第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などにより引き続き穏やかな回復基調が見られましたが、中国をはじめとする新興国経済の景気減速、英国のEU離脱問題及び米国新政権の政策運営動向を背景に、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

このような中、当連結会計年度の売上高は、313億1百万円(前期比3.3%減)となりました。

利益面におきましては、営業利益9億3千万円(前期比40.4%減)、経常利益11億8千万円(前期比32.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は13億7千6百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益は10億1千万円)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 [エレクトロニクス事業]

エレクトロニクス事業の売上高は前期比5.2%減の86億2千万円(総売上高の27.5%)となりました。

半導体製造装置向け高電圧電源および液晶製造装置向けの高電圧電源については、大型の設備投資需要があり伸長しましたが、スマートフォンなどの携帯端末向けの無線基地局用電源の投資については、首都圏エリアで一巡したことから減速し、更に一部の停電対策等の用途においても伸び悩み売上高は減少しました。

 

  [メカトロニクス事業]

メカトロニクス事業の売上高は前期比1.1%減の29億4千8百万円(総売上高の9.4%)となりました。
 MDB(Mobile Display Bonder)は大型案件により前期に比べ伸長したものの、光通信関連市場(接合)は中国における市場停滞の影響が大きく、売上を伸ばすことが出来ませんでした。

 

  [ケミトロニクス事業]

ケミトロニクス事業の売上高は前期比1.8%増の110億6百万円(総売上高の35.2%)となりました。

国内外の全子会社において、主力の自動車関連分野が堅調に推移しました。更なるグローバル展開を目指す中、国内サービス拠点の拡充、国内市場の深耕を行い、前期比微増となりました。

 

  [コンポーネント事業]

コンポーネント事業の売上高は前期比8.0%減の87億2千5百万円(総売上高の27.9%)となりました。

設備関連は半導体装置市場の活況、車載部品関係も市場の伸びを受け前期比大幅増となりました。また医療機器関連も海外への販路拡大もあり前期比増となりました。しかし、事務機器向けは数量増も為替の影響により微減、金融機器関連は依然中国市場低迷により大幅減、また太陽光発電関連も第3四半期より回復傾向ではありますが市場としては不透明であり、通期では大幅減となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は55億7千8百万円となり、前連結会計年度末より4億5千6百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって得られた資金は、12億円(前期は25億1千5百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は環境対策引当金の増加額15億3千8百万円、減価償却費12億2千6百万円、たな卸資産の減少額1億9千4百万円であり、主な減少要因は売上債権の増加額9億7千4百万円、固定資産解体費用引当金の減少額3億4百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって使用された資金は、12億6百万円(前期は37億7千4百万円の資金の使用)となりました。主な減少要因は有形固定資産の取得による支出8億3千2百万円、無形固定資産の取得による支出1億6千4百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって使用された資金は、1億9千1百万円(前期は9億5千7百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は長期借入れによる収入20億円であり、主な減少要因は長期借入金の返済による支出10億3千万円、短期借入金の減少額7億円、配当金の支払額2億3千3百万円及び非支配株主への配当金の支払額1億9千8百万円であります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

エレクトロニクス事業

8,770,346

90.6

メカトロニクス事業

2,924,192

103.6

ケミトロニクス事業

10,267,153

98.2

コンポーネント事業

6,119,204

90.9

合計

28,080,897

94.6

 (注)1.金額は販売価額によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含んでおりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

エレクトロニクス事業

9,318,353

107.7

1,969,579

154.8

メカトロニクス事業

1,003,963

21.3

292,578

13.1

ケミトロニクス事業

10,991,105

101.6

458,080

96.8

コンポーネント事業

8,763,817

95.6

1,229,928

103.2

合計

30,077,239

90.2

3,950,165

76.3

 (注)上記の金額には、消費税等は含んでおりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

エレクトロニクス事業

8,620,834

94.8

メカトロニクス事業

2,948,376

98.9

ケミトロニクス事業

11,006,447

101.8

コンポーネント事業

8,725,614

92.0

合計

31,301,272

96.7

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含んでおりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社は、「人類社会に役立つ存在感あふれる企業を目指す」ことを基本理念とし、「エレクトロニクス」「メカトロニクス」「ケミトロニクス」「コンポーネント」の独自技術の開発と四技術を融合した独創的な技術の開発を通じ

て顧客満足度の向上を追求しております。

また、顧客、取引先、株主、従業員、地域社会などすべてのステークホルダーの信頼と期待に応えて、企業価値の最大化とグローバル化を指向するとともに、マーケットインに徹して、市場の要請に応えた製品造りを目指しております。さらに、技術・品質の向上を狙いとした従業員の活力を引き出す事業活動を推進するとともに、事業部門間の

シナジー効果を最大限に発揮し、企業体質の強化・向上に努めております。

 

