当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策効果により雇用・所得環境の改善が進むなど、景気は緩やかな回復基調を続けていますが、英国のEU離脱問題および米国の新政権移行による海外経済の不確実性の高まりなどから、先行き不透明な状況で推移しました。
当業界におきましては、新設住宅着工戸数は持ち直しの動きを続けているものの、民間非居住建築物棟数や企業の設備投資は足踏み状態が続いているほか、太陽光発電システム市場の縮小が進んでいることなどから、総じて力強さに欠ける事業環境となりました。
このような情勢下にあって当社グループは、前連結会計年度に子会社化したシンガポールの配電盤・制御盤メーカーであるGathergates Group Pte Ltdが売上増加に寄与したほか、情報通信関連流通事業の業績が堅調に推移しました。しかし、日東工業株式会社単体が減収減益となったことから、売上高は106,627百万円と前期比1.7%の減収、営業利益は6,598百万円と前期比41.4%の減益、経常利益は6,402百万円と前期比41.5%の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は4,506百万円と前期比39.1%の減益となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
①配電盤関連製造事業
(イ)配電盤部門
配電盤部門につきましては、前連結会計年度に子会社化したGathergates Group Pte Ltdが売上増加に寄与しましたが、太陽光発電に関連した接続箱・キュービクルなどの売上が減少したほか、既存市場における高圧受電設備の売上が減少した結果、売上高は42,830百万円と前期比4.8%の減収となりました。
(ロ)キャビネット部門
キャビネット部門につきましては、WEB機能を活用した当社独自システムによる短納期・高品質の穴加工キャビネットの売上が増加しましたが、太陽光発電に関連したキャビネットの売上が減少した結果、売上高は21,025百万円と前期比2.8%の減収となりました。
(ハ)遮断器・開閉器部門
遮断器・開閉器部門につきましては、分電盤およびキャビネットの売上が減少したことに伴い、ブレーカの売上が減少したほか、子会社である株式会社新愛知電機製作所の機器事業の売上が減少したことなどにより、売上高は4,747百万円と前期比5.3%の減収となりました。
(ニ)パーツ・その他部門
パーツ・その他部門につきましては、分電盤およびキャビネットの売上が減少したことに伴い、盤用パーツや熱関連機器の売上が減少したほか、政府の補助金縮小によりEV・PHEV用充電スタンドの売上が減少した結果、売上高は4,931百万円と前期比23.0%の減収となりました。
以上の結果、配電盤関連製造事業の売上高は、73,534百万円と前期比5.8%の減収、セグメント利益(営業利益)は5,399百万円と前期比47.4%の減益となりました。
②情報通信関連流通事業
情報通信関連流通事業につきましては、監視カメラ導入拡大によりネットワーク関連商材の売上が好調に推移したほか、太陽光発電に関連した小型パワーコンディショナーなどの売上が増加した結果、売上高は30,493百万円と前期比10.4%の増収、セグメント利益(営業利益)は1,065百万円と前期比22.4%の増益となりました。
③工事・サービス事業
工事・サービス事業につきましては、防災関連機器設置工事の売上が増加しましたが、電気設備工事やネットワーク設備工事の売上が減少したほか、政府の補助金縮小によりEV・PHEV用充電スタンドの販売・施工に関連した売上が減少した結果、売上高は2,599百万円と前期比6.5%の減収となりましたが、セグメント利益(営業利益)は133百万円と前期比0.4%の増益となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,532百万円増加の25,138百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは9,787百万円(前連結会計年度8,242百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益7,160百万円の計上に対し、法人税等の支払額2,688百万円などによる資金の減少があった一方で、減価償却費の計上2,891百万円や売上債権の減少1,982百万円などによる資金の増加があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは△4,336百万円(前連結会計年度△2,874百万円)となりました。これは主に信託受益権の売却による収入1,911百万円などによる資金の増加があった一方で、生産設備合理化のための有形固定資産の取得による支出6,114百万円などによる資金の減少があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは△1,771百万円(前連結会計年度△2,520百万円)となりました。これは主に配当金の支払額1,903百万円などによる資金の減少があったことによるものです。
当社グループは「配電盤関連製造事業」「情報通信関連流通事業」「工事・サービス事業」の事業活動を展開しています。
当連結会計年度の「生産、受注及び販売の状況」をセグメント別に示すと以下のとおりであり、「配電盤関連製造事業」については部門別の実績を記載しています。
なお、「工事・サービス事業」については、生産実績、商品仕入実績を定義することが困難であるため記載していません。
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
