当連結会計年度(以下、「当期」)におけるわが国の経済は、企業業績や設備投資は底堅さを示し、緩やかな景気回復基調を持続しておりますが、新興国経済の減速等から来る景気下押しリスクを抱えております。一方、世界経済は、米国及び一部新興国では堅調な景気回復基調にあるものの、不穏な中東情勢や英国のEU離脱問題等により、先行きが不透明な状況にあります。
〔連結業績〕
このような情勢のもとで、当社グループは中期経営計画「V120」の施策を着実に進め、「国内事業の収益基盤の強化」と「海外事業の成長拡大」を両立することで、更なる企業価値の拡大を目指してまいりましたが、当社グループの連結業績は、売上高は前連結会計年度(以下、「前期」)比7.3%減の220,141百万円、営業利益は前期比15.9%減の8,849百万円、経常利益は前期比22.5%減の8,209百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比17.5%減の5,743百万円となりました。
各事業分野における営業活動の状況は次のとおりであります。売上高につきましては、セグメント間の取引を含んでおります。
売上高は前期比10.0%減の126,530百万円、営業利益は17.0%減の3,297百万円となりました。
電力・社会システム事業関連は、国内電力会社の設備更新、及び中小水力発電設備等の需要の増加はありましたが、日系企業の海外生産拠点向け変電・配電設備や、太陽光発電製品の減少等により、前期比で減収となりました。
電鉄システム事業関連は、マレーシア、タイ、シンガポールなど東南アジア諸国向け電鉄プロジェクトの売上が堅調に推移し、前期比で増収となりました。
水・環境事業関連は、人口減少や地方の財政難などによる浄水場・下水処理場新設の減少、他社との競争激化等により、前期比で減収となりました。
売上高は前期比9.1%減の55,552百万円、営業利益は前期比38.8%減の2,465百万円となりました。
モータ・インバータ事業関連は、エレベータ用等の一般産業用は前期と同水準でしたが、PHEV・EVに搭載されているモータ・インバータの減少により、前期比で減収となりました。
電子機器事業関連は、半導体製造設備の旺盛な設備投資を背景に、真空コンデンサ、パルス電源等を中心に堅調に推移し、前期比で増収となりました。
動力計測関連は、円高基調による自動車メーカーの投資抑制や、海外における競合メーカーとの競争激化等により、前期比で減益となりました。
メンテナンス需要の増加や、機器製造から保守・点検、維持管理や運転管理までを行う施設全体のワンストップサービス、及び民間工場・施設のウォークスルーによる診断・提案等の実施により、売上高は前期比6.6%増の33,044百万円、営業利益は29.5%増の3,781百万円となりました。
業務・商業ビルThinkPark Tower(東京都品川区大崎)を中心とする保有不動産の賃貸事業を行っており、売上高は前期同水準の3,452百万円、営業利益は1,340百万円となりました。
電気化学計測機器や電気絶縁材料の製造・販売、従業員の福利厚生サービス、物品販売等、報告セグメントに含まれない事業につきましては、売上高は前期比2.8%減の19,155百万円、営業利益は5.9%減の464百万円となりました。
当期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前期末に比べ4,429百万円減少し、10,008百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は11,840百万円(前連結会計年度は22,597百万円の獲得)となりました。
収入の主な内訳は、減価償却費8,663百万円、税金等調整前当期純利益8,231百万円、売上債権の減少額7,755百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額7,484百万円、法人税等の支払額3,835百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,031百万円(前連結会計年度は10,530百万円の使用)となりました。
これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出7,270百万円、関係会社株式の取得による支出2,687百万円、貸付けによる支出2,379百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3,767百万円(前連結会計年度は5,847百万円の使用)となりました。
支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出16,543百万円、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入10,000百万円、コマーシャル・ペーパーの発行による収入4,000百万円であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ事業 |
114,984 |
89.5 |
|
産業システム事業 |
50,755 |
91.9 |
|
保守・サービス事業 |
32,319 |
107.3 |
|
不動産事業 |
― |
― |
|
その他 |
13,654 |
91.1 |
|
合計 |
211,713 |
92.5 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.上記その他は、報告セグメントに属さない生産部門等であり、主に工事・購入品であります。
3.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
4.上記金額は、提出会社セグメント間の内部取引高が含まれており、外部売上に対応する金額ではありません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ事業 |
134,313 |
92.7 |
155,886 |
107.6 |
|
産業システム事業 |
45,005 |
76.8 |
17,705 |
73.7 |
|
保守・サービス事業 |
31,879 |
104.3 |
4,964 |
97.4 |
|
不動産事業 |
3,188 |
102.1 |
247 |
100.1 |
|
その他 |
9,749 |
92.2 |
1,371 |