(2)経営戦略

当社グループは2016年4月1日開始年度から新たな3ヵ年中期経営計画を策定いたしました。その内容は次のとおり

であります。

『世界に通用する技術で未来を創出』“Our Technologies Realize Your Dreams”を掲げ、国内ビジネスの強化、

海外ビジネスの推進に努めてまいります。

その基本方針は以下のとおりであります。

お客様満足度を高める研究、開発、技術、購買、生産、販売力の強化

基幹技術、科学力の増強により、全階層によるトータルな製品開発力を強化し、お客様のニーズに的確に応えていきます。

国内外における新製品の上市及び新市場参入を推進していきます。

グローバル対応に向けたものづくり体制の更なる構造改革を進めます。

基盤となる社内グローバルインフラの強化

環境の変化に即応できるグローバル体制整備を進め、国内外の子会社、関連会社を含めたグループ力の強化を図ります。

世界で活躍する人財の育成

人財のグローバル化を推進し、グループ間の人財交流並びに人財登用も進め、グローバル要員の拡充を図ります。

オリジン電気グループによる共創

子会社、関連会社を含めたグループ全体の相乗効果を更に高めることで、業務効率化を図り、生産性向上や原価低減に努めます。

また、地球環境保全につきましても、地球環境問題に配慮した企業活動をより一層推進することにより、社会的責任を果たし、オリジン電気グループ行動憲章に則り、これらの活動を着実に実施してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、2016年4月からの3ヵ年における中期経営計画に掲げる重点事業戦略を中心に、業績目標の達成に向け注力してまいります。

 

(4)経営環境

今後の経営環境は、引き続き企業収益や雇用・所得環境の改善が見込まれ、穏やかな国内景気の回復が続くことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響により景気の先行きは不透明な状況が続くものと思われます。

事業セグメント毎の経営環境は以下のとおりです。

[エレクトロニクス事業]

 エレクトロニクス事業におきましては、低炭素化社会実現に向けた蓄電等のエネルギー分野での国内需要伸長や医療分野でのグローバル需要拡大が期待されますが、スマートフォンなどの携帯端末向けの無線基地局用電源の投資については首都圏エリアで一巡したことから減速の懸念があり先行きに不透明感が見られます。

[メカトロニクス事業]

 MDB(Mobile Display Bonder)事業におきましては、中国大手パネルメーカーの有機EL(OLED)に向けた前工程(パネル製造)への大型投資が進む中、後工程(貼合せ等)への積極的な投資は抑制されると懸念しており、先行きに不透明感が見られます。接合事業における光半導体関連市場は、通信インフラの更なる大容量・高速化が求められる中、設備投資は引続き伸張するものと思われます。大型溶接機事業においては自動車業界の省エネ技術をはじめとする技術革新が世界的に進む中、設備投資の需要は堅調に推移するものと思われます。真空ソルダー事業は、ハイブリッド車・電気自動車や鉄道インフラの拡充等によるパワーデバイスの需要の増加、またヘッドライトを中心とした車載照明のLED化が進み、需要が大きく伸びることが見込まれます。

[ケミトロニクス事業]

 国内におきましては、主力の自動車分野のマーケット規模は安定的に推移すると思われ、先端自動運転補助システム(ADAS)による新たな市場が期待されます。

海外におきましては、日系の塗料メーカー各社が競合する中、更にローカル塗料メーカーの台頭が懸念されます。

[コンポーネント事業]

 当社における事務・金融機器の主市場は中国でありますが、日系顧客においては「チャイナ+1」の志向が以前に増して強まり、ASEAN圏への生産シフトの加速が進んでおります。これらの顧客に対応するためにも、東南

アジアでの生産体制の拡充が急務となっております。

 設備関係は、ネットゲームや電子取引等によるフラッシュメモリーの増加やスマートフォンの市場拡大によりスパッタ装置を含む半導体関連装置の旺盛な投資需要が続くものと思われます。

 一方、車載や医療関係は、今後も安定的に推移すると思われます。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

新規市場の開拓・構築を進めることで安定した売上確保を図ると共にグループ全体で業績の回復と更なる成長に努めてまいります。

事業セグメント毎の具体的な施策は以下のとおりです。

[エレクトロニクス事業]

 通信用電源や高電圧電源での独自技術による高付加価値製品のタイムリーな開発・市場投入を図るとともに、国内市場の拡大が期待されるエネルギー分野や医療分野での営業展開で売上の拡大を目指します。また、生産管理システムの再構築により、子会社や関連会社の業務の効率化を図り、生産性向上、原価低減に努めます。

[メカトロニクス事業]

 MDB(Mobile Display Bonder)は中国市場でのオフライン装置の拡販による市場確保を進めてまいります。自動車部品用大型溶接機及び光半導体用溶接機は他社との差別化を図る中、伸長を進め、真空ソルダリングシステムはパワー半導体の他、LED、基板実装など幅広い市場拡大を図ります。

 また次の柱となるべく新規事業の構築を進めることで、安定した売上確保を図ると共に更なる成長とグローバル化を目指します。

[ケミトロニクス事業]

 国内では自動車分野でタイムリーな新製品の投入、販売体制の拡充で更なる拡販を目指します。機能性塗料の開発に注力し、新規市場・顧客の開拓を推進します。品質管理強化と原材料のコストダウン及び業務効率の改善よる原価低減を継続してまいります。

