。

 新型コロナウイルス感染症の変異ウイルスや新たな感染症の急拡大が生じた場合には、BCP対策本部を立ち上げ、コロナ禍のノウハウを活かした感染防止対策に取り組んでまいります。

 

(10)財務制限条項に係るリスク

 当社は2023年3月末日現在、多通貨での借入および海外関係会社の安定した資金調達を目的として、銀行1行との間に総貸付極度額45億円のグローバル・コミットメントラインの契約を締結しております。2023年3月末日の実行残高は8億円であります。

 同契約には、以下の財務制限条項が付されております。

①国内借入人に関し、当事業年度末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、

(i)2020年3月期末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の70%に相当する金額、または(ⅱ)直近の事業年度末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の70%に相当する金額のうち、いずれか高いほうの金額以上に維持すること。

②国内借入人に関し、連結損益計算書において、営業損益を2期連続して損失としないこと。

 また、当社は2023年3月末日現在、多通貨での安定した資金調達を目的として、銀行1行との間に総貸付極度額15億円のコミットメントライン契約を締結しております。2023年3月末日の実行残高はありません。

 同契約には、以下の財務制限条項が付されております。

①借入人は、当事業年度末日の連結貸借対照表における純資産の部の金額を、直前の事業年度末日の連結貸借対照表における純資産の部の金額の80%以上に維持すること。

②借入人は、連結損益計算書において、営業損益を2期連続して損失としないこと。

 さらに、当社は2023年3月末日現在、資金調達の安定性を高めることを目的として、銀行2行を貸付人として、それぞれ総貸付極度額10億円と20億円のコミットメントライン契約を締結しております。2023年3月末日の実行残高はそれぞれ6億円と12億円であります。

 上記の2つの契約には、以下の財務制限条項が付されております。

①借入人は、当事業年度末日の連結貸借対照表における純資産の部の金額を、直前の事業年度末日の連結貸借対照表における純資産の部の金額の70%以上に維持すること。

②借入人は、連結損益計算書において、営業損益を2期連続して損失としないこと。

 当社が仮に上記のコミットメントライン契約およびグローバル・コミットメントライン契約の制限条項に抵触し、上記の契約による融資を受けられなくなった場合でも、同契約以外での融資を受けられる環境にあり、ただちに資金繰りが逼迫する事態となる可能性は低いと考えております。

 しかし、資金運用の効率性や、資金的な緊急事態の発生可能性を考慮すれば、上記の契約による融資は重要であり、それが受けられなくなった場合、当社グループの財務状態に影響をおよぼす可能性があります。

当社グループの事業展開において、海外関係会社の安定した資金調達のためにはグローバル・コミットメントラインの契約は重要であり、財務制限条項に抵触する事態が発生しないよう、更なる営業利益の確保、財務体質の強化を図ってまいります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済情勢は、新型コロナウイルス感染症対策による行動制限が緩和されたことを背景に、経済活動の正常化が進展し、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られたものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰、欧米諸国におけるインフレ抑制に向けた金融引き締めなど、景気の先行きは、依然として不透明な状況が続いております。米国におきましては、金利上昇の影響による住宅需要の低迷などが見られましたが、良好な雇用環境を背景に個人消費は回復傾向となり、設備投資も底堅く推移しました。欧州におきましては、行動制限の緩和により個人消費が堅調に推移し、景気は緩やかな回復基調にありましたが、エネルギー価格の高騰やインフレ加速に伴う金利上昇などが経済活動の制約となりました。中国におきましては、ゼロコロナ政策による行動制限により個人消費が落ち込みましたが、同政策の解除を機に経済は緩やかな回復傾向となりました。わが国におきましては、原材料高騰や海外経済の減速懸念から製造業の景況感は弱含みとなりましたが、良好な雇用環境により個人消費は回復基調となり、設備投資も脱炭素化やデジタル化に関連した投資が牽引役となり緩やかに増加しました。

 このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、当連結会計年度より新たな中期経営計画(2022年度~2024年度)をスタートさせ、「成長市場でのビジネス拡大」、「グローバル企業としての競争力強化」、「ESG経営の取組み強化」、「ニューノーマル時代に即した経営の実現」という4つの基本方針を掲げ、さまざまな施策に取組んでまいります。

 当連結会計年度におきましては、自動車関連を中心とした受注の増加や海外関係会社の活動制限緩和等を背景に、前期から売上高が増加しました。利益面では、売上高の増加に加え、内製化の拡大により外注費を抑制できたことで、利益率が前期を上回りました。この結果、当連結会計年度の売上高は784億43百万円(前期比16.9%増)となり、営業利益は59億20百万円(前期比53.5%増)、経常利益は58億2百万円(前期比36.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億69百万円(前期比59.2%増)となりました。

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきまして、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。

 当社グループの経営方針・経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

 

 セグメントの状況は以下のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメントの区分に組み替えた数値で比較分析しております。

①自動車関連
 自動車関連におきましては、世界的なカーボンニュートラルヘ向けた取組みを背景に、電気自動車(EV)への設備投資が旺盛だったことで、売上高、利益ともに堅調に推移しました。この結果、売上高は302億98百万円(前期比16.0%増)、営業利益は15億59百万円(前期比160.0%増)となりました。

②半導体関連
 半導体関連におきましては、第5世代移動通信システム(5G)対応やリモートワークなどの普及による半導体需要の高まりを背景に、半導体メーカーの設備投資が積極的におこなわれたことで、シリコンウェーハ搬送設備などの受注および販売が好調に推移しました。この結果、売上高は289億54百万円(前期比38.3%増)、営業利益は34億45百万円(前期比41.2%増)となりました。

③その他自動省力機器
 その他自動省力機器におきましては、フラットパネルディスプレイ(FPD)関連や白物家電関連への設備投資が縮小したことに伴い、売上高は前期から減少しましたが、利益率の高い案件の売上が多かったことで、利益は前期から増加しました。この結果、売上高は169億52百万円(前期比5.8%減)、営業利益は9億30百万円(前期比30.7%増)となりました。

 

 財政状態の概況は以下のとおりであります。

(資産)

 当社グループの当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて150億36百万円増加し、1,145億22百万円となりました。その主な内訳は、売上債権等(受取手形、電子記録債権、売掛金、契約資産)の増加106億17百万円、棚卸資産の増加36億52百万円であります。

(負債)

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べて103億99百万円増加し、549億47百万円となりました。その主な内訳は、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の増加12億53百万円、有利子負債(短期借入金、長期借入金)の増加60億16百万円、契約負債の増加20億77百万円であります。

(純資産)

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて46億37百万円増加し、595億75百万円となりました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上42億69百万円および配当金の支払い6億79百万円により利益剰余金の増加36億34百万円、円安の進行に伴う為替換算調整勘定の増加7億43百万円であります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の54.8%から51.7%となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて18億4百万円減少し、111億34百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金は、56億87百万円の支出(前年同期は34億44百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益58億61百万円に対して、売上高が増加したことによる売上債権及び契約資産の増加90億33百万円、棚卸資産の増加33億6百万円等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金は、関西工場の新棟建設等に伴う有形固定資産の取得による支出20億37百万円等により、20億57百万円の支出(前年同期は10億82百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金は、51億1百万円の収入(前年同期は41億50百万円の収入)となりました。主な要因は、生産の高まりを受けて、資金需要が増加したことによる短期借入金の増加41億7百万円、長期借入れによる収入85億円、長期借入金の返済による支出65億95百万円等によります。

 

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、建物及び機械装置等の設備投資によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金につきましては、金融機関の長期借入を基本としております。

 当連結会計年度末における借入金の残高は297億57百万円、ならびに当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は111億34百万円となっております。

 

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2023年6月26日)現在において当社グループが判断したものです。

