(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策が発現する中で企業収益や雇用環境が改善しており、景気は緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、海外景気の不透明さや海外の金融不安による金融市場等の不安定さが、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。
当社グループが属する太陽電池業界におきましては、国内の需要のみならず世界的にも太陽電池の設置需要が拡大しております。そのため、当社顧客である太陽電池メーカーの工場稼働率は更に向上し、アップグレードによる生産能力向上のみならず、新規装置の設備投資に踏み切る動きが見られます。また、太陽電池の長期信頼性の向上に対する注目の高まりを背景に、太陽光発電システムのメンテナンスに対する意識がより一層向上しております。
そのような状況下、安定した生産体制で太陽電池製造装置や太陽光パネルの受託加工を予定どおり売上計上したことに加え、販売を強化していた部品及びアップグレード案件等も業績に寄与し、売上高はほぼ予定どおりとなりました。一方で、パネル検査サービスに関して、売上高は若干未達となったものの、検査装置の販売及び検査サービスの提供において、共に高い利益率を確保できたことにより、利益面ではほぼ予定どおりとなりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は9,349百万円(前期比59.6%)、営業利益は519百万円(前期比111.1%)、経常利益は422百万円(前期比95.3%)、当期純利益は561百万円(前期比450.8%)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 装置関連事業
太陽電池製造装置では、大型案件のパイロットライン等の新規装置の販売に加え、部品販売やアップグレード案件等が業績に寄与しました。パネル検査サービスでは売上高が若干未達となったものの、検査装置の販売及び検査サービスの提供において共に高い利益率を確保するすことができました。結果として、売上高は3,561百万円(前期比109.9%)となりました。利益につきましては、原価低減や部品販売が増加したことで売上総利益率を高水準で維持したことにより、営業利益は668百万円(前期比199.7%)となりました。
② 受託加工事業
受託加工事業においては、顧客と取り決めた契約数量を安定的に売上計上し、また、生産設備の適切なメンテナンスや作業効率の向上によりロス率の低減等に努めた結果、売上高は5,787百万円(前期比46.5%)となり、営業利益は253百万円(前期比50.1%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ106百万円増加し、2,334百万円となりました。主な要因は以下のとおりです。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により取得した資金は958百万円(前連結会計年度は1,916百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益の計上538百万円、減価償却費の計上341百万円、売上債権の減少1,160百万円、たな卸資産の減少1,049百万円があった一方で、貸倒引当金の減少222百万円、仕入債務の減少1,844百万円、前受金の減少154百万円があったことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により使用した資金は29百万円(前連結会計年度は347百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入144百万円があった一方で、定期預金の預入による支出79百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出105百万円があったことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により使用した資金は860百万円(前連結会計年度は226百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出652百万円、リース債務の返済による支出208百万円があったことによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前期比(%) |
|
装置関連事業 |
2,650,372 |
101.3 |
|
受託加工事業 |
5,631,703 |
44.8 |
|
合計 |
8,282,076 |
54.5 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
装置関連事業 |
5,847,921 |
529.3 |
3,236,120 |
340.6 |
|
受託加工事業 |
△2,038,553 |
- |
- |
- |
|
合計 |
3,809,367 |
227.9 |
3,236,120 |
36.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.受託加工事業の受注高は、製造委託期間内の数量変更、生産スケジュール調整による数量の変更及び原材料単価の変動による売上単価の変更があったことによりマイナスとなっております。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
装置関連事業 |
3,561,797 |
109.9 |
|
受託加工事業 |
5,787,519 |
46.5 |
|
合計 |
9,349,317 |
59.6 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成25年9月1日 至 平成26年8月31日) |
当連結会計年度 (自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
三菱電機株式会社 |
10,539,005 |
67.1 |
3,971,339 |
42.5 |
|
長州産業株式会社 |
2,028,896 |
12.9 |
1,875,536 |
20.1 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)対処すべき課題
①研究開発の強化
