第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における国内経済は、雇用や所得環境が継続的に改善しており、景気は緩やかな回復に向かっております。しかしながら、アジア新興国や資源国等の海外景気が下振れし、国内の景気を下押しするリスクとなっております。

当社グループが属する太陽電池業界におきましては、米国や中国を中心に、世界的に太陽電池の設置需要が拡大しております。そのため、当社顧客である太陽電池メーカーは、アップグレードによる生産能力向上や、新規装置の設備投資へ踏み切る動きが見られます。また、国内においては、太陽光発電システムの安定的な稼働のための点検・保守を義務付ける、再生可能エネルギー固定価格買取制度の改定を来年4月に控え、太陽光発電システムのメンテナンスに対する業界全体の認識はさらに高まっております。

そのような状況下、装置関連事業においては部品や太陽光パネル検査装置・検査サービスの販売が想定より低調となったものの、太陽電池製造装置の大型案件の2ライン等の売上を予定通り計上しました。一方、受託加工事業において今期契約した案件では、当連結会計年度の生産開始を予定しておりましたが、生産には至らなかったため、当該契約による売上高の計上はありませんでした。利益面につきましては、装置関連事業では営業努力および原価低減により、ほぼ予定通りの利益を確保しました。一方、受託加工事業においては、生産準備で発生した費用が原価として計上され、利益を圧迫しました。また、生産に至らなかった設備において減損損失を計上し、特別損失が発生しました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,996百万円(前期比42.7%)、営業利益は116百万円(前期比22.4%)、経常利益は81百万円(前期比19.2%)、親会社株主に帰属する当期純損失は122百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益561百万円)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

① 装置関連事業

装置関連事業では、部品や太陽光パネル検査装置・検査サービスの販売が想定より低調となりましたが、太陽電池製造装置の大型案件の2ライン等の売上を予定通り計上した結果、売上高は3,980百万円(前期比111.8%)となりました。利益につきましては、営業努力および原価低減によってほぼ予定通りの売上総利益を達成し、さらに販売費及び一般管理費を想定よりも削減できたため、営業利益は701百万円(前期比105.0%)となりました。

② 受託加工事業

受託加工事業においては、前述の通り今期契約した案件について、当連結会計年度から予定していた生産の開始に至らなかったため、前期末時点の在庫分のみの売上計上となり、売上高は15百万円(前期比0.3%)となりました。一方で当該案件の生産準備によって原価が発生したため、営業損失は156百万円(前期は営業利益253百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,042百万円減少し、1,292百万円となりました。主な要因は以下のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により取得した資金は627百万円(前連結会計年度は958百万円の収入)となりました。これは主として、減価償却費の計上279百万円、減損損失の計上317百万円、仕入債務の増加1,688百万円、前受金の増加923百万円があった一方で、税金等調整前当期純損失の計上129百万円、売上債権の増加1,189百万円、たな卸資産の増加876百万円、その他の減少235百万円があったことによるものです。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により取得した資金は152百万円(前連結会計年度は29百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入121百万円、有形固定資産の売却による収入229百万円があった一方で、定期預金の預入による支出16百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出179百万円があったことによるものです。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により使用した資金は1,719百万円(前連結会計年度は860百万円の支出)となりました。これは主として、短期借入金の返済による支出1,500百万円、長期借入金の返済による支出161百万円、リース債務の返済による支出57百万円があったことによるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

装置関連事業

5,412,129

204.2

受託加工事業

9,255

0.2

合計

5,421,384

65.5

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

装置関連事業

4,542,630

77.7

3,797,763

117.4

受託加工事業

15,663

合計

4,558,293

119.7

3,797,763

117.4

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.受託加工事業の受注高は、第2四半期連結会計期間に888,960千円を計上しておりましたが、客先の契約不履行があったことにより、第4四半期連結会計期間において888,960千円の取消をしております。そのため、当連結会計年度末の受注残高はゼロとなっております。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

装置関連事業

3,980,987

111.8

受託加工事業

15,663

0.3

合計

3,996,650

42.7

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年9月1日

至 平成27年8月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

Fort Schuyler Management Corporation

2,383,496

59.6

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

(1)対処すべき課題

装置関連事業

太陽光パネルの製造工程においては、生産効率や変換効率、出力を向上させる新しい技術に対応した製造装置が求められており、それらの需要に対応した研究開発を強化することで、太陽電池製造装置の更なる製品力の向上を図ります。太陽光パネルの解体装置についても、さらに研究開発を推進していくことで、機能や性能の向上に取り組んでまいります。また、こうした設計・開発を促進するための優秀な人材の獲得に努めてまいります。

