第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度におけるわが国経済は、企業の業況感は良好な水準を維持し基調としては緩やかな回復基調が継続しております。しかしながら中国をはじめとする新興国経済等の景気の減速など先行きは不透明な状況となっております。

 当業界におきましては、設備投資は緩やかな増加基調で推移しているものの、公共事業は減少傾向にあり、企業間の受注・価格競争は依然厳しい状況が続いております。

 このような厳しい状況下で、当社は全社員一丸となり、顧客満足を最優先に全力を傾注し営業活動を展開いたしました。これにより売上高は20,597百万円(前期比6.7%増)となりました。

 利益につきましては、納期集中に伴った外注費増などの要因により製造原価が増加し、営業利益は2,452百万円(前期比6.5%減)となりました。一方で営業外費用が減少したことで経常利益は2,445百万円(前期比2.6%増)、当期純利益については、1,719百万円(前期比18.7%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、営業活動によるキャッシュフローで1,127百万円の資金の増加があったものの、投資活動によるキャッシュフローで894百万円の資金の減少及び財務活動によるキャッシュフローで281百万円の資金の減少となりました。この結果、前事業年度末比48百万円(0.8%)減少し、資金の期末残高は5,999百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度における営業活動による資金の増加は1,127百万円となりました(前期は1,968百万円の増加)。これは法人税等の支払額1,195百万円など資金の減少があったものの、税引前当期純利益の計上2,434百万円など資金の増加があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度における投資活動による資金の減少は894百万円となりました(前期は94百万円の減少)。これは山形工場における塗装設備の更新など有形固定資産の取得による支出882百万円などの資金の減少があったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度における財務活動による資金の減少は281百万円となりました(前期は164百万円の減少)。これは長期借入れによる収入250百万円の資金の増加があったものの、長期借入金の返済による支出220百万円及び配当金の支払額223百万円など資金の減少があったことによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当事業年度における生産実績は次のとおりであります。

区分

生産高(千円)

前期比(%)

配電制御設備

20,764,515

108.7

20,764,515

108.7

 (注) 表示金額は、販売価格によっており、消費税等は含んでおりません。

(2)受注状況

当事業年度における受注状況は次のとおりであります。

区分

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

配電制御設備

20,350,318

85.5

14,983,291

98.4

20,350,318

85.5

14,983,291

98.4

 (注) 表示金額には、消費税等は含んでおりません。

(3)販売実績

当事業年度における販売実績は次のとおりであります。

区分

販売高(千円)

前期比(%)

配電制御設備

20,597,351

106.7

20,597,351

106.7

 (注)1.表示金額には、消費税等は含んでおりません。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

販売先

金額(千円)

割合(%)

販売先

金額(千円)

割合(%)

 ㈱きんでん

3,099,130

16.1

 ㈱きんでん

3,752,957

18.2

 ㈱関電工

2,005,850

10.4

 ㈱関電工

2,283,446

11.0

 

3【対処すべき課題】

 当社が認識している対処すべき事業上及び財務上の課題は、次のとおりです。

①更なる品質の向上について

 当社は永年積み重ねてきた生産方式に日々改善を加えてまいりました。改善活動は徹底した生産拠点の効率性を追求し、製品品質の向上とリードタイムの短縮、コスト削減を目指すものであります。また、当社は山形、九州の両工場でISO9001を取得し品質管理を徹底しております。今後当社がカスタム型配電制御設備大手専業メーカーとしての地位を維持するためには、何より製品品質の維持・向上が必要であり、ひいてはそれを支える生産技術の向上が不可欠であります。今後は従前の改善活動を更に強化したうえで、生産技術の向上に努める所存であります。

②リニューアル事業への取組みについて

 当社が取り組む配電制御設備市場にはビルの新築時のものと、配電制御設備のみの入替え、改良によるものがあります。後者による市場(以下「リニューアル市場」という。)では、現存の設備を納入した業者に再発注される場合が多く、長期に渡ってカスタム型配電制御設備大手専業メーカーであった当社が受注を獲得し易い市場であると同時に、顧客と長期的な関係を築くことにより継続的な収益に繋がる可能性もあります。
 当社は従来よりリニューアル市場に特に着目し、平成14年度よりリニューアル向け売上を数値目標化し、当市場での当社のプレゼンス向上に努めてまいりました。
 今後も同市場向けの売上高比率を40%超へ向上させ、収益の向上及び安定化を図る所存であります。