太陽光パネルの製造工程においては、生産効率の向上や変換効率を向上させる新しい技術に対応した製造装置が求められており、それらの需要に対応した研究開発を進めることで、太陽電池製造装置の更なる製品力強化を図ります。また、パネル検査サービスにおいては、検査装置の性能や検査方法の付加価値を高める開発を進めていきます。更に、太陽電池事業における新事業の立ち上げのために、積極的に開発人員や研究開発費を投入していきます。
②安定的な生産体制の構築
太陽電池製造装置の供給については、安定供給・低価格化・納期短縮という太陽電池市場からの要望に対応すべく、松山工場において適切な製造人員を配置することや、必要に応じて効率的に外注を活用していくことで、安定的な生産体制を構築していきます。また、太陽光パネルの受託加工については、高い品質の製品を安定的に供給すべく、生産設備を適切な状態に維持するとともに、生産効率を向上させるべく、設備改造による生産の自動化等を進めていきます。
③販売・サポート体制の強化
現在の太陽電池市場においては、太陽電池メーカーの統廃合が進む一方で、生産体制のグローバル化が進んでおります。そのため、当社グループの販売・サポート体制も市場動向に合致した効率的な体制を構築していく必要があるため、連結子会社を含む日本・米国・中国の3拠点の相互協力により、顧客への販売・サポート体制の強化を図ってまいります。
また、パネル検査サービスにおいては、松山工場において人員体制を強化すること加え、当社独自のパネル検査のパートナー企業を日本全国にフランチャイズ展開し、販売・サポート体制を強化します。
④事業領域の拡大
これまで太陽電池業界で蓄積した実績・経験・ノウハウを活かし、新たな利益獲得の柱を構築すべく、太陽電池業界における新事業を本格展開していきます。具体的には、自社製両面受光パネルの製造・販売や、太陽光パネルのリサイクル技術などの研究開発を進めることで、将来的な事業化に向けて取り組んでまいります。
(2)会社の支配に関する基本方針
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、及び基本方針実現のための取組みの内容の各概要、並びに具体的な取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下のとおりであります。
①基本方針
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えております。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社の価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。
②基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、平成4年設立以来より良い真空包装機の開発と応用、及びその提供を通じて食品業界のみならず様々な産業界へ貢献してきました。また、真空包装機を応用して開発した太陽電池製造用真空ラミネーターは、太陽電池モジュール製造工程に不可欠であるラミネーション工程に必須の装置として、今日の世界の太陽電池生産において重要な役割を果たしております。更に、真空ラミネーターのみならず、当社がこの太陽電池モジュール工程において供給している、セルテスター、セル自動配線装置、モジュールテスター、及びその他周辺装置、並びにこれらの装置を含む一貫ラインは、現在の太陽電池の量産化やコストダウンの実現という役割を果たしてきました。また、当社がそのような役割を果たせたことにより、今日の当社の事業基盤を確立することが出来ました。
当社は、「我々は、もの創りを通して、自然と社会と人間に必要とされる企業を目指します。」という企業方針に則り、地球環境保護に努め、環境にやさしい企業活動を行うことを環境方針としている一方、より生産性の高い装置を、世界中の太陽電池モジュールメーカーに供給することにより、クリーンエネルギーの代表とも言える太陽電池の適正な世界的普及の役割の一端を担ってきました。更には、太陽電池モジュールの受託加工事業を開始し、急拡大する国内の太陽電池市場の成長を支える役割を果たしております。また、そのような役割を果たし続けることが、当社の使命であり存在価値であり、当社の成長の源泉であり、ひいては企業価値の向上につながるものと考えております。
これらの経営方針のもと、当社の持つ経営資源を有効に活用するとともに、さまざまなステークホルダーとの良好な関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(本プラン)
(ⅰ)本プランの目的
本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が順守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。
(ⅱ)本プランの概要
本プランは、当社株式等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買付者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買付者は、本プランにかかる手続に従い、当社取締役会において本プランに定める対抗措置を発動又は不発動の決議を行うまで、当社株式等の大規模買付等を開始することはできないものとします。
当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、当社取締役の恣意的な判断を排除するため、当社経営陣から独立した者(当社社外監査役、社外の有識者等)のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。
独立委員会は、買付者が本プランに定める手続を順守しない場合や当社株式等の大規模買付が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものである場合には、原則として当社取締役会に対抗措置の発動を勧告します。また、本プラン所定の場合には、対抗措置発動に関して予め株主意思の確認を得るべき旨の留保を付すことができることになっております。
当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、対抗措置の発動又は不発動の決議を行います。独立委員会が株主意思の確認を得るべき旨の留保を付した場合には、実務上開催が著しく困難な場合を除き、株主意思確認のための株主総会を招集して、対抗措置の発動に関する議案を付議し、当該決定に基づき対抗措置の発動又は不発動の決議を行います。
本プランの対抗措置は、原則として、買付者による権利行使を認めないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式等と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割当てるものであります。