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部門別 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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配電盤関連 製造事業 |
配電盤 |
43,652 |
△4.8 |
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キャビネット |
22,042 |
△6.6 |
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遮断器・開閉器 |
4,672 |
△10.4 |
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パーツ・その他 |
5,078 |
△23.2 |
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合計 |
75,445 |
△7.2 |
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(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
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部門別 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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情報通信関連流通事業 |
26,724 |
10.9 |
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(注)1 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当社グループは製品の性質上、原則として需要予測による見込生産方式をとっているため、記載を省略しています。
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
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部門別 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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配電盤関連 |
配電盤 |
42,830 |
△4.8 |
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キャビネット |
21,025 |
△2.8 |
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遮断器・開閉器 |
4,747 |
△5.3 |
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パーツ・その他 |
4,931 |
△23.0 |
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小計 |
73,534 |
△5.8 |
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情報通信関連流通事業 |
30,493 |
10.4 |
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工事・サービス事業 |
2,599 |
△6.5 |
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合計 |
106,627 |
△1.7 |
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(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、イギリスのEU離脱や米国新政権の誕生といった予期せぬ海外情勢に見舞われながらも、雇用や所得をめぐる環境が改善し、緩やかな回復傾向をたどりました。また、IoTやAIなどに代表される技術革新によって、社会・産業の構造が大きく変わる流れが鮮明となりつつあります。
こうした状況のなか、以下の取り組みにより、お客様にご満足いただける新たな価値を提供していきます。
1 コア事業競争力の追求(技術力、製品提案力強化)
日々刻々と変化するビジネス環境において、お客様のニーズは多様化しています。当社グループはそうしたニーズにお応えするために、技術力と製品提案力を更に強化していきます。
当社は平成29年3月、菊川工場内に「3軸耐震試験設備」と「風雨試験設備」を備えた風雨耐震試験棟を建設しました。情報通信インフラ・監視インフラ等の重要度が高まるなか、それらに使用される製品は、過酷な自然環境にも耐える性能が要求されています。この新試験設備により、過酷な設置環境下においても使用可能な製品開発を行い、技術力に裏づけされた「安全・安心な」製品の提案を行います。
盤関連事業につきましては、グループ会社の株式会社新愛知電機製作所、株式会社大洋電機製作所との連携を強化・加速させるとともに、南海電設株式会社を核とした施工・メンテナンスサービス体制の構築を目指します。グループ会社の知識・経験を結集した「盤プロフェッショナル企業集団」として、分・配電盤、制御盤の全ての盤関連市場における事業競争力を強化していきます。
2 グローバル化(東南アジアにおける配電盤事業の確立)
当社グループは、成長を続ける海外市場での事業基盤を早期に確立するため、東南アジア地域を中心としたビジネス展開に注力します。
