当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の各種政策効果により企業収益や雇用環境の改善が進みましたが、中国経済の減速や米国利上げペースの後退観測が台頭したことをきっかけに、これまでの円安・株高の流れが変わり始めたことで、企業収益の先行きに不透明感が増すなど、景気下振れリスクが高まる状況となりました。
当業界におきましては、新設住宅着工戸数や機械受注は持ち直しの兆しをみせましたが、民間非居住建築物棟数は弱い動きで推移しました。また、太陽光発電設備の導入ピッチは鈍化傾向を続けるなど、総じて先行き懸念が強まる事業環境となりました。
このような情勢下にあって当社グループは、子会社の業績は底堅く推移したものの、太陽光発電関連製品の売上が減少したほか、企業の設備投資が伸び悩んだため既存市場の売上が力強さに欠ける動きとなったことから、売上高は108,463百万円と前期比1.3%の減収、営業利益は11,264百万円と前期比18.7%の減益、経常利益は10,937百万円と前期比22.7%の減益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上した減損損失要因が消失したことにより、7,402百万円と前期比0.2%の増益となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
①配電盤関連製造事業
(イ)配電盤部門
配電盤部門につきましては、従来市場における高圧受電設備の販売が底堅く推移したほか、エネルギーマネジメントシステムに関連した住宅用分電盤の売上が増加しましたが、太陽光発電に関連した接続箱・集電箱などの売上が減少した結果、売上高は45,007百万円と前期比4.3%の減収となりました。
(ロ)キャビネット部門
キャビネット部門につきましては、WEB機能を活用した当社独自システムによる短納期・高品質の穴加工キャビネットの売上が増加したほか、自立キャビネットの売上が堅調に推移しましたが、システムラックの売上が減少した結果、売上高は21,642百万円と前期比5.6%の減収となりました。
(ハ)遮断器・開閉器部門
遮断器・開閉器部門につきましては、エネルギーマネジメントシステムに関連した電源切替開閉器の売上が増加しましたが、子会社における海外向け機器の売上が下期にかけ伸び悩んだ結果、売上高は5,014百万円と前期比2.5%の減収となりました。
(ニ)パーツ・その他部門
パーツ・その他部門につきましては、政府の補助金を背景にEV・PHEV用充電スタンドの売上が増加したほか、他製品と盤用パーツのセット販売に取り組んだ結果、売上高は6,403百万円と前期比7.2%の増収となりました。
以上の結果、配電盤関連製造事業の売上高は、78,067百万円と前期比3.7%の減収、セグメント利益(営業利益)は10,269百万円と前期比19.9%の減益となりました。
②情報通信関連流通事業
情報通信関連流通事業につきましては、主力製品であるネットワーク機器やLANケーブルの売上が堅調に推移したほか、監視カメラ関連製品の売上が増加しました。しかし、携帯電話キャリア各社の投資抑制に伴う関連商材の売上が減少し、人件費等の固定費が増加した結果、売上高は27,617百万円と前期比6.0%の増収、セグメント利益(営業利益)は870百万円と前期比8.0%の減益となりました。
③工事・サービス事業
工事・サービス事業につきましては、EV・PHEV用充電スタンドの販売・施工に関連した売上が減少したものの、保守メンテナンスサービスに関連した売上は増加しました。また、電気設備工事の売上が堅調に推移したほか、防災関連機器設置工事案件の売上が大幅に増加した結果、売上高は2,778百万円と前期比3.1%の増収、セグメント利益(営業利益)は132百万円と前期比68.7%の増益となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,766百万円増加の21,606百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは8,242百万円(前連結会計年度13,939百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益11,128百万円の計上に対し、未払消費税等の減少1,047百万円や法人税等の支払額4,985百万円などによる資金の減少があった一方で、減価償却費の計上2,740百万円や売上債権の減少908百万円などによる資金の増加があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは△2,874百万円(前連結会計年度△6,279百万円)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入2,875百万円などによる資金の増加があった一方で、生産設備合理化のための有形固定資産の取得による支出2,227百万円や新規連結子会社であるGathergates Group Pte Ltdの株式を取得したことによる支出2,461百万円などによる資金の減少があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは△2,520百万円(前連結会計年度△2,386百万円)となりました。これは主に配当金の支払額2,547百万円などによる資金の減少があったことによるものです。