72.8 |
|
合計 |
224,136 |
90.5 |
180,176 |
102.3 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ事業 |
123,352 |
89.8 |
|
産業システム事業 |
51,329 |
90.8 |
|
保守・サービス事業 |
32,010 |
106.3 |
|
不動産事業 |
3,188 |
102.1 |
|
その他 |
10,261 |
99.2 |
|
合計 |
220,141 |
92.7 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念は、「より豊かな未来をひらく」ことを企業使命とし、「お客様の安心と喜びのために」を提供価値としております。当社グループは、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献するため、新しい技術と価値の創造にチャレンジし続けるとともに、お客様の安心と喜びのために、環境への配慮と丁寧なサポートを徹底し、品質の高い製品・サービスを通じてお客様の課題解決や夢の実現をお手伝いします。
(2) 会社の対処すべき課題
■当社グループを取り巻く環境と課題の認識
国内市場につきましては、公共分野では、人口減少や国・地方の財政難などによる新規需要が減少する一方で、更新、延命化、省エネルギー化の動きが高まるなど、市場の要求が変化しております。民間分野では、製造業の設備老朽化による更新需要、電力システム改革に伴う需要の高まりが見込まれます。また、半導体分野におけるメモリや先端デバイスへの設備投資や、自動車分野における車両の電動化やモデルベース開発の拡大といった、各分野の動向を見極めて対応していく必要があります。
海外市場につきましては、不透明な状況が続くと想定されますが、アジアを中心とする新興国においては、中・長期的な成長が続くと予想され、電力会社・民間製造業・鉄道・上下水道などのインフラ需要も拡大基調にあります。
欧米をはじめとする先進国においては、環境技術やICT等の先端技術の発信地として、その動向を注視していく必要があります。
■基本方針
こうした状況に鑑み、当社グループは、中期経営計画「V120」を掲げ、重電コア製品の「製品競争力の強化」に注力することで、「国内事業の収益基盤強化」「海外事業の成長拡大」を実現し、更なる企業価値の拡大を目指すことを基本方針としております。
◎国内事業の収益基盤強化
水処理分野をはじめとする公共インフラ関連や電力関連につきましては、新規需要の減少が見込まれるため、官民連携事業(PPP)への参画などビジネスモデルの変革による収益基盤の強化に取り組んでおります。また、製造工程の合理化投資や特長製品の開発といった製品競争力の強化、ICT・IoTやワンストップサービスを活用したソリューション提案力の強化により、お客様への提供価値を高め、更新需要の獲得に努めてまいります。
民間分野につきましては、生産設備更新需要の高まりを受け、製造業向けの特長製品の投入、お客様工場のウォークスルー活動など、グループ一体での取組みを強化してまいります。PHEV・EV用モータ・インバータ事業では更なる小型化、高効率化を進め、事業の拡大を図るとともに、動力計測事業ではモデルベース開発に対応したパートナーシップ戦略の推進、特長製品の創出で、ソリューション提案力の強化による収益力の向上を図ってまいります。
◎海外事業の成長拡大
アジアを中心とする新興国の社会インフラに広く参入することで、「国の成長」の歩みに合わせて事業を展開してまいります。
新興国では、東南アジア地域で現地企業とのパートナーシップを推進し、現地の電力市場への参入に注力してまいります。電鉄分野では複数の大型プロジェクトに参画しており、今後も旺盛な需要に対応できるよう体制強化を図ってまいります。また、各地・各分野でリーダーとなる人財を戦略的に確保・育成する仕組みを構築してまいります。
更には、シンガポールと中国の地域統括会社の機能強化を図ることで、財務や品質などのリスク管理体制の充実と、技術員の増強を推進しております。中国においては現地拠点再編による変電事業体制の強化を進めております。
先進国に向けては、米国シリコンバレーに拠点を設け、真空コンデンサ等の半導体関連製品の拡販を図るとともに、最先端のICTや環境技術等の情報収集、及び当社特長製品と組み合わせたビジネスモデルの構築を行い、欧米事業の強化を図ってまいります。
◎製品競争力の強化
開発面につきましては、発電、変電・配電、モータ・インバータなど、当社グループのコア製品群である重電製品の価格・性能・品質、独自性などの製品競争力強化に注力し、4極突極タービン発電機や168kV/ 204kV V-GISなど新製品開発の成果も出ております。今後も、真空技術を応用した新たな製品など、更なる特長製品の創出に向けて、基盤技術強化に注力してまいります。
生産面につきましては、製品区分やものづくりの特性に即して、生産性向上に向けた設備投資を行ってまいります。特に、ICT・IoTを活用した生産システムの構築や最適なサプライチェーンの構築を進めるとともに、開発段階、設計段階における品質を検証する仕組みを構築し、更なる品質の向上を図ってまいります。
体制面につきましては、製品とシステム、そして保守サービスの連携強化による相乗効果を発揮することで、国内・海外における持続的な成長・発展を実現してまいります。更には、事業開発部を新設し、新製品の事業化、用途開発の促進や事業化是非の判断など、事業開発機能の強化を図ってまいります。
■重点施策
◎新たなパートナーシップの構築
国内外の民間企業、大学・研究機関などとの「パートナーシップ」を戦略的に構築し、当社グループの強みと社外のリソース・知見の双方を組み合わせることで、技術力、商流、生産機能等をより効率的に拡大・強化してまいります。
国内では、中小水力発電事業において、イームル工業株式会社との連携強化の成果が出てきております。このように同業のみならず、異業種との幅広いパートナーシップを構築することで、新たなビジネス機会の創出を図ってまいります。
海外では、インドの変圧器製造・販売会社Prime Meiden Ltd.の株式の追加取得により、子会社化し、インド貨物鉄道向け変圧器の受注や日系製造業向け特高変電設備の納入などの成果が出てきております。また、セラミック平膜については、SIEMENS & ENERGY社と基本購買契約を締結するなど、販路の拡大に努めております。