グループ化したシンガポールの配電盤・制御盤メーカーであるGathergates Group Pte Ltdを核に、東南アジア地域での配電盤ビジネスの拡大を図るとともに、これまで長年日本国内で培ってきた当社の「安定品質」「量産する技術力」「効率的販売システム」を海外のグループ会社に根付かせることで、東南アジア全域での
「No.1の電源ソリューションカンパニーグループ」を目指します。
3 新規ビジネスの展開(新たな技術、企業との融合)
IoT、AIなどの技術革新が社会・産業の仕組みを大きく変えるなか、従来製品の「モノ価値」に「コト価値」をプラスすることで新たな価値の創造に注力します。
昨年、当社は『高機能感震ブレーカー実証実験プロジェクト委員会』を組成し、IoT技術を用いて集めたビックデータを、地震・雷の被害状況の把握や防災へ活用する仕組みを構築しました。この取り組みから得られたノウハウを活かし、「コト価値」の創造による事業領域の拡大を図ります。
また、新規事業として既に展開している充電インフラビジネスにつきましては、グループ会社やビジネスパートナーとの連携を更に深めることにより、ハードの製造・販売のみならず、保守・メンテナンス・課金など幅広いサービスの提供を推し進めます。
4 生産体制・経営基盤の強化
「コア事業競争力の追求」「グローバル化」「新規ビジネスの展開」といった事業戦略を推進するためには、生産体制ならびに経営基盤の強化が重要となります。
生産体制につきましては、お客様にご満足いただける品質・コスト・納期の実現を目指し、徹底的な業務改革・製造改革を行い、受注・設計・業務・製造の整流化とコスト削減をすることで、さらなる生産性の向上に努めます。
経営基盤につきましては、当社グループの事業戦略を支えるため、必要な経営資源を適切に確保し、グループ間で相互活用ができる体制を構築します。
当社グループはこうした施策により、「電気と情報を明日へつなげる価値創造企業グループ」として、より多くのお客様のニーズにお応えし、企業価値の向上に努めていきます。
当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成29年3月31日 )時点において当社グループが判断したものです。当社グループは、これらのリスクを認識したうえで、発生の回避および発生したときの対応に万全を尽くす所存です。
事業環境について
当社グループの製品は電設電材、FA制御、情報通信の各分野に供給されていますが、その需要は国内の設備投資動向に関連するものが多く、最終的には国内の景気動向の影響を大きく受けます。情報通信分野においては技術革新が急速に進んでおり、なかでも情報通信関連流通事業で保有する在庫の陳腐化等により当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
原材料価格について
当社グループは鉄、ステンレス、樹脂材料、伸銅品などの原材料を使用した製品を製造していますが、国際的な政治・経済情勢や商品市況の動向により原材料等の仕入価格が上昇し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
品質について
当社グループが生産している製品は、厳重な品質管理体制のもと製造・出荷されています。不具合等が発生した場合には迅速な対応を行う管理体制を構築していますが、消費生活用製品安全法および製造物責任法に関した問題が発生した場合には、社会的評価、企業イメージ低下のリスクがあり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
知的財産について
当社グループは多くの知的財産権を保有し、権利保護のため適切に維持・管理しています。また、第三者の知的財産権についても侵害することのないよう適時適切に調査検討しています。しかし、第三者との間で、無効、模倣、侵害等の知的財産権の問題が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
環境問題について
当社グループの事業は、鈑金、塗装等の工程を有しているため、環境関連法令の適用を受けています。事業活動においてこれらを遵守することは勿論のことですが、環境負荷物質の規制強化による製品対応が必要な場合には、費用が増加する可能性があります。
情報セキュリティについて
当社グループは、事業活動において顧客、仕入先、従業員等に関する機密情報や個人情報を扱うことがあります。システムへの外部攻撃対策、コンピュータウイルス対策、セキュリティ遵守に関する従業員教育等を実施していますが、不測の事態により情報の流出や滅失が発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
人材確保について
当社グループの持続的な成長には、優秀な人材の確保や育成促進が必要です。積極的な採用活動、外部専門知識の活用や社内教育制度の充実などを進めていますが、事業展開に必要な人材の確保が困難となった場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
海外事業展開について
当社グループは海外でも事業を展開しており、国際的な政治・経済動向あるいは戦争、テロ、大規模自然災害の発生等による影響を受ける可能性があります。また、事業の一部を外貨建てで行っているため、為替レートに予期しない大きな変動が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
その他リスク
当社グループの中核企業である日東工業株式会社の本社および主要工場は、今後発生が予想される東海および東南海地震による被災の可能性が高い地域にあります。こうした大規模自然災害等が発生した場合、工場建屋や生産設備の被災、サプライチェーンの復旧遅れ、電力供給不足等により、生産能力および物流機能等に大きな影響が生じ、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では大規模災害時の生産および販売への影響を最小限に抑えるため、防災訓練、安否確認訓練、各種耐震対策、データ管理の二重化等、事業継続計画の整備を積極的に進めています。
