文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、経営理念を以下のとおり定め、お客様にご満足いただける新たな価値を提供していきます。
1 お客様にご満足いただける新たな価値を創造し続けます。
日東工業グループは、お客様にとっての価値を理解し、満足いただける製品やサービスを提供していきます。
われわれは価値創造を継続的に行うことにより、お客様との信頼関係を築き、強化していくことを大切にします。
2 人間尊重の精神に基づいた企業活動を進めます。
従業員一人ひとりの個性を尊重し、能力を生かし、育てることにより、新しい価値を創造する組織への更なる進化を図ります。
公正公平な人事評価と適材適所の人材配置により、従業員が職務を通じて自己実現を果せる会社であることを誓います。
3 高い倫理観、道徳観に根ざしたコンプライアンス経営を実践します。
日東工業グループは、社会規範に則った公明正大な経営を常に行います。
誠実な行動と日々のたゆまぬ努力の積み重ねによって、安全・安心な、より高い品質の製品・サービスを提供します。
4 美しい地球を次世代へつなぐことに貢献します。
電気と情報を主な事業領域とする日東工業グループは、企業市民として環境保護に努めていきます。
また同時に、再生可能エネルギーの活用を促進する技術等を通じ、持続可能性を高めることに貢献する価値を創造します。
5 株主価値を高める経営を常に行います。
過去の成功を守ることや目先の利益を追うことを優先し、未来への投資を後回しにするようなことはしません。
株主価値を最大化する中長期的な成長と持続的な利益の創出を経営目標として、変わらず良い会社であり続けるために改善・改革を日々積み重ねます。
(2) 当社グループの経営環境
当連結会計年度におけるわが国の経済は、輸出や生産の一部に弱さは見られるものの、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や中国経済の先行き、国内における消費増税の影響など様々な不安材料を抱えており、景気の先行き懸念が強まる状況となりました。
当社グループを取り巻く業界においては、企業の設備投資意欲は底堅いものの、新設住宅着工戸数や民間非居住建築物棟数は弱い動きで推移するなど、改善傾向を示しつつも今後の動向については注視が必要な事業環境となっています。
こうした状況のなか、当社グループは以下の取り組みにより、お客様にご満足いただける新たな価値を提供していきます。
1 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
2020年度を最終年度とする「2020中期経営計画」において、連結売上高1,250億円、連結営業利益100億円を達成目標としています。
2 中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
当社グループは「2020中期経営計画」において、「挑戦 次世代のビジネスモデルへ」を中期基本方針として掲げています。配・分電盤ならびにコンポーネンツの製造・販売を中心としたコア事業の強化に加え、グループ各社やアライアンス企業などと連携し、海外事業や新規事業にも積極的に挑戦することで、次世代のビジネスモデル創造に向けて取り組んでいきます。
① コア事業競争力の追求(技術力、製品提案力強化)
日々刻々と変化するビジネス環境において、お客様のニーズは多様化しています。当社グループはそうしたニーズにお応えするために、当社の優位性である「安定品質」「量産する技術力」「効率的販売システム」を発展させ、コア事業の技術力と製品提案力をさらに強化していきます。
2018年度より検討を進めてきましたパナソニック株式会社ライフソリューションズ社との生産協業を2019年度上期より一部商品で開始します。当社の持つ安定品質や量産する技術力を有効活用しさらに発展させることで、配電盤事業において、お客様により付加価値の高い製品・サービスを提供し、快適で安心な社会の実現を目指します。
また2017年12月に設立した株式会社ECADソリューションズの電気設計CAD「ECADシリーズ」と当社キャビネットの穴加工図面作成WEBシステム「キャビスタ」の連携を2019年4月より開始しました。両社の持つ技術を融合し効率的な販売システムを構築することでお客様の満足度の向上を目指します。
② グローバル化(東南アジアにおける配電盤事業の確立)
当社グループは、成長を続ける海外市場において事業基盤を早期に確立するため、東南アジア地域を中心としたビジネス展開に注力します。
タイにつきましては、2018年1月に現地金属加工会社と共同で事業を開始したNITTO KOGYO BM(THAILAND)CO.,LTDに積極的に経営資源を投入することで、同社の製品開発力・生産能力を向上させ、現地でのニーズに対応した配電盤事業の確立を目指します。
シンガポールにつきましては、Gathergates Group Pte Ltdが苦戦を強いられていますが、コスト構造を見直すとともに、現地市場をターゲットとした新製品を開発・投入するなどの施策により経営の安定化を目指します。
また、2019年1月にグループ会社となった北川工業株式会社の持つ販売チャネルを活用し、グループとして東南アジアにおける新たな顧客の創造に努めていきます。