太陽電池市場においては、太陽電池メーカーの統廃合が進む一方で、生産体制のグローバル化が進んでおります。当社グループは、日本と米国の2拠点の相互協力および販売代理店等との協力により、市場動向に合致した効率的な販売・サポート体制の強化に取り組んでまいります。

② 環境関連事業

太陽光パネルの検査サービスにおいては、検査装置の付加価値を高める機能の開発や、検査メニューの拡充、新しいビジネスモデルの構築を図ってまいります。松山工場の人員体制の強化に加え、当社独自のパネル検査の全国的なネットワーク展開をさらに推進することで、当社検査方法の市場での浸透および販売・サポート体制の強化に取り組んでまいります。

太陽光パネルのリユース・リサイクルサービスでは、排出される太陽光パネルの処理方法について最適なスキームの構築を目指してまいります。具体的には、リユースに適したパネルとリサイクル処理すべきパネルを分別するための高精度かつ効率的な検査方法や、回収したパネルの評価基準の確立に努めるとともに、再利用できないパネルのリサイクル性を高めてリサイクルコストの削減を目指してまいります。

(注)当社は平成28年9月1日より、事業セグメントを「装置関連事業」と「受託加工事業」から、「装置関連事業」と「環境関連事業」に変更いたします。

 

(2)会社の支配に関する基本方針

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、及び基本方針実現のための取組みの内容の各概要、並びに具体的な取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下のとおりです。

① 基本方針

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えております。

ただし、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社の価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。

そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組み

社は、平成4年設立以来より良い真空包装機の開発と応用、及びその提供を通じて食品業界のみならず様々な産業界へ貢献してきました。また、真空包装機を応用して開発した太陽電池製造用真空ラミネーターは、太陽電池モジュール製造工程に不可欠であるラミネーション工程に必須の装置として、今日の世界の太陽電池生産において重要な役割を果たしております。更に、真空ラミネーターのみならず、当社がこの太陽電池モジュール工程において供給している、セルテスター、セル自動配線装置、モジュールテスター、及びその他周辺装置、並びにこれらの装置を含む一貫ラインは、現在の太陽電池の量産化やコストダウンの実現という役割を果たしてきました。また、当社がそのような役割を果たせたことにより、今日の当社の事業基盤を確立することが出来ました。

当社は、「我々は、もの創りを通して、自然と社会と人間に必要とされる企業を目指します。」という企業方針に則り、地球環境保護に努め、環境にやさしい企業活動を行うことを環境方針としている一方、より生産性の高い装置を、世界中の太陽電池モジュールメーカーに供給することにより、クリーンエネルギーの代表とも言える太陽電池の適正な世界的普及の役割の一端を担ってきました。更には、太陽電池モジュールの受託加工事業を開始し、急拡大する国内の太陽電池市場の成長を支える役割を果たしております。また、そのような役割を果たし続けることが、当社の使命であり存在価値であり、当社の成長の源泉であり、ひいては企業価値の向上につながるものと考えております。

これらの経営方針のもと、当社の持つ経営資源を有効に活用するとともに、さまざまなステークホルダーとの良好な関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
   取組み(本プラン)

(ⅰ) 本プランの目的

本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が順守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。

(ⅱ) 本プランの概要

本プランは、当社株式等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買付者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買付者は、本プランにかかる手続に従い、当社取締役会において本プランに定める対抗措置を発動又は不発動の決議を行うまで、当社株式等の大規模買付等を開始することはできないものとします。

当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、当社取締役の恣意的な判断を排除するため、当社経営陣から独立した者(当社社外監査役、社外の有識者等)のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。

独立委員会は、買付者が本プランに定める手続を順守しない場合や当社株式等の大規模買付が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものである場合には、原則として当社取締役会に対抗措置の発動を勧告します。また、本プラン所定の場合には、対抗措置発動に関して予め株主意思の確認を得るべき旨の留保を付すことができることになっております。

当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、対抗措置の発動又は不発動の決議を行います。独立委員会が株主意思の確認を得るべき旨の留保を付した場合には、実務上開催が著しく困難な場合を除き、株主意思確認のための株主総会を招集して、対抗措置の発動に関する議案を付議し、当該決定に基づき対抗措置の発動又は不発動の決議を行います。

