第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 当グループは、グローバルな市場競争が激化するなかで、当社及び関係会社(子会社及び持分法適用会社)各社の発展により事業を拡大してきており、顧客に対し、より高い価値をもたらす競争力のある製品・サービスを提供することで、一層の発展を遂げることをめざしている。当グループでは、グループ内の多様な経営資源を最大限に活用するとともに、事業の見直しや再編を図ることで、競争力を強化し、グローバル市場での成長を実現し、顧客、株主、従業員を含むステークホルダーの期待に応えることにより、株主価値の向上を図っていくことを基本方針としている。

 2019年5月に新たに公表した「2021中期経営計画」において、当グループは、持続可能な社会の実現に向けて、より一層取り組んでいく。社会イノベーション事業の提供を通じ、顧客の社会価値(社会課題の解決)、環境価値(温室効果ガス削減等)、経済価値(業績向上等)の3つの価値を向上し、人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献していく。当該中期経営計画においては、以下の指標を経営上の業績目標としている。

 

2021年度目標

成長性(売上収益年成長率)

3%超

収益性(調整後営業利益率)(注)

10%超

キャッシュ創出力(営業キャッシュ・フロー(3年間累計))

2.5兆円超

投下資本利益率(ROIC)

10%超

グローバル化(海外売上比率)

60%超

(注)調整後営業利益は、売上収益から、売上原価並びに販売費及び一般管理費の額を減算して算出した指標であり、調整後営業利益率は、調整後営業利益を売上収益の額で除して算出した指標である。

 

(2)経営環境

 当グループは、世界各地において製造、販売、研究開発等の事業活動を行っている。日本、アジア、北米、欧州及び当グループが事業活動を行うその他の主要な市場における経済の動向は、当グループの売上収益や収益性に影響を及ぼす可能性がある。

 当連結会計年度の世界経済は、景気減速の兆候はあるものの、全体としては緩やかな景気拡大が継続した。米国では、雇用環境の改善により個人消費や設備投資等を中心に経済は堅調に推移した。欧州では、中国や英国向けの輸出が減少したドイツを中心として景気が減速した。中国では、インフラ投資に加え、企業の税負担の減少や個人消費の刺激等、政府による対策が景気を下支えした。日本経済は、輸出や生産に海外経済の減速の動きの影響があったものの、個人消費や設備投資は増加傾向にあり、緩やかな回復基調が続いた。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 「2021中期経営計画」のもと、更なる飛躍をめざして以下の施策に注力していく。

・グローバルリーダーへの挑戦(Lumadaを活用した事業モデルの進化)

 顧客の社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値を同時に上げる分野として、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野(セクター)を定めた。この5セクターで更なる成長を実現するため、共通のプラットフォームとしてLumadaを更に強化し、デジタルと実世界の架け橋となって顧客のイノベーションの加速を支援する。

 各セクターは、それぞれ最適な成長戦略を推進していく。エネルギーセクターでは、2020年に予定されるパワーグリッド事業の買収・統合を通じて成長を図るほか、インダストリー、ITセクターを中心に成長に必要な投資を継続的に行う。各セクターが成長を実現し、社会イノベーション事業のグローバルリーダーとなることをめざす。

 

・強靭な経営基盤の構築

 新たにROICを経営の評価指標として導入し、資本コストをより意識した経営を推進する。この方針のもと、事業ポートフォリオの最適化、成長分野への投資集中、収益性の低い事業の改革・資産の圧縮を進め、資本効率の向上をめざす。また、Lumadaなどデジタル技術を活用し、事業構造のスリム化を通じたコスト削減を継続的に推進する。

 

・社会の信頼確保へのより一層の取組み

 当グループにとって、品質・安全・コンプライアンスに対する社会の信頼を確保・維持し続けることが最も重要であることを改めて徹底していく。このほか、ダイバーシティの推進や働き方改革の加速、環境・地域社会への貢献等、社会・時代の要請に対しても、積極的かつ継続的に取り組んでいく。

 

(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当グループにおいては、将来を見据えた基礎研究や、先行的な製品及び事業の開発のために多くの経営資源を投下しており、これらの経営施策が成果をもたらすためには、経営方針の継続性を一定期間維持する必要がある。このため、当社では、各期の経営成績に加えて、将来を見通した経営施策に関しても、株主・投資家に対して、積極的に内容を開示することとしている。

 当社は、経営支配権の異動を通じた企業活動及び経済の活性化の意義を否定するものではないが、当社又はグループ会社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、慎重に当該買付行為又は買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を判断する必要があると認識している。

 現在のところ、当社の株式を大量に取得しようとする者の存在によって、具体的な脅威が生じているわけではなく、また、当社としても、そのような買付者が出現した場合の具体的な取組み(いわゆる「買収防衛策」)をあらかじめ定めるものではないが、当社としては、株主・投資家から負託された当然の責務として、当社の株式取引や異動の状況を常に注視し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとる。具体的には、社外の専門家を含めて当該買収提案の評価や取得者との交渉を行い、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整える。また、グループ会社の株式を大量に取得しようとする者に対しても、同様の対応をとることとしている。

 

2【事業等のリスク】

 当グループは、幅広い事業分野にわたり、世界各地において事業活動を行っている。また、事業を遂行するために高度で専門的な技術を利用している。そのため、当グループの事業活動は、多岐にわたる要因の影響を受ける。その要因の主なものは、次のとおりである。なお、これらは当有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいている。

 

経済の動向

 当グループの事業活動は、世界経済及び特定の国・地域の経済情勢の影響を受ける。米国、欧州、中国、新興国や日本の景気が減速・後退する場合は、個人消費や設備投資の低下等をもたらし、その結果、当グループが提供する製品又はサービスに対する需要が減少するなど、当グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

為替相場の変動

 当グループは、取引先及び取引地域が世界各地にわたっているため、為替相場の変動リスクにさらされている。当グループは、現地通貨建てで製品・サービスの販売・提供及び原材料・部品の購入を行っていることから、為替相場の変動は、円建てでの売上の低下やコストの上昇を招き、円建てで報告される当グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。当グループが、売上の低下を埋め合わせるために現地通貨建ての価格を上げた場合やコストの上昇分を吸収するために円建ての価格を上げた場合、当グループの価格競争力及び経営成績は悪影響を受ける可能性がある。また、当グループは、現地通貨で表示された資産及び負債を保有していることから、為替相場の変動は、円建てで報告される当グループの財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。当グループでは、為替相場の変動リスクを軽減するための施策を実行しているが、有効な手段とはならない可能性がある。

 