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

(4)生産、受注及び販売の実績

    当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の

   数値を変更後のセグメントの区分に組み替えた数値で比較しております。

 

①生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

前期比(%)

自動車関連       (千円)

31,289,872

118.0

半導体関連       (千円)

30,430,359

120.0

その他自動省力機器   (千円)

17,575,648

94.8

その他         (千円)

2,320,212

112.1

合計(千円)

81,616,093

112.6

 (注)金額は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

  ②受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

自動車関連

38,165,548

104.8

31,642,476

133.1

半導体関連

34,047,377

106.2

21,753,142

130.6

その他自動省力機器

19,123,192

115.4

8,021,131

137.1

その他

2,422,172

117.3

588,215

145.6

合計

93,758,290

107.6

62,004,965

132.8

 (注)金額は、販売価格によっております。

 

  ③販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

前期比(%)

自動車関連       (千円)

30,298,855

116.0

半導体関連       (千円)

28,954,490

138.3

その他自動省力機器   (千円)

16,952,481

94.2

その他         (千円)

2,238,018

109.4

合計(千円)

78,443,846

116.9

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

相手先

金額(千円)

割合(%)

株式会社デンソー

7,537,643

11.2

 

当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

 該当事項はありません。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、自動車関連や半導体関連等の生産システムの開発、搬送コンベアや操作盤等の汎用性の高いFA機器の開発、当社生産システムへの組込みや外販向けの産業用ロボットの開発、新規事業分野に向けた研究開発活動等に関するものであります。

当連結会計年度における研究開発費は、総額1,229百万円であります。

 

自動車関連では、日本、北米、欧州、中国の自動車メーカーからのさらなる受注獲得のための競争優位性の向上を目指し、製品開発に取組んでおります。電気自動車(EV)向けバッテリー分野の各種製造工程におけるキーデバイスの開発・改良については、中期経営計画で目標に定めた5テーマのうち4テーマ(自動倉庫の改良・デュアルヘッドワイヤーボンディングマシン・AGVの改良・プラントシミュレーションソフト)が完了いたしました。

半導体関連では、IoTの普及拡大、第5世代移動通信システム(5G)への移行に伴い、半導体製品の需要は増加傾向にあり、このような市場環境の変化を見据えた装置開発に取組んでおります。ロードポート、大気・真空対応のウェーハ搬送ロボット、それらを統合したEFEMなどにおいて、お客さまごとの仕様やニーズ、さらにはSEMI規格等にも対応した付加価値の高い製品の開発に注力しております。

医療・理化学機器では、病理標本を自動作製する装置やがん治療装置などの量産化開発に取組んでおります。がん治療装置につきましては、ソニア・セラピューティクス株式会社と提携し、切除不能の膵がん患者を対象に、治験用の集束超音波がん治療装置を共同開発しており、人での臨床試験がスタートしております。

商品開発分野では、お客さま工場の環境負荷低減を実現するエコ電動シリーズの商品開発および商品ラインアップの拡充に取組んでおります。エコ電動シリーズにおいては、独自開発の小型・高効率のDCブラシレスモータに加え、制御基板、各種アクチュエータにつきましても開発・改良を進めております。

産業用ロボット分野では、高可搬垂直多関節ロボットや作業ロボット、ロボットコントローラ製品、医療向けロボットアームの開発・改良などに取組んでおります。特に、成長市場である電気自動車(EV)・半導体関連分野の生産システムで使われるロボットコントローラにつきましては、性能をより一層向上させることにより、内製化率をさらに高めてまいります。

新規事業分野では、生物遺伝資源(主に植物)を活用した事業可能性の検証や研究開発体制の構築に取組んでおります。当社は、これまでにインドネシア農業研究開発庁およびアルゼンチン国立農牧技術院と、機能性食品、化粧品、トイレタリー、医療品開発のための植物遺伝資源の探索・利用のための契約を締結しております。当該領域の企業が、資源国の遺伝資源にアクセスできる環境の整備や情報交換を通じて、事業化の検討をおこなってまいります。