(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善等により緩やかな回復基調で推移しておりましたが、期の後半には中国をはじめとする新興国経済の減速に伴い、景気回復に停滞感がみられました。
このような状況のもと、当社グループでは、新エネルギー関連や一部電力会社による次世代配電網構築の動きが継続していることから、当連結会計年度の売上高は23,208百万円(前年同期比6.8%増)となりました。
損益面につきましては、売上高が好調を維持したことや、グループ全体で生産性向上に取り組んだ結果、営業利益は3,223百万円(同23.7%増)、経常利益は3,226百万円(同13.8%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は2,154百万円(同5.8%減)となりました。
なお、当社グループの事業は単一セグメントでありセグメント情報を記載していないため、製品区分別の売上状況を示すと以下のとおりであります。
「電子制御器」
電磁開閉器につきましては、円安の影響で空調業界を中心に海外向け需要が増加したことにより売上増となりました。
また、電力会社向け配電自動化用子局につきましても、新エネルギー関連の需要拡大を背景に、計測機能を付加した新製品が好調に推移したことから売上増となりました。
その結果、電子制御器全体の売上高は4,764百万円(同7.7%増)となりました。
「配電用自動開閉器」
主力の波及事故防止機器(通称SOG開閉器)につきましては、工場構内のリニューアル及び太陽光発電連系用における需要が継続しており売上増となりました。
また、電力会社向け配電用自動開閉器につきましても、更新需要の拡大や次世代配電網構築に資する新製品投入の効果があり売上増となりました。
その結果、配電用自動開閉器全体の売上高は12,092百万円(同2.8%増)となりました。
「配電盤及びシステム機器」
配電盤につきましては、化学プラント設備関係による受注の他に、高圧盤市場における地道な深耕開拓が奏功し売上増となりました。
水処理機器におきましても、畜産関係が好調に推移し売上増となりました。
また、システム機器につきましても、地場公共案件の受注が寄与し売上増となりました。
その結果、配電盤及びシステム機器全体の売上高は3,064百万円(同16.8%増)となりました。
「その他」
北米や欧州経済の回復を受け、産業機械や自動車業界が好調に推移したことにより、金属加工分野や樹脂成形部品等の売上高は3,285百万円(同12.7%増)となりました。
上記の金額は、消費税等抜きで表示しております。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ120百万円増加し、当連結会計年度末には5,116百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,470百万円(前年同期比45.1%減)となりました。これは主に法人税等の支払額等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は507百万円(同21.8%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は801百万円(同20.4%減)となりました。これは主に配当金の支払額による支出等によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
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製品区分別 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
電子制御器(千円) |
4,800,983 |
13.5 |
|
配電用自動開閉器(千円) |
12,036,738 |
4.9 |
|
配電盤及びシステム機器(千円) |
2,906,777 |
7.8 |
|
その他(千円) |
3,285,896 |
12.7 |
|
合計(千円) |
23,030,395 |
8.0 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度の受注状況を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
|
製品区分別 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子制御器 |
4,830,561 |
9.3 |
374,157 |
21.4 |
|
配電用自動開閉器 |
12,116,249 |
3.5 |
674,597 |
3.6 |
|
配電盤及びシステム機器 |
3,298,777 |
11.6 |
1,037,917 |
29.1 |
|
その他 |
3,285,031 |
12.4 |
77,589 |
△1.1 |
|
合計 |
23,530,619 |
7.0 |
2,164,261 |
17.5 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
|
製品区分別 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
電子制御器(千円) |
4,764,578 |
7.7 |
|
配電用自動開閉器(千円) |
12,092,834 |
2.8 |
|
配電盤及びシステム機器(千円) |
3,064,952 |
16.8 |
|
その他(千円) |
3,285,896 |
12.7 |
|
合計(千円) |
23,208,262 |
6.8 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
中部電力㈱ |
3,872,365 |