資金調達環境

 当グループの主な資金の源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行等の金融機関からの借入並びにコマーシャル・ペーパー及びその他の債券、株式の発行等による資本市場からの資金調達である。当グループは、事業活動のための費用、負債の元本及び利子並びに株式に対する配当を支払うために、流動資金を必要とする。また、当グループは、設備投資及び研究開発費等のために長期的な資金調達を必要としている。当グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行等の金融機関からの借入及び資本市場からの資金調達により、当グループの事業活動やその他の流動資金の需要を充足できると考えているが、世界経済が悪化した場合、当グループの営業活動によるキャッシュ・フロー、業績及び財政状態に悪影響を及ぼし、これに伴い当社の債券格付けにも悪影響を及ぼす可能性がある。債券格付けが引き下げられた場合、当社が有利と考える条件による追加的な資金調達の実行力に悪影響を及ぼす可能性がある。

 当社は、資金調達を銀行等の金融機関からの借入に依存することにより金利上昇のリスクにさらされている。また、外部の資金源への依存を高めなければならなくなる可能性がある。負債への依存を高めることにより、当社の債券格付けは悪影響を受けることがあり、当社が有利と考える条件による追加的な資金調達の実行力にも影響を及ぼす可能性がある。かかる資金調達ができない場合、当グループの資金調達コストが上昇し、当グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 また、当グループの主要な取引金融機関が倒産した場合又は当該取引金融機関が当グループに対して融資条件の変更や融資の停止を決定した場合、当グループの資金調達に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

株式等の価格の下落

 当グループは、他社との事業上の関係等を維持又は促進するため、株式等の市場性のある有価証券を保有している。かかる市場性のある有価証券は、市場価格の下落リスクにさらされている。株式の市場価格の下落に伴い、当社及び連結子会社は、保有する株式の評価損を計上しなければならない可能性がある。さらに、当社及び連結子会社は、契約その他の義務により、株価の下落にかかわらず、株式を保有し続けなくてはならない可能性があり、このことにより多額の損失を被る可能性もある。

 

原材料・部品の調達

 当グループの生産活動は、サプライヤーが時宜に適った方法により、合理的な価格で適切な品質及び量の原材料、部品及びサービスを当グループに供給する能力に依存している。需要過剰の場合、サプライヤーは当グループの全ての要求を満たすための十分な供給能力を有しない可能性がある。原材料、部品及びサービスの不足は、急激な価格の高騰を引き起こす可能性がある。また、米ドルやユーロをはじめとする現地通貨建てで購入を行っている原材料及び部品については、為替相場の変動の影響を受ける。石油、銅、鉄鋼、合成樹脂、レアメタル、レアアース等の市況価格の上昇は当グループの製造コストの上昇要因であり、当グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。一方、原材料及び部品等の商品価格が下落した場合には、棚卸資産の評価損等の損失が発生する可能性がある。
 さらに、自然災害等により、サプライヤーの事業活動やサプライチェーンが被害を受けた場合、当グループの生産活動に悪影響を及ぼす可能性がある。当グループは、通常、調達に関連する問題の発生を回避するため、複数のサプライヤーを確保し、サプライヤーと緊密な関係を築くよう努めているが、供給不足や納入遅延等の問題が継続又は新たに発生した場合、当グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

長期契約に係る見積り、コストの変動及び契約の解除

 当グループは、インフラシステムの建設に係る請負契約をはじめ多数の長期契約を締結しており、かかる長期契約に基づく収益を認識するために、当該契約の成果が信頼性をもって見積ることができる場合、工事契約の進捗に応じて収益及び費用を認識している。収益については、直近の見積総売価に、直近の見積総原価に対する発生原価の割合を乗じて算定している。また、当該契約の成果が信頼性をもって見積ることができない場合には、発生した工事契約原価のうち、回収される可能性が高い範囲でのみ収益を認識し、工事契約原価は発生した期間に費用として認識している。長期契約に基づく収益認識において、見積総原価、完成までの残存費用、見積総売価、契約に係るリスクやその他の要因について重要な仮定を行う必要があるが、かかる見積りが正確である保証はない。当グループは、これらの見積りを継続的に見直し、必要と考える場合には調整を行っている。当グループは、価格が確定している契約の予測損失は、その損失が見積られた時点で費用計上しているが、かかる見積りが正確である保証はない。また、コストの変動は、当グループのコントロールの及ばない様々な理由によって発生する可能性がある。さらに、当グループ又はその取引相手が契約を解除する可能性もある。このような場合、当グループは、当該契約に関する当初の見積りを見直す必要が生じ、かかる見直しは、当グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

取引先の信用リスク

 当グループは、国内外の様々な顧客及びサプライヤーと取引を行っており、売掛金、前渡金などの信用供与を行っている。当グループでは、定期的な信用調査や信用リスクに応じた取引限度額の設定など、信用リスクの管理のための施策を講じているが、取引相手の財政状態の悪化や経営破綻等が生じた場合、当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性がある。

 

需要と供給のバランス

 当グループが他社と競合する市場における急激な需要の減少と供給過剰は、販売価格の下落、ひいては売上の減少及び収益性の低下を招く可能性がある。加えて、当グループは、需要と供給のバランスを取るため、過剰在庫や陳腐化した設備の処分又は生産調整を強いられる場合があり、これにより損失が発生する可能性がある。例えば、建設機械や自動車機器等の市場における需要と供給のバランスが崩れ、市況が低迷した場合、当グループの関連事業の財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

急速な技術革新

 当グループの事業分野においては、新しい技術が急速に発展している。先端技術の開発に加えて、先端技術を継続的に、迅速かつ優れた費用効率で製品・サービスに適用し、これらの製品・サービスのマーケティングを効果的に行うことは、競争力を維持するために不可欠である。このような製品・サービスを生み出すためには、研究開発に対する多くの経営資源の投入が必要になるが、当グループの研究開発が常に成功する保証はない。当グループの先端技術の開発又は製品・サービスへの適用が予定どおり進展しなかった場合、当グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

人材確保

 当グループの競争力を維持するためには、事業遂行に必要な優秀な人材を採用し、確保し続ける必要がある。しかしながら、優秀な人材は限られており、かかる人材の採用及び確保の競争は激化している。当グループがこのような優秀な人材を新たに採用し、又は雇用し続けることができる保証はない。

 

競争の激化

 当グループの事業分野においては、大規模な国際的企業から専業企業に至るまで、多様な競合相手が存在している。先端的なエレクトロニクス製品やITサービス等においても汎用品化や低コストの地域における製造・開発が進んでおり、価格競争を激化させている。かかる状況下で競争力を維持するためには、当グループは、その製品及びサービスが価格競争力を有するものでなければならないと考えている。かかる製品・サービスの汎用品化は、当グループの製品の価格決定力に影響を及ぼす。当グループが競合相手の価格と対等な価格を設定できない場合、当グループの競争力及び収益性が低下する可能性がある。一方で、競合相手の価格と対等な価格を設定することにより、その製品・サービスの販売が損失をもたらす可能性がある。また、当グループの製品・サービスは、技術、品質及びブランド価値の面においても競争力を有するものでなければならない。また、当グループは、かかる製品やサービスを適時に市場に投入する必要があるが、当グループが提供する製品又はサービスが競争力を有する保証はなく、かかる製品又はサービスが競争力を有していない場合、当グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