◎人財の育成
「すべての事業戦略を支える基盤は人財にある」との認識に立ち、教育体系の整備、女性が活躍する場の拡大をはじめとするダイバーシティの推進など、適切な処遇・制度運用を図るとともに、モチベーションを最大限に発揮するための取組みを継続してまいります。
人財育成につきましては、国内では、階層別研修のほか、選抜型研修、技術研修等を拡充し、人財の育成・増強に取り組んでおります。海外では、シンガポールとタイの研修センターで現地従業員の技術力向上を推進しております。更には、海外現地従業員の積極的な役職登用や高度専門技術者の採用、日本へ招いての技術者交流など、グループ人財の育成・増強を進めてまいります。
働き方改革への対応につきましては、総労働時間削減計画「スマートワークV120」を策定し、定時一斉退社日の制定や計画的休暇取得の推進、生産性向上に向けた設備投資やOBの活用、技術員の多能工化といった施策を展開しております。また、育児・介護支援制度の拡充等の施策によりワークライフバランスの充実化やダイバーシティの推進を図っております。
◎CSRの取組み
当社グループは、コーポレートガバナンス、コンプライアンス、リスクマネジメントを経営の基盤として位置付けており、これらをCSR活動の土台としております。
コーポレートガバナンスにつきましては、執行役員制に基づく業務執行機能と取締役会の意思決定・監督機能の実効性向上に資する取組みや、IR活動等を通じた株主をはじめとするステークホルダーへの適切な情報開示を実行することにより、更なる経営の効率性や公正性の向上に努めてまいります。
また、コンプライアンスの徹底や、情報セキュリティ・BCPを含むリスクマネジメントの体制整備を行い、経営基盤の強化を図るとともに、環境経営、品質・安全の向上、地域社会への貢献といったCSRの取組みを着実に展開してまいります。
◎強固な財務体質の構築
収益性改善による自己資本の充実、資産効率化によるキャッシュ創出力の向上、資金調達の多様化による財務安定性の確保に向けて、財務目標を設定し、グループを挙げて目標達成に向けた体質強化に取り組みます。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
1.基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量取得であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の大量取得を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2.基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
当社グループでは今後も着実に事業を展開していくため、中期経営計画「V120」を推進しております。「製品力で新しい「未来」を創造する」をスローガンに掲げ、①国内事業の収益基盤強化、②海外事業の成長拡大、③製品競争力の強化の3つの基本方針を基に展開しております。
(「V120」の詳細につきましては、当社の平成27年5月13日付プレスリリースをご参照ください。)
また、当社は執行役員制を導入し、取締役会における意思決定機能・監督機能と執行役員への権限を委譲した業務執行機能を分離させるとともに、取締役会を構成する取締役10名のうち2名を独立性のある社外取締役とすることで、経営の透明性を確保し、取締役会による業務執行に対する監督機能を充実させ、コーポレート・ガバナンスを強化しております。
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、平成26年6月27日開催の当社第150期定時株主総会において更新を決議した「当社株式の大量取得行為に関する対応策」(買収防衛策)につきまして、平成29年5月12日開催の取締役会及び平成29年6月28日開催の当社第153期定時株主総会の各決議に基づき、その内容を一部改定したうえで更新いたしました。(以下、改定後の買収防衛策を「本プラン」といいます。)
本プランによる、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容の概要は、次のとおりであります。
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する当社株式の大量取得を抑止するために、当社株式に対する大量取得が行われる際に、当社取締役会が株主のみなさまに代替案を提案すること、あるいは株主のみなさまがかかる大量取得に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主のみなさまのために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、以下の①若しくは②に該当する行為又はこれに類似する行為(これらの提案を含みます。)(当社取締役会が本プランを適用しない旨別途決定したものを除くものとし、以下「買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。
①当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得
②当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等
所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
買付等を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)には、予め本プランに定められる手続に従うものとし、本プランに従い当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議を行い、又は当社株主総会において本新株予約権の無償割当ての実施に係る議案が否決されるまでの間、買付等を実行してはならないものとします。