17.8 |
3,201,475 |
13.8 |
|
九州電力㈱ |
2,403,472 |
11.1 |
2,876,750 |
12.4 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の経済情勢としましては、中国をはじめとする新興国経済の減速や平成28年熊本地震の影響等により、先行き不透明感が増すことが予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループとしましては、「新製品・新分野へのあくなき挑戦」、「海外展開の加速」、「コア事業の再構築」、「新たなガバナンス体制の構築」の4点を重要課題として捉え、対処してまいります。
「新製品・新分野へのあくなき挑戦」につきましては、長い歴史のなかで培ってきた技術をベースに、新たな付加価値を持つ製品開発を推し進めてまいります。また、既存事業に捉われることなく、柔軟な発想で新分野への挑戦を続けてまいります。
「海外展開の加速」につきましては、中国子会社の効率化や、海外向け製品開発及び東南アジア地区を中心とした市場開拓の動きを加速してまいります。
「コア事業の再構築」につきましては、品質向上と徹底的な無駄廃除を継続し、市場競争力の強化に努めてまいります。併せて、開発から販売に至るプロセス全体の効率化を重視してまいります。
「新たなガバナンス体制の構築」につきましては、当連結会計年度に導入した監査等委員会設置会社及び執行役員制度の検証を行い、有効性を高めていくとともに、コーポレートガバナンス・コードにつきましても着実な対応を進めてまいります。
いずれの課題につきましても、グループ全体が一体感を持って取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)設備投資の実施について
設備投資は中期計画及び毎年の設備投資計画により計画的に実施しておりますが、業界の技術動向や業界の需給バランスの変化等により、大規模な更新を余儀なくされる可能性もあります。今後も計画的に機械設備の更新を実施していきますが、前述のように大規模な更新を余儀なくされた場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)特定販売先への依存について
当社グループの電力会社(全国)への売上高は高い比率を占めております。これは、当社グループが配電用自動開閉器及び配電システムの専門メーカーとして、長い歴史と高い技術力を持つためであります。今後、各電力会社において、当社グループの予想を超えた設備投資抑制が行われた場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)価格競争について
当社グループを取り巻く電材業界における価格競争は大変厳しいものとなっております。当社グループは高品質の配電用機器を送り出すリーディングメーカーであると考える一方で、当社グループに有利な価格決定をすることが困難な状況に置かれていることも否定できません。
このような状況の中、当社グループは種々のコスト削減を進め、価格低下に対応していく方針ですが、激化する価格競争の環境下では業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)価格引下げの要請について
当社はユーザーから継続的に価格引下げの要請を受けております。当社グループといたしましても顧客のニーズを満足するために種々のコスト削減を進め価格引下げに対応すべく努力を行なっておりますが、当社グループが取り得るコスト削減を超えた価格引下げ要請に応じた場合は当社グループの業績に影響を及ぼします。
(5)原材料の価格高騰について
当社グループは電磁開閉器や高圧開閉器の海外子会社での生産をはじめとして、開発部門における標準化の徹底、製造部門におけるTPS(戸上生産方式)の推進などによりコスト削減に努めておりますが、原材料価格の動向によりましては製造コストを押し上げ業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制について
当社グループの営業活動は租税、特許、労働、環境、為替その他の法的規制を受けております。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)クレームの危険性について
当社及び当社グループの一部はISO9001:2008を取得しており、徹底した品質管理のもとで各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥がなく、将来にクレームを発生させないという保証はありません。また、当社製品を構成する部品のうち社外から調達するものも多くあります。これらの品質確認につきましてはメーカーから提出される検査データをもとに抜き取り検査を行い、品質に問題がないことを確認しておりますが、もし、その中の一部に不良品が混入されていた場合誤って製品に組み込まれる可能性があります。その場合、市場に出荷された後、当該の製品が限定できなければ当該同一ロット分の回収を余儀なくされる可能性があります。なお、製造物責任賠償につきましては保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。大規模なクレームや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコスト発生や当社グループに対する評価に影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)海外拠点の治安悪化について
当社グループは生産、販売両面においてグローバル化を推進しておりますが、当該地域の治安が今後も安定的に保証されるとは言い切れません。当該地域の治安が著しく悪化した場合は生産コストの増加や売上機会の減少につながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)地震等の災害発生について