社会イノベーション事業強化に係る戦略

 当グループは事業戦略として、主に社会イノベーション事業の強化によって、安定的かつ収益性の高い事業構造を確立することをめざしている。当グループは社会イノベーション事業を強化するため、設備投資や研究開発等の経営資源を重点的に配分することを計画しているほか、企業買収・新規プロジェクトへの投資も行っている。また、市場の変化に応じて社会イノベーション事業を効果的に展開するため、適切な事業体制の構築を図っている。かかる戦略を実行するため、当グループは、多額の費用を支出しており、今後も継続する予定である。かかる戦略のための当グループの取組みは、成功しない、又は当グループが現在期待している効果を得られない可能性がある。また、かかる取組みによって、当グループが収益性の維持又は向上を実現できる保証はない。

 

企業買収、合弁事業及び戦略的提携

 当グループは、各事業分野において、重要な新技術や新製品の設計・開発、事業規模拡大による市場競争力の強化及び新たな地域への事業進出のための拠点や販路の獲得等のため、他企業の買収、事業の合弁や外部パートナーとの戦略的提携に一定程度依存している。このような施策は、事業遂行、技術、製品及び人事上の統合又は投資の回収が容易でないことから、本質的にリスクを伴っている。統合は、時間と費用がかかる複雑な問題を含んでおり、適切な計画の下で実行されない場合、当グループの事業に悪影響を及ぼす可能性もある。また、事業提携は、当グループがコントロールできない提携先の決定や能力又は市場の動向によって影響を受ける可能性がある。これらの施策に関連して、統合に関する費用や買収事業の再構築に関する費用など、買収、運営その他に係る多額の費用が当グループに発生する可能性がある。また、投資先事業の収益性が低下し、投資額の回収が見込めない場合、のれんの減損など、多額の損失が発生する可能性がある。これらの施策が当グループの事業及び財政状態に有益なものとなる保証はなく、これらの施策が有益であるとしても、当グループが買収した事業の統合に成功し、又は当該施策の当初の目的の全部又は一部を達成できる保証はない。

 

事業再構築

 当グループは、以下の取組み等により、事業ポートフォリオの再構築並びに安定的かつ収益性の高い事業構造の確立を図っている。

・不採算事業からの撤退

・当社の子会社及び関連会社の売却

・製造拠点及び販売網の再編

・資産の売却

 当グループによる事業再構築の取組みは、各国政府の規制、雇用問題又は当グループが売却を検討している事業に対するM&A市場における需要不足等により、時宜に適った方法によって実行されないか、又は全く実行されない可能性がある。また、当社は、複数の上場子会社を有しており、これらの上場子会社の株主の利害と当グループの利害が衝突する可能性もある。かかる利害衝突によって、これらの上場子会社が当事者となる合併、会社分割その他のこれに類する取引を含むグループ全体の方針を適時に実行することが困難になる可能性がある。事業再構築の取組みは、顧客又は従業員からの評価の低下等、予期せぬ結果をもたらす可能性もあり、また、過去に生じた有形固定資産や無形資産の減損、在庫の評価減、有形固定資産の処分及び有価証券の売却に関連する損失など、多額の費用が将来も発生する可能性がある。現在及び将来における再編の取組みは、成功しない、又は当グループが現在期待している効果を得られず、当グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

持分法適用会社の業績の悪化

 当社及び連結子会社は、多数の持分法適用会社を有している。持分法適用会社の損失は、当社及び連結子会社の持分比率に応じて、連結財務諸表に計上される。また、当社及び連結子会社は、持分法適用会社の回収可能価額が取得原価又は帳簿価額を下回る場合、当該持分法適用会社の株式について減損損失を計上しなければならない可能性もある。

 

海外における事業活動

 当グループは、事業戦略の一環として海外市場における事業の拡大を図っており、これを通じて、売上の増加、コストの削減及び収益性の向上等の実現をめざしている。これらの多くの市場において、当グループは、潜在的な顧客と現地企業との間の長期にわたる関係等の障壁に直面することがある。さらに、当グループの海外事業は、事業を行う海外の各国において、以下を含む様々な要因による悪影響を受ける可能性がある。

・投資、輸出、関税、公正な競争、贈賄禁止、消費者及び企業に関する税制、知的財産、外国貿易及び外国為替に関する規制、環境及びリサイクルに関する規制の変更

・契約条項等の商慣習の相違

・労使関係

・対日感情、地域住民感情

・その他の政治的及び社会的要因、経済の動向並びに為替相場の変動

 これらの要因により、当グループが、海外における成長戦略の目的を達成できる保証はなく、当グループの事業の成長見通し及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

コスト構造改革への取組み

 当グループは、事業全体のバリューチェーンにおける各活動について、グループ横断でコスト構造を抜本的に改革する「Hitachi Smart Transformation Project」を実施している。当グループは、かかる施策により、経営基盤強化による収益性の安定化とキャッシュ・フローの創出をめざしているが、かかる施策は、当グループが現在期待している効果を得られない可能性がある。また、かかる取組みによって、当グループが収益性の維持又は向上を実現できる保証はない。

 

知的財産

 当グループの事業は、製品、製品のデザイン、製造過程及び製品・ソフトウェアを組み合わせてサービスの提供を行うシステム等に関する特許権、商標権及びその他の知的財産権を日本及び各国において取得できるか否かに依存する側面がある。当グループがかかる知的財産権を保有しているとしても、競争上優位に立てるという保証はない。様々な当事者が当グループの特許権、商標権及びその他の知的財産権について異議を申し立て、無効とし、又はその使用を避ける可能性がある。また、将来取得する特許権に関する特許請求の範囲が当グループの技術を保護するために十分に広範なものである保証はない。当グループが事業を行っている国において、特許権、著作権及び企業秘密に対する有効な保護手段が整備されていないか、又は不十分である可能性があり、当グループの企業秘密が従業員、契約先等によって開示又は不正流用される可能性がある。

 当グループの多くの製品には、第三者からライセンスを受けたソフトウェア又はその他の知的財産が含まれている。当グループは、競合他社の保護された技術を使用することができない、又は不利な条件の下でのみ使用しうることとなる可能性がある。かかる知的財産に関するライセンスを取得したとしても経済的理由等からこれを維持できる保証はなく、また、かかる知的財産が当グループの期待する商業上の優位性をもたらす保証もない。

