文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念は、「より豊かな未来をひらく」ことを企業使命とし、「お客様の安心と喜びのために」を提供価値としております。当社グループは、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献するため、新しい技術と価値の創造にチャレンジし続けるとともに、お客様の安心と喜びのために、環境への配慮と丁寧なサポートを徹底し、品質の高い製品・サービスを通じてお客様の課題解決や夢の実現をお手伝いします。
(2) 会社の対処すべき課題
■当社グループを取りまく環境と課題の認識
国内市場につきましては、人口減少などにより新規需要が減少する一方で、設備老朽化による更新・延命化需要、省エネルギー化などのニーズは堅調です。とりわけ、公共分野では、広域化や官民連携など自治体インフラサービスの形態の多様化が推進されています。
海外市場につきましては、アジアを中心とする新興国では、人口増加や都市化などにより、電力・鉄道・上下水道などのインフラ需要は拡大基調にあります。
また、環境規制強化やクルマの電動化・デジタル化、IoT・AIの技術発展などといった世界的潮流は、当社グループにとって事業拡大の好機であり、その動向を見極めて、迅速に対応していく必要があります。
■基本方針
当社グループは、前中期経営計画「V120」において、『製品競争力の強化』『国内事業の収益基盤強化』『海外事業の成長拡大』の基本方針のもと、一定の成果を挙げることができました。
「中期経営計画2020」(2018~2020年度)においては、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行ってまいります。
最適なリソース配分を図るため、事業領域を次のとおり分類し、戦略を実行してまいります。
海外事業、自動車関連事業など、市場の更なる拡大が見込まれる事業を『成長事業』と位置付け、積極的にリソースを投入することにより、事業の規模拡大を目指してまいります。
水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業、保守・サービス事業など、安定的な収益基盤となる事業を『収益基盤事業』と位置付け、ビジネスモデルの変革、生産性の向上による収益力強化を図ってまいります。
また、『新たな成長事業』として、更なる市場拡大が期待できる半導体製造装置向け事業の規模拡大に向けた投資を行うとともに、新規事業の創出を図ってまいります。
以上の方針のもと、更なる企業価値の向上を目指し、積極的な投資を行うと同時に、収益力の強化に取り組んでまいります。
■重点施策
◎成長事業戦略
海外電力分野においては、V120から取り組んでいる、東南アジア現地企業とのパートナーシップを更に進め、現地の電力市場への参入を実現してまいります。また、欧米市場においては、真空遮断器や避雷器など特長製品の拡大に注力します。更に、連結子会社化したインドの変圧器製造会社Prime Meiden Ltd.を中心に、インド国内の電力会社への参入、インド以西への進出などの戦略を加速してまいります。
海外鉄道分野では、シンガポール南北線・東西線更新事業をはじめとする大型プロジェクト案件を完遂するとともに、都市交通や高速鉄道案件プロジェクト等、今後の旺盛な需要に対応できるよう、体制強化を図ってまいります。
自動車関連分野においては、EV用モータ・インバータ増産対応の設備投資、開発人財の増強により、新たな量産案件の受注獲得を実現してまいります。また、動力計測事業においては、パートナーシップ戦略を推進し、クルマの電動化・デジタル化、モデルベース開発に対応したエンジニアリング力の強化を図るとともに、EV用モータ・インバータ事業との相乗効果を発揮してまいります。
◎収益基盤事業戦略
水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業においては、非連続的な製品の原価低減、及びビジネスモデルの変革を強力に推進してまいります。当社グループ内に蓄積してきた製品データ、ノウハウをベースに、IoT・AI技術を掛け合わせ、運転管理の自動化・省力化の実用化を目指してまいります。また、自治体によるインフラサービスの広域化やエネルギー・水などの分野横断的な取組み、官民連携など、新たなニーズに対応できる提案力の強化、体制構築を推進してまいります。
民需向け事業においては、高低圧配電盤の大幅な原価低減、保守・サービス事業との連携による営業効率の向上等により、需要の確実な取込みを図ってまいります。
保守・サービス事業においては、ライフサイクル・エンジニアリングを軸としたワンストップサービスを展開してまいります。加えて、IoT・AIを活用した予兆診断技術の高度化による予防保全サービス等、新たな価値を創出し、更なる事業の拡大を図ってまいります。
◎新たな成長事業戦略
半導体製造装置関連分野においては、引き続き市場の拡大が見込まれており、増産対応の設備投資を継続するとともに、新製品の開発による成長を目指してまいります。
セラミック平膜事業においては、再生水需要の高まり、環境規制の強化により、市場の拡大が見込まれており、他社との協業による営業体制強化を行うことで、事業を拡大してまいります。
また、2017年4月に新設した事業開発部、2017年6月に設置したシリコンバレーオフィスによる活動等により、更なる新規事業の開発を促進してまいります。
◎生産戦略
「成長事業」、「新たな成長事業」においては、事業の規模拡大・増産に対応した設備投資を行ってまいります。特に、量産製品においては、ロボットを活用した生産自動化、画像処理技術を適用した検査工程の自動化等、生産効率を高めることで、製品競争力を強化してまいります。
「収益基盤事業」においては、システム製品の収益力向上に注力いたします。IoT・AIを用いたスマート工場化や設計自動化等の投資を積極的に行い、生産性向上やリードタイム短縮を図ってまいります。また、海外拠点を含めたサプライチェーンの最適化により、製品競争力を強化してまいります。
◎人財の育成と働き方改革への対応
事業展開を支える基盤として、人財育成の更なる強化に努めてまいります。技術研修の充実、海外研修センターの活用やナショナルスタッフとの交流等を推進し、次代を担うグループ人財の育成に取り組んでまいります。
「成長事業」においては、海外鉄道プロジェクト案件に携わる現地ナショナルスタッフの育成や、市場拡大が見込まれるEV用モータ・インバータ開発人財の確保・育成に注力してまいります。
