文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、伝統的経営理念である「三者の得」(当社製品によって「使う人、売る人、造る人」の各々が利益を享受すること)を踏まえ、安全・安心なパワーソースの提供を通じて豊かな社会造りに貢献することを経営理念としております。
この理念のもと、常に技術革新に向けてチャレンジし続け、透明かつ公正な企業活動を通じて世界中で信頼される企業を目指しております。
(2)経営戦略
当社グループの経営戦略は、グループの安定的な成長とバランスのとれた事業構造を確立することであり、パワーソースのパイオニアとしての信頼と販売ネットワークを駆使し、高品質パワーソースのグローバルNo1ブランドを目指すと共に、発電機製造のノウハウを最大限に発揮できる周辺事業の拡充や新規事業への参入等に注力してまいります。
そのために、品質・機能・価格・サービスのすべてにおいて、お客様の立場に立って製品を開発すると共に、顧客サポートの充実を最重要目標として、グローバル化とグループ力の結束と強化に取り組み、連結経営体制の構築を進めてまいります。
2021年度から始まった第二次中期経営計画「Denyo2023」に基づき、国内においては、可搬形発電機、溶接機のトップシェアを堅持しつつ、非常用発電機をはじめとする定置形発電機のシェア拡大を目指しております。海外においては、拡大が見込まれるレンタル市場向け発電機の販売に注力すると共に、定置形発電機のシリーズ化による市場の継続的な開拓を進めてまいります。
(3)経営環境
① 企業構造
当社グループ(当社及び連結子会社)は、中核会社である当社を中心に、販売や製造等機能別の各事業会社で構成されております。各連結子会社は、グループ全体の統一的な方針の下、それぞれの自主性を尊重しつつ、各社が協調して事業運営を行っており、当社グループの事業規模等から判断し、有効に機能しうる体制になっていると考えております。
② 市場の状況
当社グループの主要な製品群(エンジン発電機、エンジン溶接機、エンジンコンプレッサ等)は、建設機械に分類され、商社・販売店・建機レンタル会社等を通じて、主として建設関連市場向けに販売されております。そのため、当社グループの事業は、建設関連市場の需要動向に大きく影響を受けます。国内市場については、当連結会計年度における建設需要は、新型コロナウイルス感染症の影響が一部見られたものの、総じて底堅く推移しておりますが、中長期的には、国の財政赤字に伴う公共投資の抑制等を原因として、需要が減少傾向になる可能性があると考えております。海外市場についても、各国における民間・公共建設需要の影響を受けますが、北米市場は、感染症による厳しい制約が緩和されるなか、経済対策などを背景に老朽化するインフラに対する維持・更新需要も見込まれ、建設投資は全体として堅調に推移するものと考えております。その他の地域においても、感染症や景気変動等による影響はありますものの、アジア地域を中心に経済成長を背景としたインフラ投資の潜在的な需要は存在しており、中長期的には建設投資の増加が期待されております。
また、当社グループは、防災用発電機や一般停電用予備発電機からなる定置形の非常用発電機を取り扱っており、店舗・工場・オフィス等の企業向けや、水道施設・消防署等の公共施設向けに広く販売しております。近年、日本のみならず海外も含めて頻発している豪雨・地震・津波などの自然災害を受けて、災害発生時に停電が発生した場合の政府・企業のBCP対策として非常用発電機への需要が期待されております。
③ 競合他社との競争優位性
当社グループが取り扱っている発電機等の製造技術は広く一般に知られており、世界の発電機市場には大手総合建設機械メーカーを含め多数の競合他社が存在しております。
その中において、当社グループの競争優位性としては、まず、製品の特長として、高品質な電気を安定的に供給できることや、メンテナンス性の高い機構を採用していること、耐久性能や低騒音・低排出ガスなどの環境性能に優れていることが挙げられます。また、専業メーカーならではの優位性としては、顧客の皆様のニーズに適合した多数の製品ラインナップを揃えていることが挙げられます。さらには、当社グループは、日本全国に指定サービス工場(正規修理特約店)を擁してアフターサービス網を構築しており、製品ご購入後もユーザーの皆様が安心して当社グループの製品をお使い頂けることも競争優位性として挙げられます。
長年にわたってこの様な高品質の製品を供給し続け、多くの顧客の皆様に安心してお使い頂くことによって、高品質パワーソースの“Denyo”ブランドとして確立され、これがさらなる競争優位性の獲得に貢献しているものと考えております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経営環境は、国際競争の激化や市場構造の変化に加え、新型コロナウイルス感染症拡大や地政学リスクによる経済への影響もあり、より厳しさを増すものと予想されますが、当社グループは、景気や市場の跛行性に左右されにくい企業体質を目指し、グループ各社の生産性向上等により収益基盤の強化に努めてまいります。