該当事項はありません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「配電盤関連」を事業の中心として「電設電材」「FA制御」「情報通信」各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。
当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。
当連結会計年度の研究開発費は2,014百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。
配電盤部門は、新規開発したスリム3Pブレーカを搭載し、従来製品に比べ約30%の省スペース化を実現した小型動力分電盤を製品化しました。店舗や事務所などでサービスの多様化や大容量化による回路数増加、分電盤設置スペースの確保、IoT関連機器の搭載などの要求に対応し、リニューアルコストの低減が図れます。
住宅用分電盤は、燃料電池の普及に向けた対応として、15Aブレーカを搭載した機種をラインナップに追加しました。家庭用燃料電池システムの発電出力は低いため、細い電線で配線することができ、この電線保護に最適な定格のブレーカを搭載しています。経済産業省の「水素・燃料電池ロードマップ」のアクションプランにある、工事の簡素化による施工コストの低減に貢献できます。
また、地震による電気火災を防止する感震ブレーカーの普及取組み強化として、業界初となる感震機能付ブレーカーを搭載した新築向けの感震機能付住宅用分電盤、既設分電盤向けの感震機能付ブレーカーユニットを開発しています。発売は平成29年8月を予定しています。
光接続箱関連製品は、システムラック用の光ファイバー配線処理・収納用パーツのラインナップを充実しました。
キャビネット部門は、コーナー部を全溶接構造とし、高防錆性と高IP性能を実現した屋外用壁掛けキャビネットを開発しました。最新設備の投入により、安定した品質と幅広いラインナップに対応できる製造基盤を構築しました。また、FRP樹脂製ボックスのモデルチェンジを行いました。外観デザインを一新して高IP性能化するとともに、日射による内部温度上昇を考慮した明るい色彩を採用し、ワンアクションハンドルによる優れた操作性を実現しました。電波透過性が高いため、Wi-Fi環境、無線LAN、監視カメラシステムなどの機器収納用としてご利用いただけます。
システムラックでは、ツールレスで機器取付位置を設定できる施工性に優れた汎用ネットワ-クラック、データセンターなど基幹ネットワークに最適な高密度ケーブル管理と機器の熱管理に優れたコアネットワークラックを発売しました。更にコアネットワークラックはCisco社スイッチ製品との互換性が検証された「Cisco Compatible認証」を取得しました。Cisco社スイッチ製品の安定稼動環境を実現することにより、信頼性の高いITシステム構築に貢献します。
遮断器・開閉器部門は、協約形3Pブレーカで業界最小サイズとなるスリム3Pブレーカを開発しました。幅寸法を従来の75㎜から50㎜(従来比2/3)とすることに成功し、分電盤の省スペース化に貢献できます。また、小型化するだけではなく定格遮断容量も当社比で2倍の5kAを実現し、安全性向上に貢献しています。
また、感震リレーとブレーカを一体化した業界初の感震機能付ブレーカーを開発しました。感震機能付ブレーカーは住宅用分電盤の主幹ブレーカとして使用できるだけでなく、産業用分電盤にも搭載が可能で、感震ブレーカーの普及促進につながります。
その他、プロジェクトとして「高機能感震ブレーカー(地震・雷IoT)実証実験」を進めています。本プロジェクトは、住宅用分電盤の中に組み込む感震ブレーカー及び避雷器にセンサーを取り付け、あらゆるモノがネットにつながるIoT技術を使って地震と雷のデータをクラウドで蓄積・分析することにより、居住者に被害状況をメール通知したり、多数の住宅から集めたビッグデータを防災に活用するシステムを実証するものです。首都圏の住宅100軒程度に設置工事を進めており、データの取得を開始しています。
実証実験にあたり、地震、建築、防災などの専門家9名で構成する第三者委員会(委員長:東京大学地震研究所 堀宗朗教授)を組成し、実験方法やデータの有効性を検証していきます。
パーツ製品は、スリム3Pブレーカに対応した分電盤の接続パーツを製品化しました。分電盤の分岐構成の自由度向上、分電盤の小型化およびリニューアルコストの低減を図ることができます。
また、自立制御盤キャビネットのサービス向上を目的とし、内部機器組付けを先行加工できる鉄製基板をパーツ発売するとともに、鉄製基板なしタイプを自立キャビネットシリーズに追加しました。また、ポール用金具や取付金具の機種追加により、施工用パーツのラインナップを充実させました。
熱関連製品は、盤用クーラ・ノンフロンタイプ(冷却能力300~1700W、CEマーク対応)をラインナップに追加しました。環境にやさしいノンフロン冷媒により、低炭素社会への貢献、および製品の維持・廃棄コストを低減することができます。また、ステンレスフードのラインナップ追加、フード付角形ルーバーのモデルチェンジにより、ルーバー関連製品のシリーズ強化を行い、より幅広い市場に対応可能となりました。
EV・PHEV用充電スタンドは、株式会社豊田自動織機と共同開発した親機と組み合わせて使用することで複数台充電が可能となる、通信機能付充電スタンドの子機を発売しました。通信の一元化により運用コスト低減を図り、複数のEV・PHEVを同時充電する際に契約電力や電気設備容量を超えないように充電電力をコントロールする機能を追加しています。