 海外では海外子会社(中国3拠点、東南アジア2拠点)の供給体制の最適化と品質管理強化を図ります。更なるグローバル展開を目指し、事業部と連携しながら自動車分野の拡大を目指します。

[コンポーネント事業]

ものづくり力の再構築を行い、新製品開発、新市場参入に注力すると共に、納期・品質・コスト等でスピード感を持った顧客対応を図ります。事務機器は、為替影響の最小化と新製品立ち上げに因る新規案件獲得で一層の向上を目指します。金融機器は、依然として中国関係は低迷も、顧客と共に新たな地域・市場への深耕を図ります。設備関係は、半導体装置関係が活況を呈しており、市場動向に対応が取れるよう生産対応を行います。車載関係は、前期までは堅調でしたが、将来の展開が課題であります。医療関係は、国内市場は堅調ですが、前期より開拓の海外市場へ一層の深耕を図ります。

 

(6)株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

1.会社の支配に関する基本方針

上場会社である当社の株式は、株式市場を通じて多数の株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模な買付等が為された場合においても、一概に否定するものではなく、最終的には株

主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。

しかしながら、このような当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的等からみて企業価値ひいては株主の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要する恐れのあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉が必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありませ

ん。

このような当社株式の大規模な買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。

したがいまして、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する恐れのある不適切な大規模な買付等またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配するものとしては不適切であると考えております。

 

2.会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組み

当社では、多くの投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みとして、以下の施策を実施しております。

これらの取組みは、上記1.の基本方針の実現に資するものと考えております。

(Ⅰ)当社経営理念

当社は、創業以来、時代の求める技術を独自に開発し「カスタム製品の開発」と「製品の多様化」を事業指針として事業領域の拡大を図ってまいりました。当社は現在、経営理念として、

人類社会に役立つ存在感あふれる企業を目指し、

・世界から情報が集まる「開かれた企業」となろう

・オンリーワン技術を磨く「独自性のある企業」となろう

・チャンスを与え失敗を乗り越え、任せることの出来る「自己実現の場である企業」となろう

を掲げ、コア技術の更なる強化、新技術、新市場へのチャレンジで価値創造・向上に努めております。

(Ⅱ)中期経営計画に基づく取組み

当社グループは2016年4月1日開始年度から新たな3ヵ年中期経営計画を策定いたしました。その内容は次の

とおりであります。

『世界に通用する技術で未来を創出』“Our Technologies Realize Your Dreams”を掲げ、国内ビジネスの強化、海外ビジネスの推進に努めてまいります。

その基本方針は以下のとおりであります。

お客様満足度を高める研究、開発、技術、購買、生産、販売力の強化

基幹技術、科学力の増強により、全階層によるトータルな製品開発力を強化し、お客様のニーズに的確に応えていきます。

国内外における新製品の上市及び新市場参入を推進していきます。

グローバル対応に向けたものづくり体制の更なる構造改革を進めます。

基盤となる社内グローバルインフラの強化

環境の変化に即応できるグローバル体制整備を進め、国内外の子会社、関連会社を含めたグループ力の強化を図ります。

世界で活躍する人財の育成

人財のグローバル化を推進し、グループ間の人財交流並びに人財登用も進め、グローバル要員の拡充を図ります。

オリジン電気グループによる共創

子会社、関連会社を含めたグループ全体の相乗効果を更に高めることで、業務効率化を図り、生産性向上や原価低減に努めます。

また、地球環境保全につきましても、地球環境問題に配慮した企業活動をより一層推進することにより、社会的責任を果たし、オリジン電気グループ行動憲章に則り、これらの活動を着実に実施してまいります。

(Ⅲ)コーポレート・ガバナンス(企業統治)強化等による企業価値向上への取組み

当社は、「公正かつ健全で透明性の高い企業経営を目指す」をコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方とし、変化の激しい市場において長期的に企業業績の成長を図り企業価値の最大化を追求するため、市場競争力の強化向上を目指しながら事業を迅速に運営し、グローバルに展開できる効率的なグループ体制の確立と公正かつ健全で透明性の高い経営の実現に向け、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めております。

当社は、これらの取組みとともに、コンプライアンスをはじめ内部統制の強化、地球環境への配慮を進める一方、事業におけるリスクの極小化や品質向上の徹底、海外市場の開拓や成長が見込まれる分野への経営資源の傾斜配分など、当社グループ全体の構造転換も一層進めることにより、さらに株主の皆様を始め顧客、取引先、従業員等ステークホルダーとの信頼関係をより強固なものにし、中長期に亘る企業価値ひいては株主共同の利益の確保および安定的な向上に注力してまいります。

当社は、取締役会の監査・監督機能のより一層の強化とガバナンスの更なる充実を図り、経営の公正性、透明性及び効率性を高めるため、平成28年6月開催の第115期定時株主総会において監査等委員会設置会社へ移行いたしました。これにより、取締役会は社外取締役3名を含む4名の監査等委員である取締役を新たに加えた構成となり、意思決定の迅速化及び監査等委員会による監査・監督機能のより一層の強化等が図れ、取締役会全体の実効性が高まっております。その他、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会、財務報