本プランの対抗措置は、原則として、買付者による権利行使を認めないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式等と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割当てるものであります。

本プランの有効期間は、原則として、平成25年11月28日開催の第21期定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。

 

④ 具体的な取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社の「当社が持つ経営資源を有効に活用するとともに、さまざまなステークホルダーとの良好な関係を維持する」という方策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるものであり、当社の基本方針に沿うものであります。

また、本プランは、当社株式等に対する大規模買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を維持するための枠組みであり、基本方針に沿うものであります。特に、本プランについては、「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を全て充足すること、第21期定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に本プランの発動の是非について株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員3名以上により構成される独立委員会が設置され、本プランの発動是非の判断に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で外部専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

(注)当社は、平成19年11月29日開催の第15期定時株主総会の決議に基づき導入した当社株式等の大規模買付行為に関する対応策を、平成22年11月26日開催の第18期定時株主総会の決議に基づき一部改定したうえで更新しました(旧プラン)。旧プランの有効期限が同総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされていたことから、平成25年10月9日開催の当社取締役会において、不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、旧プランの内容を一部改定した上で、平成25年11月28日開催の第21期定時株主総会の決議に基づき更新しております。上記は、更新後の本プランの内容の概要並びに具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由を記載しております。

なお、平成28年11月29日開催予定の当社定時株主総会終結の時をもって有効期間満了となる本プランは、平成28年10月11日開催の取締役会において継続しないことが決議されております。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、本文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

(1)太陽電池業界の動向について

当社グループが属する太陽電池業界においては、太陽電池の設置が世界的に拡がりを見せており、中長期的に太陽電池の普及は堅調に推移していくと期待されております。このことは、当社グループの業績の追い風になるものと考えております。しかしながら将来、何らかの理由により、太陽電池の普及が停滞あるいは減速した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)為替リスクについて

当社グループは数多くの海外顧客と取引しております。そのため、為替リスクの回避策として、海外顧客との取引通貨は円建てによることを基本としております。しかしながら、当該円建て取引では、円高時において価格競争力の面で海外メーカーと比較して不利となることがあります。一方、例外的に外貨建て取引をする場合については、為替リスク対策として原則として為替予約を行っておりますが、急激な為替変動による為替リスクが生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)売上計上時期による業績への影響について

当社グループが提供する太陽電池製造装置の取引は、顧客との契約条件に従って、主に標準仕様の単品装置の売上計上は出荷基準となっており、一方、特殊仕様の単品装置、一貫製造ライン及び複合装置の売上計上は検収基準となっております。大型で高額な一貫製造ラインや複合装置は納入・検収までに4~6ヶ月程度の期間を要しており、このような案件が増加した場合には、その検収時期によって、四半期毎の業績が大きく変動する可能性があります。また、顧客の都合による設計変更や検収時期の変更等が発生した場合、売上計上時期が当初予定していた時期からずれることがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)個別受注案件の内容による利益率の変動について

当社グループが提供する太陽電池製造装置の取引では、受注案件毎の利益率は一定ではありません。したがいまして、個別受注案件の積み上がり状況によって当社グループの四半期毎の利益率が変動する可能性があります。さらに、当社グループが販売している国、地域、顧客は多岐に渡っているため、それらにおいて固有の規制や規格の解釈や適用に関する相違等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)大口顧客の事業環境の変動による影響について

当社グループは、太陽電池製造装置を世界各国の太陽電池メーカーに対して販売しており、特定の顧客に傾斜した営業方針は採っておりませんが、規模の大きい太陽電池メーカーへの当社グループの売上比率は自ずと高くなります。そのような売上比率が高い顧客の事業環境が大幅に縮小した場合や、事業から撤退した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)取引先の信用リスクについて

当社グループは、与信管理表等による定期的な取引先の信用力チェックに努めるとともに、回収方法にL/C決済の導入や前受金の取得を取り入れることでリスク対策を実施しています。また、リスクが顕在化した場合に備えるため、一定の前提に基づいた見積り及び評価により貸倒引当金を設定しております。しかしながら、このような管理により取引先の信用リスクを十分に回避できる保証はありません。また、一定の前提、見積り及び評価が正しいとは限らず、経済状況が悪化する場合やその他の予期せぬ要因により悪影響を被る場合等においては、実際に発生する損失が貸倒引当金を大きく超過する可能性があります。そのような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)太陽電池製造装置の供給体制について