③ 新規ビジネスの展開(新たな技術・企業との融合)
IoT、AIなどの技術革新が社会・産業の仕組みを大きく変えようとするなか、従来製品の「モノ価値」に「コト価値」をプラスすることで新たな価値の創造に注力します。
2018年6月より静岡県掛川市と「地域防災システム実証プロジェクト」として、市内の文化財や公共施設23箇所に感震ブレーカーや計測器を設置し、地震後の通電火災防止と揺れや大きさの波形データを解析する実証実験を開始しています。
充電インフラビジネスでは、グループ会社やビジネスパートナーとの連携をさらに深めることにより、ハードの製造・販売のみならず、保守・メンテナンス・課金など幅広いサービス提供を推し進めます。
また、新たな技術・企業との融合を企図し、電力識別技術を有するデジタルグリッド株式会社への出資や、東海地区初開催のオープンイノベーションプログラム「東海オープンアクセラレーター」に参加するなど、既存の枠にとらわれない斬新なアイデアを組み合わせることで、新たな製品・サービスの創造を目指していきます。
④ 生産体制・経営基盤の強化
「コア事業競争力の追求」「グローバル化」「新規ビジネスの展開」といった事業戦略を推進するためには、生産体制ならびに経営基盤の強化が重要となります。
生産体制につきましては、お客様にご満足いただける品質・コスト・納期の実現を目指し、徹底的な業務改革・製造改革を行い、受注・設計・業務・製造を整流化させることで、さらなる生産性の向上に努めます。加えて、IoT、AIを積極的に導入することで、働き方改革、人手不足に対応した生産体制の構築を目指します。
また、各事業戦略を支えるため、意思決定スピードの向上に資する経営体制への変革や、当社グループに必要な経営資源の適切な確保・相互活用などにより経営基盤の強化に努めます。
当社グループはこうした施策により、電気と情報を明日へつなげる価値創造企業グループとして、より多くのお客様のニーズにお応えし、企業価値の向上に努めていきます。
当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)時点において当社グループが判断したものです。当社グループは、これらのリスクを認識したうえで、発生の回避および発生したときの対応に万全を尽くす所存です。
事業環境について
当社グループの製品は電設電材、FA制御、情報通信の各分野に供給されていますが、その需要は国内の設備投資動向に関連するものが多く、最終的には国内の景気動向の影響を大きく受けます。情報通信分野においては技術革新が急速に進んでおり、なかでも情報通信関連流通事業で保有する在庫の陳腐化等により当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
原材料価格について
当社グループは鉄、ステンレス、樹脂材料、伸銅品などの原材料を使用した製品を製造していますが、国際的な政治・経済情勢や商品市況の動向により原材料等の仕入価格が上昇し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
品質について
当社グループが生産している製品は、厳重な品質管理体制のもと製造・出荷されています。不具合等が発生した場合には迅速な対応を行う管理体制を構築していますが、消費生活用製品安全法および製造物責任法に関した問題が発生した場合には、社会的評価、企業イメージ低下のリスクがあり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
知的財産について
当社グループは多くの知的財産権を保有し、権利保護のため適切に維持・管理しています。また、第三者の知的財産権についても侵害することのないよう適時適切に調査検討しています。しかし、第三者との間で、無効、模倣、侵害等の知的財産権の問題が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
環境問題について
当社グループの事業は、鈑金、塗装等の工程を有しているため、環境関連法令の適用を受けています。事業活動においてこれらを遵守することは勿論のことですが、環境負荷物質の規制強化による製品対応が必要な場合には、費用が増加する可能性があります。
情報セキュリティについて
当社グループは、事業活動において顧客、仕入先、従業員等に関する機密情報や個人情報を扱うことがあります。システムへの外部攻撃対策、コンピュータウイルス対策、セキュリティ遵守に関する従業員教育等を実施していますが、不測の事態により情報の流出や滅失が発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
人材確保について
当社グループの持続的な成長には、優秀な人材の確保や育成促進が必要です。積極的な採用活動、外部専門知識の活用や社内教育制度の充実などを進めていますが、事業展開に必要な人材の確保が困難となった場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
海外事業展開について
当社グループは海外でも事業を展開しており、国際的な政治・経済動向あるいは戦争、テロ、大規模自然災害の発生等による影響を受ける可能性があります。また、事業の一部を外貨建てで行っているため、為替レートに予期しない大きな変動が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