国内市場では、主力の建設関連分野は、インフラ老朽化対策や、災害対策工事、再開発案件など建設需要が相応に存在しますが、今後、公共投資の減少などにより縮小傾向になることを否定できません。こうした状況の下、当社グループは、2021年度を初年度とする3ヵ年の第二次中期経営計画「Denyo2023」に取り組み、国内では非常用発電機のさらなる拡販に向けた体制強化、海外では高品質市場をメインターゲットにした製品ラインナップの拡充や新市場開拓を目指してまいります。
[第二次中期経営計画 Denyo2023の概要]
1.中期経営計画基本方針
建設関連分野における高品質パワーソースのトップランナーとしての地位を堅持しつつ、建設関連以外及び海外向けの比率を高め、環境変化に強い収益構造を実現する。
2.事業戦略
(1)国内市場戦略
(建設関連分野)
エンジン発電機、溶接機といったトップブランド製品を中心に国内シェアの維持・向上を目指す。
① 顧客ニーズを捉えた新製品の投入によりシェアアップ、市場拡大を図る。
② 営業活動の効率化、高度化を目指す。
(建設関連以外の分野)
非常用発電機のさらなる拡販のための土台構築に取り組む。
① 専門知識向上のための教育体制の充実。
② グループ間の連携強化。
③ 製品メンテナンス体制の充実。
(2)海外市場戦略
ターゲットとする高品質市場におけるプレゼンス向上を目指す。
① 市場調査や機能面等の強化による製品ラインナップの拡充を図り、新市場開拓を目指す。
② 各国販売店網の強化と教育体制の充実により、販売力向上を図る。
③ マーケティング機能を強化し、顧客接点を増やす。
④ 定置形発電機のシリーズ化による市場の継続開拓。
(3)経営基盤の強化
(開発)
高品質パワーソースのパイオニアとして、市場をリードする製品開発を行う。
① 市場ニーズを的確に捉え、開発スピードの向上を図る。
② 新機軸製品の開発への対応強化。
(生産)
グローバル競争力を備える生産体制を構築。
① 生産現場力の強化やIT化推進により、柔軟かつ高効率の生産体制を確立する。
② 国内生産拠点の整備・高度化を図る。
(組織)
多様な人材が活躍できる体制づくり。
① 教育体制の一層の拡充や人事制度の見直しにより、やりがいと働きやすさの両立を目指す。
② 各工程におけるシステム化の推進。
また、当社グループは、持続可能性(サステナビリティ)に配慮した誠実で責任ある事業活動を通じて、持続可能な社会の実現と地球環境の保全に貢献し、長期的な企業価値向上を目指す、SDGs(ESG)取組方針を掲げており、第二次中期経営計画の取り組みに際しても、この方針のもと、SDGsの要素を可能な限り反映させております。また、サステナビリティ経営を推進させていくため、当連結会計年度においてサステナビリティ推進委員会を設置し、各課題への取り組みを開始しております。とりわけ「気候変動」はグローバル社会が直面している最も重要な社会課題の一つであり、当社グループとしまして、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示を行い、その中でパリ協定を踏まえて、「2030年度までにCO2排出量(Scope1,2)の売上高原単位を2010年度比で40%以上削減」という環境目標を設定いたしました。この目標達成に向けて、地球環境に深く配慮しながら優れた製品の開発・製造を推進してまいります。なお、TCFDに基づく情報開示の詳細につきましては、当社ウェブサイト掲載「TCFD提言に沿った情報開示」をご覧ください。(当社ウェブサイト https://www.denyo.co.jp/)
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、企業価値と事業効率の向上を図るため、中期的には(第二次中期経営計画「Denyo2023」の期間中)、自己資本当期純利益率(ROE)6.5%以上、売上高経常利益率10%以上としますが、長期的には、ROE8%以上、売上高経常利益率12%以上を目指しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)外部環境に関するリスク
① 主力販売先が建設関連市場であることについて
当社グループの製品は、販売店を経由して販売しておりますため、すべてのユーザーを把握することは困難ですが、主たる市場として建設関連分野に販売されているものが多数を占めていると推測されます。このため、中長期的には国内外の経済状態の悪化により各国における民間・公共投資が抑制傾向になると、可搬形発電機等の建設関連分野向け製品の需要が減少し、経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
このリスクに対して、当社グループは、中期経営計画「Denyo2023」の基本方針に従い、非常用発電機をはじめとする定置形発電機の拡販を目指すなど、建設関連以外の分野に注力し、環境変化に強い収益構造を目指しております。中期経営計画「Denyo2023」の詳細については、1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題をご参照ください。
② 価格競争の激化について