当社グループは、太陽電池市場の継続的な成長に対応すべく、必要に応じて適正な生産量及び生産能力の維持に努めてまいります。しかしながら、設備投資が計画より遅れ、製品の供給能力が不足した場合、あるいは、設備投資に対し、製品需要が当社グループの想定どおりに拡大しなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、外注先等の第三者の事業環境の変化等により、供給体制に問題が生じた場合や、提供される製品が充分な品質を維持する事ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)太陽光パネル検査サービスについて

当社グループは、平成26年8月期から太陽光パネルの検査装置や検査サービスを提供しております。本ビジネスは、大きな設備投資を必要とするものではありませんが、顧客層や市場の性質がこれまでの事業とは異なるため、予測困難な問題によりリスクが発生する可能性は否定できません。そのような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)太陽光パネルのリユース・リサイクルについて

当社グループは、これまでに獲得したノウハウや技術を活かし、太陽光パネルのリユース・リサイクルサービスの立ち上げに取り組んでおります。リユース・リサイクルに対する市場ニーズは今後高まると考えておりますが、当社グループが想定するよりも市場ニーズの拡大に時間がかかり、当社グループが提供するサービスに対する市場評価が得られない場合は、投入する研究開発費や必要経費等の損失が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)減損損失について

当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11)知的財産権について

当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウの蓄積に努めており、自社が保有する技術等については特許権の取得により保護を図るとともに、他社の知的財産権を侵害することのないようリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが販売している製品や、今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を完全に排除することはできません。また、当社グループが認識できない特許権等が成立することにより、第三者より損害賠償等の訴訟が起こされる可能性もあります。これらの要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(12)訴訟リスクについて

当社グループは、法令及び契約等の遵守に努めておりますが、事業活動を進めていく上で客先等から訴訟を受ける可能性や、訴訟に至らないまでも紛争に発展して請求等を受ける可能性があります。また、それらの訴訟等で当社が勝訴するという保証はなく、それらの訴訟等が当社の将来的な事業活動に悪影響を与える可能性があることは否定できません。そのような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(13)法的規制等について

当社グループの事業に関する許認可等の直接的な法的規制はありませんが、当社グループは、製造分野における特許関連法規、工場運営における環境関連法規、人事労務における労務関連法規、その他の法的規制を受けております。当社グループが各種の法的規制を順守できなかった場合、または、各種の法的規制等の変更や新たな法的規制の制定が想定を超えて実施された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(14)災害等による影響について

当社グループは、愛媛県松山市に工場を有しておりますが、同地域で想定を超える地震等の自然災害が発生し、工場の生産能力が減少もしくはなくなった場合には、当社グループの事業の推進に影響を及ぼす可能性があります。

(15)カントリーリスクについて

当社グループは、海外において広く販売を行っていることから、カントリーリスクの発生を最小化するために、特定の国や地域との取引の集中を避けることや、比較的カントリーリスクの高い国との販売については、L/C決済とするなどの対策を講じております。しかしながら、当社グループが事業活動を行う国の政治・経済・社会情勢の変化による損失発生の可能性を完全に排除することはできません。このような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発の基本姿勢は、「顧客ニーズ及び市場の動向を的確かつ迅速に捉え、当社製品に取り込んでいく」ことです。そのため、当社顧客である太陽電池メーカー等の需要動向や、太陽電池市場の動向に合致した、太陽電池製造装置及び太陽光パネル検査サービスの研究開発活動に取り組んでおります。また、事業領域の拡大に向けて、太陽光パネルのリサイクルの研究開発も進めております。

当連結会計年度における研究開発費の総額は109,279千円であり、主な研究開発の内容と成果は以下のとおりです。

(1)太陽電池製造装置の研究開発

太陽電池メーカー各社は、太陽電池の更なる普及に向けて太陽電池のコストダウンに取り組んでおります。そのような状況下、太陽電池の発電効率の向上や生産効率の向上に対応できる製造装置が求められています。当社グループでは、そうした需要動向に対応した研究開発を進めてきました。

研究開発の一例として、発電効率を向上させるため、電気を通す電極(バスバー)を増加したセルに対応したセル自動配線装置や、真空ラミネーターの圧力の均一性を高める機構の研究開発活動に取り組みました。