本プランの有効期間は、原則として、平成25年11月28日開催の第21期定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。
④具体的な取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の「当社が持つ経営資源を有効に活用するとともに、さまざまなステークホルダーとの良好な関係を維持する」という方策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるものであり、当社の基本方針に沿うものであります。
また、本プランは、当社株式等に対する大規模買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を維持するための枠組みであり、基本方針に沿うものであります。特に、本プランについては、「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を全て充足すること、第21期定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に本プランの発動の是非について株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員3名以上により構成される独立委員会が設置され、本プランの発動是非の判断に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で外部専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(注)なお、当社は、平成19年11月29日開催の第15期定時株主総会の決議に基づき導入した当社株式等の大規模買付行為に関する対応策を、平成22年11月26日開催の第18期定時株主総会の決議に基づき一部改定したうえで更新しました(旧プラン)。旧プランの有効期限が同総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされていたことから、平成25年10月9日開催の当社取締役会において、不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、旧プランの内容を一部改定した上で、平成25年11月28日開催の第21期定時株主総会の決議に基づき更新しております。上記は、更新後の本プランの内容の概要並びに具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由を記載しております。
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、本文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)太陽電池業界の動向について
当社グループが属する太陽電池業界においては、太陽電池の設置が世界的に拡がりを見せており、中長期的に太陽電池の普及は堅調に推移していくと期待されております。このことは、当社グループの業績の追い風になるものと考えております。しかしながら将来、何らかの理由により、太陽電池の普及が停滞あるいは減速した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替リスクについて
当社グループはグローバルな販売網を有しており、数多くの海外顧客と取引しております。そのため、為替リスクの回避策として、海外顧客との取引通貨は円建てによることを基本としております。一方、外貨建て取引をする場合については、為替リスク対策として、原則として為替予約を行っております。しかしながら、当該円建て取引では、円高時において価格競争力の面で海外メーカーと比較して不利となることがあります。また、例外的に外貨建取引を行った場合においては、急激な為替変動による為替リスクが生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)売上計上時期による業績への影響について
当社グループが提供する太陽電池製造装置の取引は、顧客との契約条件に従って、主に標準仕様の単品装置の売上計上は出荷基準となっており、一方、特殊仕様の単品装置、一貫製造ライン及び複合装置の売上計上は検収基準となっております。大型で高額な一貫製造ラインや複合装置は納入・検収までに4~6ヶ月程度の期間を要しており、このような案件が増加した場合には、その検収時期によって、四半期毎の業績が大きく変動する可能性があります。また、顧客の都合による設計変更や検収時期の変更等が発生した場合、売上計上時期が当初予定していた時期からずれることがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)個別受注案件の内容による利益率の変動について
当社グループが提供する太陽電池製造装置の取引では、受注案件毎の利益率は一定ではありません。したがいまして、個別受注案件の積み上がり状況によって当社グループの四半期毎の利益率が変動する可能性があります。さらに、当社グループが販売している国、地域、顧客は多岐に渡っているため、それらにおいて固有の規制や規格の解釈や適用に関する相違等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)大口顧客の事業環境の変動による影響について
当社グループは、太陽電池製造装置を世界各国の太陽電池メーカーに対して販売しており、特定の顧客に傾斜した営業方針は採っておりませんが、規模の大きい太陽電池メーカーへの当社グループの売上比率は自ずと高くなります。また、太陽電池の受託加工についても、長期的な契約を締結し、契約上加工数量の変動によるリスク回避はしているものの、売上高は特定の顧客に依存しています。そのような売上比率が高い顧客の事業環境が大幅に縮小した場合や、事業から撤退した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)太陽電池製造装置市場における新規参入等について
当社グループが属する太陽電池業界においては、太陽電池の生産量が世界的に増加している状況下で、国内外における異業種企業が新規参入する可能性があります。当社グループより技術力が高く、コスト面で優位な企業の参入があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、過去には製造装置を内製している太陽電池メーカーも一部存在しましたが、現在は製造装置メーカーからの調達が主流となっており、内製化の動きは認められません。しかしながら将来、太陽電池メーカーによる製造装置の内製化が行なわれた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)太陽電池製造装置の供給体制について