「収益基盤事業」においては、自治体によるインフラサービスの広域化や官民連携に対応するため、領域横断的な営業体制の構築、営業人財の育成、及び提案力向上に注力してまいります。
働き方改革への対応につきましては、新たな実行計画として「スマートワーク2020」を策定し、生産プロセス改革や合理化設備の投資、RPAの活用等による生産性向上に注力するとともに、ダイバーシティの実現に向け、柔軟かつ適切な働き方が選択できるよう、育児・介護支援をはじめとする各種施策を展開し、働きやすい環境の整備に努めてまいります。
◎研究開発戦略
「V120」の成果を引き継ぎつつ、基盤技術・製品技術の更なる強化を行い、次世代を担う新製品・システムを創出してまいります。
海外電力分野・自動車関連分野等の「成長事業」にリソースを集中し、新製品の開発に注力するとともに、「収益基盤事業」については、新たな付加価値を提供すべく、IoT・AI等のデジタル技術を強化してまいります。
また、研究開発のスピードアップを図るため、フロントローディング設計・モデルベース開発などの新しい手法の導入に取り組んでまいります。同時に、シリコンバレーオフィスの活用、更に外部研究機関との連携を強化してオープンイノベーションを推進してまいります。
◎強固な財務体質の構築
更なる飛躍のために必要な投資を積極的に行ってまいります。同時に、収益性改善による自己資本の充実、資産効率化によるキャッシュ創出力の向上により、強固な財務体質を実現し、持続的な成長に向けた基盤を構築してまいります。また、資金調達の多様化により、財務安定性を確保いたします。
以上を実現するために、財務目標を設定し、グループを挙げて目標達成に向けた体質強化に努めてまいります。
◎コーポレートガバナンスの更なる強化
社外取締役や社外監査役を含めた取締役会の意思決定機能や監督機能の強化を重視し、取締役会の実効性向上に努めております。
今後もコーポレートガバナンス強化に向けた取組みを着実に展開し、株主のみなさまへ適切かつ透明性のある情報開示に努めてまいります。
◎事業活動基盤の「品質」向上
当社グループは、社会インフラを支える企業として、製品・システム・サービスの継続的な品質向上に取り組んでまいります。加えて、労働災害の撲滅や温室効果ガス排出量削減など、事業活動の基盤となる活動の「品質」向上についても積極的に取り組んでまいります。
これらの活動により、企業スローガン「Quality connecting the next」に込めた想いを実現してまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
1.基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量取得であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の大量取得を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2.基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
当社グループでは今後も着実に事業を展開していくため、「中期経営計画2020」を推進しております。本中期経営計画においては、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行ってまいります。
(「中期経営計画」の詳細につきましては、当社の平成30年5月14日付プレスリリースをご参照ください。)
また、当社は執行役員制を導入し、取締役会における意思決定機能・監督機能と執行役員への権限を委譲した業務執行機能を分離させるとともに、取締役会を構成する取締役10名のうち2名を独立性のある社外取締役とすることで、経営の透明性を確保し、取締役会による業務執行に対する監督機能を充実させ、コーポレート・ガバナンスを強化しております。
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、「当社株式の大量取得行為に関する対応策」(買収防衛策)につきまして、平成29年5月12日開催の取締役会及び平成29年6月28日開催の当社第153期定時株主総会の各決議に基づき、その内容を一部改定したうえで更新いたしました。(以下、改定後の買収防衛策を「本プラン」といいます。)
本プランによる、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容の概要は、次のとおりであります。
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する当社株式の大量取得を抑止するために、当社株式に対する大量取得が行われる際に、当社取締役会が株主のみなさまに代替案を提案すること、あるいは株主のみなさまがかかる大量取得に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主のみなさまのために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、以下の①若しくは②に該当する行為又はこれに類似する行為(これらの提案を含みます。)(当社取締役会が本プランを適用しない旨別途決定したものを除くものとし、以下「買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。
①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付その他の取得
②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合及びその特別関係者の株券等
所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
買付等を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)には、予め本プランに定められる手続に従うものとし、本プランに従い当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議を行い、又は当社株主総会において本新株予約権の無償割当ての実施に係る議案が否決されるまでの間、買付等を実行してはならないものとします。