当社グループは「配電盤関連製造事業」「情報通信関連流通事業」「工事・サービス事業」の事業活動を展開しています。
当連結会計年度の「生産、受注及び販売の状況」をセグメント別に示すと以下のとおりであり、「配電盤関連製造事業」については部門別の実績を記載しています。
なお、「工事・サービス事業」については、生産実績、商品仕入実績を定義することが困難であるため記載していません。
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
部門別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||
金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
配電盤関連 製造事業 | 配電盤 | 45,866 | △4.6 |
キャビネット | 23,602 | △5.2 | |
遮断器・開閉器 | 5,216 | 7.2 | |
パーツ・その他 | 6,615 | 4.6 | |
合計 | 81,300 | △3.4 | |
(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
部門別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||
金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
情報通信関連流通事業 | 24,106 | 6.3 | |
(注)1 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当社グループは製品の性質上、原則として需要予測による見込生産方式をとっているため、記載を省略しています。
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
部門別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||
金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
配電盤関連 | 配電盤 | 45,007 | △4.3 |
キャビネット | 21,642 | △5.6 | |
遮断器・開閉器 | 5,014 | △2.5 | |
パーツ・その他 | 6,403 | 7.2 | |
小計 | 78,067 | △3.7 | |
情報通信関連流通事業 | 27,617 | 6.0 | |
工事・サービス事業 | 2,778 | 3.1 | |
合計 | 108,463 | △1.3 | |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
わが国を取り巻く経済環境は、世界経済全体に広まる不透明感や円安・株高の流れが変わり始めたことなどにより企業の景況感が悪化傾向を示すなど、景気下振れリスクが高まる状況となっています。
当業界におきましては、民間非居住建築物棟数は弱い動きで推移しており、太陽光発電設備の導入ピッチは鈍化傾向を続けるなど、総じて先行き懸念が強まる見通しとなっています。
こうした状況のなか、更なる顧客志向企業への変革を進め、お客様にご満足いただける新たな価値を提供するために、最重要施策を5つ掲げています。
1 信頼される標準品ベースのソリューションカンパニーになる
お客様との関わり方により区分した「標準品ビジネス」「案件ビジネス」「サプライヤービジネス」のそれぞれをしっかりと確立し、市場変化に強い事業基盤を目指します。
特に、更なる成長のためにはサプライヤービジネスの推進が不可欠であり、本ビジネスを通じた組織能力の向上に尽力します。また、この取り組みにより得られた経験を標準品ビジネス、案件ビジネスへ展開することで、技術力・提案力の強化にも繋げていきます。
2 盤・キュービクルのリーディングカンパニーとして新たな価値を提供し続ける
当社の中核事業である配電盤・キュービクル事業の基盤を強化し、更なる成長を目指します。
当事業におきましては、短期的な売上確保で終わるのではなく、お客様との長期的な信頼関係を構築することで、持続的な事業成長を実現させます。そのために、特長ある製品開発・サービスの提供を行うとともに、顧客対応力向上に向けた教育の実施など、組織能力の向上にも注力します。
また、株式会社新愛知電機製作所・株式会社大洋電機製作所との連携を強化・加速させ、価値の提供範囲を配電盤の標準品市場から配電盤の全市場へと拡大していくとともに、南海電設株式会社を核としたフィールドサービスの構築にも取り組みます。グループ会社の知識・経験を結集し、「盤プロフェッショナル企業集団」として、新たな価値を提供していきます。
3 日東工業グループとして、新たなビジネスモデルの構築に積極的にチャレンジしていく