 当グループは、特許権及びその他の知的財産に関して、提訴され、又は権利侵害を主張する旨の通知を受け取ることがある。これらの請求に正当性があるか否かにかかわらず、応訴するためには多額の費用等が必要となる可能性があり、また、経営陣が当グループの事業運営に専念できない可能性や当グループの評判を損ねる可能性がある。さらに、権利侵害の主張が成功し、侵害の対象となった技術のライセンスを当グループが取得することができない場合、又は他の権利侵害を行っていない代替技術を使用することができない場合、当グループの事業は悪影響を受ける可能性がある。

 

訴訟その他の法的手続

 当グループは、事業を遂行する上で、訴訟や規制当局による調査及び処分等に関するリスクを有している。訴訟その他の法的手続により、当グループに対して巨額又は算定困難な金銭支払いの請求又は命令がなされ、また、事業の遂行に対する制限が加えられる可能性があり、これらの内容や規模は長期間にわたって知り得ない可能性がある。過去数年、当グループは、一部の製品において、競争法違反の可能性に関する日本、欧州及び北米等の規制当局による調査の対象となり、また、顧客等から損害賠償等の請求を受けている(当グループの経営成績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性がある案件について、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 注30」参照)。これらの調査や紛争の結果、複数の法域において多額の課徴金や損害賠償金等の支払いが課される可能性がある。かかる重大な法的責任又は規制当局による処分は、当グループの事業、経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー、評判及び信用に悪影響を及ぼす可能性がある。

 さらに、当グループの事業活動は、当グループが事業を行う国々で様々な政府による規制の対象となる。かかる政府による規制は、投資認可、輸出規制、関税、公正な競争、贈賄禁止、知的財産、消費者及び事業に関する税、外国為替及び外国貿易に関する管理並びに環境及びリサイクルに関する規制を含む。これらの規制は、当グループの事業活動を制限し又はコストを増加させ、また、新たな規制又は規制の変更は、当グループの事業活動をさらに制限し又はコストを増加させる可能性もある。さらに、規制違反に係る罰金又は課徴金など、規制の執行が、当グループの経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー、評判及び信用に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

製品の品質と責任

 当グループの製品・サービスには、発電所の構成部品等をはじめ、高度で複雑な技術を利用したものが増えている。また、部品等を外部のサプライヤーから調達することにより、品質確保へのコントロールが低下する。当グループの製品・サービスに欠陥等が生じた場合、当グループの製品・サービスの質に対する信頼が悪影響を受け、当該欠陥等から生じた損害について当グループが責任を負う可能性があるとともに、当グループの製品の販売能力に悪影響を及ぼす可能性があり、当グループの経営成績、財政状態及び将来の業績見通しに悪影響を及ぼす可能性がある。

大規模災害等

 当グループは、日本国内において、研究開発拠点、製造拠点及び当社の本社部門を含む多くの主要施設を有している。過去において、日本は、地震、津波、台風等多くの自然災害に見舞われており、今後も、大規模な自然災害により当グループの生産から販売に至る一連の事業活動が大きな影響を受ける可能性がある。また、海外においても、アジア、米国及び欧州等に拠点を有しており、各地の自然災害によって、当グループの事業拠点のほか、サプライチェーンや顧客の事業活動にも被害が生じる可能性がある。かかる大規模な自然災害により当グループの施設が直接損傷を受けたり破壊された場合、当グループの事業活動が中断したり、新たな生産や在庫品の出荷が遅延する可能性があるほか、多額の修理費、交換費用その他の費用が生じる可能性があり、これらの要因により多額の損失が発生する可能性がある。大規模な自然災害により当グループの施設が直接の影響を受けない場合であっても、流通網又は供給網が混乱する可能性がある。また、感染症の流行や、テロ、犯罪、騒乱及び紛争等の各国・地域の不安定な政治的及び社会的状況により、当グループの事業活動が混乱する可能性があり、当グループの従業員が就労不能となったり、当グループの製品に対する消費者需要の低下や販売網及び供給網に混乱が生じる可能性がある。さらに、全ての潜在的損失に対して保険が付保されているわけではなく、保険の対象となる損失であってもその全てが対象とはならない可能性があり、また、保険金の支払いについて異議が申し立てられたり遅延が生じる可能性がある。自然災害その他の事象により当グループの事業遂行に直接的又は間接的な混乱が生じた場合、当グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

情報システムへの依存

 当グループの事業活動において、情報システムの利用とその重要性は増大している。コンピュータウイルスその他の要因によってかかる情報システムの機能に支障が生じた場合、当グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

機密情報の管理

 当グループは、顧客から入手した個人情報並びに当グループ及び顧客の技術、研究開発、製造、販売及び営業活動等に関する機密情報を様々な形態で保持及び管理している。当グループにおいてはこれらの機密情報を保護するためにその管理を行っているが、かかる管理が有効である保証はない。かかる情報が権限なく開示された場合、当グループが損害賠償を請求され又は訴訟を提起される可能性があり、また、当グループの事業、財政状態、経営成績、評判及び信用に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

退職給付に係る負債

 当グループは、数理計算によって算出される多額の退職給付費用を負担している。この評価には、死亡率、脱退率、退職率、給与の変更及び割引率等の年金費用を見積る上で利用される重要な前提条件が含まれている。当グループは、人員の状況、市況及び将来の金利の動向等の多くの要素を考慮に入れて、主要な前提条件を見積る必要がある。主要な前提条件の見積りは、基礎となる要素に基づき、合理的なものであると考えているが、実際の結果と合致する保証はない。主要な前提条件が実際の結果と異なった場合、その結果として実際の年金費用が見積費用から乖離して、当グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。割引率の低下は、数理上の退職給付に係る負債の増加をもたらす可能性がある。また、当グループは、割引率等の主要な前提条件を変更する可能性がある。主要な前提条件の変更も、当グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

株式の追加発行に伴う希薄化

 当社は、将来、株式の払込金額が時価を大幅に下回らない限り、株主総会決議によらずに、発行可能株式総数のうち未発行の範囲において、株式を追加的に発行する可能性がある。将来における株式の発行は、その時点の時価を下回る価格で行われ、かつ、株式の希薄化を生じさせる可能性がある。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営計画の進捗

①経営上の目標として掲げた指標の状況

 当連結会計年度は、「2018中期経営計画」の最終年度であり、当該計画でめざした収益力向上を達成し、次の成長ステージへの土台を築くことができた。経営上の目標として用いた主な指標と当連結会計年度の実績は次のとおりである。

 

 

当連結会計年度(2018年度)

実績

目標

売上収益

94,806億円

100,000億円

調整後営業利益

7,549億円

8,000億円超

調整後営業利益率

8.0%

8%超

EBIT

5,139億円

8,000億円超

EBIT率

5.4%

8%超

親会社株主に帰属する当期利益

2,225億円

4,000億円超

海外売上比率

51%

55%超

ROA

3.3%

5%超

 