③生産コストの低減

 当社は改善活動の積み重ねにより、継続的に生産コストの低減を行ってまいりました。今後もプロジェクトチームを編成して一層の固定費削減と設計段階からモジュール化・標準化に取組み製造コストの削減、生産性の向上を行い、更なるコストの低減に努めてまいります。

④リードタイムの短縮について

 当社は前述の改善活動の積み重ねにより日々リードタイム短縮に取組んでおります。配電制御設備は通常建設工事日程に深く組み込まれており、納期遅れは大きな問題となるため、リードタイムの短縮は生産コストの低減のみならず納期遅れによるクレームを未然に防ぐ他、競合他社との差別化に繋がります。当社はリードタイムの維持、更なる短縮を行うことにより、他社との違いを鮮明に打ち出し、更なる競争力の強化を行う所存であります。

⑤環境への対応

 当社は従来より環境への配慮を重要課題ととらえ、山形工場で平成10年にISO14001を取得し、環境重視・省エネルギー製品の拡充を行っております。また、環境会計を平成12年より導入し、エネルギー等の数値管理を行い、省エネルギーとリサイクル等の事業活動をより強化してまいりました。昨今の企業にCSR(企業の社会的責任)に配慮した企業運営への要求が強まる傾向に対応して、当社は環境への配慮を意識した企業運営を一層推進していく所存であります。

⑥与信管理体制の強化

 昨今の経済環境における企業の倒産件数は減少傾向で推移しておりますが、世界経済を巡る不確実性は大きく景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。このような状況下において当社は、営業部門において得意先別与信限度管理と売掛金の回収の強化を図り、経理部門においては債権管理を徹底することにより、貸倒れの発生を防ぐ所存であります。

⑦ 当事業年度末の自己株式の残高は1,861百万円(988,515株)であり、発行済株式総数の23.58%を所有しております。当該自己株式は、資本政策の柔軟性・機動性を確保するため取得しておりますが、自己株式の処分につきましては今後の対処すべき課題の一つと認識しております。

 

⑧ 当社は、平成26年12月に当社元従業員による不正行為が判明したことに対して、内部調査委員会及び第三者委員会を設置いたしました。これにより当該不正に関する事実関係・原因究明を調査し、その提言を受け、再発防止策を講じております。当該不正行為を未然に防ぐことが出来なかったことを厳粛に受け止め、全社をあげてコンプライアンス意識を高めるとともに再発防止策を継続して実行していく所存であります。

4【事業等のリスク】

 以下において、当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、平成28年3月31日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

①当社の事業内容と特徴について

 当社は、ビルならびに工場、産業施設、大型マンション向けの高低圧配電盤、自動制御盤、分電盤などの配電制御設備をカスタムメイドで製作(顧客が指定する製品仕様に従い、一品毎に製作)する大手専業メーカーで、昭和15年の設立以来長い歴史を有しております。

(イ)当社事業の属する市場の特徴と動向について

 当社の製品は、日本国内の大型・中型オフィスビル、病院、学校、工場、大型マンション等に設置されており、機能により高低圧配電盤、自動制御盤、分電盤等に区分されますが、多くの場合、それら一式を配電制御設備として受注しております。製品は重量物であり、かつ容積が嵩むこと、更にカスタムメイドの場合は納期が建築物の建築工程に深く組み込まれていること、受注から製造までの間に顧客から仕様変更を要求されることが多いこと等の特性により、国内の建築物向けとして、海外での生産には不向きな製品であり、輸出にも不向きな製品です。当社が製品を納入する施設は大型マンションを除いて多くが非居住用施設であり、当社の製品への需要はこれら施設への建築投資時に発生することから、当社は国内の民間非住宅建築投資の動向による影響を強く受けると言えます。
 民間非住宅建築投資は近時、増加傾向が見受けられるものの(出典 国土交通白書)、平成9年以降長期間に渡り減少を続けていた経緯もあり、今後民間非住宅建築投資が悪化し、当社製品への需要が減少した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ロ)配電制御設備事業の競争状況について