平成27年11月より、当社グループにシンガポールの配電盤・制御盤メーカーであるGathergates Group Pte Ltd(以下「Gathergates社」)が加わりました。グローバル化する日系企業および急成長する東南アジア市場へ貢献できるよう、Gathergates社を核としたビジネス活動を展開し、新たな価値の創造に取り組んでいきます。
また、日本国内におきましては、電力の自由化、電動車両の普及、環境問題、IoT・人工知能などの技術革新といった、当社が関わる分野においてさまざまな環境変化が起こっています。本年3月に新設した新規事業企画室を中心に、これまでに培った技術力・提案力を活かし、これらの市場機会に対して積極的に取り組んでいきます。
4 現場力を鍛え、品質・コスト・スピードを卓越させる
更なる顧客志向企業への変革を進めるうえでは、圧倒的な業務効率性とコスト優位性を実現する現場力の構築を、事業戦略と並行して推し進める必要があります。現状に満足せず、「すべてはお客様のために」の思想のもと、品質・コスト・スピードを追求し続けます。また、創造的で革新的な企業風土への変革を目指し、固定概念に捉われない業務の改革ならびに新規事業や新技術獲得に繋がる活動を推進していきます。
5 持続可能な経営システムを構築し、時代の変化に柔軟な対応を可能にする
コーポレート・ガバナンス体制の更なる充実を図るため、監査等委員会設置会社に移行することとしました。取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることにより、取締役会の監督機能を強化し透明性の高い経営を実現します。
当社グループはこうした施策により、「電気と情報を明日へつなげる価値創造企業グループ」としてより多くのお客様のニーズにお応えし、企業価値の向上に取り組んでいきます。
当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成28年3月31日 )時点において当社グループが判断したものです。当社グループは、これらのリスクを認識したうえで、発生の回避および発生したときの対応に万全を尽くす所存です。
事業環境について
当社グループの製品は電設電材、FA制御、情報通信の各分野に供給されていますが、その需要は国内の設備投資動向に関連するものが多く、最終的には国内の景気動向の影響を大きく受けます。情報通信分野においては技術革新が急速に進んでおり、なかでも情報通信関連流通事業で保有する在庫の陳腐化等により当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
原材料価格について
当社グループは鉄、ステンレス、樹脂材料、伸銅品などの原材料を使用した製品を製造していますが、国際的な政治・経済情勢や商品市況の動向により原材料等の仕入価格が上昇し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
品質について
当社グループが生産している製品は、厳重な品質管理体制のもと製造・出荷されています。不具合等が発生した場合には迅速な対応を行う管理体制を構築していますが、消費生活用製品安全法および製造物責任法に関した問題が発生した場合には、社会的評価、企業イメージ低下のリスクがあり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
知的財産について
当社グループは多くの知的財産権を保有し、権利保護のため適切に維持・管理しています。また、第三者の知的財産権についても侵害することのないよう適時適切に調査検討しています。しかし、第三者との間で、無効、模倣、侵害等の知的財産権の問題が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
環境問題について
当社グループの事業は、鈑金、塗装等の工程を有しているため、環境関連法令の適用を受けています。事業活動においてこれらを遵守することは勿論のことですが、環境負荷物質の規制強化による製品対応が必要な場合には、費用が増加する可能性があります。
情報セキュリティについて
当社グループは、事業活動において顧客、仕入先、従業員等に関する機密情報や個人情報を扱うことがあります。システムへの外部攻撃対策、コンピュータウイルス対策、セキュリティ遵守に関する従業員教育等を実施していますが、不測の事態により情報の流出や滅失が発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
人材確保について
当社グループの持続的な成長には、優秀な人材の確保や育成促進が必要です。積極的な採用活動、外部専門知識の活用や社内教育制度の充実などを進めていますが、事業展開に必要な人材の確保が困難となった場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
海外事業展開について
当社グループは海外でも事業を展開しており、国際的な政治・経済動向あるいは戦争、テロ、大規模自然災害の発生等による影響を受ける可能性があります。また、事業の一部を外貨建てで行っているため、為替レートに予期しない大きな変動が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