買付者等は、買付等の開始又は実行に先立ち、本プランの手続を遵守する旨の誓約文言等を含む法的拘束力のある意向表明書及び買付等の内容の検討に必要な所定の情報等を記載した買付説明書を、当社に対して提出していただきます。また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買付等の内容に対する意見や代替案(もしあれば)等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、当該買付等が本プランに定める手続を遵守しない買付等である場合又は当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある場合等であって、かつ本プランに定める新株予約権の無償割当てを実施することに相当性が存し、本プラン所定の発動事由に該当すると判断した場合には、当社取締役会に対して、買付者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。他方、独立委員会は、買付者等による買付等が本プラン所定の発動事由に該当しないと判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施すべきでない旨の勧告を行います。
また、独立委員会による本新株予約権の無償割当ての実施に際して株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合等、本プラン所定の場合には、株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)を招集します。
当社取締役会は、株主意思確認総会の決議又は(株主意思確認総会の決議がない場合)独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、原則として1株の当社株式が発行されることから、買付者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成29年6月28日開催の第153期定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされております。
4.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の「中期経営計画2020」及びコーポレート・ガバナンスの強化等の各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等がなされた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランにつきましては、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を充足していること、第153期定時株主総会において株主のみなさまの承認を得て更新されており、有効期間が約3年間と定められていること、本プランの発動の是非について株主のみなさまの意思の確認がなされることがあること、また当社の株主総会又は取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等、株主のみなさまの意思を重視するものとなっております。また、これらに加え、当社経営陣から独立した弁護士・会計士等の専門家、社外有識者から構成される独立委員会が設置され、本プランの発動等に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で専門家等を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その判断の公正さ・客観性が担保されており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが事業活動を行っている日本、アジア、アメリカ、その他の市場において、景気後退により民間設備投資が減少した場合、また、公共事業の削減が行われた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、日本国内のほか諸外国に製造・販売拠点等を有しております。各市場においては、下記のような各国の法律・規制等の変更により、完全には回避することが困難なリスクが存在しており、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
・輸入規制や関税率の引き上げ等
・各国の国内及び国際間取引に係る租税制度の変更等
・地域的な雇用環境の変化、労働関連法令の改正等
当社グループは、アジアとアメリカを中心とする海外市場における事業の拡大を図っております。海外事業においては、それぞれの国や地域において、テロの発生及び政情悪化、商習慣の相違等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外事業の拡大をはかっており、為替相場の変動リスクを軽減させるための施策を実行しておりますが、急激な為替相場の変動が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
原材料の価格が高騰した際に、製品価格に反映することが困難な場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債は、平成30年3月末時点で40,104百万円(総資産の15.2%)であり、今後の市場金利の動向によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
有価証券等の金融資産を保有しているため、時価の変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 品質問題
当社グループでは、製造・販売する製品について品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物賠償責任については必要な保険に加入しております。しかしながら、予期せぬ事情により大きな品質問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報漏洩