告に係る内部統制委員会を設置し、充実したコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。

3.会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止する取組み(以下、「本プラン」といいます。)の内容

(Ⅰ)本プランの目的

本プランは、上記1.に記載した会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務お

よび事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして導入しております。

当社取締役会は、当社株式に対して大規模な買付等が行われた場合に、株主の皆様が適切な判断をするために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが、企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、以下の内容の大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設定し、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模な買付行為が為された場合の対応方針を含めた買収防衛策として、本

プランとして継続しております。

(Ⅱ)本プランの対象となる当社株式の買付

本プランの対象となる当社株式の買付とは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」とい

い、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)とします。

注1:特定株主グループとは、

(ⅰ)当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)およびその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づく共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)または、

(ⅱ)当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者およびその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。以下同じとします。)を意味します。

注2:議決権割合とは、

(ⅰ)特定株主グループが、注1の(ⅰ)記載の場合は、当該保有者の株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。以下同じとします。)も加算するものとしま

す。)または、

(ⅱ)特定株主グループが、注1の(ⅱ)記載の場合は、当該大規模買付者および当該特別関係者の株券等保有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計をいいます。

  各議決権割合の算出に当たっては、総議決権の数(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)および発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半期報告書および自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるも

のとします。

注3:株券等とは、

   金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等または同法第27条の2第1項に規定する株券等のいずれかに該当するものを意味します。

(Ⅲ)独立委員会の設置

大規模買付ルールが遵守されたか否か、あるいは大規模買付ルールが遵守された場合でも、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうものであることを理由として対抗措置を講じるか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、本プランを適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性・合理性を担保するため、独立委員会規程に基づき、独立委員会を設置いたします。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行から独立している社外取締役(監査等委員であるものを含みます。)または

社外有識者(注4)のいずれかに該当する者の中から選任します。

当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から大規模買付行為について慎重に評価・検討の上で、当社取締役会に対し対抗措置を発動することができる状態にあるか否かについての勧告を行うものとします。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で対抗措置の発動について決定することと

します。独立委員会の勧告内容については、その概要を適宜公表することとします。

なお、独立委員会の判断が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するようになされることを確保するために、独立委員会は、必要に応じて当社の費用で、独立した第三者である外部専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)等の助言を得ることができるもの

とします。

注4:社外有識者とは、

   実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士、学識経験者またはこれに準じる者をいいます。

(Ⅳ)大規模買付ルールの概要

①大規模買付者による意向表明書の当社への事前提出

大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、大規模買付行為または大規模買付行為の提案に先立ち、まず、大規模買付ルールに従う旨の法的拘束力を有する誓約文言を含む以下の内容等を日本語

で記載した意向表明書を、当社の定める書式により当社取締役会に提出していただきます。

(a)大規模買付者の名称、住所

(b)設立準拠法

(c)代表者の氏名

(d)国内連絡先

(e)提案する大規模買付行為の概要

(f)本プランに定められた大規模買付ルールに従う旨の誓約

当社取締役会が、大規模買付者から意向表明書を受領した場合は、速やかにその旨および必要に応じ、

その内容について公表いたします。

②大規模買付者からの必要情報の提供

当社取締役会は、上記(Ⅳ)①(a)~(f)までの全てが記載された意向表明書を受領した日の翌日から起算して10営業日以内に、大規模買付者に対して大規模買付行為に関する情報(以下「必要情報」といいます。)について記載した書面(以下「必要情報リスト」といいます。)を交付し、大規模買付者に

は、必要情報リストの記載にしたがい、必要情報を当社取締役会に書面にて提出していただきます。

必要情報の一般的な項目は以下のとおりです。その具体的内容は、大規模買付者の属性および大規模買付行為の内容によって異なりますが、いずれの場合も株主の皆様のご判断および当社取締役会としての意

見形成のために必要かつ十分な範囲に限定するものとします。

(a)大規模買付者およびそのグループ(共同保有者、特別関係者および組合員(ファンドの場合)その他の構成員を含みます。)の詳細(名称、事業内容、経歴または沿革、資本構成、財務内容、当社

および当社グループ会社の事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)

(b)大規模買付行為の目的、方法および内容(大規模買付行為の対価の価額・種類、大規模買付行為の時期、関連する取引の仕組み、大規模買付行為の方法の適法性、大規模買付行為および関連する取

引の実現可能性等を含みます。)

(c)大規模買付行為の当社株式に係る買付対価の算定根拠(算定の前提となる事実、算定方法、算定に用いた数値情報および大規模買付行為にかかる一連の取引により生じることが予想されるシナジー

の内容を含みます。)

(d)大規模買付行為の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達

方法、関連する取引の内容を含みます。)

(e)大規模買付行為の完了後に想定している当社および当社グループ会社の役員候補(当社および当社グループ会社の事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)、当社および当社