 当社が事業を展開する配電制御設備の市場の特徴は、国内の民間非住宅建築投資の動向による影響を強く受けやすい点、新技術・新製品の開発・導入が頻繁になされることなく、従来の製品や技術が長く利用されるという点、製品の性能面での差別化が難しくそのため価格競争に陥りがちであるという点、及び製品の納期が建築物の建築工程に深く組み込まれ、受注から製造までの間に顧客から仕様変更を要求されることが多いという点があげられます。したがって、当社の将来における競争力は、以下のような点に依拠していると当社は考えます。

(a)顧客ニーズにきめ細やかに対応したプレサービス、アフターサービス

(b)建設不況に伴う製品の価格下落に対応できる生産技術の向上や管理費の効率化等によるコスト削減

(c)顧客からの仕様変更に常に対応し、建築工程に組み込まれる製品を納期に確実に納入することができるという顧客の信用の維持

(d)製品の性質上長期間となりやすい受注から製品納入までの期間に耐えうる財務面での信用力

 これらの課題に対して当社は継続的な生産効率の改善や、リードタイムの短縮、営業体制の強化等の対策を行っておりますが、一方でコスト削減等には限界があり、製品の価格下落に対応できるようなコストの削減を行うことができない可能性があります。また、顧客からの仕様変更の内容や程度によっては、十分それに対応することができず、その結果、当社は顧客からの信用を維持できない可能性もあります。かかる場合、当社は競争力を維持できず、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ハ)四半期業績について

 四半期ごとに当社の業績を見た場合、その時期に検収される案件の金額、利益率により、売上高、利益ともに変動するため、ある四半期の業績は必ずしも他の四半期の業績や年次の業績を示唆するものではないことにご注意ください。

(ニ)特定顧客への売上依存度について

 平成28年3月期における当社売上高のうち㈱きんでん、㈱関電工に対する売上高の構成比はそれぞれ18.2%、11.0%となっております。各社とは、納入数量、価格等に関する長期納入契約は締結しておりません。
 当社は今後共、各社と良好かつ緊密な関係を維持・拡大する方針ですが、各社の事業方針、営業施策により当社との取引関係を維持できない場合、あるいは当社との取引が相当程度減少した場合、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。

 

(ホ)特定の仕入先からの仕入依存度及び特定メーカーへの依存度について

 平成28年3月期における当社の原材料仕入高のうち三菱商事㈱からの仕入高は16.2%となっております。これは、配電制御設備の主要部品である電気機器類のうち当社が最も多く使用している三菱電機㈱製品について、当社は原則として三菱商事㈱から購入していることによるものです。
 当社が三菱電機㈱製品を最も多く使用しているのは、品揃え、コスト、利便性等を考慮してのことです。当社といたしましては、今後とも三菱商事㈱との良好な関係を維持していく方針ですが、万が一、同社からの購入が困難な状況に陥った場合、三菱電機㈱製品の仕入先を変更することにより対応は十分可能であると考えられるものの仕入先を変更するまでの間一時的に業務に必要な電気機器類を入手できず、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。
 また、上記の通り配電制御設備の主要部品である電気機器類のうち当社が最も多く使用している製品は、三菱電機㈱製品であり、万が一、三菱電機㈱製品の購入が困難な状況に陥った場合、他社製品に切り替えることにより対応は可能と考えられますが、他社製品により代替するまでの間一時的に業務に必要な電気機器類を入手できず、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。

(ヘ)原材料の価格変動による影響について

 当社使用の原材料のうち、鉄板、銅バーの購入価格は市況による変動を受けることがあります。当該変動分については必ずしも販売価格に反映されているとは限らず、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ト)製造原価が販売価格に反映されないリスク

