第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における国内経済は、雇用環境や所得環境の改善が続く中で、引き続き緩やかな景気の回復が見られました。世界経済では、米国で保護主義が台頭しましたが、世界的な貿易数量は増加し、全体的には緩やかに成長する動きが見られました。

当社グループが属する太陽電池業界におきましては、中国を筆頭に、米国やインドなどの市場で継続的に太陽電池の設置が進みました。当社の顧客である太陽電池メーカーの間では、一部でコスト競争に対応するために設備投資計画を見直す動きが見られたものの、大型ラインを導入して需要の拡大に対応する動きも見られました。国内では、本年4月の再生可能エネルギー固定価格買取制度の改正により、太陽光発電システムの点検や保守が義務付けられたこともあり、太陽光発電システムのメンテナンスに対する認識がさらに高まることとなりました。

このような状況下、当連結会計年度の売上高はほぼ修正予想通りの4,765百万円(前年比768百万円の増収)となりました。利益面では原価低減努力および営業努力により、営業利益は590百万円(前年比473百万円の増益)、経常利益は498百万円(前年比417百万円の増益)となり、高い利益率を確保しました。

一方、当連結会計年度に松山第二工場の土地・建物等の売却の意思決定に伴う特別損失を計上したことと、第4四半期に中国の子会社の清算結了に伴う特別利益を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は282百万円(前年は122百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

①装置関連事業

装置関連事業においては、大型ライン案件の3本目、4本目が予定通り売上計上されたほか、改造案件やその他の装置等が売上計上された結果、売上高は4,521百万円となりました。営業利益は、大型ライン案件の製造効率の改善や、部品の一括大量購入等の原価低減努力および営業努力により1,125百万円となりました。

②環境関連事業

環境関連事業においては、太陽光パネルの検査機器の販売が予定よりも低調となりましたが、大規模発電所の竣工検査等のパネル検査サービスが順調だったことから、売上高は243百万円となりました。利益につきましては、8月の長雨の影響等で検査工数が増加し、56百万円の営業損失となりました。

 

なお、報告セグメントを当連結会計年度より、「装置関連事業」と「受託加工事業」から「装置関連事業」と「環境関連事業」に変更しており、変更後の区分により必要な財務諸表を遡って作成することが実務上困難であるため、前年比は記載しておりません。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ261百万円減少し、1,031百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により取得した資金は404百万円(前連結会計年度は627百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益の計上306百万円、減価償却費の計上208百万円、減損損失の計上201百万円、売上債権の減少935百万円、たな卸資産の減少638百万円があった一方で、仕入債務の減少1,480百万円、前受金の減少379百万円があったことによるものです。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により取得した資金は385百万円(前連結会計年度は152百万円の収入)となりました。これは主として、有形固定資産の売却による収入355百万円、子会社の清算による収入54百万円があったことによるものです。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により使用した資金は1,061百万円(前連結会計年度は1,719百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の返済による支出1,000百万円、リース債務の返済による支出61百万円があったことによるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

装置関連事業

3,733,278

環境関連事業

219,959

合計

3,953,238

72.9

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

装置関連事業

5,426,855

4,496,408

環境関連事業

175,469

138,456

合計

5,602,324

122.9

4,634,864

122.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

装置関連事業

4,521,256

環境関連事業

243,967

合計

4,765,223

119.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2015年9月1日

至 2016年8月31日)

当連結会計年度

(自 2016年9月1日

至 2017年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

Fort Schuyler Management Corporation

2,383,496

59.6

2,524,887

53.0

FIRST SOLAR INC

625,664

13.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(※)当連結会計年度より、報告セグメントを「装置関連事業」と「受託加工事業」から「装置関連事業」と「環境関連事業」に変更しており、必要な財務情報を遡って作成することが実務上困難であるため、前年同期比は「合計」のみを記載しております。