その他リスク
当社グループの中核企業である日東工業株式会社の本社および主要工場は、今後発生が予想される南海トラフ地震による被災の可能性が高い地域にあります。こうした大規模自然災害等が発生した場合、工場建屋や生産設備の被災、サプライチェーンの復旧遅れ、電力供給不足等により、生産能力および物流機能等に大きな影響が生じ、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では大規模災害時の生産および販売への影響を最小限に抑えるため、防災訓練、安否確認訓練、各種耐震対策、データ管理の二重化等、事業継続計画の整備を積極的に進めています。
当期連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、個人消費も持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、米中貿易摩擦の激化や欧州の政治・経済動向が世界経済に与える影響などが懸念され、景気の先行き不透明感が高まる状況となりました。
当業界におきましては、企業の設備投資は増加しましたが、機械受注の伸びが鈍化したほか、新設住宅着工戸数や民間非居住建築物棟数の動きは足踏み状態が続くなど、今後の動向に注視が必要な事業環境となりました。
このような情勢下にあって当社グループは、設備投資需要の高まりから、標準品の売上が増加したほか、日東工業株式会社単体の価格改定が売上・利益の増加に寄与しました。また、情報通信関連流通事業の売上が堅調に推移したほか、当連結会計年度に子会社化した北川工業株式会社およびその子会社が売上増加に寄与した結果、売上高は116,984百万円と前期比8.2%の増収、営業利益は6,472百万円と同12.5%の増益、経常利益は6,405百万円と同13.9%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は4,046百万円と同40.4%の増益となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりです。
(配電盤関連製造事業)
(イ)配電盤部門
配電盤部門につきましては、既存市場の高圧受電設備や分電盤の売上が堅調に推移したほか、太陽光発電と蓄電池を連携するためのシステムに対応した住宅用分電盤の売上が増加しました。また、子会社である株式会社大洋電機製作所の売上が増加したことなどにより、売上高は43,332百万円と前期比4.7%の増収となりました。
(ロ)キャビネット部門
キャビネット部門につきましては、堅調な設備投資需要を背景にボックスなどの売上が増加したほか、WEB機能を活用した当社独自システムによる短納期・高品質の穴加工キャビネットの売上が増加した結果、売上高は23,561百万円と同7.0%の増収となりました。
(ハ)遮断器・開閉器部門
遮断器・開閉器部門につきましては、子会社である株式会社新愛知電機製作所の機器事業の売上が減少しましたが、日東工業株式会社単体のブレーカの売上が堅調に推移したほか、近年の防災意識の高まりから非常用電源切替開閉器の売上が増加したことなどにより、売上高は5,304百万円と同1.9%の増収となりました。
(ニ)パーツ・その他部門
パーツ・その他部門につきましては、配電盤、キャビネットの売上が堅調に推移したことにより盤用パーツの売上が増加したほか、前連結会計年度に子会社化した株式会社ECADソリューションズが売上増加に寄与した結果、売上高は6,370百万円と同17.2%の増収となりました。
以上の結果、配電盤関連製造事業の売上高は、78,569百万円と前期比6.1%の増収、セグメント利益(営業利益)は5,543百万円と同20.4%の増益となりました。
(情報通信関連流通事業)
情報通信関連流通事業につきましては、大型オフィス移転やデータセンター市場における案件獲得により、主力製品であるネットワーク機器やその部材の売上が堅調に推移しました。一方、太陽光発電システム市場の縮小により関連商材の売上が減少したほか、人件費等の固定費が増加した結果、売上高は32,910百万円と前期比4.1%の増収、セグメント利益(営業利益)は932百万円と同9.8%の減益となりました。
(工事・サービス事業)
工事・サービス事業につきましては、電話設備工事の売上が減少しましたが、大型案件獲得により電気設備工事やネットワーク設備工事等の売上が増加した結果、売上高は2,719百万円と前期比12.9%の増収となりました。また、他セグメントへの売上が増加したことから、セグメント利益(営業利益)は218百万円と同94.4%の増益となりました。
(電子部品関連事業)
電子部品関連事業は、当連結会計年度の第4四半期より連結対象となりました北川工業株式会社およびその子会社が主に電子部品の製造、販売を行っている事業です。
当該事業につきましては、減速感がみられる中国経済の影響により、ロボットや産業機械、OA機器向け製品市場が厳しい事業環境となったことなどから、売上高は2,785百万円となりました。また、同社グループの利益を上回るのれん償却費等の計上により、セグメント損失(営業損失)は235百万円となりました。