グループ会社の経営方針、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産活用策等

(f)大規模買付行為の完了後における当社および当社グループ会社の顧客、取引先、従業員等のステー

クホルダーと当社および当社グループ会社との関係に関しての変更の有無およびその内容

当社取締役会は、大規模買付ルールの迅速な運用を図る観点から、必要に応じて、大規模買付者に対し情報提供の期限を設定することがあります。ただし、大規模買付者から合理的な理由に基づく延長要請が

あった場合は、その期限を延長することができるものとします。

なお、上記に基づき、当初提出された必要情報について当社取締役会が精査した結果、当該必要情報が大規模買付行為を評価・検討するための情報として必要十分でないと考えられる場合には、当社取締役会は、適宜合理的な期限(最初に必要情報を受領した日から起算して60日を上限とします。)を設けた上

で、大規模買付者に対して必要情報が揃うまで追加的に情報提供を求めることがあります。

当社取締役会は、大規模買付行為を評価・検討するために必要十分な必要情報の全てが大規模買付者から提出されたと判断した場合には、その旨の通知を大規模買付者に発送するとともに、その旨を公表いたします。

また、当社取締役会が必要情報の追加的な提供を要請したにもかかわらず、大規模買付者から当該情報の一部について提供が難しい旨の合理的な説明がある場合には、当社取締役会が求める必要情報が全て揃わなくても、大規模買付者との情報提供に係る交渉等を終了し、後記③の取締役会による評価・検討を開始する場合があります。

当社取締役会に提供された必要情報は、独立委員会に提出するとともに、株主の皆様の判断のために必要であると認められる場合には、当社取締役会が適切と判断する時点で、その全部または一部を公表いたします。

 

③当社取締役会による必要情報の評価・検討等

当社取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が当社取締役会に対し必要情報の提供を完了した後、対価を現金(円価)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合は最長60日間またはその他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見

形成、代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。

取締役会評価期間中、当社取締役会は、必要に応じて独立委員会とは別の独立した第三者である外部専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)等の助言を受けつつ、提供された必要情報を十分に評価・検討し、独立委員会からの勧告を最大限尊重した上で、当社取締役会として意見を慎重にとりまとめ、公表いたします。また、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会として株主の皆様へ代替案を提示

することもあります。

(Ⅴ)大規模買付行為が実施された場合の対応方針

①大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律

および当社定款が認める対抗措置を講じることにより大規模買付行為に対抗する場合があります。

なお、大規模買付ルールを遵守したか否かを判断するにあたっては、大規模買付者側の事情をも合理的な範囲で十分勘案し、少なくとも必要情報の一部が提出されないことのみをもって大規模買付ルールを遵

守しないと認定することはしないものとします。

②大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見の表明や、代替案を提示することにより、株主の皆様を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。大規模買付者の買付提案に応じるか否かは、株主の皆様において、当該買付提案および当社が提示する当該買付提案に対

する意見、代替案等をご考慮の上、ご判断いただくことになります。

ただし、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が、例えば以下の(a)から(h)のいずれかに該当し、結果として当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと当社取締役会が判断する場合には、例外的に当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として必要かつ相当な範囲で、上記①で述

べた対抗措置の発動を決定することができるものとします。

(a)真に当社の経営に参画する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で当社の関係者に引き取らせる目的で当社株式の買収を行っていると判断される場合(いわゆるグリーンメーラー

である場合)

(b)当社の経営を一時的に支配して当社又は当社グループ会社の事業経営に必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先や顧客等を大規模買付者やそのグループ会社等に移譲させるなど、

いわゆる焦土化経営を行う目的で当社株式の買収を行っていると判断される場合

(c)当社の経営を支配した後に、当社又は当社グループ会社の資産を大規模買付者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で当社株式の買収を行っていると判断される場合

(d)当社の経営を一時的に支配して当社又は当社グループ会社の事業に当面関係していない不動産、有価証券など高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるかあるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って当社株式の高値売り抜けをする目的で当社株式

の買収を行っていると判断される場合

(e)大規模買付者の提案する当社株式の買付方法が、いわゆる強圧的二段階買収(最初の買付で当社株式の全部の買付を勧誘することなく、二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等による株式の買付を行うことをいいます。)など、株主の皆様のご判断の機会または自由を制約し、事実上、株主の皆様に当社株式の売却を強要するおそれがあると判断される場

(f)大規模買付者の提案する当社株式の買付条件(買付対価の種類および金額、当該金額の算定根拠、その他の条件の具体的内容、違法性の有無、実現可能性等を含むがこれに限りません。)が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に照らして著しく不十分または不適切であると判断される場合

(g)大規模買付者による買付後の当社の経営方針等が不十分または不適切であるため、当社又は当社グループ会社の事業の成長性・安定性が阻害され、企業価値ひいては株主共同の利益に重大な支障を

きたすおそれがあると判断される場合

(h)大規模買付者による支配権獲得により、当社はもとより、当社グループ会社の持続的な企業価値増大の実現のため必要不可欠な、顧客、取引先、従業員、地域関係者その他の利害関係者との関係を破壊する等によって、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合

