第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に、緩やかな回復基調となりました。一方で、資源・エネルギー価格の高騰や米国による相互関税策の影響によって、経済の不確実性が強まっており、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループは中期経営計画(SEIKO IC2026)の基本方針である「企業活動・事業活動を通じた社会課題解決により、サステナブルな社会の実現に貢献する」のもと、「デジタル技術を活用した社会課題解決」「カーボンニュートラルへの取り組み」「One 正興によるグループ総合力の発揮」の3つの重点施策に取組んでまいりました。

その結果、当中間連結会計期間におきましては、電力部門において、発電所・変電所向けの装置や情報制御分野、環境エネルギー部門において、国内公共分野が堅調に推移したことにより、売上高は14,415百万円前年同期比 1.3%増)となりました。

損益につきましては、電力部門や環境エネルギー部門の利益率が改善したことなどにより、営業利益は1,338百万円前年同期比 32.1%増)、投資有価証券の売却などにより、経常利益は1,529百万円同 17.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は976百万円同 15.6%増)となりました。

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、前第3四半期連結会計期間より報告セグメント等の変更を行っており、以下の前中間連結会計期間比較については、変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

(電力部門)

発電・変電所向けの受配電・制御装置に加えて、情報制御分野においても、操作支援システムや遠隔監視システムなどのスマート保安システムが堅調に推移したことなどにより、売上高は4,220百万円前年同期比 1.9%増)となりました。また、セグメント利益につきましては、原価低減の取組により、711百万円同 12.4%増)となりました。

 

(環境エネルギー部門)

国内公共分野において、水処理設備向け監視制御システムの売上が増加したことや道路設備向け受配電システムも堅調に推移した結果、売上高は6,149百万円前年同期比 7.4%増)となりました。また、セグメント利益は国内公共分野及びエネルギーソリューション分野において原価率が改善し、312百万円同 559.0%増)となりました。

 

(情報部門)

港湾分野及び受託開発分野が堅調に推移したものの、ヘルスケア分野が低調であったため、売上高は761百万円前年同期比 1.1%減)、セグメント利益は81百万円同 20.9%減)となりました。

 

(サービス部門)

工場向けの電気設備関連が堅調だったものの、太陽光発電所向けの電気設備が減少し、売上高は2,099百万円前年同期比 8.4%減)となりました。一方で、セグメント利益は利益率の改善により、44百万円同 92.8%増)となりました。

 

 

(その他)

発電・変電所向け工事案件の工期延期などにより、売上高は1,185百万円前年同期比 9.0%減)となりました。また、セグメント利益も電子制御機器関連製品の材料費高騰などにより189百万円同 8.4%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

当中間連結会計期間の流動資産の残高は、前連結会計年度と比較して2,882百万円減少17,178百万円となりました。これは主に、現金及び預金が3,728百万円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が6,472百万円減少したことによるものであります。

(固定資産)

当中間連結会計期間の固定資産の残高は、前連結会計年度と比較して484百万円増加10,754百万円となりました。これは主に、その他の中に含まれるリース資産が300百万円、投資有価証券が時価の上昇等により208百万円増加したことによるものであります。

(流動負債)

当中間連結会計期間の流動負債の残高は、前連結会計年度と比較して3,478百万円減少8,096百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が2,266百万円、短期借入金が1,659百万円減少したことによるものであります。

(固定負債)

当中間連結会計期間の固定負債の残高は、前連結会計年度と比較して213百万円増加3,087百万円となりました。これは主に、長期借入金が114百万円減少した一方で、リース債務が302百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

当中間連結会計期間の純資産の残高は、前連結会計年度と比較して867百万円増加16,749百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当により269百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する中間純利益976百万円の計上により増加したことや、投資有価証券の時価の上昇により、その他有価証券評価差額金が114百万円増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,728百万円増加し、6,888百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は5,884百万円前年同期は2,770百万円の獲得)となりました。これは、主に売上債権が6,451百万円減少したことによる収入であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は50百万円前年同期は5百万円の支出)となりました。これは、主に投資有価証券の売却による収入が199百万円あった一方で、有形固定資産の取得による支出が162百万円、投資有価証券の取得による支出が29百万円、及び無形固定資産の取得による支出が15百万円あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は2,093百万円前年同期は2,247百万円の支出)となりました。これは、主に短期借入金の返済1,692百万円、長期借入金の返済114百万円、及び配当金269百万円の支払い等によるものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は40百万円であり、この中には受託研究等の費用1百万円が含まれております。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。