なお、当連結会計年度より新設した報告セグメントのため、前連結会計年度との比較は行っていません。
当期の財政状態の概況は、次のとおりです。
当連結会計年度より、北川工業株式会社及びその子会社10社の貸借対照表を連結したことに伴い、資産負債が増加しています。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて41.1%増加し、95,507百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加18,490百万円や受取手形及び売掛金の増加4,183百万円などによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて28.4%増加し、46,464百万円となりました。これは有形固定資産の増加3,675百万円やのれんの増加2,812百万円などによるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて36.7%増加し、141,971百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて105.3%増加し、40,629百万円となりました。これは主に短期借入金の増加17,658百万円などによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて166.2%増加し、2,753百万円となりました。これは主に繰延税金負債の増加1,205百万円などによるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて108.3%増加し、43,382百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、剰余金の配当1,618百万円などによる減少がある一方、親会社株主に帰属する当期純利益4,046百万円の計上や非支配株主持分の増加13,512百万円などにより、前連結会計年度末に比べて18.7%増加し、98,588百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,144百万円増加の28,283百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは8,046百万円(前連結会計年度6,616百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益6,617百万円の計上に対し、売上債権の増加額1,044百万円や法人税等の支払額3,071百万円などによる資金の減少があった一方で、減価償却費の計上3,533百万円やのれん償却額の計上905百万円などによる資金の増加があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは△13,308百万円(前連結会計年度△1,882百万円)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入2,651百万円などによる資金の増加があった一方で、生産設備合理化のための有形固定資産の取得による支出2,204百万円や連結の範囲の変更を伴う子会社株式(北川工業株式会社)の取得による支出12,632百万円などによる資金の減少があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは16,048百万円(前連結会計年度△1,716百万円)となりました。これは主に配当金の支払額1,620百万円などによる資金の減少があった一方で、主に北川工業株式取得に係る資金調達等のための短期借入金の増加額17,724百万円などによる資金の増加があったことによるものです。
当社グループは「配電盤関連製造事業」「情報通信関連流通事業」「工事・サービス事業」「電子部品関連事業」の事業活動を展開しています。
当連結会計年度の「生産、受注及び販売の実績」をセグメント別に示すと以下のとおりであり、「配電盤関連製造事業」については部門別の実績を記載しています。
なお、「工事・サービス事業」については、生産実績、商品仕入実績を定義することが困難であるため記載していません。
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
|
セグメント別 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
||
|
配電盤関連 製造事業 |
配電盤 |
44,964 |
4.1 |
|
キャビネット |
25,835 |
6.5 |
|
|
遮断器・開閉器 |
5,438 |
3.5 |
|
|
パーツ・その他 |
5,899 |
13.1 |
|
|
小計 |
82,138 |
5.4 |
|
|
電子部品関連事業 |
148 |
― |
|
|
合計 |
8,356 |
7.2 |
|
(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
|
セグメント別 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