買付者等は、買付等の開始又は実行に先立ち、本プランの手続を遵守する旨の誓約文言等を含む法的拘束力のある意向表明書及び買付等の内容の検討に必要な所定の情報等を記載した買付説明書を、当社に対して提出していただきます。また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買付等の内容に対する意見や代替案(もしあれば)等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、当該買付等が本プランに定める手続を遵守しない買付等である場合又は当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある場合等であって、かつ本プランに定める新株予約権の無償割当てを実施することに相当性が存し、本プラン所定の発動事由に該当すると判断した場合には、当社取締役会に対して、買付者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。他方、独立委員会は、買付者等による買付等が本プラン所定の発動事由に該当しないと判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施すべきでない旨の勧告を行います。
また、独立委員会による本新株予約権の無償割当ての実施に際して株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合等、本プラン所定の場合には、株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)を招集します。
当社取締役会は、株主意思確認総会の決議又は(株主意思確認総会の決議がない場合)独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、原則として1株の当社株式が発行されることから、買付者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成29年6月28日開催の第153期定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされております。
4.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の中期経営計画「V120」及びコーポレート・ガバナンスの強化等の各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等がなされた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランにつきましては、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を充足していること、第153期定時株主総会において株主のみなさまの承認を得て更新されており、有効期間が約3年間と定められていること、本プランの発動の是非について株主のみなさまの意思の確認がなされることがあること、また当社の株主総会又は取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等、株主のみなさまの意思を重視するものとなっております。また、これらに加え、当社経営陣から独立した弁護士・会計士等の専門家、社外有識者から構成される独立委員会が設置され、本プランの発動等に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で専門家等を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その判断の公正さ・客観性が担保されており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが事業活動を行っている日本、アジア、アメリカ、その他の市場において、景気後退により民間設備投資が減少した場合、また、公共事業の削減が行われた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、日本国内のほか諸外国に製造・販売拠点等を有しております。各市場においては、下記のような各国の法律・規制等の変更により、完全には回避することが困難なリスクが存在しており、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
・輸入規制や関税率の引き上げ等
・各国の国内及び国際間取引に係る租税制度の変更等
・地域的な雇用環境の変化、労働関連法令の改正等
当社グループは、アジアとアメリカを中心とする海外市場における事業の拡大を図っております。海外事業においては、それぞれの国や地域において、テロの発生及び政情悪化、商習慣の相違等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外事業の拡大をはかっており、為替相場の変動リスクを軽減させるための施策を実行しておりますが、急激な為替相場の変動が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
原材料の価格が高騰した際に、製品価格に反映することが困難な場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの借入金は、平成29年3月末時点で45,366百万円(総資産の18.3%)であり、今後の市場金利の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
有価証券等の金融資産を保有しているため、時価の変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 品質問題
当社グループでは、製造・販売する製品について品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物賠償責任については必要な保険に加入しております。しかしながら、予期せぬ事情により大きな品質問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報漏洩