当社グループは、太陽電池市場の継続的な成長に対応すべく、必要に応じて適正な生産量及び生産能力の維持に努めてまいります。しかしながら、設備投資が計画より遅れ、製品の供給能力が不足した場合、あるいは、設備投資に対し、製品需要が当社グループの想定どおりに拡大しなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、外注先等の第三者の事業環境の変化等により、供給体制に問題が生じた場合や、提供される製品が充分な品質を維持する事ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)受託加工事業について
太陽光パネルの受託加工ラインは当社が製造した装置を使用していることから、装置故障等によるダウンタイムを極力最小限に抑えることができていることや、蓄積された製造ノウハウにより品質面でも安定した生産体制を構築しております。また、当社の受託加工事業に対するニーズは強く、複数の海外太陽電池メーカー等と商談を続けています。第24期は新たな取引先と受託契約を締結し、下期には本格生産を開始する予定ですが、その商談が早期にまとまらずに長期化したり、生産工程における予期せぬ問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)パネル検査サービスについて
第22期からパネル検査装置やパネル検査サービスを提供しております。本ビジネスでは大きな投資負担がなく、貸借対照表上においても大きな変動を伴うものではありませんが、本ビジネスは顧客層や市場の性質がこれまでの事業とは異なるため、本事業を遂行する過程や、今後顕在化する予測困難な問題によりリスクが発生する可能性は否定できません。そのような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)新事業について
当社がこれまで獲得したノウハウや技術を活かし、太陽電池業界における新事業(自社製両面受光パネル、太陽光パネルリサイクル技術)の立ち上げに取り組んでいます。これらの新事業に対する市場ニーズは今後拡大していくと考えておりますが、当社が想定するよりも市場ニーズの拡大に時間がかかり、当社製品に対する市場評価が得られない場合は、投入する研究開発費や必要経費等の損失が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)減損損失について
当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)知的財産権について
当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウの蓄積に努めており、自社が保有する技術等については特許権の取得により保護を図るとともに、他社の知的財産権を侵害することのないようリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが販売している製品や、今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性は完全には排除することはできません。また、当社グループが認識できない特許権等が成立することにより、第三者より損害賠償等の訴訟が起こされる可能性もあります。これらの要因により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)法的規制等について
当社グループの事業に関する許認可等の直接的な法的規制はありませんが、当社グループは、製造分野における特許関連法規、工場運営における環境関連法規、人事労務における労務関連法規、その他の法的規制を受けております。当社グループが各種の法的規制を順守できなかった場合、または、各種の法的規制等の変更や新たな法的規制の制定が想定を超えて実施された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)災害等による影響について
当社グループは、愛媛県松山市に工場を有しておりますが、同地域で想定を超える地震等の自然災害が発生し、工場の生産能力が減少もしくはなくなった場合には、当社グループの事業の推進に影響を及ぼす可能性があります。
(15)カントリーリスクについて
当社グループは、海外において広く販売を行っていることから、カントリーリスクの発生を最小化するために、特定の国や地域との取引の集中を避けることや、比較的カントリーリスクの高い国との販売については、L/C決済とするなどの対策を講じております。しかしながら、当社グループが事業活動を行う国の政治・経済・社会情勢の変化による損失発生の可能性を完全に排除することはできません。このような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は以下のとおりであります。
当社グループにおける研究開発の基本姿勢は、「顧客ニーズ及び市場の動向を的確かつ迅速に捉え、当社製品に取り込んでいく」ことであります。そのため、当社顧客である太陽電池メーカー等の需要動向や、太陽電池市場の動向に合致した、太陽電池製造装置及びパネル検査サービスの研究開発活動に取り組んでおります。また、事業領域の拡大に向けて、自社製両面受光パネルやパネルリサイクルの研究開発も進めております。なお、実際の研究開発活動を担当する部署は、主に開発部・設計部・電気設計部でありますが、データ取り作業等においては、その必要に応じて様々な部署が研究開発活動に係っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は83,779千円であり、主な研究開発の内容と成果は以下のとおりであります。
(1)太陽電池製造装置の研究開発
太陽電池メーカー各社は、太陽電池の更なる普及に向けて太陽電池のコストダウンに取り組んでおります。そのような状況下、太陽電池の発電効率の向上や生産効率の向上に対応できる製造装置が求められています。当社グループでは、そのような需要動向に対応した研究開発を進めてきました。
研究開発の一例として、発電効率を向上させるため、電気を通す電極(バスバー)を増加したセルに対応したセル自動配線装置や、ダブルガラスタイプパネル用の真空ラミネーターの研究開発活動に取り組みました。
(2)パネル検査サービスの研究開発
国内における太陽電池市場は堅調に拡大しており、設置後の太陽光発電システムの検査需要が高まっています。そのような状況下、当社独自の検査方法を普及させ、その検査方法を業界内でディファクトスタンダード化させるための研究開発を進めております。