③取締役会の決議、および株主総会の開催

当社取締役会は、上記①または②において対抗措置の発動の是非について判断を行う場合は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、対抗措置の必要性、相当性等を十分検討したうえで対抗措置発動または不発動等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。

具体的にいかなる手段を講じるかについては、その時点で当社取締役会が最も適切と判断したものを選択することとします。当社取締役会が具体的対抗措置の一つとして、例えば実際に新株予約権の無償割当てを行う場合には、議決権割合が一定割合以上の特定株主グループに属さないことを新株予約権の行使条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した条件を設けることがあります。ただし、当社は、この場合において、大規模買付者が有する新株予約権の取得の対価として金銭を交付することを想定しておりません。

また、当社取締役会は、独立委員会が対抗措置の発動について勧告を行い発動の決議について株主総会の開催を要請する場合には、株主の皆様に本プランによる対抗措置を発動することの可否を十分にご検討いただくための期間(以下「株主検討期間」といいます。)として最長60日間の期間を設定し、当該株主検討期間中に当社株主総会を開催することがあります。

当社取締役会において、株主総会の開催および基準日の決定を決議した場合は、取締役会評価期間はその日をもって終了し、ただちに、株主検討期間へ移行することとします。

当該株主総会の開催に際しては、当社取締役会は、大規模買付者が提供した必要情報、必要情報に対する当社取締役会の意見、当社取締役会の代替案その他当社取締役会が適切と判断する事項を記載した書面を、株主の皆様に対し、株主総会招集通知とともに送付し、適時・適切にその旨を開示します。

株主総会において対抗措置の発動または不発動について決議された場合、当社取締役会は、当該株主総会の決議に従うものとします。当該株主総会が対抗措置を発動することを否決する決議をした場合には、当社取締役会は対抗措置を発動いたしません。

また、当該株主総会の終結をもって株主検討期間は終了することとし、当該株主総会の結果は、決議後適時・適切に開示いたします。

④大規模買付行為待機期間

株主検討期間を設けない場合は、上記3.(Ⅳ)①「大規模買付者による意向表明書の当社への事前提出」に記載の意向表明書が当社取締役会に提出された日から取締役会評価期間終了までの期間(株主検討期間を設ける場合には取締役会評価期間と株主検討期間のあわせた期間終了までの期間)を大規模買付行為待機期間とします。そして大規模買付行為待機期間においては、大規模買付行為は実施できないものとします。

したがいまして、大規模買付行為は、大規模買付行為待機期間の経過後にのみ開始できるものとしま

す。

⑤対抗措置発動の停止等について

上記③において、当社取締役会または株主総会において、具体的な対抗措置を講じることを決議した後、当該大規模買付者が大規模買付行為の撤回または変更を行った場合など、対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、独立委員会の意見または勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の

発動の停止等を行うことがあります。

例えば、対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合、当社取締役会において、無償割当てが決議され、または無償割当てが行われた後においても、大規模買付者が大規模買付行為の撤回または変更を行うなど対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、新株予約権の効力発生日の前日までの間は、新株予約権無償割当ての中止、または新株予約権無償割当て後においては、行使期間開始日の前日までの間は、当社による新株予約権の無償取得(当社が新株予約権を無償で取得することにより、株主の皆様の新株予約権は消滅します。)の方法により対抗措置の発動の停止を行うことができるものとします。

このような対抗措置の発動の停止等を行う場合は、法令および当社が上場する金融商品取引所の上場規則等にしたがい、当該決定について適時・適切に開示します。

(Ⅵ)本プランによる株主の皆様に与える影響等

①大規模買付ルールが株主の皆様に与える影響等

大規模買付ルールは、株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かをご判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としています。これにより株主の皆様は、十分な情報および提案のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切なご判断をすることが可能となり、そのことが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の保護につながるものと考えます。したがいまして、大規模買付ルールの設定は、株主の皆様が適切なご判断を行う上での前提となるものであり、株主の皆様の利益に資するものであると考えて

おります。

なお、上記(Ⅴ)において述べたとおり、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守するか否か等により大規模買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主の皆様におかれましては、大規模買付者

の動向にご注意ください。

②対抗措置発動時に株主の皆様に与える影響

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合または大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律および当社定款により認められている対抗措置を講じることがありますが、当該対抗措置の仕組み上、株主の皆様(大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者および会社に回復し難い損害をもたらすなど当社株主全体の利益を損なうと認められるような大規模買付行為を行う大規模買付者を除きます。)が法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。

当社取締役会が具体的対抗措置を講じることを決定した場合には、法令および当社が上場する金融商品取引所規則等に従って適時・適切に開示を行います。

対抗措置の一つとして、例えば新株予約権の無償割当てを実施する場合には、株主の皆様は引受けの申込みを要することなく新株予約権の割当てを受け、また当社が新株予約権の取得の手続きをとることにより、新株予約権の行使価額相当の金銭を払い込むことなく当社による新株予約権の取得の対価として当社株式を受領することになるため、申込みや払込み等の手続は必要となりません。ただし、この場合当社は、新株予約権の割当てを受ける株主の皆様に対し、別途ご自身が大規模買付者等でないこと等を誓約す