当社グループの保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については社内規程の整備やその徹底を通じて万全を期しておりますが、コンピューターウイルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、社外に漏洩した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業活動に関連して、様々な事由により、当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、各拠点で防災対策を実施しておりますが、拠点のいずれかが大規模災害により被災し、稼働が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形固定資産や繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、今後の業績計画との乖離や時価の下落等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの年金資産の運用利回りが低下した場合、退職給付債務を計算する前提となる基礎率に変更がある場合、及び退職給付制度の変更がある場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績の改善や設備投資の増加など、緩やかな景気回復基調を持続しております。一方、世界経済は、米国の政策運営や朝鮮半島、中東の地政学的リスク等、先行きの不透明感はあるものの、米国では景気の回復が続いており、アジア地域においても景気持ち直しの動きがみられました。
このような中、当社グループは最終年度である中期経営計画「V120」完遂に向け、製品競争力強化に注力し、国内インフラ事業における「国内事業の収益基盤の強化」を着実に進め、また、新興国の成長の歩みに合わせた「海外事業の成長拡大」に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
|
|
平成29年3月期 実績 |
平成30年3月期 実績 |
増減額 |
増減率(%) |
|
売 上 高 |
220,141 |
241,832 |
21,691 |
9.9 |
|
営 業 利 益 |
8,849 |
11,381 |
2,531 |
28.6 |
|
経 常 利 益 |
8,209 |
9,992 |
1,783 |
21.7 |
|
親会社株主に帰属する 当 期 純 利 益 |
5,743 |
7,056 |
1,313 |
22.9 |
当連結会計年度(以下「当期」)の営業利益は11,381百万円となり前連結会計年度(以下「前期」)と比較し2,531百万円増加しております。
当期の営業外損益につきましては、営業外収益が1,333百万円、営業外費用が2,722百万円となりました。営業外収益の主な内訳は、受取利息及び配当金556百万円であります。営業外費用の主な内訳は、持分法による投資損失901百万円、支払利息478百万円であります。この結果、経常利益は9,992百万円となり前期と比較して1,783百万円増加し、売上高経常利益率は4.1%となっております。
当期の特別損益につきましては、特別利益が482百万円、特別損失が202百万円となりました。特別利益の主な内訳は、投資有価証券売却益480百万円であります。特別損失の主な内訳は、損害賠償金200百万円であります。
この結果、税金等調整前当期純利益は10,272百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額合計で3,208百万円計上、及び非支配株主に帰属する当期純利益7百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は7,056百万円となっております。また、1株当たり当期純利益は31円10銭、自己資本利益率は9.2%となっております。
なお、各事業分野における営業活動の状況は次のとおりであります。売上高につきましては、セグメント間の取引を含んでおります。
売上高は前期比16.2%増の147,049百万円、営業利益は23.8%増の4,080百万円となりました。
電力・社会システム事業関連は、太陽光発電製品は減少しましたが、日系企業の海外生産拠点向け設備投資の回復などにより、前期比で増収となりました。
電鉄システム事業関連は、国内においては競争激化の傾向にあるものの、海外の大型電鉄プロジェクトの売上が堅調に推移し、前期比で増収となりました。
水・環境事業関連は、地方の財政難による予算の削減や人口減少等による需要縮小など、厳しい事業環境の中、提案活動強化による更新物件の受注回復により、前期比で増収となりました。
売上高は前期同水準の56,000百万円、営業利益は前期比77.8%増の4,384百万円となりました。
モータドライブ事業関連は、PHEV・EV向けモータ・インバータの堅調な推移により、前期比で増収となりました。
電子機器事業関連は、半導体製造装置市場の旺盛な成長を背景に、真空コンデンサ、パルス電源等を中心に堅調に推移し、前期比で増収となりました。
動計・搬送システム事業関連は、自動車メーカの試験設備向け投資の回復及び物流業界における投資拡大により受注は復調しつつありますが、昨年度の受注減の影響により、前期比で減収となりました。
ワンストップサービスの取組みと、民間工場・施設のウォークスルーによる診断・提案等を実施するとともに、それに対応できる人財育成及び研究開発を強化したことにより、売上高は前期比2.8%増の33,962百万円、営業利益は5.1%減の3,587百万円となりました。
業務・商業ビルThinkPark Tower(東京都品川区大崎)を中心とする保有不動産の賃貸事業を行っており、売上高は前期同水準の3,463百万円、営業利益は1,337百万円となりました。
電気化学計測機器や電気絶縁材料の製造・販売、従業員の福利厚生サービス、物品販売など、報告セグメントに含まれない事業については、売上高は前期比4.3%減の18,327百万円、営業利益は7.1%増の497百万円となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ事業 |
123,027 |
107.0 |
|
産業システム事業 |
50,174 |
98.9 |
|
保守・サービス事業 |
33,228 |
102.8 |
|
不動産事業 |
- |
- |
|
その他 |
24,721 |
181.0 |
|
合計 |
231,151 |
109.2 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.上記その他は、報告セグメントに属さない生産部門等であり、主に工事・購入品であります。
3.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
4.上記金額は、提出会社セグメント間の内部取引高が含まれており、外部売上に対応する金額ではありません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ事業 |
171,098 |
127.4 |
185,401 |
118.9 |
|
産業システム事業 |
54,314 |
120.7 |
20,236 |
114.3 |
|