当社グループの保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については社内規程の整備やその徹底を通じて万全を期しておりますが、コンピューターウイルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、社外に漏洩した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業活動に関連して、様々な事由により、当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、各拠点で防災対策を実施しておりますが、拠点のいずれかが大規模災害により被災し、稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形固定資産や繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、今後の業績計画との乖離や時価の下落等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの年金資産の運用利回りが低下した場合、退職給付債務を計算する前提となる基礎率に変更がある場合、及び退職給付制度の変更がある場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当社の関連会社であるインド変圧器製造会社Prime Meiden Ltd.の株式を追加取得し、子会社化する契約を平成28年6月1日付で締結いたしました。
詳細は、第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)に記載のとおりです。
当社グループでは、中期経営計画「V120」を完遂し、社会インフラの未来を支えて持続的に成長する重電メーカとなるべく、製品競争力と、それらを支える基盤技術力の強化に取り組んでおります。
基盤技術開発につきましては、構造・熱流体・電磁界などの解析技術や、絶縁材料・金属材料など材料技術の高度化に取り組みました。
製品開発につきましては、基盤技術を応用した発電、変電、モータなど重電関連機器と、その応用システムを中心に様々な特長製品を開発いたしました。
当連結会計年度の研究開発費は、連結売上高の4.3%にあたる9,462百万円でした。各事業分野別の研究開発費は、社会インフラ事業分野で3,596百万円、産業システム分野で2,324百万円、保守・サービス事業分野で257百万円、その他事業分野で33百万円でした。また、研究開発本部等で実施している全社共通の研究開発費は3,250百万円でした。
当連結会計年度の主な研究開発の取り組みは次のとおりです。
発電機では、小型・高効率で当社最大容量となる50MVAの新型4極タービン発電機を開発いたしました。大型変圧器では、小型・軽量化による輸送コストの大幅削減を図りました。スイッチギヤでは、真空インタラプタの小型化や、真空遮断器を搭載した機器としては世界最高電圧となる204kVの開閉装置を開発いたしました。
EV用モータ・インバータでは、両者を一体型とすることで、更なる小型・軽量化、高効率、高信頼性を実現した駆動ユニットを開発いたしました。自動車関連試験システムでは、世界標準として制定された自動車試験法標準規格(WLTP)に準拠するシャシダイナモメータシステムを開発いたしました。
高周波溶接機用電源装置では、SiCパワーデバイスの適用により、大容量、高効率を実現した製品を開発いたしました。真空コンデンサでは、大型液晶パネル製造装置用として、従来の電流容量を大幅に上回る大電流製品の開発など、ラインアップの拡充を図ってまいりました。
ICT関連製品では、大型モータ・発電機の異常予兆を検出するデータ解析手法を確立いたしました。これにより、故障の未然防止に加えて、最適な設備更新時期の提案が可能となりました。また、下水道のマンホールに取り付けたセンサ情報を収集し、都市浸水対策に活用できる「都市型水害監視サービス」を開始いたしました。画像処理技術の応用製品では、鉄道向けの架線検測装置(カテナリーアイ)の技術を発展させ、エレベータ用ロープの自動測定により、点検作業の効率化を図る「ロープテスター」を開発いたしました。中小水力発電用の制御保護システムでは、産業用LANを適用した小型・軽量化、省配線化により、設備更新時における発電停止時間を大幅に短縮いたしました。
当連結会計年度末(以下、「当期末」)の総資産は、前連結会計年度末(以下、「前期末」)比7,378百万円(2.9%)減少し、247,646百万円となりました。
流動資産は売掛金の減少により、前期末比11,177百万円(7.5%)減少の137,579百万円となりました。
固定資産は、当社の関係会社であるインド変圧器製造会社Prime Meiden Ltd.の株式の追加取得等により、前期末比3,799百万円(3.6%)増加の110,067百万円となりました。
当期末の負債は、買掛金等の債務の減少等により前期末比12,919百万円(6.9%)減少して173,333百万円となりました。
当期末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により前期末比5,541百万円(8.1%)増加して74,312百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前期末の26.5%から29.6%となりました。
事業の売上高の概況につきましては、第2「事業の状況」に記載しております。当連結会計年度(以下「当期」)の営業利益は8,849百万円となり前連結会計年度(以下「前期」)と比較し1,668百万円減少しております。
当期の営業外損益につきましては、営業外収益が1,316百万円、営業外費用が1,956百万円となりました。営業外収益の主な内訳は、受取利息及び配当金561百万円であります。営業外費用の主な内訳は、持分法による投資損失587百万円、支払利息465百万円であります。この結果、経常利益は8,209百万円となり前期と比較して2,385百万円減少し、売上高経常利益率は3.7%となっております。
当期の特別損益につきましては、特別利益が398百万円、特別損失が375百万円となりました。特別利益の主な内訳は、投資有価証券売却益359百万円であります。特別損失の主な内訳は、関係会社整理損141百万円、固定資産除却損94百万円、減損損失89百万円であります。
この結果、税金等調整前当期純利益は8,231百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額合計で2,551百万円計上、及び非支配株主に帰属する当期純損失62百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5,743百万円となっております。また、1株当たり当期純利益は25円31銭、自己資本利益率は8.2%となっております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、第2「事業の状況」に記載しております。