なお、それぞれのセグメントの内容は以下のとおりです。

装置関連事業-太陽電池製造装置、真空断熱パネル封止装置、太陽光パネル解体装置、自動化装置等の開発・製造・販売に関する事業

環境関連事業-太陽光パネル検査機器・検査サービス、太陽光パネルのリユース・リサイクルの販売に関する事業

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断した内容であります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「我々は、もの創りを通して、自然と社会と人間に必要とされる企業を目指します。」という企業方針に則って経営しております。たゆまぬ技術革新の努力により創り出す製品を通じ、地球環境、地域社会等に貢献し、あらゆるステークホルダーに必要とされる企業へと成長することが当社グループの存在意義であると考えております。

 

(2) 経営環境

当社は、主要取扱製品である太陽電池製造装置において、国内のみならず世界50か国以上との取引実績を有しております。

当連結会計年度を顧みますと、国内経済は、雇用環境や所得環境の改善が続く中で、引き続き緩やかな景気の回復が見られました。世界経済では、米国で保護主義が台頭しましたが、世界的な貿易数量は増加し、全体的には緩やかに成長する動きが見られました。

当社グループが属する太陽電池業界におきましては、中国を筆頭に、米国やインドなどの市場で継続的に太陽電池の設置が進みました。当社の顧客である太陽電池メーカーの間では、一部でコスト競争に対応するために設備投資計画を見直す動きが見られたものの、大型ラインを導入して需要の拡大に対応する動きも見られました。国内では、本年4月の再生可能エネルギー固定価格買取制度の改正により、太陽光発電システムの点検や保守が義務付けられたこともあり、太陽光発電システムのメンテナンスに対する認識がさらに高まることとなりました。

今後の太陽電池市場には、主要地域である米国や中国等の政策に一部不透明な部分がありますが、太陽光発電の経済性はさらに向上し、長期的に世界の太陽電池の設置量は引き続き増加していくと予想されます。一方、当社顧客である太陽電池メーカーは、競争が激化する中、さらなる高効率化によってコストを抑えた太陽光パネルの開発に注力する姿勢が見られます。日本においては、買取価格の引き下げに伴い、太陽電池の設置量は徐々に減少すると見られますが、経済産業省から認定を受けた太陽光発電所の建設は、今後も一定規模で進むと考えられます。また、将来的に大量の太陽光パネルが排出されると予測されるため、9月には総務省から環境省および経済産業省に対して、被災パネルや排出パネルの回収やリサイクルの仕組みについて、法制度化も含めて検討するよう、勧告がなされました。

 

(3) 対処すべき課題

装置関連事業

装置関連事業で当社が取り扱う主な製品・サービスは、太陽電池製造装置および自動化装置です。

太陽電池製造装置については、当社グループの顧客から、高効率パネルを生産できる次世代型の製造装置が求められております。こうした需要を満たす、新しい技術や装置を開発・提供することで、顧客との良好な関係性をさらに強化してまいります。

自動化装置については、新たな業界での競争力を強化するため、真空包装機や太陽電池製造装置等の技術に加え、新しい技術や装置の開発を積極的に進め、早期に新たな事業の柱とするよう努めてまいります。

② 環境関連事業

環境関連事業で当社が取り扱う主な製品・サービスは、太陽光パネルの検査機器、検査・メンテナンスサービス、および太陽光パネルのリユース・リサイクルです。

太陽光パネルの検査機器および検査・メンテナンスサービスについては、上述のとおり、太陽光発電システムの点検や保守が義務付けられたこともあり、太陽光発電システムのメンテナンスに対する認識がさらに高まることとなりました。当社はこうした事業環境を背景に、今後も様々な営業活動を通じてパネル検査の重要性を周知し、検査実施率の向上に努めてまいります。また、検査メニューの拡充を図り、総合的なメンテナンスサービスを提供することで、安定的な収益確保を目指します。

太陽光パネルのリユース・リサイクルについては、上述のとおり、総務省から環境省および経済産業省に対して、パネルの回収やリサイクルの仕組みについて検討するよう、勧告がなされました。このように、各省庁の取り組みが強化される中、当社は、引き続き合弁会社を通じたパネルリサイクル事業を推進し、適切なパネルリサイクル方法の確立に向けて取り組んでまいります。