||
|
情報通信関連流通事業 |
28,955 |
5.8 |
|
(注)1 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当社グループは製品の性質上、原則として需要予測による見込生産方式をとっているため、記載を省略しています。
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
|
セグメント別 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
||
|
配電盤関連 |
配電盤 |
43,332 |
4.7 |
|
キャビネット |
23,561 |
7.0 |
|
|
遮断器・開閉器 |
5,304 |
1.9 |
|
|
パーツ・その他 |
6,370 |
17.2 |
|
|
小計 |
78,569 |
6.1 |
|
|
情報通信関連流通事業 |
32,910 |
4.1 |
|
|
工事・サービス事業 |
2,719 |
12.9 |
|
|
電子部品関連事業 |
2,785 |
― |
|
|
合計 |
116,984 |
8.2 |
|
(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、棚卸資産、有価証券、有形・無形固定資産、各引当金等の計上に関しては、一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠した当社グループ会計方針および見積り基準に基づき計上しています。
当連結会計年度は、設備投資需要の高まりから、標準品の売上が増加したほか、日東工業株式会社単体の価格改定影響が売上の増加に寄与しました。また、情報通信関連流通事業の売上が堅調に推移したほか、当連結会計年度に子会社化した北川工業株式会社およびその子会社が売上増加に寄与した結果、売上高は前期比8.2%増収の116,984百万円となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費は、主にグループ各社の増収及び北川工業グループの新規連結要因により、前期比8,183百万円増加の110,512百万円となりました。営業利益は、日東工業株式会社単体の価格改定影響等により、前期比12.5%増益の6,472百万円となりました。
営業外損益に大きな変化はなく、経常利益は前期比13.9%増益の6,405百万円となりました。
特別損益は固定資産売却益が増加したことなどにより、税金等調整前当期純利益は前期比19.1%増益の6,617百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比40.4%増益の4,046百万円となり、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の71円26銭から100円02銭に増加しました。
なお、2020年度を最終年度とする「2020中期経営計画」の進捗状況は以下のとおりです。
(単位:億円)
|
|
2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
|
連結売上高 |
1,066 |
1,080 |
1,169 |
1,280 |
1,250 |
|
連結営業利益 |
65 |
57 |
64 |
90 |
100 |
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりです。
当社グループは、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローとして8,046百万円を計上しています。また、投資活動によるキャッシュ・フローとして13,308百万円を支出、財務活動によるキャッシュ・フローとして16,048百万円を調達すること等により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の28,283百万円から10,651百万円増加し、38,934百万円となりました。なお、前連結会計年度に比べて投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローが著しく増加している理由は、当連結会計年度において連結の範囲の変更を伴う子会社株式(北川工業株式会社)の取得による支出を行い、当該支出のための借入を行ったことによるものです。本借入金額は当社グループの資産額を鑑みるに十分返済可能な額であり、当社グループの資本の財源及び資金の流動性に与える影響は一時的なものであると考えています。
当社グループの資金需要のうち主なものは、部材購入費、人件費および新製品ならびに合理化・省力化用の設備投資にかかるものです。また、市場優位性確保のための研究開発投資についても積極的に行っています。