その他リスク
当社グループの中核企業である日東工業株式会社の本社および主要工場は、今後発生が予想される東海および東南海地震による被災の可能性が高い地域にあります。こうした大規模自然災害等が発生した場合、工場建屋や生産設備の被災、サプライチェーンの復旧遅れ、電力供給不足等により、生産能力および物流機能等に大きな影響が生じ、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では大規模災害時の生産および販売への影響を最小限に抑えるため、防災訓練、安否確認訓練、各種耐震対策、データ管理の二重化等、事業継続計画の整備を積極的に進めています。
当社はGathergates Group Pte Ltdについて、平成27年9月16日付けで「株式譲渡契約書」を締結し、平成27年11月30日付けで発行済株式の全てを取得しました。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりです。
当社グループは、「配電盤関連」を事業の中心として「電設電材」「FA制御」「情報通信」各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。
当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。
当連結会計年度の研究開発費は1,973百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。
配電盤部門は、太陽光発電システム関連製品DC1000Vタイプ接続箱、集電箱をモデルチェンジし、施工性の向上、省スペース化、低価格化を図り、市場競争力のある製品を開発しました。また、成長市場である太陽光発電システムの監視・メンテナンスビジネス向けに、各ストリングの計測が可能な電力計測ユニットを搭載した接続箱、既存の太陽光発電システムに後付け設置可能なストリング監視盤をラインナップに追加しました。また、電力計測ユニットを磐田工場の太陽光発電設備へモニター設置し、最適な管理の調査研究も進めています。
住宅用分電盤は、地震後の電気火災対策として、従来の感震リレー付ホーム分電盤に即遮断機能のある分岐ブレーカを最大3回路まで設定できる総合タイプを新たにラインナップしました。即遮断機能により、地震発生時に火災原因となる負荷が接続された回路を即時に遮断することができます。また、蓄電池などの非常用電源と組合わせて使うことで、停電時に電気の供給を継続することができる自動電源切替機能付住宅分電盤を発売しました。冷蔵庫や照明など、生活に最低限必要な家電製品の使用が可能です。
光接続箱関連製品は、光ファイバー用配線処理パーツのラインナップを充実しました。壁掛けタイプではシリーズ強化として入出線融着仕様を追加しました。スプライスユニット心線プレ配線仕様では光ファイバーの仕様変更によりコスト競争力の強化を図りました。
キャビネット部門は、今後市場拡大が予想される蓄電池収納用途に向け、火災予防条例キュービクル式蓄電池設備用の大型自立キャビネットをラインナップに追加しました。また、自立制御盤キャビネットは機械装置メーカーや制御盤メーカーの市場ニーズに応え、標準品から外形寸法を50mm単位でサイズ変更してWeb上でオーダーできる「セミオーダー」サービスを開始しました。従来の標準品165機種から、全3,143サイズに対応可能です。サイズ変更のほか、穴加工、オプション、指定色など、多様な組み合わせによる選択が可能です。さらに、コーナー部を全溶接構造とした屋外用キャビネットを発売しました。高い防錆性と高いIP性能を実現し、屋外環境でも内部機器を保護することが可能です。
システムラックでは、耐震構造のデータセンター用に高密度実装・冷却効率・セキュリティ性の機能を備えコストパフォーマンスに優れたサーバラックを発売しました。
遮断器・開閉器部門は、経済形ブレーカ(50~400AF)の内部付属装置の仕様変更に迅速かつ柔軟に応えるため、客先で後付けが可能なカセット付属装置をラインナップに追加しました。また、既設住宅分電盤に容易で安価に後付けできる、感震リレーユニット(既設用)を製品化しました。主幹ブレーカを交換することなく、感震リレーユニットを取り付けることができます。さらに、常用電源と非常用電源の切替ができる、自動電源切替開閉器を開発しました。業界最小サイズを実現し、住宅用分電盤への搭載が可能です。
電子機器部門は、太陽光発電監視システムPVマネージャーにおいて、DC1000V対応の電力計測用PVユニットをラインナップに追加しました。また、計測データの通信・記憶を行うCSユニットでは、対応するパワコン、電力量計の機種追加や、パソコンで計測データを確認できる管理アプリケーションの開発を行い、汎用性を高めました。
パーツ製品は、配電盤の分岐部構成に関連する製品のラインナップの充実を図りました。フラットな配線が可能な分岐バー、プラグイン分電盤をコンパクトに構成する片側分岐のユニットを製品化し、分岐構造の自由度をさらに向上させました。