当社グループは、市場ニーズに適合した高品質な製品を市場に投入し、価格競争力の維持向上に努めておりますが、今後の事業環境や市場動向によっては、競合他社との価格競争が更に激化し、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。特に、経済発展による成長が見込まれる発展途上国においては、安全や環境に配慮した付加価値の高い製品に対するニーズが先進国と比較して相対的に低く、低スペックの製品分野で価格競争が進む可能性があります。
このリスクに対して、当社グループは、調達や生産体制の見直しにより常に原価低減に努めていくことはもとより、国によって異なる市場のニーズを的確に捉えて、価格競争に巻き込まれない、高付加価値製品の開発を迅速に行う様に努めております。
③ 為替相場の変動について
当社グループは海外で事業を展開すると共に世界各国に製品を輸出しており、部品調達から製品販売活動に至るまで為替相場の変動による影響を受け、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、海外連結子会社の財務諸表を日本円に換算していることから、換算レートの変動を通じて当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。
これらのリスクに対して、当社は、外貨建ての売買取引に対して、債権と債務のバランスをとることにより、また、先物為替予約等のデリバティブ取引を実需の範囲内で利用することにより、為替変動リスクの軽減を図っております。海外子会社においては、販売及び購入取引の通貨を可能な範囲で同一にすることによって、為替変動リスクの軽減を図っております。
④ 原材料価格の変動について
当社グループが製造している製品には鉄板や鋼板などの素材が多く使用されており、その原材料の調達価格は、素材市況の変動の影響を常に受けます。鉄板や鋼板などの原材料価格が急激に高騰した場合、製品原価率が高まり、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
このリスクに対して、当社グループは、国内外の工場において合理化投資や原価低減活動を継続的に実施し、製造コストの削減に努めております。また、一部の原材料(銅)については、価格変動リスクを回避するため、実需の範囲内でコモディティ・スワップ取引を利用することもあります。さらには、自助努力では吸収できない原価上昇の場合には、顧客に製品価格への転嫁を依頼するなどの対応を行っております。
なお、昨今の原材料価格の急激な上昇を受けて、当社においては、2022年1月受注分より販売価格の値上げを顧客に対してお願いしております。また、グループ各社においても同様の対策を図っております。
⑤ サプライチェーンの停滞・部品調達難について
当社グループが製造している製品は、多くの部品から構成されており、これらの部品を多数の仕入先より調達しております。また、当社グループの仕様に基づく部品の加工・製作を外注業者に依頼しております。予測できない自然災害の発生や感染症の拡大、戦争・テロの勃発等の外部環境の変化や仕入先の経営状態悪化等の固有の事情によって、部品の供給制限や製造中止、市場での需要増加による供給制限などサプライチェーンの停滞を招き、部品の調達難によって生産活動に制約が生じ、その結果、販売機会の喪失によって当社グループの経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
このリスクに対して、当社グループは、特定の調達先への過度な集中を避けるため、可能な範囲で調達先の分散を図っている他、主要部材の市況動向について日常的に情報収集を行い、また、正式発注前に内示情報を提供するなど仕入先との緊密な連携によって納期管理の徹底を図っております。また、調達難が生じている部品については、代替品を調査・採用し、生産活動への影響を最小限に抑える努力を行っております。
⑥ 法的規制等について
当社グループの主力製品であるエンジン発電機等は、安全に留意して使用して頂く必要があり、国内においては、電気用品安全法、電気事業法、消防法等の規制を受けます。また、建設機械の環境負荷に対する社会からの要請により、排出ガス規制や騒音に関する規制などを遵守する必要があります。海外においても、当社グループが販売する製品に対して世界各国で定める安全や環境に係る規制を受けます。このため、短期的には新たな法的規制の制定や変更によって、当社グループの現行製品がこれらの法的規制等に適合しなくなり、市場での販売活動が制限される結果、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
このリスクに対して、当社グループは、当社品質管理部門や営業部門、海外販売子会社等を通じて法的規制等の内容を含め、市場のニーズを迅速かつ的確に把握する体制を構築しており、事業採算性等を考慮した上で、当社開発部門が中心となって法的規制に対応した新製品の開発を行い、市場に投入しております。
(2)業務活動に関するリスク
・製造物責任について
