第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)業績

当連結会計年度における世界経済は、新興国、資源国において弱さがみられるものの先進国を中心に総じて緩やかな回復基調となりました。米国では、ドル高や新興国経済の減速による影響等から輸出や設備投資にやや弱さがみられますが、個人消費を中心にした内需の成長は続いており、回復基調が持続しました。欧州では、新興国経済の減速に伴う輸出の伸び悩み等により回復ペースに鈍さがみられますが、消費主導の緩やかな回復基調が持続しました。新興国経済は、中国では景気は緩やかに減速しており、他の地域でも中国経済の減速の影響がみられるほか、資源国においても弱さがみられました。

一方、わが国経済は、企業収益、雇用は改善の動きもみられますが、新興国経済の減速の影響にて輸出、生産に弱さがみられ、景気の回復の基調はやや横ばいの動きとなりました。

当社グループをとりまく経済環境は、国内における民間設備投資においては、内需の停滞や外部環境の不透明感から力強さを欠く状況が続きました。海外においては、インフラ市場の需要は新興国を中心に堅調に推移しました。当社の主要顧客である造船業界においては、竣工量は前年に比べ若干増加しましたが、受注量は、国内においては、円高是正、船体構造に関わる新規制、窒素酸化物3次規制の適用前の駆け込み需要等を背景に一定量の受注がありましたが、海外においては、海運市況の悪化に伴うばら積運搬船の需要の減少、原油価格下落に伴う海洋掘削市場の低迷等により受注量は減少しており、厳しい状況が続きました。

このような状況のもと、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は394億円と前年同期比0.9%の減収となりました。利益面では、営業利益は、原価低減等の収益改善の効果及び原材料価格の安定もあり、36億61百万円と前年同期比10.9%の増益となり、経常利益は、第3四半期までの円高是正の持続等もあり、39億26百万円と前年同期比1.2%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失にて本社移転に伴う本社賃貸借契約の解約損及び移転損失引当金繰入額を計上、また、特別利益にて当社100%出資の海外連結子会社の固定資産売却益を計上したことなどに伴い、27億40百万円と前年同期比2.5%の増益となりました。

なお、製品別の連結売上高は、システム製品(配電制御システム等)が215億36百万円と前年同期比8.1%の増収、機器製品(低圧遮断器等)が178億63百万円と前年同期比10.0%の減収となりました。

当社グループのシステム製品の連結受注高は、国内船舶部門にて、中国市場向け以外の市場にてコンテナ船、LNG船等の受注を確保することができましたが、中国造船市場の受注低下の影響を受けたため、前年同期を0.8%下回る211億32百万円となりました。その結果、連結受注残高は前連結会計年度末より4億3百万円減少し、193億96百万円となりました。

なお、機器製品は、計画生産を行っているため、上記受注高、受注残高には含めておりません。

 

当連結会計年度におけるセグメント別の業績は以下のとおりであります。

 

「日本」

船舶用システム製品(船舶用配電制御システム等)は、国内船主向けのばら積運搬船の売上が前年同期に比べ増加し、海外造船向け大型タンカー、国内造船向けコンテナ船の売上を計上したことに加え、その他の船種、陸電供給システムの売上も一定量の売上があり、売上が前年同期に比べ増加しました。

産業用システム製品(配電制御システム)は、コージェネレーションシステム等の分散型エネルギー関連の売上が引き続き堅調に推移して、鉄道関連施設向け配電制御システム等の売上もありましたが、国内向け大型プラントの物件が無く、前年同期に比べ減少しました。

医療関連機器製品は、医療機器では、売上が増加し、また臨床検査機器では、新機種を本格展開したことによる効果もあり、売上は増加しました。この結果、医療関連機器製品全体でも、売上が前年同期に比べ増加しました。

エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、船舶向けの各種点検作業が堅調に推移し、国内の鉄道関連施設のエンジニアリング作業もあり、売上が前年同期に比べ増加しました。

この結果、システム製品全体の売上は前年同期に比べ増加となりました。

機器製品(低圧遮断器等)は、国内向けでは、マーケットの停滞により、新エネルギー分野における直流ブレーカの需要を含め売上が減少し、海外向けについても、オセアニア地域、東アジアの船舶市場向けの売上減少等により機器製品全体の売上は、前年同期に比べ減少しました。

その結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は、238億50百万円と前年同期比2.7%の増収、セグメント利益は、機器製品の売上減少等により、26億31百万円と前年同期比6.3%の減益となりました。

「アジア」

船舶用システム製品(船舶用配電制御システム等)では、海運市況の悪化に伴う中国造船市場向けでの売上減少や東南アジアにおける海洋掘削市場の低迷の影響により、売上は前年同期に比べ減少しました。