充電スタンドは、パブリック向け充電器をモデルチェンジし、第三者(JARI)認証取得による補助金対象認定を取得しました。また、液晶ディスプレイによる操作性向上、認証課金において各種充電サービスへの対応が可能となり、市場競争力のある製品となりました。さらに、PHEVによる外部電源供給システムを用いた実証実験に参画し、今後の製品開発のための技術蓄積を継続して行いました。
熱関連製品は、屋内盤用電子クーラーの50W、200Wの機種をモデルチェンジし、シリーズ全機種で業界トップクラスの小型・高効率化を実現することができました。また、盤用除湿器のモデルチェンジにより、小型、軽量、高効率化を図り、さらにワイドレンジの入力電圧に対応可能としたことで、海外向け設備への採用など、より幅広い市場に対応可能となりました。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、棚卸資産、有価証券、有形・無形固定資産、各引当金等の計上に関しては、一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠した当社グループ会計方針および見積り基準に基づき計上しています。
当連結会計年度は、子会社の業績は底堅く推移したものの、太陽光発電関連製品の売上が減少したほか、企業の設備投資が伸び悩んだため既存市場の売上が力強さに欠ける動きとなったことから、売上高は前連結会計年度比1.3%減収の108,463百万円となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費は、値引率の悪化等により変動費比率が増加したことに加え、人件費を主体とする固定費の増加により、前連結会計年度に比べ1,212百万円増加の97,198百万円となりました。その結果、営業利益は前連結会計年度比18.7%減益の11,264百万円となりました。
営業外損益に大きな変化はなく、経常利益は前連結会計年度比22.7%減益の10,937百万円となりました。
特別損益は、固定資産売却益や投資有価証券売却益が増加したことに加え、前期に計上した減損損失要因が消滅したことなどにより改善したものの、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比9.7%減益の11,128百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、法定実効税率の引き下げなどにより前連結会計年度比0.2%増益の7,402百万円となりましたが、期中平均株式数が増加したことにより、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の183円29銭から183円00銭に減少しました。
当社グループは、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローとして8,242百万円を計上しています。また、投資活動によるキャッシュ・フローとして2,874百万円、財務活動によるキャッシュ・フローとして2,520百万円を使用すること等により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の18,839百万円から2,766百万円増加し、21,606百万円となりました。
当社グループの資金需要のうち主なものは、部材購入費、人件費および新製品ならびに合理化・省力化用の設備投資にかかるものです。また、市場優位の確保のための研究開発投資についても積極的に行っていくこととしています。
当社グループの運転資金及び設備資金については、主に自己資金を充当しています。当連結会計年度においては、継続的に行っている生産設備の合理化・更新や新製品の生産対応に加えて、Gathergates Group Pte Ltdの当社グループ化のための投資の支出があり、キャッシュ・フローが減少する主な要因となっていますが、投資活動による支出は、営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内に収まっています。また、今後も既存設備の更新や海外生産拠点への投資を予定していますが、運転資金、設備資金及び研究開発投資資金については、従来と同様に財務内容及び営業キャッシュ・フロー等による自己資金を主に充当することとしています。
当社は、「優良な製品を以て社会に貢献し、生産性向上により会社と従業員の発展繁栄を期する。」の社是のもと、5つのCSR経営方針を掲げています。
1 お客様にご満足いただける新たな価値を創造し続けます。
2 人間尊重の精神に基づいた企業活動を進めます。
3 高い倫理観、道徳観に根ざしたコンプライアンス経営を実践します。
4 美しい地球を次世代へつなぐことに貢献します。
5 株主価値を高める経営を常に行います。
また、「電気と情報を基盤とする顧客志向企業としての能力を卓越させる。」という中期基本方針のもと、以下の実現に尽力します。
1 信頼される標準品ベースのソリューションカンパニーになる。
2 日東工業グループとして、新しいビジネスモデルを構築する。
3 現場力を鍛え、品質・コスト・スピードで業界No.1になる。
4 持続可能な経営システムを構築し、時代の変化に柔軟な対応を可能にする。