 

(注)当社は2016年9月1日より、事業セグメントを「装置関連事業」と「受託加工事業」から、「装置関連事業」と「環境関連事業」に変更しております。

 

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、本文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

(1) 太陽電池業界の動向について

当社グループが属する太陽電池業界においては、太陽電池の設置が世界的に拡がりを見せており、中長期的に太陽電池の普及は堅調に推移していくと期待されております。このことは、当社グループの業績の追い風になるものと考えております。しかしながら将来、何らかの理由により、太陽電池の普及が停滞あるいは減速した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 為替リスクについて

当社グループは数多くの海外顧客と取引しております。そのため、為替リスクの回避策として、海外顧客との取引通貨は円建てによることを基本としております。しかしながら、当該円建て取引では、円高時において価格競争力の面で海外メーカーと比較して不利となることがあります。一方、例外的に外貨建て取引をする場合については、為替リスク対策として原則として為替予約を行っておりますが、急激な為替変動による為替リスクが生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 売上計上時期による業績への影響について

当社グループが提供する太陽電池製造装置の取引は、顧客との契約条件に従って、主に標準仕様の単品装置の売上計上は出荷基準となっており、一方、特殊仕様の単品装置、一貫製造ライン及び複合装置の売上計上は検収基準となっております。大型で高額な一貫製造ラインや複合装置は納入・検収までに4~6ヶ月程度の期間を要しており、このような案件が増加した場合には、その検収時期によって、四半期毎の業績が大きく変動する可能性があります。また、顧客の都合による設計変更や検収時期の変更等が発生した場合、売上計上時期が当初予定していた時期からずれることがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 個別受注案件の内容による利益率の変動について

当社グループが提供する太陽電池製造装置の取引では、受注案件毎の利益率は一定ではありません。したがいまして、個別受注案件の積み上がり状況によって当社グループの四半期毎の利益率が変動する可能性があります。さらに、当社グループが販売している国、地域、顧客は多岐に渡っているため、それらにおいて固有の規制や規格の解釈や適用に関する相違等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 大口顧客の事業環境の変動による影響について

当社グループは、太陽電池製造装置を世界各国の太陽電池メーカーに対して販売しており、特定の顧客に傾斜した営業方針は採っておりませんが、規模の大きい太陽電池メーカーへの当社グループの売上比率は自ずと高くなります。そのような売上比率が高い顧客の事業環境が大幅に縮小した場合や、事業から撤退した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 取引先の信用リスクについて

当社グループは、与信管理表等による定期的な取引先の信用力チェックに努めるとともに、回収方法にL/C決済の導入や前受金の取得を取り入れることでリスク対策を実施しています。また、リスクが顕在化した場合に備えるため、一定の前提に基づいた見積り及び評価により貸倒引当金を設定しております。しかしながら、このような管理により取引先の信用リスクを十分に回避できる保証はありません。また、一定の前提、見積り及び評価が正しいとは限らず、経済状況が悪化する場合やその他の予期せぬ要因により悪影響を被る場合等においては、実際に発生する損失が貸倒引当金を大きく超過する可能性があります。そのような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 太陽電池製造装置の供給体制について

当社グループは、太陽電池市場の継続的な成長に対応すべく、必要に応じて適正な生産量及び生産能力の維持に努めてまいります。しかしながら、設備投資が計画より遅れ、製品の供給能力が不足した場合、あるいは、設備投資に対し、製品需要が当社グループの想定どおりに拡大しなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、外注先等の第三者の事業環境の変化等により、供給体制に問題が生じた場合や、提供される製品が充分な品質を維持する事ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 自動化装置について

太陽電池製造装置で培ったノウハウや技術を活かして、太陽電池業界以外の多様な業界へ向けて自動化装置の提供を開始しております。少子化や人手不足に伴い、今後自動化・省力化のニーズはますます高まると予想されますが、当社の従来技術の範疇を超えて新しい技術やノウハウを蓄積する必要があるため、投入する研究開発費等を吸収しきれない場合や、設計や製造工数の超過等により、原価が想定以上となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 太陽光パネル検査サービスについて