②グローバルでの事業拡大

 当グループは、各地域で主力事業をより一層成長・拡大させることにより、グローバルでの事業拡大を図っている。当連結会計年度における主な状況は、次のとおりである。

鉄道システム事業

台湾で都市間特急車両、サウジアラビアでリヤドメトロの運行・保守サービス、イタリアで高速鉄道向け信号・運行管理システムを受注

デジタルソリューション

インドにおいて現地銀行と合弁会社を設立し、次世代の電子決済サービス基盤を構築

 

③事業再編成

 当グループは、社会イノベーション事業への経営資源の重点的配分を推進するため、継続的に事業の再編成に取り組んでいる。主な取組みは、次のとおりである。

 当社は、2018年10月、保有するクラリオン㈱の株式の全てを、Faurecia S.Aの子会社であるHennape Six SASクラリオン㈱の普通株式に対して実施する公開買付けに応募する契約を締結し、2019年3月に当該公開買付けへの応募による株式譲渡を実施した。当該株式譲渡により、クラリオン㈱は、当社の子会社ではなくなった。

 当社は、2018年12月、ABB Ltd(以下「ABB社」という。)と、ABB社のパワーグリッド事業を当社が買収する契約を締結した。2020年前半をめどに、ABB社から分社されるパワーグリッド事業会社に80.1%の出資を行うことで、同社を連結子会社化し、さらに、新会社発足から4年目以降に、完全子会社とする予定である。

 また、当グループは、課題事業への対策として、低収益事業の縮小・撤退及び収益性改善や人員の適正配置等の事業構造改革を継続して推進している。

 

(2)経営成績の状況の分析

①業績の状況

 売上収益は、㈱日立国際電気を持分法適用会社としたことによる減収があったものの、欧州向け鉄道システムが好調であった社会・産業システムセグメント、北米やアジア・大洋州を中心に売上が拡大した建設機械セグメント、システムインテグレーション事業が伸張した情報・通信システムセグメント、日立化成㈱及び日立金属㈱が企業買収を行った高機能材料セグメント等が増収となったことから、前年度に比べて1%増加し、9兆4,806億円となった。

 売上原価は、前年度に比べて1%増加し、6兆9,646億円となり、売上収益に対する比率は、前年度と同水準の73%となった。売上総利益は、前年度に比べて1%増加し、2兆5,159億円となった。

 販売費及び一般管理費は、前年度に比べて1%減少し、1兆7,610億円となり、売上収益に対する比率は、前年度と同水準の19%となった。

 調整後営業利益は、高機能材料セグメントやオートモティブシステムセグメント等が減益となったものの、情報・通信システムセグメント、社会・産業システムセグメント、建設機械セグメントが増収及び収益性改善により増益となったこと等により、前年度に比べて403億円増加し、7,549億円となった。

 

 その他の収益は、前年度に比べて1,943億円増加して2,063億円となり、その他の費用は、前年度に比べて3,019億円増加して4,426億円となった。主な内訳は、以下のとおりである。固定資産損益は、前年度に比べて209億円改善し、184億円の利益となった。減損損失は、電力・エネルギー事業における英国原子力発電所建設プロジェクトの凍結に伴う減損損失等により、前年度に比べて2,963億円増加し、3,449億円となった。事業再編等利益は、㈱日立国際電気株式の売却益に加え、オートモティブシステムセグメントにおいてクラリオン㈱株式の売却益や、社会・産業システムセグメントにおいてAgility Trains West (Holding) Limited株式の一部売却に伴う売却益を計上したこと等により、前年度に比べて1,748億円増加し、1,846億円となった。特別退職金は、前年度に比べて66億円増加し、223億円となった。競争法等関連費用は、前年度に比べて125億円減少し、17億円となった。

 金融収益(受取利息を除く)は、前年度に比べて66億円増加して136億円となり、金融費用(支払利息を除く)は、前年度に比べて77億円減少して34億円となった。

 持分法による投資損益は、海外の持分法適用会社における為替差損や持分法適用会社に係る投資の減損等により、前年度に比べて774億円悪化し、150億円の損失となった。

 これらの結果、EBITは、前年度に比べて1,303億円減少し、5,139億円となった。

 受取利息は、前年度に比べて81億円増加して231億円となり、支払利息は、前年度と同水準の205億円となった。

 継続事業税引前当期利益は、前年度に比べて1,221億円減少し、5,165億円となった。

 法人所得税費用は、英国原子力発電所建設プロジェクトの凍結に伴う減損損失の影響等によって継続事業税引前当期利益は減少したものの、当該損損失については税務上は損金に算入されず、課税所得は増加したこと等により、前年度に比べて546億円増加し、1,863億円となった。

 非継続事業当期損失は、前年度に比べて68億円減少し、91億円となった。

 当期利益は、前年度に比べて1,698億円減少し、3,210億円となった。

 非支配持分に帰属する当期利益は、前年度に比べて294億円減少し、984億円となった。

 これらの結果、親会社株主に帰属する当期利益は、前年度に比べて1,404億円減少し、2,225億円となった。

 

②セグメントごとの業績の状況

 セグメントごとに業績の状況を概観すると次のとおりである。各セグメントの売上収益は、セグメント間内部売上収益を含んでいる。

 

(情報・通信システム)

 売上収益は、通信ネットワーク機器子会社の譲渡の影響があったものの、システムインテグレーション事業の増収等により、前年度に比べて3%増加し、2兆659億円となった。

 調整後営業利益は、システムインテグレーション事業やITプラットフォーム&プロダクツ事業の収益性の改善等により、前年度に比べて360億円増加し、2,252億円となった。

 EBITは、調整後営業利益の増加に加え、通信ネットワーク機器の旧生産拠点である土地の売却益の計上等により、前年度に比べて716億円増加し、2,109億円となった。

 

(社会・産業システム)

 売上収益は、欧州向けを中心とした鉄道システム事業の増収、産業・流通分野における海外EPC案件の売上計上の影響等により、前年度に比べて7%増加し、2兆5,398億円となった。

 調整後営業利益は、鉄道システム事業の増収、産業機器事業の増収及び収益性の改善等により、前年度に比べて357億円増加し、1,513億円となった。

 EBITは、鉄道システム事業においてAgility Trains West (Holding) Limited株式の一部売却に伴う売却益を計上したものの、英国原子力発電所建設プロジェクトの凍結に伴う減損損失を計上した影響等により、前年度の1,012億円の利益から2,532億円悪化し、1,519億円の損失となった。

 

(電子装置・システム)

