当連結会計年度(平成28年6月1日~平成29年5月31日)の当社グループを取り巻く経営環境は、英国のEU離脱
問題への警戒感の中でスタートし、中国・ASEANの景気減速も見られましたが、米国の景気回復や新政権の政策へ
の期待等を背景に、後半に入ってから景況感が改善してきました。鉄道インフラ投資は、中国・ASEANは拡大基調
が続き、国内もオリンピック・インバウンド対応等で堅調に推移しました。
このような状況下、当社グループは、平成30年5月期を最終年度とする中期経営計画「NEXT100 ~100年のその
先へ~Ver.2」に基づき、経営基盤の抜本的強化と企業価値の飛躍的増大を目指し、グループ一丸となって取組ん
でまいりました。
当連結会計年度における業績は次のとおりです。
受注高は、交通事業、産業事業、情報機器事業ともに増加したことから、前期比8.7%増の433億55百万円となり
ました。
売上高は、産業事業が減少したものの、交通事業と情報機器事業が増加したことから、前期比2.3%増の406億68
百万円となりました。
損益面では、営業利益は交通事業と情報機器事業が増加した一方で産業事業が減少したことから前期比4.1%減
の15億71百万円となりましたが、経常利益は為替差損が大幅に減少したことから同11.5%増の16億63百万円とな
り、親会社株主に帰属する当期純利益は同32.0%増の11億74百万円となりました。
報告セグメント別の状況は次のとおりです。
<交通事業>
受注高は、国内向けが東京オリンピック開催に向けた需要等により増加したことから、前期比8.4%増の293億66
百万円となりました。
売上高は、国内向けが増加したことから、前期比5.4%増の281億99百万円となりました。
セグメント利益は、前期比3.9%増の30億79百万円となりました。
<産業事業>
受注高は加工機向けと海外向けが増加したことから、前期比6.8%増の121億94百万円となりました。
売上高は、試験機向けと加工機向けが減少したことから前期比7.9%減の110億73百万円となりました。
セグメント利益は、減収の影響と多機能型試験機の開発費用により前期比26.7%減の7億47百万円となりまし
た。
<情報機器事業>
受注高は、駅務機器で大型案件を受注したことから、前期比30.6%増の17億88百万円となりました。
売上高は、受注高と同様の理由により、前期比45.4%増の13億88百万円となりました。
セグメント利益は、前期比218.8%増の3億4百万円となりました。
(注)報告セグメント別の売上高については、「外部顧客への売上高」であり、「セグメント間の内部売上高又は振替高」は含みません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より3億10百万円減少し、20億91百万円と
なりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、15億5百万円となりました。これは主に、税金等調整前
当期純利益17億7百万円の計上、減価償却費の計上8億1百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、46億91百万円となりました。これは主に、有形固定資産
の取得による支出39億1百万円、無形固定資産の取得による支出6億19百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、28億68百万円となりました。これは主に、長期借入金の
借入による収入35億円、自己株式の取得による支出3億2百万円等によるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
交通事業 |
27,140 |
2.1 |
|
産業事業 |
10,662 |
△5.9 |
|
情報機器事業 |
1,400 |
88.5 |
|
その他 |
- |
- |
|
合計 |
39,203 |
1.4 |
(注) 金額は販売価格により、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
交通事業 |
29,366 |
8.4 |
25,836 |
5.2 |
|
産業事業 |
12,194 |
6.8 |
7,150 |
18.6 |
|
情報機器事業 |
1,788 |
30.6 |
912 |
78.1 |
|
その他 |
6 |
4.5 |
- |
- |
|
合計 |
43,355 |
8.7 |
33,899 |
9.0 |
(注) 金額は販売価格により、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
交通事業 |
28,199 |
5.4 |
|
産業事業 |
11,073 |
△7.9 |
|
情報機器事業 |
1,388 |
45.4 |
|
その他 |
6 |
4.5 |
|
合計 |
40,668 |
2.3 |
(注1) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(注2) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
|
明治産業株式会社 |
5,505 |
13.9 |
4,639 |
11.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 会社経営の基本方針
当社グループは、会社は株主・顧客及び取引先・社員等多数の関係者の協力のもとに成立した生命体であり、何よりも先ず継続し、健全に成長発展しなければならないとの認識にたち、以下の経営理念を掲げ実践し社業を発展させ株主及び関係者各位の付託と理解に応え、社員と喜びを共にすることを会社経営の基本方針としております。
・倫理を重んじ社会・顧客に貢献する
・進取創造の気風を養い未来に挑戦する
・品質第一に徹し信用を高める
また、これらを実現するために以下の行動指針を掲げ、事業活動を行っております。