当社グループの主要生産拠点である佐賀県佐賀市は、比較的地震等の災害発生の少ない地域ではありますが皆無とは言い切れません。また、日本列島全体が地震多発地帯であることから、今後、大規模な地震等の災害が発生した場合、当社グループの生産施設等に重大な影響が及んだり、生産材の調達や物流ルートの確保に支障をきたすなど、一時的に商品の生産や販売が停止し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループが取り扱う商品群は大別すると、電子制御器、配電用自動開閉器、配電盤及びシステム機器、その他であり、それぞれについて以下のような取り組みを進めております。
(1)電子制御器
電磁開閉器を主とした制御機器については、多様化する市場ニーズに適応するため、環境配慮、国際市場ニーズへの対応及び低コスト化を意識した製品改良に取り組んでおります。
また、電磁開閉器の要素技術を用いて、新規分野の製品の研究、開発に取り組んでおります。
探査・測定機器については、現行の配線路探査測定器の探査技術を応用した製品の開発を行うと共に、さらに太陽光発電システムの故障診断機器をシリーズ化した製品の開発に取り組んでおります。
配電用遠方監視制御システム機器については、高精度計測機能を持った配電用遠方制御装置や光ファイバーによる高速・大容量情報通信を行う配電用遠方制御装置の高度化、また、新機能を追加したリプレース機器の開発に取り組んでおります。
(2)配電用自動開閉器
電力会社向け配電用自動開閉器につきましては、SF6ガスレス化を指向した地中線用開閉器の開発や配電電圧監視のニーズを反映した、高精度センサー内蔵の自動開閉器、省資源化、脱温暖化、安全性重視、低コスト化等の社会ニーズに対応した既存製品のモデルチェンジに取り組んでおります。
高圧需要家向け開閉器につきましては、コストダウン形高圧開閉器の開発、海外向け高圧開閉器及び制御器の開発、さらに高圧開閉器に適用する最適構造、最適素材の研究にも取り組んでおります。
(3)配電盤及びシステム機器
配電盤につきましては、顧客ニーズに対応した応用製品の実現化や、既存製品のコストダウンに取り組んでおります。
環境関連システム機器につきましては、省エネへの取り組みとしてLED照明の販売、熱回収システムのプラント設計、ファインバブルを使ったシステム製品の開発を進めております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は277百万円となっております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループは、偶発事象などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産、負債の帳簿価額及び収益、費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は16,712百万円となり、前連結会計年度末に比べ553百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が増加したことによるものであります。固定資産は4,324百万円となり、前連結会計年度末に比べ246百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が増加したことによるものであります。
この結果、総資産は21,037百万円となり、前連結会計年度末に比べ800百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は7,608百万円となり、前連結会計年度末に比べ515百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等が減少したことによるものであります。固定負債は2,679百万円となり、前連結会計年度末に比べ193百万円減少いたしました。これは主に退職給付に係る負債が減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は10,288百万円となり、前連結会計年度末に比べ709百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は10,748百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,509百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。
(4)経営成績の分析
(売上高)
新エネルギー関連や一部電力会社による次世代配電網構築の動きが継続していることから、当連結会計年度の売上高は23,208百万円となり、前連結会計年度に比べ1,482百万円増加いたしました。
製品区分別の売上状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載されているとおりであります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は3,223百万円となり、前連結会計年度に比べ617百万円増加いたしました。主な要因は売上総利益の増加(666百万円)によるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は3,226百万円となり、前連結会計年度に比べ391百万円増加いたしました。主な要因は営業利益の増加(617百万円)によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は2,154百万円となり、前連結会計年度に比べ133百万円減少いたしました。主な要因は法人税等合計の増加(294百万円)によるものであります。