機器製品(低圧遮断器等)では、マレーシア国内向けについてはプロジェクト案件等もあり堅調に推移しましたが、他の地域は総じて市況停滞の影響により、売上は前年同期に比べ減少しました。

その結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は、109億26百万円と前年同期比6.7%の減収、セグメント利益は米ドルに対する現地通貨安等により、15億60百万円と前年同期比15.0%の増益となりました。

 

「ヨーロッパ」

機器製品(低圧遮断器等)は、ライフサイクルサービスの売上は増加しましたが、英国内、中近東向けの売上が減少したことにより、売上は前年同期に比べ減少しました。

その結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は、45億29百万円と前年同期比2.9%の減収、セグメント利益は収益性の高いライフサイクルサービスの売上が増加したこと等もあり、2億92百万円と前年同期比67.1%の増益となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は106億94百万円と前年同期比21億96百万円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は39億74百万円となり、前年同期比26億21百万円の増加となりました。

主な内訳は、収入では税金等調整前当期純利益37億31百万円及びたな卸資産の減少11億円、支出では仕入債務の減少3億12百万円、退職給付に係る負債の減少3億29百万円及び法人税等の支払11億50百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は16億60百万円となり、前年同期比3百万円の減少となりました。

主な内訳は、有形固定資産の取得による支出24億39百万円及び有形固定資産の売却による収入9億15百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は3億61百万円となり、前年同期比5億円の減少となりました。

主な内訳は、短期借入金及び長期借入金の増加による収入5億25百万円であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

日本

(千円)

21,710,977

92.4

アジア

(千円)

10,455,745

87.5

ヨーロッパ

(千円)

4,542,025

99.1

報告セグメント計

(千円)

36,708,748

91.7

その他

(千円)

99,735

108.8

合計

(千円)

36,808,483

91.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

当社グループが生産・販売しております製品は配電制御システム等のシステム製品と低圧遮断器等の機器製品であります。システム製品については受注生産を行っており、機器製品については計画生産を行っております。従って、システム製品について、その受注状況を記載しております。

当連結会計年度の受注状況は、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

システム製品

21,132,788

99.2

19,396,522

98.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

日本

(千円)

23,850,355

102.7

アジア

(千円)

10,926,005

93.3

ヨーロッパ

(千円)

4,529,108

97.1

報告セグメント計

(千円)

39,305,469

99.3

その他

(千円)

94,587

52.8

合計

(千円)

39,400,057

99.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.最近2連結会計年度における販売先については、いずれも販売実績が総販売実績の100分の10未満でありますので記載を省略しております。

3【対処すべき課題】

世界経済は、中国を始めとするアジア新興国や資源国経済の先行き、原油価格の下落の影響、米国の金融政策の影響などの懸念はありますが、米国及び欧州を中心として緩やかな回復基調で推移すると予想されます。

一方、日本経済は、世界経済の不確実性、金融市場の変動、内需の足踏みなど景気の下振れ要因があるものの、東京オリンピック関連の需要や自律的な景気拡大を背景に回復基調が持続すると予想されます。

当社グループをとりまく経済環境は、主要顧客である造船業界では、今後3年程度の手持ち工事量は確保しておりますが、海運市況の低迷もあり、船腹需給バランスの改善には時間を要すると予想されます。民間設備投資については、国内は、内需需要の緩やかな持ち直しを受けて緩やかな増勢を維持する見通しとなっております。また、東京オリンピック関連の建設投資も見込まれ、産業用配電制御システム製品及び機器製品の需要拡大も期待できます。海外では引き続き新興国、資源国を中心としたインフラ関連の設備投資が堅調に推移し、産業用配電制御システム製品、機器製品、エンジニアリング及びライフサイクル(予防保全やアフターサービス等)の需要は高まるものと予想されます。

このような環境のもと、当社グループは、さまざまな顧客のニーズへの的確かつ迅速な対応によって顧客満足度を高め、シェアの維持・拡大に全力をあげてまいります。そのために、すべての部門で創造力が発揮でき、適応力のある体制の確立を目指しており、設計・生産の改善活動を継続して経営基盤の強化を図るとともに、協創力を発揮して、市場ニーズを反映した新商品の開発に努めてまいります。

また、品質、営業・サービス、技術開発、生産場所及び購買等のすべてについて、当社グループが持つグローバルな組織の有効活用と更なる最適化の追求を目指してまいります。

加えて、経営全般においては、整備・構築した内部統制システムを有効に運用するとともに、法令遵守に向けた教育の徹底等、経営理念の一つとして挙げております企業倫理に基づく積極的な取り組みにより、広く企業の社会的責任(CSR)を果たしてまいります。また、コーポレート・ガバナンスを強化し、より透明性の高い経営の実現と、経営の機動性の向上の両立を実現してまいります。