当社グループの運転資金及び設備資金については、主に自己資金を充当しています。当連結会計年度においては、継続的に行っている生産設備の合理化・更新や新製品の生産対応に加えて、菊川物流センターの搬送設備等の取得による支出があり、キャッシュ・フローが減少する主な要因となっていますが、投資活動による支出は、子会社株式の取得による支出を除き、営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内に収まっています。また、今後も既存設備の更新や海外生産拠点への投資を予定していますが、運転資金、設備資金及び研究開発投資資金については、従来と同様に財務内容及び営業キャッシュ・フロー等による自己資金を主に充当することとしています。
(吸収合併契約)
当社は、2018年9月25日開催の取締役会において、当社の完全子会社である株式会社キャドテックおよび日東スタッフ株式会社を吸収合併することを決議し、本合併に係る合併契約を締結しました。
合併契約の概要は、次のとおりです。
(1) 合併の方式
当社を存続会社とする吸収合併方式で、株式会社キャドテック及び日東スタッフ株式会社は解散しました。
(2) 合併に係る割当ての内容
当社の完全子会社との合併であるため、本合併による新株の発行、資本金の増加および合併交付金、その他一切の対価の支払はありません。
(3) 引継資産・負債の状況
当社は、一切の資産、負債及び権利義務を合併期日において引継ぎました。
(4) 合併後の状況
本合併による、名称、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金、決算期の変更はありません。
(5) 今後の見通し
本合併は当社の完全子会社との合併であるため、当社連結業績への影響は軽微です。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「配電盤関連」を事業の中心として「電設電材」「FA制御」「情報通信」各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。
当連結会計年度の研究開発費は
1 配電盤関連製造事業
当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。
当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,292百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。
配電盤は、商用電源の確保が困難な場所にも設置可能な独立電源システムのラインナップ強化を行い、太陽電池と独立電源盤を一体化した製品の開発を進めています。運搬、設置が容易で、工事現場、イベント会場や災害時の電源として活用頂けます。
住宅用分電盤は、モデルチェンジによりデザインを一新しました。小型化するとともに利便性・施工性を向上しています。
また、住宅用分電盤と並べて設置できる屋内用FPボックス、情報分電盤用ボックスも併せて同一デザインにモデルチェンジしました。
光接続関連製品は、光ファイバーのLAN構築に最適な光接続箱 壁掛け型をモデルチェンジし、ラインナップを充実させました。施工・配線・メンテナンス時の作業性が向上しています。
キャビネットは、宅配荷物の再配達をなくす手段として、戸建て向け宅配ボックスを発売しました。屋外用キャビネットで培ってきた技術を活かし、優れた耐久性と高い防水性を持ち合わせ、簡単操作の捺印機構を搭載しています。
また、LAN、IoTなどの情報インフラを支える小型ラック、HUB収納キャビネット壁掛けタイプを同一デザインコンセプトでモデルチェンジを行いました。軽量化、作業性向上などが評価され、市場に浸透しています。更にオフィスで使いやすいキャスター付タイプ、教育関係などで要求があるタブレット収納タイプの対応も開始しました。
システムラックは、データセンター向けに省エネ、省施工に効果的なOCPラックの充実やFSコアネットワークラックの機種追加によりラインナップの強化を図りました。
その他、高気密プラボックスのホワイトグレー色を機種追加しました。屋外日射による内部の温度上昇を抑えることができ、屋外通信機器の収納用にご利用いただけます。
遮断器・開閉器は、住宅用分電盤のリミッタースペースに設置可能な感震機能付スリム3Pブレーカーを発売し、「感震ブレーカー」の普及促進に貢献しています。既設住宅へのスマートメーター導入により住宅用分電盤の空いたリミッタースペースに取付け可能で、既設住宅への設置がより簡単に行えます。さらに、他社の住宅用分電盤を感震仕様の分電盤にリニューアルすることが可能になっています。
また、中小ビルをターゲットとした高機能感震ブレーカー『ガルサーチ』を開発し、実証実験を進めています。複数フロアに設置された地震センサーのデータを、電力線通信技術を使って集約・演算し、通電火災を防ぐためにブレーカーを遮断します。併せて、地震データをクラウドで蓄積・分析して、ビルの被害状況や地域の震度分布の様子をメール等で通知する事が可能になっています。
EV・PHEV用充電スタンドは、毎日の充電環境を快適にする家庭用充電器「Pit‐C3」を開発しました。①EV・PHEV用コンセント、②コントロールボックスホルダー、③コネクタホルダーの3製品を自由に組み合わせて使用する事ができます。
キャビネット用パーツは、監視システムや無線システム用通信機器の収納密度を高められる通信機器用二段基板を開発しました。その他、ポールやコンクリート柱へキャビネットを取付ける際、大型のキャビネットに対応できるコン柱用金具を機種追加しました。