 当社の事業遂行上は、受注から製造までの間に顧客から製品の仕様変更を要求されることが頻繁にありますが、国内建設業界における慣行を前提とした場合、かかる仕様変更に伴う製造原価の増加が販売価格に反映されるとは限りません。
 当該仕様変更に伴い製造原価が増加した場合、当社は徹底した顧客サービス、リードタイムの短縮などによる差別化を行い、販売価格に製造原価の上昇分を反映すべく努力致しますが、競争力維持の観点等から、交渉の結果常に販売価格を上げられるとは限らず、場合によっては製造原価が販売価格を上回る可能性もあります。

(チ)受注から売掛金の回収までの期間が長期間にわたるリスク

 当社の製品は顧客が指定する製品仕様に従い、一品毎に製作するカスタムメイドであること、受注から製造までの間に顧客から仕様変更を要求されることが多いこと、納期が建築物の建築工程に深く組み込まれ、顧客の依頼により納期も頻繁に変更されること、売上は顧客による検収後に計上するため、一連の製品納入の最後に納品した時点でそれ以前に納品した製品も含めて一括して顧客による検収が行われることもあること等の理由により、受注から顧客による検収までの期間が、長い場合には、12ヶ月を超える場合があります。
 このように受注から検収までの期間が長期間にわたることは、当社の製品の特質及び国内建設業界の慣行上やむを得ないことではありますが、その期間中に、顧客からの注文の取消しや顧客の倒産その他なんらかの理由により受注後に製品の納入又は検収にまで至らない可能性があります。
 また、検収後顧客に対する売上債権の回収までに要する期間も、通常約2ヶ月かかります。当社は顧客に対する与信管理の徹底を図っておりますが、製品の検収後において、顧客の倒産等により売掛金の回収が行えない可能性があります。かかる事態が発生した場合、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。

②売上計上について

 当社の製品は、その納期が建築物の建築工程に深く組み込まれ、また、顧客の依頼により納期も頻繁に変更されることもあり、建築工程の遅れ、又は納期の変更により、製品納入が当初予定していた時期よりも遅れる可能性があります。また、建築工程の進捗状況に応じて、一部の製品を先に納入する場合でも、その時点で検収が行われず、一連の製品納入の最後に納品した時点でそれ以前に納品した製品も含めて一括して顧客による検収が行われる場合もあります。
 当社は売上を顧客による製品検収後に計上するため、上記のような理由により、製品の納入又は検収が当初予定の時期よりも遅れた場合には、売上計上が遅れることになり、当社の業績が変動する可能性があります。

 

③製品の欠陥について

 当社はISO(国際標準化機構)による品質保証規格に従って製品を製造しており、品質には万全を期しておりますが、製品に欠陥が生じた場合、停電による損害や最悪の場合は火災が発生し当社製品を備える建物への延焼による損害等が発生する可能性があります。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険により最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。さらに、引続き当社がこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社の評価に重大な影響を与え、それにより受注・売上が減少し、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

④法的規制について

 当社工場には、板金、プレス、塗装、メッキの各工程があるため、主に騒音規制法、水質汚濁防止法並びに毒物及び劇物取締法の規制を受けております。そのため、これらの法的規制の変更があった場合には、そのための対応費用を追加計上する必要が生じ、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。

⑤生産拠点の一極集中リスクについて

 地震等の自然災害や火事、爆発等の事故によって、当社の製造拠点等が壊滅的な損害を受ける可能性があります。特に、当社はその生産の大部分(平成28年3月期においては、約7割)を山形工場で行っており、九州工場の生産能力は山形工場よりかなり低いため、山形工場が自然災害等により壊滅的な損害を被った場合、当社の生産は深刻な影響を受け、売上が大幅に低下し、更に、山形工場の修復又は代替のために巨額の費用を要することとなる可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社は、これまでも独創技術の開発を基本理念として、配電制御設備分野及び環境関連分野の製品の研究開発を重点的に行っております。

 主な取り組みといたしまして、受電設備の遮断器引外し・投入を行う、かわでん製電源切替器の機能を拡張した製品の開発など、さらに多くのお客様に御使用いただくことを目標として、お客様のニーズを取り込んだ拡張と機能アップのための研究開発を行っております。