 売上収益は、㈱日立ハイテクノロジーズにおける医用分析装置及び半導体製造装置の販売増加、ヘルスケア事業における放射線治療システム等の販売増加があったものの、㈱日立国際電気の再編の影響等により、前年度に比べて12%減少し、9,512億円となった。

 調整後営業利益は、㈱日立国際電気の再編の影響等により、前年度に比べて113億円減少し、756億円となった。

 EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年度に比べて180億円減少し、708億円となった。

 

 

(建設機械)

 売上収益は、北米やアジア・大洋州を中心とした海外市場で増収となったこと等により、前年度に比べて8%増加し、1兆337億円となった。

 調整後営業利益は、増収の影響等により、前年度に比べて232億円増加し、1,157億円となった。

 EBITは、日立建機㈱の中国子会社において過年度過払い増値税の回収懸念に係る処理額を計上したほか、事業構造改革関連費用が増加したものの、調整後営業利益の増加等により、前年度に比べて74億円増加し、1,045億円となった。

 

(高機能材料)

 売上収益は、日立化成㈱及び日立金属㈱における企業買収の影響に加え、日立金属㈱における原材料価格高騰に連動した販売価格の上昇等により、前年度に比べて3%増加し、1兆7,044億円となった。

 調整後営業利益は、日立金属㈱におけるファクトリー・オートメーション関連材料や半導体・エレクトロニクス材料の需要減少、日立化成㈱における製品構成の変動等の影響等により、前年度に比べて218億円減少し、999億円となった。

 EBITは、日立金属㈱において事業再編等利益を計上した他、日立化成㈱において競争法等関連費用が減少したものの、調整後営業利益の減少等により、前年度に比べて122億円減少し、864億円となった。

 

(オートモティブシステム)

 売上収益は、中国及び北米における販売減少や車載情報システム事業の減収等により、前年度に比べて3%減少し、9,710億円となった。

 調整後営業利益は、売上収益の減少に加え、製品構成の変動や米州等の生産拠点における生産性の悪化等により、115億円減少し、380億円となった。

 EBITは、クラリオン㈱株式等の売却益計上の影響等により、前年度に比べて429億円増加し、853億円となった。

 

(生活・エコシステム)

 売上収益は、国内・海外ともに家電事業が減収となった影響等により、前年度に比べて10%減少し、4,850億円となった。

 調整後営業利益は、売上収益の減少等により、前年度に比べて26億円減少の224億円となり、EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年度に比べて37億円減少295億円となった。

 

(その他)

 売上収益は、前年度に比べて4%減少し、5,344億円となった。

 調整後営業利益は、前年度に比べて54億円増加し、268億円となり、EBITは、前年度に比べて38億円増加し、256億円となった。

 

③地域ごとの売上収益の状況

 仕向地別に外部顧客向け売上収益の状況を概観すると次のとおりである。

 

国内

 前年度と同水準の4兆6,645億円となった。㈱日立国際電気の再編の影響のあった電子装置・システムセグメントや生活・エコシステムセグメント等は減収となったものの、情報・通信システムセグメントや高機能材料セグメント、建設機械セグメント等が増収となったことによるものである。

 

海外

(アジア)

 前年度に比べて3%減少し、2兆195億円となった。中国においてビルシステム事業が増加した社会・産業システムセグメントや建設機械セグメント等が増収となったものの、㈱日立国際電気の再編の影響のあった電子装置・システムセグメント、オートモティブシステムセグメント等が減収となったことによるものである。

 

(北米)

 前年度に比べて2%増加し、1兆2,056億円となった。情報・通信システムセグメントやオートモティブシステムセグメント等が減収となったものの、建設機械セグメントや社会・産業システムセグメント、高機能材料セグメント等が増収となったことによるものである。

 

(欧州)

 前年度に比べて6%増加し、1兆185億円となった。鉄道システム事業が大きく増加した社会・産業システムセグメントや建設機械セグメント、情報・通信システムセグメント等が増収となったことによるものである。

 

(その他の地域)

 前年度に比べて14%増加し、5,723億円となった。産業・流通分野における海外EPC案件の売上計上等により社会・産業システムセグメントが増収となったこと等によるものである。

 

 これらの結果、海外売上収益は、前年度に比べて2%増加し、4兆8,160億円となり、売上収益に占める比率は、前年度に比べて1%増加し、51%となった。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析

①流動性と資金の源泉

 当社は、現在及び将来の事業活動のための適切な水準の流動性の維持及び機動的・効率的な資金の確保を財務活動の重要な方針としている。当社は、運転資金の効率的な管理を通じて、事業活動における資本効率の最適化を図るとともに、グループ内の資金の管理を当社や海外の金融子会社に集中させることを推進しており、グループ内の資金管理の効率改善に努めている。当社は、営業活動によるキャッシュ・フロー並びに現金及び現金同等物を内部的な資金の主な源泉と考えており、短期投資についても、直ちに利用できる財源となりうると考えている。また、資金需要に応じて、国内及び海外の資本市場における債券の発行及び株式等の資本性証券の発行並びに金融機関からの借入により資金を調達することが可能である。設備投資のための資金については、主として内部資金により充当することとしており、必要に応じて社債や株式等の発行により資金を調達することとしている。当社は、機動的な資金調達を可能とするため、3,000億円を上限とする社債の発行登録を行っている。

 当社及び一部の子会社は、資金需要に応じた効率的な資金の調達を確保するため、複数の金融機関との間でコミットメントラインを設定している。当社においては、契約期間1年で期間満了時に更新するコミットメントライン契約と、契約期間3年で2019年7月29日を期限とするコミットメントライン契約を締結している。2019年3月31日現在における当社及び子会社のコミットメントライン契約に係る借入未実行残高の合計は4,650億円であり、このうち当社は4,000億円である。

 

 当社は、ムーディーズ・ジャパン㈱(ムーディーズ)、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱(S&P)及び㈱格付投資情報センター(R&I)から債券格付けを取得している。2019年3月31日現在における格付けの状況は、次のとおりである。

 

格付会社

長期会社格付け

短期会社格付け

ムーディーズ

A3

P-2

S&P

A-

A-1

R&I

A+

a-1

 

 当社は、現在の格付け水準の下で、引き続き、国内及び海外の資本市場から必要な資金調達が可能であると考えており、格付け水準の維持・向上を図っていく。

 

②キャッシュ・フロー

(営業活動に関するキャッシュ・フロー)

 買入債務の増減による支出が前年度に比べて1,140億円増加し、売上債権及び契約資産の増減(注1)による収入が前年度に比べて454億円減少した一方、棚卸資産の増減による支出が前年度に比べて317億円減少したこと等により、営業活動に関するキャッシュ・フローの収入は、前年度に比べて1,171億円減少し、6,100億円となった。

(注)1.IFRS第15号の適用に伴い、当連結会計年度より、「売上債権の増減」は「売上債権及び契約資産の増減」として表示されている。

 