る当社所定の書式による書面のご提出を求めることがあります。

なお、当社は、新株予約権の割当期日や新株予約権の効力発生後においても、例えば、大規模買付者が大規模買付行為を撤回した等の事情により、新株予約権の行使期間開始日の前日までに、新株予約権の割当てを中止し、または当社が新株予約権に当社株式を交付することなく無償にて新株予約権を取得することがあります。これらの場合には、当該新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後(権利落ち日以降)に1株当たりの株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売却等を行った株主または投資家の皆様は、株価の変動により相応の損害を被る可能性があります。

(Ⅶ)本プランの適用開始、有効期限、継続および廃止

本プランの有効期限は平成32年6月30日までに開催予定の当社第119期定時株主総会終結の時までとしま

す。

ただし、本プランは、当社株主総会において継続が承認され発効した後であっても、①当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、②当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。

また、本プランの有効期間中であっても、当社取締役会は、企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から随時見直しを行い、株主総会の承認を得て本プランの変更を行うことがあります。このように、当社取締役会において本プランについて継続、変更、廃止等の決定を行った場合には、その内容を速やかに公表しま

す。

なお、当社取締役会は、本プランの有効期間中であっても、本プランに関する法令、当社が上場する金融商品取引所規則等の新設または改廃が行われ、かかる新設または改廃を反映するのが適切である場合、誤字脱字等の理由により字句の修正を行うのが適切である場合等、株主の皆様に不利益を与えない場合には、必要に応じて独立委員会の賛同を得た上で、本プランを修正または変更する場合があります。

 

4.本プランの合理性について(本プランが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて)

当社では、本プランの設計に際して、以下の諸点を考慮することにより、本プランが上記1.の会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えております。

(Ⅰ)買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原

則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。

また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」および東京証券取引所が平成27年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5いわゆる買収防衛策」の内容も踏まえたものとなっております。

(Ⅱ)株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること

本プランは、上記3.(Ⅰ)「本プランの目的」に記載のとおり、当社株式に対する大規模買付行為等がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、または株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続さ

れるものです。

(Ⅲ)株主意思を反映するものであること

本プラン継続後、有効期間中であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主の皆様のご意向が反映されます。

(Ⅳ)独立性の高い社外者の判断の重視

本プランにおける対抗措置の発動は、上記3.(Ⅴ)「大規模買付行為が実施された場合の対応方針」に記載のとおり、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう、本プラン

の透明な運用を担保するための手続きも確保されております。

(Ⅴ)デッドハンド型およびスローハンド型買収防衛策ではないこと

本プランは、当社の株主総会において選任された取締役により構成される取締役会によって廃止することが可能です。したがいまして、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は取締役(監査等委員であるものを除きます。)の任期を1年としており、監査等委員である取締役についても期差任期制を採用していないため、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではございません。なお、当社では取締役解任決議要件につきましても、

特別決議を要件とするような決議要件の加重をしておりません。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

  (1)海外での事業展開について

    当社グループの海外事業展開は、台湾などでの支店設立から中国での現地法人設立などアジア地域に重点を置いております。これらの海外市場においては、以下に掲げるリスクが常に内在しており、事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。

      ① 予期しない法律・規制の変更
   ②  政治・経済における不利な政策
   ③ テロ・戦争等の地政学的リスク
   ④ 急激な為替の変動等による世界経済の混乱

 (2)技術革新による影響について

    当社グループの事業分野においては、技術革新が急速に進んでおり、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品をタイムリーに開発できない場合には、将来の成長及び収益を低下させ、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 (3)需要変動による影響について

    当社グループでは受注生産製品と量産製品の双方を有し、エレクトロニクス・メカトロニクス・ケミトロニクス・コンポーネントとも事業分野が多岐に亘り、多様性を生かした事業展開を行っておりますが、メカトロニクスの製造装置関連については、特に需要動向の変動が激しく、当社グループの業績に影響を及ぼします。

 (4)法務に関する事項

    当社グループの事業活動に関連して、製造物責任や知的財産権の保護と利用など法的手続きの対象となる要因が含まれております。

 (5)有利子負債について

    有利子負債の残高は、事業の変化により資金需要が大きく変動いたします。有利子負債の水準が高い時に、支払金利が上昇した場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの借入金には財務制限条項が付されております。

 

5【経営上の重要な契約等】

一般定期借地権設定契約

 当連結会計年度において、旧本社工場跡地の有効活用を図るため、一般定期借地権設定契約を締結いたしました。契約の内容は次のとおりであります。

 

契約締結日

平成28年10月21日

借地期間

平成32年1月1日から平成104年4月28日(予定)

所在地

東京都豊島区高田一丁目

土地面積

9,906.60㎡

(注)契約先(借地権者)につきましては、契約先との取り決めにより公表を控えさせていただきます。

なお、契約先と当社との間には、資本関係、人的関係、取引関係、関連当事者としての特記すべき事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、主として提出会社が行っております。