当社製品は、電気や情報を伝える重要度の高い社会インフラに利用され、様々な環境条件下で使用されています。今後もサービスの多様化に伴い、益々重要性を帯びてくると思います。一方、近年では異常気象による強風・集中豪雨・大型台風の発生が増加してきており、また大型地震など自然災害の発生も懸念されています。製品にはこれらの災害が発生してもインフラとしての機能維持や安心して使用できる性能が求められています。当社は業界のリーディングカンパニーとして、新たに暴風雨環境と大型地震を再現できる試験設備を導入し、設置環境に対する性能検証能力強化を図ると共に、付加価値の高い製品開発に繋げていきます。
①風雨試験設備
近年、異常気象による強風・集中豪雨や大型台風が頻発しており、情報通信機器や監視機器などの重要設備が収納される屋外設置キャビネットには暴風雨に対する性能が重要になると予想しています。そこで、業界に先んじて暴風雨性能を明確にし、キャビネットに付加価値を付けることを目的に、最大風速60m/s、最大降雨量300mm/hを再現可能な風雨試験設備を導入しました。平成29年4月より稼動を開始しています。
②3軸耐震試験設備
情報通信機器を搭載するシステムラックにおいては、大規模地震においても情報インフラを維持する為に耐震性能が要求されています。当社では耐震試験評価を最重要と捉え、従来から2軸による耐震試験設備を導入していましたが、実際の地震と同じく東西、南北、上下の全方向に同時に加震することができる3軸耐震試験設備を新たに導入します。国内外の情報通信関連の耐震試験規格を全て網羅するほか、兵庫県南部地震、東北地方太平洋沖地震、熊本地震など、災害で観測された各種地震波の再現も可能となります。加振テーブルサイズは3m×3m、最大搭載可能質量は3,000㎏です。本設備は平成29年8月より稼動開始の予定です。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、棚卸資産、有価証券、有形・無形固定資産、各引当金等の計上に関しては、一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠した当社グループ会計方針および見積り基準に基づき計上しています。
当連結会計年度は、前連結会計年度に子会社化したGathergates Group Pte Ltdが売上増加に寄与したものの、太陽光発電関連製品の売上が減少したほか、企業の設備投資が伸び悩んだため既存市場の売上が力強さに欠ける動きとなったことから、売上高は前連結会計年度比1.7%減収の106,627百万円となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費は、主にGathergates Group Pte Ltdの連結要因により、前連結会計年度に比べ2,830百万円増加の100,028百万円となりました。営業利益は、日東工業株式会社単体の減収に伴う限界利益の減少や値引率の悪化等により、前連結会計年度比41.4%減益の6,598百万円となりました。
営業外損益に大きな変化はなく、経常利益は前連結会計年度比41.5%減益の6,402百万円となりました。
特別損益は、固定資産売却益が増加したものの、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比35.7%減益の7,160百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比39.1%減益の4,506百万円となり、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の183円00銭から111円37銭に減少しました。
当社グループは、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローとして9,787百万円を計上しています。また、投資活動によるキャッシュ・フローとして4,336百万円、財務活動によるキャッシュ・フローとして1,771百万円を使用すること等により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の21,606百万円から3,532百万円増加し、25,138百万円となりました。
当社グループの資金需要のうち主なものは、部材購入費、人件費および新製品ならびに合理化・省力化用の設備投資にかかるものです。また、市場優位の確保のための研究開発投資についても積極的に行っていくこととしています。
当社グループの運転資金及び設備資金については、主に自己資金を充当しています。当連結会計年度においては、継続的に行っている生産設備の合理化・更新や新製品の生産対応に加えて、風雨耐震試験棟の建設等の支出があり、キャッシュ・フローが減少する主な要因となっていますが、投資活動による支出は、営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内に収まっています。また、今後も既存設備の更新や海外生産拠点への投資を予定していますが、運転資金、設備資金及び研究開発投資資金については、従来と同様に財務内容及び営業キャッシュ・フロー等による自己資金を主に充当することとしています。
当社は、「優良な製品を以て社会に貢献し、生産性向上により会社と従業員の発展繁栄を期する。」の社是のもと、5つのCSR経営方針を掲げています。
1 お客様にご満足いただける新たな価値を創造し続けます。
2 人間尊重の精神に基づいた企業活動を進めます。
3 高い倫理観、道徳観に根ざしたコンプライアンス経営を実践します。
4 美しい地球を次世代へつなぐことに貢献します。
5 株主価値を高める経営を常に行います。
また、「挑戦、次世代のビジネスモデルへ」という中期基本方針のもと、以下の実現に尽力します。
1 コア事業競争力の追求(技術力、製品提案力強化)
2 グローバル化(東南アジアにおける配電盤事業の確立)
3 新規ビジネスの展開(新たな技術・企業との融合)
4 生産体制・経営基盤の強化