(投資活動に関するキャッシュ・フロー)

 固定資産関連の純投資額(注2)は前年度に比べて41億円増加して4,106億円の支出となった。有価証券及びその他の金融資産(子会社及び持分法で会計処理されている投資を含む)の売却による収入はクラリオン㈱株式の売却等により前年度に比べて1,287億円増加し、有価証券及びその他の金融資産(子会社及び持分法で会計処理されている投資を含む)の取得による支出は、Sullair事業の買収費用の支払があった前年度に比べて1,707億円減少した。これらにより、投資活動に関するキャッシュ・フローの支出は、前年度に比べて3,114億円減少し、1,628億円となった。

(注)2.有形固定資産の取得及び無形資産の取得の合計額から、有形固定資産及び無形資産の売却を差し引いた額。

 

 

(財務活動に関するキャッシュ・フロー)

 Ansaldo STS S.p.A.の株式の追加取得等によって非支配持分株主からの子会社持分取得による支出が1,557億円増加した一方、短期借入金の増減が前年度の1,048億円の支出に対して37億円の収入となったことや、長期借入債務の純支出額(注3)が前年度に比べて676億円減少したこと等により、財務活動に関するキャッシュ・フローの支出は、前年度に比べて10億円減少し、3,204億円となった。

(注)3.長期借入債務による調達から償還を差し引いた額。

 

 これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前年度末に比べて1,096億円増加し、8,075億円となった。また、営業活動に関するキャッシュ・フローと投資活動に関するキャッシュ・フローを合わせた所謂フリー・キャッシュ・フローは、前年度に比べて1,943億円増加し、4,471億円の収入となった。

 

③資産、負債及び資本

 当連結会計年度末の総資産は、前年度末に比べて4,800億円減少し、9兆6,265億円となった。これは主として、英国原子力発電所建設プロジェクトの凍結に伴う関連資産の減損に加え、㈱日立国際電気を持分法適用会社としたことやクラリオン㈱を売却したこと等によるものである。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前年度末に比べて1,096億円増加し、8,075億円となった。

 当連結会計年度末の有利子負債(短期借入金及び長期債務の合計)は、借入金の返済が進んだこと等により、前年度末に比べて455億円減少し、1兆47億円となった。金融機関からの借入やコマーシャル・ペーパー等から成る短期借入金は、前年度末に比べて104億円減少し、1,110億円となった。償還期長期債務は、前年度末に比べて680億円増加し、1,852億円となった。社債及び銀行や保険会社からの借入等から成る長期債務(償還期を除く)は、前年度末に比べて1,031億円減少し、7,084億円となった。

 当連結会計年度末の親会社株主持分は、前年度末に比べて154億円減少し、3兆2,626億円となった。この結果、当連結会計年度末の親会社株主持分比率は、前年度末の32.4%に対して、33.9%となった。

 当連結会計年度末の非支配持分は、前年度末に比べて818億円減少し、1兆1,518億円となった。

 当連結会計年度末の資本合計は、前年度末に比べて972億円減少し、4兆4,144億円となり、資本合計に対する有利子負債の比率は、前年度末と同水準の0.23倍となった。

 

(4)生産、受注及び販売の状況

 当グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また、受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額又は数量で示すことはしていない。長期に亘り収益が認識される契約を有する主なセグメントについては、未履行の履行義務残高を、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 注20.売上収益 」に記載している。また、販売の状況については、「(2)経営成績の状況の分析」において各セグメントの業績に関連付けて示している。

 

(5)重要な会計方針及び見積り

 IFRSに基づく連結財務諸表の作成においては、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発的資産・債務の開示並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響するような見積り及び仮定が必要となる。いくつかの会計上の見積りは、次の二つの理由により、連結財務諸表に与える重要性及びその見積りに影響する将来の事象が現在の判断と著しく異なる可能性があり、当社の財政状態、財政状態の変化又は業績の表示に重大な影響を及ぼす可能性がある。第一は、会計上の見積りがなされる時点においては、不確実性がきわめて高い事項についての仮定が必要になるため、第二は、当連結会計年度における会計上の見積りに合理的に用いることがありえた別の見積りが存在し、又は時間の経過により会計上の見積りの変化が合理的に起こりうるためである。重要な会計方針及び見積りの内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 注3.主要な会計方針の概要」に記載している。

 

 

(6)将来予想に関する記述

 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「2 事業等のリスク」及び「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」等は、当社又は当グループの今後の計画、見通し、戦略等の将来予想に関する記述を含んでいる。将来予想に関する記述は、当社又は当グループが当有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等の結果は見通しと大きく異なることがありえる。その要因のうち、主なものは以下のとおりである。

・主要市場(特に日本、アジア、米国及び欧州)における経済状況及び需要の急激な変動

・為替相場変動

・資金調達環境

・株式相場変動

・原材料・部品の不足及び価格の変動

・長期契約におけるコストの変動及び契約の解除

・信用供与を行った取引先の財政状態

・製品需給の変動

・製品需給、為替相場及び原材料価格の変動並びに原材料・部品の不足に対応する当社及び子会社の能力

・新技術を用いた製品の開発、タイムリーな市場投入、低コスト生産を実現する当社及び子会社の能力

・人材の確保

・価格競争の激化

・社会イノベーション事業強化に係る戦略

・企業買収、事業の合弁及び戦略的提携の実施並びにこれらに関連する費用の発生

・事業再構築のための施策の実施

・持分法適用会社への投資に係る損失

・主要市場・事業拠点(特に日本、アジア、米国及び欧州)における社会状況及び貿易規制等各種規制

・コスト構造改革施策の実施

・自社の知的財産の保護及び他社の知的財産の利用の確保

・当社、子会社又は持分法適用会社に対する訴訟その他の法的手続

・製品やサービスに関する欠陥・瑕疵等

・地震・津波等の自然災害、感染症の流行及びテロ・紛争等による政治的・社会的混乱

・情報システムへの依存及び機密情報の管理

・退職給付に係る負債の算定における見積り

4【経営上の重要な契約等】

(1)事業の買収

 当社は、エネルギーソリューション事業のグローバル展開及び強化を目的として、2018年12月17日にABB Ltd(以下「ABB社」という。)のパワーグリッド事業を買収することを決定し、ABB社との間で買収に関する契約を締結した。

 当社は、2020年前半をめどにABB社から分社されるパワーグリッド事業会社に80.1%の出資を行うことで、同社を当社の連結子会社とする予定である。また、取得の対価は64億米ドル(約7,103億円)を見込んでいる。

 