(2)太陽光パネルの検査サービスの研究開発

国内では多数の太陽光発電システムの設置が進んでおり、設置後の太陽光パネルの検査需要が高まっています。そのような状況下、当社独自の検査方法の機能を向上させるための研究開発を進めております。

(3)太陽光パネルのリサイクルの研究開発

太陽電池市場が健全に成長していくためには、太陽光パネルの更なる品質の向上に加え、排出された太陽光パネルのリサイクルプロセスの確立が必要となります。そこで、これまで当社グループが太陽電池製造装置で培った技術を活用し、太陽光パネルの解体装置の研究開発に取り組んでおります。なお、本解体装置の開発は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のリサイクルプロジェクトに採択されております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを行うことが必要です。経営者は、過去の実績やその時点でもっとも合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なる可能性があります。

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産につきましては10,611百万円となり、前連結会計年度末に比べ526百万円増加しました。主な要因は以下のとおりです。

<流動資産>

流動資産につきましては5,489百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,113百万円の増加となりました。これは主として、受取手形及び売掛金の増加1,166百万円、仕掛品の増加991百万円、流動資産その他の増加229百万円があった一方で、現金及び預金の減少1,147百万円、原材料及び貯蔵品の減少109百万円があったことによるものです。

<固定資産>

固定資産につきましては5,122百万円となり、前連結会計年度末に比べ586百万円の減少となりました。これは主として、建物及び構築物の減少194百万円、土地の減少145百万円、リース資産の減少295百万円があったことによるものです。

<流動負債>

流動負債につきましては5,324百万円となり、前連結会計年度末に比べ818百万円の増加となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の増加1,671百万円、前受金の増加917百万円があった一方で、短期借入金の減少1,500百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少161百万円、関係会社整理損失引当金の減少43百万円、流動負債その他の減少70百万円があったことによるものです。

<固定負債>

固定負債につきましては208百万円となり、前連結会計年度末に比べ88百万円の減少となりました。これは主として、リース債務の減少61百万円、固定負債その他の減少26百万円があったことによるものです。

<純資産>

純資産につきましては5,078百万円となり、前連結会計年度末に比べ203百万円の減少となりました。これは主として、利益剰余金の減少133百万円、為替換算調整勘定の減少69百万円があったことによるものです。

(3) 経営成績の分析

<売上高>

売上高につきましては3,996百万円(前期比42.7%)となりました。装置関連事業において、大型案件2ライン等の売上を計上したものの、部品や太陽光パネル検査装置・検査サービスの売上が想定よりも低調となったことによるものであります。受託加工事業においては、当連結会計年度に生産開始を予定しておりました案件が、生産に至らなかったため、売上計上が出来なかったことによるものであります。

<売上総利益>

売上総利益につきましては1,069百万円(前期比81.0%)となり、売上総利益率は前期比12.7ポイント上昇して26.8%となりました。これは、受託加工事業において、生産準備で発生した費用が原価として計上されたものの、装置関連事業における営業努力および原価低減により、上昇したことによるものであります。

<営業利益>

営業利益につきましては116百万円(前期比22.4%)となりました。これは、売上総利益が減少し、販売費及び一般管理費が増加したことによるものであります。

<経常利益>

経常利益につきましては81百万円(前期比19.2%)となりました。これは、主として営業利益の減少に伴うものであります。

<親会社株主に帰属する当期純利益>

親会社株主に帰属する当期純損失につきましては122百万円(前期は561百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。これは主として、特別利益として固定資産売却益等で106百万円を計上した一方で、特別損失として減損損失317百万円を計上したことによるものであります。

(4) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,042百万円減少し、1,292百万円となりました。主な要因は以下のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により取得した資金は627百万円(前連結会計年度は958百万円の収入)となりました。これは主として、減価償却費の計上279百万円、減損損失の計上317百万円、仕入債務の増加1,688百万円、前受金の増加923百万円があった一方で、税金等調整前当期純損失の計上129百万円、売上債権の増加1,189百万円、たな卸資産の増加876百万円、その他の減少235百万円があったことによるものです。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により取得した資金は152百万円(前連結会計年度は29百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入121百万円、有形固定資産の売却による収入229百万円があった一方で、定期預金の預入による支出16百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出179百万円があったことによるものです。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により使用した資金は1,719百万円(前連結会計年度は860百万円の支出)となりました。これは主として、短期借入金の返済による支出1,500百万円、長期借入金の返済による支出161百万円、リース債務の返済による支出57百万円があったことによるものです。