当社グループの大きな課題といたしましては、原材料の高騰、原油価格及び為替の変動等があげられます。原材料については、銅及び銀価格が高騰・高止まりすれば利益圧迫要因となりますので、これらを含め総合的な原価低減活動を推進してまいります。また、為替変動への対応については為替中立型を目指し、為替変動による影響を最小限にとどめるよう営業、購買、生産、財務及び設備投資等、総括的な改革・改善に取り組んでまいります。

セグメント別には次のような活動に取り組んでまいります。

「日本」

船舶用システム製品は、国内の造船所は約3年分の手持ち工事量を確保しており、新造船受注量を当社製品の受注に結びつけるための営業強化とともに、高付加価値船(LNG船、コンテナ船、各種タンカー等)の受注による利益確保、最適パワーマネジメントシステム、環境・省エネ関連製品等の受注拡大にも取り組み、1隻あたりの当社の貢献度を高めることにより受注、売上増を図ってまいります。

産業用システム製品は、配電制御システムや分散型エネルギーシステム向け製品を機軸として、分散型電源市場、電力市場、環境市場及び国内・海外のインフラ整備における設備投資関連等の営業活動を強化し、受注・売上増を図ってまいります。

医療用関連機器製品は、新製品の開発とともに新規顧客の獲得等を通じ、受注拡大に注力してまいります。

エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、GSN(グローバル・サービス・ネットワーク)の拡充とレトロフィットビジネスの拡大、新サービスの提案等により、更なる事業展開を推進してまいります。

機器製品は、東京オリンピック案件、新エネルギー市場、新興国インフラ市場、海外舶用市場に対しての営業力強化等によるシェアアップ及び顧客数増加、OEM(相手先ブランド製品製造)戦略の強化に注力し、受注・売上増を図ってまいります。

 

 

「アジア」

船舶用システム製品は、中国や韓国の造船業界においては、海運市況の悪化に伴う受注量が低迷しており、船腹需給バランスの回復にも時間を要する状況ですが、原価低減に注力しながら営業力の強化を図り、1隻あたりの当社の貢献度を高めることによりシェアの拡大に努めてまいります。

機器製品においても営業力の強化を図り、マレーシア国内向け、舶用市場とインフラ関連市場向け、日系企業の設備投資案件を中心にシェアの拡大に努めてまいります。

 

「ヨーロッパ」

欧州経済は、新興国経済の減速による輸出の減少などにより回復ペースは鈍いものの、内需が下支えとなり緩やかな回復が続くと見込まれます。それに伴い、民間設備投資も緩やかな回復傾向に向かうと見込まれますので、機器製品の販売拡大を目指してまいります。

また、中近東、アフリカ及び中南米市場等のシェア拡大を図るとともに、OEM(相手先ブランド製品製造)販売先との協力関係を更に強化し、顧客数を増やし販売量の拡大を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社グループの事業展開その他に関するリスク要因について、主なものを以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資者の判断上重要と考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本書提出日現在において判断したものであります。

当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

(1)設備投資動向の影響について

当社グループの事業は、船舶、ビル、工場等を対象とする配電制御システム等のシステム製品の製造・販売、これに付帯するエンジニアリング及びライフサイクル並びにその主要な構成部品でもある低圧遮断器等の機器製品の製造販売が主体となります。

システム製品及び機器製品ともにその収益は、設備投資の動向に影響を受けます。当社グループの利益計画は、国内外の設備投資動向予測値を織り込んで策定しておりますが、その動向が予想を超えて変化した場合は当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(2)特定の業界等への高い依存度について

当社グループは、船舶用配電制御システム等の製造・販売を主要事業の1つとして行っているため、顧客である海運造船業界に対する依存度が高くなっております。船舶用以外のマーケットにも製品販売を伸長していく方針でありますが、主要事業の一つである海運造船業界の業績の動向によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(3)法的規制等について

当社グループの事業は、当社が事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の適用を受けており、それらを遵守して事業運営を行っておりますが、当社グループが事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の変更が、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(4)為替レート変動について

当社グループは、外貨建てによる製品の販売及び仕入等を行っております。為替レートのリスクを軽減するため為替予約等の手段を講じておりますが、急激な為替レートの変動が生じた場合、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(5)海外活動に潜在するリスクについて

当社グループは、欧州・中国・東南アジア及びブラジル等海外で生産及び販売をしております。当社グループは、現地の情勢を随時把握して適切に対処していく方針でありますが、現地の法的規制の状況や慣習等に起因する例えば労働争議等の不測の事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(6)新技術を用いた製品の開発、製造及び市場投入時期について