・顧客に対しタイムリーかつスピーディーに応える
・何事にも先見性と創造性をもってチャレンジする
・常に自己啓発に励みスキルの向上に努める
・広い視野をもって互いに影響し合い成長する
・よき社会人・企業人として自覚と誇りをもって行動する
(2) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループは、平成26年7月10日に発表した中期経営計画「NEXT100 ~100年のその先へ~」について、その後に生じた経営環境の変化や対処すべき課題等を踏まえて、平成30年5月期を最終年度とする中期経営計画「NEXT100 ~100年のその先へ~ Ver.2」として見直しをいたしました。長期ビジョンの実現に向けてさらなる成長軌道を描けるよう、以下の基本方針にもとづく施策の推進に積極的に取り組んでまいります。
<長期ビジョン>
創業以来の卓越したモータドライブ技術と躍進する先端技術を融合し、グローバルな事業展開を通じて地球環境
にやさしい社会インフラシステムの実現に貢献してまいります。
<基本方針>
2018年の創立100周年以降を見据え、新時代に相応しい東洋電機グループを創造するため、経営基盤の抜本的強
化を図りつつ企業価値の飛躍的増大を目指します。
~“創業100年の先へ”のもと、500億円企業に向けた経営基盤強化を図ります。~
なお、同計画における主要施策は以下のとおりです。末尾に「(追加)」と記載のあるものは、「NEXT100 ~100年のその先へ~ Ver.2」により追加した主要施策を示しています。
① 国際競争力の強化
・中国・米国・韓国・インド・台湾市場でのグループ海外拠点を中心とした事業推進
・東南アジア拠点によるブランド構築および事業展開
・アライアンスを活用した新規市場開拓
② 安定した事業収益構造の構築
・国内マザーマーケットにおけるシェア拡大
・交通事業の生産性改革推進強化による収益力向上(追加)
・産業事業の中長期の事業構造ビジョン構築による収益力安定化(追加)
③ 生産体制の再構築
・生産能力拡大と100年以降を見据えたグローバル生産体制の確立
・交通事業の生産性改革に基づく生産能力増強(追加)
・産業事業構造ビジョンに基づく生産体制一体化(追加)
・サプライヤ管理などグローバル品質管理体制の強化
・基幹システムの再構築
④ 技術開発の推進
・斬新なアイデアの実現に向けた若手人材の積極活用
・大学等の研究機関への積極派遣による高度技術者育成
⑤ 新事業の立上げ
・分散電源、電気化(電動化)事業の推進
・海外向けメンテナンス事業拡大に向けた体制整備
⑥ グローバル展開を支える人材の育成
・次世代人材の確保と能力開発システムの構築
・グローバルな事業推進・展開を支える執務・生活環境整備
⑦ CSRの推進
(3) 会社の支配に関する基本方針について
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は、つぎの
とおりです。
①財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない
可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なう虞のあるものや、当社グループの価
値を十分に反映しているとはいえないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分
に提供されないものもありえます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、
必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
②基本方針の実現に資する取組みについて
当社は、上記記載の中期経営計画の基本方針に基づく具体的な諸施策を着実に推進、実行していくことにより、
グループ全体の業績と企業価値の向上を図っております。
③基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取組み
当社は、平成20年7月14日開催の取締役会において、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上さ
せることを目的として、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)を決定し、平成20年8月26日開
催の第147回定時株主総会における株主様のご承認を得て導入いたしました。その後、所要の変更を行ったうえ、
直近では平成29年8月29日開催の第156回定時株主総会における株主様のご承認を得て継続いたしました(以下、
「本プラン」といいます。)。
本プランは、当社株式等に対して大規模な買付行為等が行われようとした場合に、株主の皆様が適切な判断をす
るために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが、企
業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一
定のルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)を設定しております。
大規模買付者がこの大規模買付ルールを遵守しなかった場合、またはルールが遵守されている場合であっても、
当該行為が株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、新株予約権の無償割当等、会社法その他の法律
および当社定款が認める対抗措置をとることとしております。
本対抗措置の発動に当たっては、当社取締役会はその決定の合理性・公正性を担保するため、独立委員会を設置
しており、上記判断における独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、必要に応じて株主総会の承認を得て対抗措
置の発動を決議します。