保守・サービス事業 |
34,771 |
109.1 |
6,867 |
138.3 |
|
不動産事業 |
3,266 |
102.4 |
315 |
127.2 |
|
その他 |
10,116 |
103.8 |
1,645 |
120.0 |
|
合計 |
273,568 |
122.1 |
214,464 |
119.0 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ事業 |
144,136 |
116.8 |
|
産業システム事業 |
51,783 |
100.9 |
|
保守・サービス事業 |
32,869 |
102.7 |
|
不動産事業 |
3,199 |
100.4 |
|
その他 |
9,843 |
95.9 |
|
合計 |
241,832 |
109.9 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
(2)財政状態
当連結会計年度末(以下「当期末」)の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」)比16,810百万円(6.8%)増加し、264,457百万円となりました。
流動資産は売上債権の増加により、前期末比16,224百万円(11.8%)増加の153,803百万円となりました。
固定資産は、Prime Meiden Ltd.の連結に伴う機械装置及び運搬具の増加により、前期末比585百万円(0.5%)増加の110,653百万円となりました。
当期末の負債は、買掛金等の債務の増加等により前期末比9,894百万円(5.7%)増加して183,228百万円となりました。
当期末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により前期末比6,916百万円(9.3%)増加して81,229百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前期末の29.6%から30.3%となりました。
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」)は、前期末に比べ771百万円減少し、9,236百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17,975百万円(前期は11,840百万円の獲得)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益10,272百万円、減価償却費8,897百万円、仕入債務の増加額7,700百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額12,208百万円、法人税等の支払額2,473百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は7,582百万円(前期は12,031百万円の使用)となりました。
これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出7,082百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は11,230百万円(前期は3,767百万円の使用)となりました。
支出の主な内訳は、コマーシャル・ペーパーの償還による支出9,000百万円、長期借入金の返済による支出3,438百万円であり、収入の主な内訳は、社債の発行による収入5,000百万円であります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当連結会計年度における資金調達は、主として借入金及びコマーシャル・ペーパーをもって行いました。調達においては、長期・短期のバランスと安定性を考慮し、一部、社債を発行し、調達手段の多様化を図りました。このほか、資産圧縮等、資金効率の向上に努めました結果、借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債の残高は、前期比5,261百万円減の40,104百万円となりました。
当該事項はありません。
当社グループでは、社会インフラの未来を支えて持続的に成長する重電メーカとなるべく、製品競争力と、それらを支える基盤技術力の強化に取り組みました。
当連結会計年度の研究開発費は、連結売上高の3.9%にあたる9,402百万円でした。各事業分野別の研究開発費は、社会システム事業分野で3,185百万円、産業システム分野で2,671百万円、保守・サービス事業分野で336百万円、その他事業分野で35百万円でした。また、研究開発本部等で実施している全社共通の研究開発費は3,173百万円でした。
当連結会計年度の主な研究開発の取り組みは次のとおりです。
基盤技術開発につきましては、製品の品質と長期信頼性を向上するため、熱流体・音・振動などの解析技術や絶縁材料・金属材料などの材料技術の高度化、SiC等の新デバイス導入に関する評価・適用技術の開発に取り組みました。
製品開発につきましては、これまで培ってきた絶縁・材料・解析などの基盤技術を適用し、発電機器、変電機器、モータや、その応用システムを中心に様々な特長製品を開発しました。
発電機では、小型化、原価低減、70MVAまでの容量拡大を図った新型4極タービン発電機を開発しました。
開閉装置では、海外各国電力会社の仕様に適応し、小型化・原価低減・規格適合を実現した24kVガス絶縁開閉装置や、12kV気中絶縁開閉装置を開発しました。
EV用モータ・インバータでは、両者を一体型とすることで、更なる小型・軽量化、高効率を実現した機電一体型の駆動ユニットを開発しました。
電子機器製品では、真空コンデンサを高耐電圧化・高精度化し、ラインアップの拡充を図りました。パルス電源では、パルス幅変調技術を適用した、新たな半導体露光装置向け製品を開発しました。
IoT・AI関連製品につきましては、新しい価値を創造し、ビジネスモデルを変革するため、製品・サービスの拡充を図りました。
セキュリティ関連では、クラウドシステムの情報セキュリティ認証(ISO27001)及びクラウドアドオン認証(ISO27017)を取得しました。これにより、安全・安定したサービスを提供いたします。
メンテナンス分野では、回転機の機械系異常診断にて故障部位を特定する新技術を確立しました。これにより、故障の未然防止に加えて、現場設備の品質や安定運用を維持することが可能となりました。また、半導体製造装置向けに稼働データを収集し、AIによる予知保全を行うエッジコントローラを開発しました。