当連結会計年度の研究開発活動は、下記のとおりであります。

 当社における研究開発は、基本的技術あるいは共通的な技術を研究開発本部で、事業展開に直結する新製品、新商品の開発を各事業部門の開発グループが担当して活発に行っております。

 技術分野としては、電源を主とするエレクトロニクス技術、システム化を指向するメカトロニクス技術、高機能・高性能のプラスチック用塗料を主とするケミトロニクス技術、そして精密機器および電力用半導体部品を中心とするコンポーネント技術の4分野にまたがっております。それぞれの技術分野でより高度な技術の開発を目指すとともに4分野の技術を融合することにより独自性のある技術の確立を目指して積極的に技術開発に取り組んでおります。

 当連結会計年度は研究開発費16億3千8百万円を投入し、主な成果は次のとおりであります

 

(1)エレクトロニクス事業

1)小容量5kWHVDCユニットを開発しました。

2)2kWモノタンクを開発しました。

3)50kWX線ジェネレータシステムを開発しました。

当事業に係る研究開発費は4億3千3百万円であります。

 

(2)メカトロニクス事業

1)小型ディスプレイ用面塗布・真空貼合装置「NR6T」を製品化しました。

2)大型溶接機構築にあたり、小型電源及び大口径エアーシリンダを開発しました。

3)ギ酸還元と圧縮法による高品位なはんだ付けが可能な真空ソルダリングシステムのベーシックモデル「VS1」

を製品化しました。

4)高背/大面積ワークの量産に対応する真空ソルダリングシステム「MP2」を製品化しました。

当事業に係る研究開発費は4億4千万円であります。

 

(3)ケミトロニクス事業

1)スマートフォン向けにディップ塗装が可能なUV硬化型塗料を開発しました。

2)自動車内装向けに耐薬品性に優れた触感塗料を製品化しました。

3)自動車内装向けに特定VOCを含まないめっき用塗料「エコネットZ」を製品化しました。

当事業に係る研究開発費は1億7千2百万円であります。

 

(4)コンポーネント事業

1)OA機器向けに切り替えにより空転、伝達可能な新クラッチ機構として「SPクラッチ」を製品化しました。

2)産業機器向けにSiC MOSFETを搭載したパワーモジュールを開発しました。

当事業に係る研究開発費は3億5千9百万円であります。

 

(5)全社共通

  研究開発本部で行なっている基礎研究および応用技術開発等、各セグメントに配賦できない研究開発費は2億3千2百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、過去の実績、法令や会計制度等の変更など様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行っております。実際の結果は、見積り特有の不確定要素が内在するため、これらの見積りと異なる場合があります

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などにより引き続き穏やかな回復基調が見られましたが、中国をはじめとする新興国経済の景気減速、英国のEU離脱問題及び米国新政権の政策運営動向を背景に、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

このような中、当連結会計年度の売上高は、313億1百万円(前期比3.3%減)となりました。

利益面におきましては、営業利益9億3千万円(前期比40.4%減)、経常利益11億8千万円(前期比32.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は13億7千6百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益は10億1千万円)となりました。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因と今後の見通し

当社グループは、エレクトロニクス、メカトロニクス、ケミトロニクス、コンポーネントの4事業を有しておりますが、その各市場において、世界経済の動向に伴う需要の増減や、為替変動、価格競争の激化などにより影響を受け、特にメカトロニクス事業の製造装置関連については需要変動の動向が激しく、業績に影響を及ぼす可能性があります。

次期の見通しにつきましては、引き続き企業収益や雇用・所得環境の改善が見込まれ、穏やかな国内景気の回復が続くことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響により景気の先行きは不透明な状況が続くものと思われます。

2016年4月1日を開始年度とする3ヵ年中期経営計画を実行し、業績目標の達成に向け注力してまいります。

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて得られた資金は、12億円(前期は25億1千5百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は環境対策引当金の増加額15億3千8百万円、減価償却費12億2千6百万円、たな卸資産の減少額1億9千4百万円であり、主な減少要因は売上債権の増加額9億7千4百万円、固定資産解体費用引当金の減少額3億4百万円であります。投資活動によるキャッシュ・フローで使用された資金は、12億6百万円(前期は37億7千4百万円の資金の使用)となりました。主な減少要因は有形固定資産の取得による支出8億3千2百万円、無形固定資産の取得による支出1億6千4百万円であります。財務活動によるキャッシュ・フローで使用された資金は、1億9千1百万円(前期は9億5千7百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は長期借入れによる収入20億円であり、主な減少要因は長期借入金の返済による支出10億3千万円、短期借入金の減少額7億円、配当金の支払額2億3千3百万円及び非支配株主への配当金の支払額1億9千8百万円であります。
以上により、当連結会計年度末における資金は55億7千8百万円となり、前連結会計年度末より4億5千6百万円減少いたしました。

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めており、「人類社会に役立つ存在感あふれる企業を目指す」ことを基本理念として顧客満足度の向上を追求しております。

市場の要請に応えた製品造りを目指し、企業価値最大化とグローバル化を推進するとともに、企業体質の強化・向上に努めてまいります。