当社グループの製品・サービスは、万全を期して顧客へ提供しておりますが、設計や製造過程で生じた瑕疵に起因して発生した故障によって顧客に損害を与えた結果、当社グループが損害賠償責任を負い、短期的に経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。また、中長期的にも、長い年月をかけて培ってきた当社製品に対する顧客からの信頼性が低下し、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
このリスクに対して、当社グループは、厳格な品質管理基準を遵守して研究開発活動及び生産活動を行っており、また、やむを得ず市場で製品クレームが発生した場合には、当社品質管理部門が中心となって徹底した原因究明を行い、対策を講ずるとともに、今後の再発防止を図っていく体制を構築しております。なお、当社及び国内外全ての製造子会社は、品質マネジメントシステム(ISO9001)の認証取得を行っております。
さらに、当社グループは、損害賠償責任を負った場合の損失の発生に備えて、国内外の市場をカバーする製造物責任保険に加入しております。
(3)その他のリスク
・新型コロナウイルス感染症への対応について
近年、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、国内外の経済活動に大きな影響を及ぼしております。当社グループにおいて、新型コロナウイルス感染症の影響は総じて限定的であり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす事象は認められておりません。国内市場においては、活動制限が緩和傾向にあり、販売機会である製品展示会の開催やイベント関連向けの発電機に対する需要の回復が期待され、また、海外市場においても、同様に回復が期待されます。一方、供給面においては、依然としてサプライチェーンの停滞により部品調達が不安定な状態にあり、引き続き生産活動に一定の影響が生じることが予想されます。
このリスクに対して、当社グループは、顧客、取引先及び従業員の安全・健康を第一に考え、引き続き新型コロナウイルスの感染症の状況を注視し、(1)⑤に記載の対策を講じて生産活動の正常化に注力しております。また、リスクの顕在化によって当社グループの事業活動に重大な制約が生じた場合に備えて、手元資金として必要な現金及び現金同等物を保有し、また、取引先金融機関との間でコミットメントライン契約を締結するなど財務面での対応を図っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中、企業収益や個人消費など持ち直しの動きが見られました。また、世界経済も同様に持ち直しの動きが見られたものの、感染症の影響による供給制約が継続しました。
当社グループを取り巻く事業環境は、国内においては、公共工事などの建設需要は底堅く推移いたしましたが、感染症の影響により販売機会である製品展示会の開催が一部にとどまり、イベント関連向けの発電機の需要も低調に推移いたしました。一方、海外においては、全般的に需要が回復基調で推移いたしました。供給面においては、電子部品の需給逼迫や原材料価格の高騰により、一部製品の生産遅延や製造原価の上昇等の影響が生じました。
このような状況の中、当社グループといたしましては、第二次中期経営計画に基づき、海外販売の強化や新製品の開発・販売など各種施策に注力し、生産の正常化にも努めてまいりましたが、売上高551億68百万円(前期比0.3%増)、営業利益36億53百万円(同31.5%減)、経常利益40億29百万円(同28.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益27億53百万円(同28.7%減)となりました。
製品区分別売上高の概況は次のとおりです。
発電機関連は、アメリカ向けに大型発電機の出荷が増加し、アジア向けも回復基調で推移するなど海外向けが増加しましたが、前期まで政府補助金事業の対象であった停電対策用の小型発電機など国内向けが減少しましたことから、売上高437億54百万円(前期比0.6%減)となりました。
溶接機関連は、主力の国内向け小型溶接機の出荷が減少しましたが、アメリカやアジアなど海外向け溶接機の出荷が増加しましたことから、売上高48億29百万円(同10.1%増)となりました。
コンプレッサ関連は、国内向けにエンジンコンプレッサの出荷が増加しましたが、アメリカで現地生産しているエンジンコンプレッサの出荷が減少しましたことから、売上高7億27百万円(同3.7%減)となりました。
その他は、高所作業車が減少しましたが、製品に付随する部品売上などの増加により、売上高58億56百万円(同0.2%増)となりました。
セグメント別概況は次のとおりです。
なお、各セグメントの連結業績は、各地域を所在地とする当社及び連結子会社各社の業績を基礎としております。したがいまして、日本セグメントの連結業績は2021年4月から2022年3月まで、日本以外のセグメントの連結業績は在外連結子会社の通期決算日が12月末日であるため、2021年1月から12月までのものとなっております。
(日本)
日本は、国内向けで、イベント関連向けの需要が低調に推移し、また、前期大幅に増加した非常用発電機の反動減もあり発電機の出荷が減少しました。海外向けは、アメリカ市場や中近東のプラント建設向けに大型発電機を中心に輸出が増加しました。この結果、売上高432億28百万円(前期比0.7%増)となりました。一方で、原材料価格や物流コストの上昇により、営業利益32億89百万円(同22.0%減)となりました。