当社グループは、2014年8月期から太陽光パネルの検査装置や検査サービスを提供しております。本ビジネスは、大きな設備投資を必要とするものではありませんが、顧客層や市場の性質がこれまでの事業とは異なるため、予測困難な問題によりリスクが発生する可能性は否定できません。そのような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 太陽光パネルのリユース・リサイクルについて

当社グループは、これまでに獲得したノウハウや技術を活かし、太陽光パネルのリユース・リサイクルサービスの立ち上げに取り組んでおります。リユース・リサイクルに対する市場ニーズは今後高まると考えておりますが、当社グループが想定するよりも市場ニーズの拡大に時間がかかり、当社グループが提供するサービスに対する市場評価が得られない場合は、投入する研究開発費や必要経費等の損失が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 減損損失について

当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 知的財産権について

当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウの蓄積に努めており、自社が保有する技術等については特許権の取得により保護を図るとともに、他社の知的財産権を侵害することのないようリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが販売している製品や、今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を完全に排除することはできません。また、当社グループが認識できない特許権等が成立することにより、第三者より損害賠償等の訴訟が起こされる可能性もあります。これらの要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(13) 訴訟リスクについて

当社グループは、法令及び契約等の遵守に努めておりますが、事業活動を進めていく上で客先等から訴訟を受ける可能性や、訴訟に至らないまでも紛争に発展して請求等を受ける可能性があります。また、それらの訴訟等で当社が勝訴するという保証はなく、それらの訴訟等が当社の将来的な事業活動に悪影響を与える可能性があることは否定できません。そのような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(14) 法的規制等について

当社グループの事業に関する許認可等の直接的な法的規制はありませんが、当社グループは、製造分野における特許関連法規、工場運営における環境関連法規、人事労務における労務関連法規、その他の法的規制を受けております。当社グループが各種の法的規制を順守できなかった場合、または、各種の法的規制等の変更や新たな法的規制の制定が想定を超えて実施された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(15) 災害等による影響について

当社グループは、愛媛県松山市に工場を有しておりますが、同地域で想定を超える地震等の自然災害が発生し、工場の生産能力が減少もしくはなくなった場合には、当社グループの事業の推進に影響を及ぼす可能性があります。

(16) カントリーリスクについて

当社グループは、海外において広く販売を行っていることから、カントリーリスクの発生を最小化するために、特定の国や地域との取引の集中を避けることや、比較的カントリーリスクの高い国との販売については、L/C決済とするなどの対策を講じております。しかしながら、当社グループが事業活動を行う国の政治・経済・社会情勢の変化による損失発生の可能性を完全に排除することはできません。このような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発の基本姿勢は、「顧客ニーズ及び市場の動向を的確かつ迅速に捉え、当社製品に取り込んでいく」ことです。そのため、当社顧客である太陽電池メーカー等の需要動向や、太陽電池市場の動向に合致した、太陽電池製造装置及び太陽光パネル検査サービスの研究開発活動に取り組んでおります。また、事業領域の拡大に向けて、太陽光パネルのリサイクルの研究開発も進めております。

当連結会計年度における研究開発費の総額は63百万円であり、主な研究開発の内容と成果は以下のとおりです。

(1)太陽電池製造装置の研究開発

太陽電池メーカー各社は、太陽電池の更なる普及に向けて太陽電池のコストダウンに取り組んでおります。そのような状況下、太陽電池の発電効率の向上や生産効率の向上に対応できる製造装置が求められています。当社グループでは、そうした需要動向に対応した研究開発を進めてきました。

研究開発の一例として、発電効率を向上させるため、電気を通す電極(バスバー)を増加したセルに対応したセル自動配線装置や、真空ラミネーターの圧力の均一性を高める機構の研究開発活動に取り組みました。