また、その判断の概要については適宜、開示いたします。
本プランの詳細につきましては、平成29年7月12日付『当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛
策)の継続について』においてその全文を公表しており、また、当社ホームページ(https://www.toyodenki.co.jp)
上にも掲載しておりますので、ご参照ください。
なお、本プランは、「企業価値、株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める
三原則を充足し、株主総会の承認を得て導入していることなどから、株主共同の利益を損なうものでなく、当社役
員の地位の維持を目的とするものでもありません。
当社グループは積極的な情報開示の観点からリスクを幅広く捉えて開示しています。業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。これらのリスクを十分認識した上で必要なリスク管理体制を整えてリスク発生の回避ならびに発生時の影響の極小化に努めます。
(1) 事業内容・事業構造、経済状況の動向等について
当社グループは売上の大半を交通事業部門と産業事業部門に依存しています。当社グループのお客様は国内外において事業を展開しています。そのため、各国の景気や個人消費の動向などの経済状態が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 生産拠点について
当社グループの生産拠点は関東地区に大半が集中しています。関東地区で大規模災害が発生した場合には生産能力に重大な影響を受ける可能性があります。
(3) 競争激化について
交通事業部門は国内市場が成熟しており競争が激化しています。産業事業部門は製品開発競争が激化しております。これらの競争激化の影響を受ける可能性があります。
(4) 製品品質について
製品の欠陥に起因して大規模な損害賠償につながるリスクが現実化し、保険で補填できない場合には影響を受ける可能性があります。
(5) 製品開発について
お客様にとって魅力的な製品を提供するために、お客様のニーズを収集し、将来の当社グループの成長を支える新製品の開発に努めています。しかし、急激な技術変化・環境変化に対応した製品の開発が遅れた場合には影響を受ける可能性があります。
(6) 資材調達について
事業の特殊性から外注先が限定されるなど調達のアベイラビリティが低い資材があり、供給遅延・製造中止による影響を受ける可能性があります。また、大規模災害の発生等によりサプライチェーン全体に支障をきたすことで、影響を受ける可能性があります。さらに、鋼材・銅など原材料価格の変動の影響を受ける可能性があります。
(7) 海外展開について
当社グループは中国を始めとする海外市場へ積極的に展開しています。海外情勢に重大な変化が生じた場合には影響を受ける可能性があります。
(8) 知的財産権について
当社グループは知的財産権の保護に注意を払っております。しかしながら、技術革新のスピードが速く事業のグローバル化が進展するなかで、知的財産権を巡って第三者との係争が発生する可能性があります。その場合には当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
(9) アライアンスについて
当社グループは、事業の拡大と競争力の強化に向け、第三者とのアライアンスに積極的に取り組んでいます。しかしながら、アライアンス先との関係構築が上手く行かず想定した成果が得られない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 為替レートの変動について
海外市場への積極的な展開により外国通貨建ての取引が増加した場合には、為替レート変動の影響が大きくなります。
(11) 保有資産について
当社グループが保有する資産について時価の変動があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 資金調達について
予期せぬ金融情勢の変化があった場合には、資金調達面で影響を受ける可能性があります。
(13) 情報セキュリティーについて
当社グループは事業遂行に関連してお客様から情報提供を受けております。また、当社グループ固有の技術・営業に関する秘密情報を多数保有しています。予期せぬことからこれらの情報が流出した場合には影響を受ける可能性があります。
(14) コンプライアンスについて
当社グループは中国を始めとする海外市場へ積極的に展開しており、各国の法令・規制の適用を受けます。コンプライアンスには十分な体制を整えて運用しておりますが、予期せぬ影響を受ける可能性があります。
(15) 訴訟について
当社グループに対する訴訟及びその他法的手続きが発生した場合は、事業に影響を受ける可能性があります。
(固定資産の取得)
当社の平成29年2月10日開催の取締役会決議に基づき、当社は以下のとおり固定資産を取得する(新工場の建設)契約を締結いたしました。
(1) 取得の理由
滋賀・横浜の両地域に分散する産業事業の開発・設計・製造機能を新拠点に一体化し、開発力を強化、事業領域を拡張することにより売上高の拡大、生産効率の向上を図るものです。
(2) 取得資産の概要
名称 東洋電機製造株式会社 滋賀竜王製作所
所在地 滋賀県蒲生郡竜王町大字岡屋2911-6(滋賀竜王工業団地内)
敷地面積 約32,706㎡
延床面積 約19,997㎡
投資総額 約70億円(土地、建物、設備)
稼動開始 平成30年3月より順次。同6月に全面稼動(予定)
当社グループの研究開発活動は、お客様に充分満足していただける製品を追求し、その創造と拡大にチャレンジすることを基本に、既存事業における技術開発及びそれを支える基盤技術開発、ならびに業容を拡大するための新商品開発を積極的に行っています。
なお、研究開発費は、総額で9億27百万円であり、その内訳は、交通事業部3億42百万円、産業事業部1億40百万円、情報機器事業部28百万円、その他(共通)4億15百万円となっています。