(アメリカ)
アメリカは、経済対策などを背景に需要は堅調に推移いたしましたが、主要部品の調達難や人手不足の影響により現地生産に遅延が生じたほか、原材料価格の上昇による影響もあり、売上高86億84百万円(同0.8%減)、営業損失1億12百万円(前期は2億49百万円の営業利益)となりました。
(アジア)
アジアは、国により景気の回復状況にばらつきは見られるものの、オーストラリアの鉱山向けやシンガポールのレンタル向けの出荷が増加したことから、売上高31億20百万円(同11.5%増)、営業利益4億89百万円(同27.3%増)となりました。
(欧州)
欧州は、生産遅延や物流の停滞などの供給面の制約もあり、売上高1億35百万円(同74.9%減)、営業損失13百万円(前期は22百万円の営業利益)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、807億74百万円で前連結会計年度末に比較して17億17百万円増加しました。
当連結会計年度末における流動資産は、568億72百万円で前連結会計年度末に比較して24億28百万円増加しました。これは主に、電子記録債権の増加8億79百万円や、原材料及び貯蔵品の増加19億76百万円等によるものであります。当連結会計年度末における固定資産は、239億2百万円で前連結会計年度末に比較して7億11百万円減少しました。これは主に、機械装置及び運搬具の減少5億14百万円や、建設仮勘定の増加2億99百万円、保有株式の時価の評価替え等による投資有価証券の減少6億58百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、170億13百万円で前連結会計年度末に比較して4億79百万円減少しました。
当連結会計年度末における流動負債は、142億69百万円で前連結会計年度末に比較して11億64百万円減少しました。これは主に、短期借入金が11億7百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は、27億44百万円で前連結会計年度末に比較して6億85百万円増加しました。これは主に、長期借入金の増加8億56百万円や、繰延税金負債の減少2億45百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、637億60百万円で前連結会計年度末に比較して21億96百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上27億53百万円や、その他の包括利益累計額の増加5億50百万円、配当金の支払10億18百万円などによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、主に税金等調整前当期純利益が39億16百万円計上されたこと等により、前連結会計年度末に比べ4億45百万円増加し、当連結会計年度末に233億58百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は26億95百万円(前期は49億41百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益39億16百万円の計上や減価償却費13億61百万円の計上、棚卸資産の増加21億18百万円、法人税等の支払18億円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は8億19百万円(前期は17億48百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出8億円や投資有価証券の売却による収入81百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は16億43百万円(前期は10億86百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払10億18百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前期比(%) |
|
日本(百万円) |
37,880 |
1.8 |
|
アメリカ(百万円) |
8,807 |
0.8 |
|
アジア(百万円) |
896 |
△14.6 |
|
合計(百万円) |
47,584 |
1.2 |
(注)セグメント間で行った外注加工に係る生産実績については、最終製品化した会社が属するセグメントに含めております。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は主として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前期比(%) |
|
日本(百万円) |
43,228 |
0.7 |
|
アメリカ(百万円) |
8,684 |
△0.8 |
|
アジア(百万円) |
3,120 |
11.5 |
|
欧州(百万円) |
135 |
△74.9 |
|
合計(百万円) |