 当事業年度における研究開発費の総額は34百万円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末(平成28年3月31日)現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当りまして、経営陣による会計方針の選択・適用と、資産、負債の評価などの会計上の判断・見積りが含まれております。

(2)当事業年度の経営成績の分析

①営業損益

 受注価格競争が依然として継続する中、当社は顧客満足度120%を目標に技術開発の強化、品質の向上、サービス体制の拡充等による経営基盤の充実強化を促進させたことにより、売上高は前事業年度に比べて6.7%増収の20,597百万円となりました。

 売上原価は前事業年度の13,402百万円から8.7%増加し14,572百万円となりました。

販売費及び一般管理費については、前事業年度の3,273百万円から298百万円増加し、3,571百万円となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は17.3%となっております。

 以上の結果、営業利益は前事業年度の2,622百万円に対し6.5%減益の2,452百万円となりました。

 

②営業外損益

 営業外収益・費用は前事業年度の239百万円の費用(純額)から7百万円の費用(純額)となりました。減少の主な要因は、前事業年度において決算訂正関連費用122百万円の計上があったことなどによるものであります。

 この結果、経常利益は前事業年度の2,383百万円に対し2.6%増益の2,445百万円となりました。

 

③特別損益

 特別損失は固定資産除却損を計上し、この結果、税引前当期純利益は前事業年度の2,381百万円に対し2.2%増益の2,434百万円となりました。

 

④当期純利益

 当期純利益は、法人税、住民税及び事業税665百万円を計上したことに加え、税効果会計による法人税等調整額48百万円を計上したため、前事業年度の1,449百万円に対し18.7%増益の1,719百万円となりました。

 

(3)流動性及び資金の源泉

①キャッシュ・フロー

 営業活動による資金の増加は1,127百万円となりました。主な要因は法人税等の支払額1,195百万円があったものの、税引前当期純利益の計上2,434百万円があったことによるものであります。

 投資活動による資金の減少は894百万円となりました。主な要因は山形工場における塗装設備の更新など有形固定資産の取得による支出882百万円などの資金の減少があったことなどによるものであります。

 財務活動による資金の減少は281百万円となりました。主な要因は長期借入れによる収入250百万円の資金の増加があったものの、長期借入金の返済による支出220百万円及び配当金の支払額223百万円など資金の減少があったことにによるものであります。

 これらの活動の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末に比べ48百万円(0.8%)減少し、当事業年度末には5,999百万円となりました。

 

②資金需要

 当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費であります。

 

③財務政策

 当社は現在、運転資金及び設備投資資金につきましては内部資金または借入により資金調達することとしております。

 借入による資金調達に関しましては、安定的な長期借入金で調達することを原則としております。

 当社は、健全な財務状態、営業活動を基盤としたキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社の成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。

 また、当社は資本政策の柔軟性・機動性を確保するため自己株式を取得しております。

 なお、自己株式の取得の状況は「第4 提出会社の状況、2 自己株式の取得等の状況」に記載のとおりであります。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社を取り巻く事業環境は、国内における労務費上昇が継続し、建築設備投資は厳しい水準での推移が見込まれ、配電制御設備業界においても価格競争は激しく、同業各社共生き残りを賭けた合理化策実施を余儀なくされております。今後、建築設備投資が悪化し、当社製品への需要が減少した場合には、経営成績に重要な影響を与える要因と考えられます。

(5)経営戦略の現状と見通し

 当社といたしましては、『顧客満足度120%達成』の追求によりお客様からの強い支持を獲得し、収益率を維持した上での市場シェアの拡大を図る方針です。加えて、採算面で良好であり、かつ景気に左右されにくい「リニューアル事業の強化」を図ってまいります。リニューアル事業は、老朽化・グレードアップのためのリフォーム・オフィスビル等のOA化に伴う消費電力の増加により需要が生まれるものであります。

 リニューアル事業は既存の経営資源を活用することができるため、新たな設備投資が不要であり、効率的な市場拡大を目指すことが可能であると考えております。

 そして、技術開発力の強化、品質の向上、サービス体制の拡充等によるさらなる経営基盤の充実強化を促進させ、お客様から120%満足いただける社風作りで社会貢献できる企業を目指しております。