熱関連製品は、主に高圧受電盤用の強制換気をおこなう換気装置の機能強化、高風量機種の追加によりラインナップを充実しました。
当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラ、携帯基地局など情報通信インフラの重要度が増す中、ゲリラ豪雨、強風、地震などの過酷な自然環境にも耐える性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求を満足する製品の研究開発を行っています。検証により得られた結果を基にCAE解析技術の精度向上を図り、新たな製品開発に役立てています。
また、今後成長が見込まれる分野に向けた研究も進めています。次世代技術を構築するため、データセンター関連では熱対策技術、また屋外用設備については騒音対策・屋外設置環境技術や省エネルギーおよび安全性に関する研究を行っています。
2 電子部品関連事業
パワー半導体やAI・ビックデータの台頭によって高速化・高性能化・多機能化・小型化が進むと共に、あらゆるモノがインターネットで繋がるIoTの時代となったことから、多種多様なモノにセンサーが搭載され、それに合わせてさらに高度な各種対策技術が求められるようになっています。そうした中で、当社グループの研究開発活動は環境問題対策を中心とした製品開発を基本使命とし、自動車、民生機器、エネルギー、産業機器、ICTあるいは医療市場へ軸を置いて、そこから発せられるニーズを取り込むことにより、いち早くソリューションとして提供するFirst Solution Proposer を目指して活動しています。
現在は、電磁波障害や省力化・自動化に付随する問題を中心に、熱マネジメント、振動衝撃問題や音問題などの対策技術(ソフトソリューション)・対策製品を含めた各種環境対策技術の開発および薄膜技術の応用開発に取り組んでいます。
また、成長市場分野に対して、これら環境対策製品における、設計の高度化、解析シミュレーション技術の導入、高性能オリジナル素材の開発を積極的に推進し、特に自動車市場向けには、解析シミュレーション技術を用いた性能・機能面での設計根拠を強化し、その設計根拠を元に製品化しました。各種信頼性試験を通して性能・機能面の設計根拠の評価検証を行い、自動車市場において求められる性能・機能品質を満足すべく開発を推進しています。
今後も各市場が直面する技術課題に対し、信頼される製品を提供できるよう若手人材の研究機関への派遣などによる育成・強化ならびに、外部専門家や研究機関との連携、他社との協業化など最速最適な対応を図っていきます。
当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は174百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。
(1) 電磁波環境コンポーネント部品
産業機器やアプライアンス市場で需要が高まっているノイズフィルターにおいて幅広い帯域でノイズ減衰を発揮する固定も可能とした大径のハーネスに対応するノイズフィルターの販売を開始しました。また、ICT市場における高周波化を見据えてGHz帯での性能向上を目指した製品開発を行い、販売を開始しました。自動車市場では、HV・EV・PHEV等の環境自動車(もしくは「新エネルギー自動車」)向けノイズフィルターに注力し、大電流対応やノイズフィルター効果及び、ハーネス固定機能を兼ねた製品の開発を強化しました。
(2) 精密エンジニアリングコンポーネント部品
昨年に引き続き情報処理機器、流通・金融市場向けに、安全対策としてUSB及びHDMI接続部分の抜けを防止するカバーの販売と開発を実施。また、多機能化の要求に対応すべく、金属やエラストマーなどとの複合成形技術やCNFの持っている多義渡る特徴を引き出すべく信州大学と共同で国PJに参画し、樹脂複合材開発の研究を進めています。
(3) 熱対策技術
通信市場に於いて、SoCに代表される高密度高実装デバイス向けにディスペンスでの塗布が可能な上に、液だれしない低粘度性を有する液状熱伝導材の開発を開始しました。更に自動車市場でも自動運転に伴う画像処理ICの高速化による発熱対策やEV化によるバッテリーの熱対策に対する需要も見込まれることから、車両搭載可能とするための開発を実施しています。
(4) 振動・衝撃・音対策技術
モバイル機器やOA機器に向けてノンハロ仕様で難燃性V-0を実現した耐衝撃素材や自動車の電動化に伴い、より車室内の静粛性が求められることから搭載機器のメカニカル音を低減させる静音シートの開発を実施しています。
また、素材開発のみならず実機評価からの最適な振動対策支援も積極的に進め、ソフトサービスにも注力しています。
(5) 薄膜技術応用開発
機能性薄膜の各種機能性(透明性、導電性、反射率、色味等)の向上等をお客様と共同開発を実施する事により、幅広いマーケットを対象に取り組みを実施しています。
(6) 素材開発
材料コンポジット技術を生かした医療用材料のコンポジットや開発した素材を活用するため、その素材を活用したセンサーモジュール開発を進めています。そのモジュール化に関しては、当社が保有しているコア技術を生かし、成形、スパッタリング、コーティングあるいはコンプレッションなどの各種技術を融合した開発を目指しています。