(2)吸収分割

 当社は、プロダクト事業の強化を目的として、2018年10月25日、当社の電機システム事業及び機械システム事業を吸収分割により、新たに設立する㈱日立インダストリアルプロダクツに承継すること(以下「本吸収分割」という。)を決定し、2019年2月6日、㈱日立インダストリアルプロダクツとの間で、本吸収分割に係る吸収分割契約を締結した。

本吸収分割の概要は、以下のとおりである。

①本吸収分割の方法

 当社を吸収分割会社とし、㈱日立インダストリアルプロダクツを吸収分割承継会社とする吸収分割である。

②本吸収分割の効力発生日

 2019年4月1日

③承継する資産・負債の状況(2019年4月1日現在)

 資産:526億円、 負債:365億円

④本吸収分割に係る割当ての内容

 吸収分割承継会社となる㈱日立インダストリアルプロダクツは、普通株式199,200株を2019年4月1日付で発行し、吸収分割会社となる当社に割当交付した。

⑤本吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠

 当社が㈱日立インダストリアルプロダクツの発行済株式の全部を有することから、本吸収分割に際して、㈱日立インダストリアルプロダクツが普通株式199,200株を発行し、これを当社に交付することが相当であると判断した。

⑥本吸収分割後の吸収分割承継会社の概要

商号

株式会社日立インダストリアルプロダクツ

本店所在地

東京都千代田区神田練塀町3番地

代表者

取締役社長 小林 圭三

資本金

100億円

事業内容

電機システム事業及び機械システム事業に係る製品の開発・生産・販売及びサービスの提供

 

(3)相互技術援助契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

株式会社日立製作所

(当社)

International Business

Machines Corp.

アメリカ

インフォメーションハンドリングシステム

特許実施権の交換

自 2008年1月1日

至 2023年1月1日

までに出願された

特許の終了日

HP Inc.

Hewlett Packard Enterprise Company

アメリカ

全製品・サービス

特許実施権の交換

自 2010年3月31日

至 2014年12月31日

までに出願された

特許の終了日

EMC Corporation

アメリカ

インフォメーションハンドリングシステム

特許実施権の交換

自 2003年1月1日

至 2002年12月31日

までに出願された

特許の終了日

日立GEニュークリア・エナジー株式

会社(連結子会社)

GE-Hitachi Nuclear

Energy Americas LLC

アメリカ

原子炉システム

特許実施権の交換

技術情報の交換

自 1991年10月30日

至 2023年6月30日

 

5【研究開発活動】

 当グループ(当社及び連結子会社)は、情報・通信システムからオートモティブシステム等に至る幅広い分野で事業活動を展開しており、注力事業である社会イノベーション事業に対して重点的に研究開発資源を配分し、事業の継続と発展に努めている。

 事業活動のグローバル競争力強化のため、顧客の課題を発掘・共有し、解決する研究開発に取り組むとともに、事業のグローバル化を先導する強いプロダクト・サービスの開発等を重点分野として研究開発強化に取り組んでいる。加えて、将来の中核事業を開拓するための先端研究にも取り組んでいる。

 当グループの研究開発においては、当社及びグループ各社の研究開発部門が相互に緊密な連携をとりながら、研究開発効率の向上に努めている。また、大学その他の研究機関や外部企業との交流の拡大にも積極的に取り組んでいる。

 当社は、社会イノベーション事業によるグローバルな成長の加速に向けて、北米、欧州、中国、アジア、インド及び南米の研究開発拠点・人員の拡充及び現地主導型研究の拡大により、現地のニーズに迅速に対応できる研究開発の推進を図っている。また、国内外の研究開発拠点を再編し、顧客とともに課題を見出し、新たなソリューションを協創する「社会イノベーション協創センタ」、注力分野の技術基盤を応用・融合することにより革新的な製品やサービスを創出し、新たなソリューション開発を支援する「テクノロジーイノベーションセンタ」、オープンイノベーションを活用し、独創的なビジョンに基づく探索型基礎研究で新領域を開拓する「基礎研究センタ」とする体制としている。かかる体制によって、顧客の課題解決に資する研究開発の更なる推進を図っている。

 当連結会計年度における当グループの研究開発費は、売上収益の3.4%にあたる3,231億円であり、セグメントごとの研究開発費は、次のとおりである。

 

セグメントの名称

研究開発費

(億円)

 情報・通信システム

469

 社会・産業システム

557

 電子装置・システム

461

 建設機械

247

 高機能材料

511

 オートモティブシステム

641

 生活・エコシステム

79

 その他

37

 全社(本社他)

225

  合  計

3,231

 

 なお、当連結会計年度における研究開発活動の主要な成果は、次のとおりである。

・汎用カメラで安全・確実な本人認証を実現する生体認証基盤技術を開発(情報・通信システムセグメント)

 スマートフォンやタブレットに付属の汎用カメラで撮影した掌紋情報により公開鍵認証を実現する生体認証基盤技術を開発した。この技術と顔検索を組み合わせ、1台のカメラで複数の生体情報認証を行うことで、専用装置を用いない安全・確実な生体認証を実現した(㈱KDDI総合研究所との共同開発)。

 

・問題の規模・複雑さに応じて性能の拡張が可能なCMOSアニーリングマシンを開発(情報・通信システムセグメント)

 交通渋滞の解消などの実社会の複雑な問題を高速に解くために、半導体回路を用いて最適解を探索するCMOSアニーリングチップを複数接続することによって、解くべき問題の規模や複雑さに応じて性能の拡張が可能な新型コンピュータ(CMOSアニーリングマシン)を開発した。

 

・ロボットアームと搬送台車を制御する複数のAIを統合管理し協調制御する技術を開発(社会・産業システムセグメント)

 物流倉庫におけるピッキング作業の効率の最大化を図るため、カメラ画像から最適なピッキング方法を判断するAI(人工知能)のもと、ピッキング用ロボットと搬送台車を制御する複数のAIを協調させ、搬送台車の移動を止めずにロボットが商品を取り出すことを可能にする技術を開発した。

 

・音で工場内設備の稼働状態を認識するAI技術を開発(社会・産業システムセグメント)

 音に基づく工場内設備の自動診断サービス等への応用に向けて、複数のマイクロホンで録音した音を音源の方向や音色の違いなどの複数の観点で分解し、分解した音を複数のニューラル・ネットワーク(脳神経回路を模擬した数理モデル)を用いて総合的に判断することによって、周囲の雑音に影響されずに高精度な状況認識が可能となるAI技術を開発した。

 

・革新的なアイデアの創出をAIにより促進するシステムを開発(情報・通信システムセグメント)

 サービスや事業のアイデアを創出するワークショップにおいて、参加者の議論から音声認識技術を用いてキーワードを自動抽出し、抽出されたキーワードに応じて、AIがLumadaに蓄積された多様な事業領域の課題解決事例から知見を推奨することで、事業領域の枠を超えた革新的なアイデアの創出を促進するシステムを開発した。