当連結会計年度の主な開発成果は、以下のとおりです。
(1) 交通事業部門
①SiC半導体適用VVVFインバータ装置
営業車両では当社初となる、SiC(Silicon Carbide)半導体を適用したVVVFインバータ装置を、路面電車更新用に開発しました。スペースの制約が厳しい床下ぎ装を実現しつつ、更新前に比べ、質量40%・体積60%の削減ならびに出力密度2.4倍の装置を実現しました。
②超低床式電車用平行カルダン電機品
超低床式電車に平行カルダン駆動方式を適用可能とする、超小径誘導電動機ならびに駆動装置を開発しました。これにより、永年実績のある車軸付き台車と平行カルダン軸駆動方式による走行安定性および高保守性を実現できました。
(2) 産業事業部門
① 高トルク超低慣性モータの開発
自動車試験設備において、車輪側の代替負荷として用いる高トルクモータについて、慣性を従来比45%まで低減した高トルク超低慣性モータを開発しました。本モータにより、タイヤのグリップ・スリップ状態の変化を試験装置にて模擬できる様になりました。
② デュアルベンチの開発
当社独自の移動機構を用い、自動車用部品であるトルクコンバータとクラッチパックの両方の評価試験が可能なデュアルベンチを開発しました。本ベンチにより、それぞれに必要だった専用の試験装置が1台で可能となりました。
(3) 情報機器事業部門
①駅務機器ソフトウェアモジュールの開発
各種駅務機器のソフトウェアを共通モジュール化し、品質向上を目的として開発を行っており、改修時の開発コスト削減にも効果が見込めます。現在はICカード関連の機能が完成しており、今後、機能を追加し磁気処理等の開発も実施していきます。
②各種発券機の改善
複合発行機、小型発券機について、ハードの機能追加や制御基板の共通化ができました。今後、エドモンソン券発券機等についても実施していきます。
(4) 研究所
①IoTに対応した産業向けコントロールシステムの基礎開発
産業機器の海外展開拡大のために、ドイツの「Industrie4.0」や米国の「IIC」などの工場向けIoT規格を考慮した基礎的なIoT機能を持ったシステムを開発し、小規模工場内のシステムに見立てたデモを構築しました。市場動向の調査として、これを海外展示会に出展し、お客様の生の声を聞かせていただきました。この結果を元に、さらなる開発を進めます。
②ワイヤレス電力伝送の研究
東京大学大学院新領域創成科学研究科の藤本博志准教授らの研究グループと日本精工株式会社との共同研究において、世界で初めて道路に敷設したコイルからインホイールモータへの走行中給電による実車走行に成功しました。本システムにおいて研究所では、車体と車輪間および地上と車輪間でワイヤレスによる電力伝送を行う変換器とその制御装置、および車輪に搭載するインホイールモータとそれを制御するインバータの開発を担当しました。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられている様々な要因に基づき見積もりや判断を行っておりますが、実際の結果は予測できない環境の変化等の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社グループ連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
売上高は、主に産業事業が増加したことから、前連結会計年度と比較して9億21百万円増加し、406億68百万円となりました。
② 売上総利益
売上総利益は、前連結会計年度と比較して1億1百万円増加し、92億21百万円となりました。売上総利益率については、22.9%から22.7%に減少しました。
③ 営業利益
営業利益は販管費の増加等により、前連結会計年度と比較して67百万円減少の15億71百万円となりました。営業利益率については、4.1%から3.9%に減少しました。
④ 営業外損益
営業外収益は、前連結会計年度と比較して61百万円減少し、3億85百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度と比較して2億99百万円減少し、2億94百万円となりました。
⑤ 経常利益
経常利益は、前連結会計年度と比較して1億71百万円増加し、16億63百万円となりました。経常利益率については、3.8%から4.1%に増加しました。
⑥ 特別損益
特別利益は、投資有価証券売却益を計上したことから、67百万円となりました。なお、前連結会計年度においては、特別利益の計上額はありませんでした。特別損失は、固定資産売却損を計上したことにより、前連結会計年度と比較して64百万円減少し、23百万円となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して2億84百万円増加し、11億74百万円となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産の部
当連結会計年度末における資産合計については、たな卸資産の減少8億40百万円等がありましたが、新工場の土地を固定資産計上したことによる有形固定資産の増加32億61百万円、受取手形及び売掛金の増加20億40百万円、投資有価証券の増加7億58百万円等があり、前連結会計年度末より46億93百万円増加し、549億27百万円となりました。
② 負債の部
当連結会計年度末における負債合計については、借入金の増加34億50百万円等があり、前連結会計年度末より37億67百万円増加し、303億24百万円となりました。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計については、利益剰余金の増加8億71百万円、その他有価証券評価差額金の増加4億10百万円等があり、前連結会計年度末より9億26百万円増加し、246億3百万円となりました。
キャッシュ・フローの状況については、1「業績等の概要」の(2)キャッシュ・フローの状況に記載してあります。