55,168 |
0.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
マルチクイップ インク |
8,750 |
15.9 |
8,684 |
15.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、国内においては、公共工事などの建設需要は底堅く推移いたしましたが、感染症の影響により販売機会である製品展示会の開催が一部にとどまり、また、イベント関連向けの発電機の需要も低調に推移いたしました。海外においては、全般的に需要が回復基調で推移いたしました。供給面においては、部品の需給逼迫や原材料価格の高騰により、一部製品の生産遅延や製造原価の上昇等の影響が生じました。
この結果、売上高は前連結会計年度比で1億61百万円増加しました。売上は増加しましたが、原材料価格の高騰などの影響により、営業利益は前連結会計年度比で16億79百万円減少しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、主に営業利益の減少を反映して、前連結会計年度比で11億6百万円減少しました。
当社グループが目標とする主な経営指標の当連結会計年度における達成状況につきましては、主に原材料価格の高騰により売上原価率が悪化したことから、当連結会計年度では売上高経常利益率7.3%(長期的目標:12%以上)と前連結会計年度に比べ低下し、自己資本当期純利益率(ROE)についても、上記のとおり主に親会社株主に帰属する当期純利益が減少したことから、4.6%(長期的目標:8%以上)と低下しました。
当社グループといたしましては、2021年度から始まった第二次中期経営計画 「Denyo2023」に基づき各種施策を着実に実行し、建設関連分野における高品質パワーソースのトップランナーとしての地位を堅持しつつ、建設関連以外及び海外向けの比率を高め、環境変化に強い収益構造を実現し、目標の達成を目指してまいります。
当社グループの当連結会計年度における財政状態については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、先行き不透明な経済環境下で財務体質の安定性を保つことが重要であると考え、今後の事業展開に必要十分な資金流動性を確保しつつ、強固な財務体質を維持することを基本方針としております。当連結会計年度におきましても、この方針に従い、流動性資金残高の効率的運用に努めてまいりました。
資本の財源としましては、主に手元資金及び金融機関からの借入れなどで資金を調達しております。流動性と資金源泉の必要額を判断する場合、連結ベースの資金の残高と連結キャッシュ・フロー計算書における営業活動によるキャッシュ・フローを重視しております。なお、当社は、資金調達の機動性及び安定性を高められることから、取引銀行との間でコミットメントライン契約を締結しております。
当社グループは、第二次中期経営計画の期間中において生産設備の増強やIT化推進に向けたシステム投資など総額約93億円の設備投資を計画しておりますが、手許資金及び営業活動により創出が見込まれる資金で少なくとも翌連結会計年度の事業用必要資金を十分賄えると予想しております。
③ 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者は適切と考える会計方針を選択・適用し、また、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づいて会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、将来の不確実性があるため、見積りとは異なる場合がございます。
当社グループが採用した重要な会計方針は、(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。これらの重要な会計方針うち、見積りに用いた仮定の不確実性が特に高い事項は認識しておりません。また、新型コロナウイルス感染症による会計上の見積りに関しては、連結財務諸表作成時における入手可能な情報に基づく最善の見積りを行っておりますが、当連結会計年度の経営成績等に重要な影響を与える事象は認識しておりません。
該当事項はありません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、常に開拓心と創造力をもって技術革新を図ることを基本理念として、新技術の研究から製品の開発に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
当社グループにおける研究開発活動は、日本に所在する当社の開発部門が中心となって実施しており、研究開発スタッフとして、グループ全体で124名が研究開発活動に従事しております。
当社グループは、国内外のグループ各社と密接な連携のもとに、市場ニーズを的確に捉えた魅力的な製品の開発に日々励んでおります。また、低炭素社会への対応として、燃料電池式可搬形発電装置や燃料電池電源車といった次世代エネルギー対応製品の研究開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費は