(2)太陽光パネルの検査サービスの研究開発

国内では多数の太陽光発電システムの設置が進んでおり、設置後の太陽光パネルの検査需要が高まっています。そのような状況下、当社独自の検査方法の機能を向上させるための研究開発を進めております。

(3)太陽光パネルのリサイクルの研究開発

太陽電池市場が健全に成長していくためには、太陽光パネルの更なる品質の向上に加え、排出された太陽光パネルのリサイクルプロセスの確立が必要となります。そこで、これまで当社グループが太陽電池製造装置で培った技術を活用し、太陽光パネルの解体装置の研究開発に取り組んでおります。なお、本解体装置の開発は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のリサイクルプロジェクトに採択されております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを行うことが必要です。経営者は、過去の実績やその時点でもっとも合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なる可能性があります。

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産につきましては7,937百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,673百万円減少となりました。主な要因は以下のとおりです。

<流動資産>

流動資産につきましては3,603百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,885百万円の減少となりました。これは主として、現金及び預金の減少262百万円、受取手形及び売掛金の減少933百万円、仕掛品の減少568百万円、原材料及び貯蔵品の減少81百万円があったことによるものであります。

<固定資産>

固定資産につきましては4,334百万円となり、前連結会計年度末に比べ787百万円の減少となりました。これは主として、建物及び構築物の減少381百万円、土地の減少350百万円があったことによるものです。

<流動負債>

負債につきましては2,563百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,969百万円の減少となりました。流動負債につきましては2,420百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,904百万円の減少となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少1,479百万円、短期借入金の減少1,000百万円、前受金の減少379百万円があったことによるものであります。

<固定負債>

固定負債につきましては142百万円となり、前連結会計年度末に比べ65百万円の減少となりました。これは、リース債務の減少65百万円があったことによるものです。

<純資産>

純資産につきましては5,374百万円となり、前連結会計年度末に比べ296百万円の増加となりました。これは主として、利益剰余金の増加282百万円、為替換算調整勘定の増加13百万円があったことによるものです。

(3) 経営成績の分析

<売上高>

売上高につきましては4,765百万円(前期比768百万円の増収)となりました。装置関連事業において、大型案件の3本目、4本目が予定通り売上計上されたほか、改造案件やその他の装置等を売上計上したことによるものであります。環境関連事業においては、太陽光パネルの検査機器の販売は予定よりも低調となりましたが、大規模発電所の竣工検査等のパネル検査サービスが順調だったことによるものであります。

<売上総利益>

売上総利益につきましては1,495百万円(前期比425百万円の増益)となり、売上総利益率は前期比4.6ポイント上昇して31.4%となりました。これは、装置関連事業において大型ライン案件の製造効率の改善や部品の一括大量購入等の原価低減努力および営業努力によるものであります。

<営業利益>

営業利益につきましては590百万円(前期比473百万円の増益)となりました。これは、売上総利益の増加および販売費及び一般管理費が減少したことによるものであります。

<経常利益>

経常利益につきましては498百万円(前期比417百万円の増益)となりました。これは、主として営業利益の増加によるものであります。

<親会社株主に帰属する当期純利益>

親会社株主に帰属する当期純利益につきましては282百万円(前期は122百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。これは主として、特別損失として減損損失201百万円を計上したことによるものであります。

(4) キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ261百万円減少し、1,031百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により取得した資金は404百万円(前連結会計年度は627百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益の計上306百万円、減価償却費の計上208百万円、減損損失の計上201百万円、売上債権の減少935百万円、たな卸資産の減少638百万円があった一方で、仕入債務の減少1,480百万円、前受金の減少379百万円があったことによるものです。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により取得した資金は385百万円(前連結会計年度は152百万円の収入)となりました。これは主として、有形固定資産の売却による収入355百万円、子会社の清算による収入54百万円があったことによるものです。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により使用した資金は1,061百万円(前連結会計年度は1,719百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の返済による支出1,000百万円、リース債務の返済による支出61百万円があったことによるものです。