(3)自社製両面受光パネルの研究開発
受託加工事業で得られたパネルづくりの経験やノウハウを活用し、ニッチ市場に向けて自社製両面受光パネルを販売するための研究開発を進めています。具体的には、自社製パネルを構成する様々な材料及び材質を評価し、最適なレイアウトを検討していくための研究開発を進めております。
(4)パネルリサイクルの研究開発
太陽電池市場が健全に成長していくためには、太陽電池の更なる品質の向上に加え、廃棄されたパネルのリサイクルプロセスの確立が必要となります。そこで、これまで当社が太陽電池製造装置で培った技術を活用し、太陽光パネルの解体装置の研究開発に取り組んでおります。なお、本解体装置の開発は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のリサイクルプロジェクトに採択されています。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを行うことが必要であります。経営者は、過去の実績やその時点でもっとも合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なる可能性があります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産につきましては10,084百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,335百万円減少しました。主な要因は以下のとおりであります。
<流動資産>
流動資産につきましては4,375百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,049百万円の減少となりました。これは主として、受取手形及び売掛金の減少1,145百万円、仕掛品の減少760百万円、原材料及び貯蔵品の減少234百万円があったことによるものであります。
<固定資産>
固定資産につきましては5,708百万円となり、前連結会計年度末に比べ285百万円の減少となりました。これは主として、有形固定資産その他の増加28百万円があった一方で、建物及び構築物の減少169百万円、リース資産の減少175百万円があったことによるものであります。
<流動負債>
流動負債につきましては4,505百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,704百万円の減少となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少1,838百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少490百万円、リース債務の減少150百万円、前受金の減少124百万円、関係会社整理損失引当金の減少72百万円があったことによるものであります。
<固定負債>
固定負債につきましては296百万円となり、前連結会計年度末に比べ242百万円の減少となりました。これは主として、長期借入金の減少161百万円、リース債務の減少57百万円があったことによるものであります。
<純資産>
純資産につきましては5,281百万円となり、前連結会計年度末に比べ612百万円の増加となりました。これは主として、利益剰余金の増加561百万円、為替換算調整勘定の増加50百万円があったことによるものであります。
(3) 経営成績の分析
<売上高>
売上高につきましては9,349百万円(前期比59.6%)となりました。これは、装置関連事業において、大型案件のパイロットライン等の新規装置の販売に加え、部品販売やアップグレード案件を中心に売上計上しております。また、受託加工事業においては、契約数量を安定的に売上計上したことによるものであります。
<売上総利益>
売上総利益につきましては1,319百万円(前期比85.1%)となり、売上総利益率は前期比4.2ポイント増加して14.1%となりました。これは、装置関連事業においては、原価低減や部品販売が増加し、受託加工事業においては、生産設備の適切なメンテナンスや作業効率の向上によりロス率を低減したことによるものであります。
<営業利益>
営業利益につきましては519百万円(前期比111.1%)となりました。これは、売上総利益率の増加、販売費及び一般管理費が減少したことによるものであります。
<経常利益>
経常利益につきましては422百万円(前期比95.3%)となりました。これは、営業外収益は関係会社整理損失引当金戻入額等の計上により75百万円となり、営業外費用は支払利息、減価償却費、支払手数料等の計上により171百万円を計上したことによるものであります。
<当期純利益>
当期純利益につきましては561百万円(前期比450.8%)となりました。これは、特別利益として受取補償金160百万円を計上、特別損失として減損損失44百万円を計上しております。また繰延税金資産の計上による法人税等調整額△71百万円を計上したことによるものであります。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ106百万円増加し、2,334百万円となりました。主な要因は以下のとおりです。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により取得した資金は958百万円(前連結会計年度は1,916百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益の計上538百万円、減価償却費の計上341百万円、売上債権の減少1,160百万円、たな卸資産の減少1,049百万円があった一方で、貸倒引当金の減少222百万円、仕入債務の減少1,844百万円、前受金の減少154百万円があったことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により使用した資金は29百万円(前連結会計年度は347百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入144百万円があった一方で、定期預金の預入による支出79百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出105百万円があったことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により使用した資金は860百万円(前連結会計年度は226百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出652百万円、リース債務の返済による支出208百万円があったことによるものであります。