製品の開発、製造及び市場投入時期等は、綿密な計画を立てて進めておりますが、その過程で予期せぬ問題が生じ、開発経費の増加、製造コストの増加及び市場投入時期の遅延等が発生した場合は、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(7)退職給付債務について

当社グループの退職給付費用及び債務は、日本の会計基準に基づき、割引率等数理計算上で設定される前提や長期期待運用収益率により算出されております。当社グループの年金資産の時価が下落した場合、又は、数理計算上の前提条件に変更があった場合に発生する退職給付費用の増加は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(8)固定資産の減損について

当社グループの事業環境の著しい悪化、保有する固定資産の市場価値の下落、並びに固定資産の使用範囲又は方法の変化に伴い発生する固定資産の減損損失は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(9)製造物責任について

当社グループは、顧客に対し電気の供給及び制御の安全に係る製品及びサービスを提供しております。製品等の故障が顧客に深刻な損失をもたらす危険性があり、当社グループは製品の故障が原因で生じた損失に対する責任を問われる可能性があります。当社ではそれらに備えPL保険に加入しておりますが、補償費用がPL保険の補償限度額を超えた場合もしくはPL保険の適用対象外である場合には、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(10)金利の変動について

固定金利による資金調達等を行い、市場金利の変動の影響を避けるよう資金調達を行っておりますが、今後の市場金利の著しい変動は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(11)災害等のリスクについて

当社グループが事業活動を行うにあたり、地震や台風等の自然災害、火災、戦争、テロ、コンピューターウィルス等による障害が起こった場合、当社グループの製造設備等に損害を受け、その一部又は全部の操業が中止することがあります。このような事態が生じた場合に備えて保険(地震保険、水害保険等を除く)に加入しておりますが、生産活動遅延による損失や、製造設備等の復旧に要する費用が発生した場合、全て保険にて賄えるという保証はなく、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(12)価格競争について

当社グループが事業展開する市場における価格競争は大変厳しいものとなっております。販売価格の低下に対して当社グループは、既存製品のモデルチェンジや新製品の開発、コスト削減に向けた生産体制の改革等の諸施策により安定した利益の確保に努めておりますが、競争のさらなる激化や長期化により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(13)原材料・部品の価格高騰及び入手難について

当社グループは、製品の製造のため銅、銀、鋼材等の原材料及び部品、組立外注品等を購入しておりますが、これらは世界経済の状況や原材料産出国の環境により、場合によっては、価格の高騰や入手が困難となる事態になる恐れもあります。最近では当社グループにとって特に銅価格の高騰が大きく影響しております。当社では、コストダウンや適正な在庫管理に努めておりますが、原材料・部品の価格高騰又は入手難が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

当社グループは、多種多様な顧客が要求する各種の配電・制御・監視システム及び同関連機器(低圧遮断器等)と医療用機器を適時市場へ提供することを目的として製品開発を行っております。経営環境の変化が著しい現在、変化する顧客のニーズを把握することを最大の課題と考え、市場調査を綿密に行っております。その結果と当社グループ保有の技術の融合により的確な新製品の開発と市場へのいち早い提供を基本方針としております。

当社グループの研究開発活動には、新技術・新製品の開発と既存製品の改良・改善及びその応用があります。システム製品(配電制御システム等)及び機器製品(低圧遮断器等)はその技術の根幹が異なるため、それぞれ個別の組織で研究開発を行っております。

システム製品の研究開発拠点は日本セグメントの当社とテラメックス㈱両社の開発部門であり、機器製品の研究開発拠点は当社の開発部門であります。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は9億20百万円であります。

当連結会計年度における当社グループの主要な研究開発の成果は、以下のとおりであります。

システム製品

製品名

製品の特徴・概要

改良型 集合始動器盤

既に開発済みの製品に対して、生産性向上の為の改良を加えた集合始動器盤であります。(開発完了)

全自動尿分析装置

高性能、小型化を実現させた臨床検査用の新型自動尿分析装置であります。(開発完了)

 

機器製品

製品名

製品の特徴・概要

配線用遮断器

遮断性能を向上させた新型の配線用遮断器(MCCB)であります。(開発継続中)

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用と資産・負債の評価等の会計上の判断・見積りが含まれております。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、米国経済は個人消費を中心として比較的堅調に推移した一方、中国をはじめとした新興国経済の減速の影響等による外需の弱さが見られ、また、国内でも民間設備投資が力強さを欠く状況が続いた影響もあり、売上高は394億円と前年同期比0.9%の減収となりました。利益面では、原価低減等の収益改善の効果及び原材料価格の安定もあり、営業利益は36億61百万円と前年同期比10.9%の増益、経常利益は39億26百万円と前年同期比1.2%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、本社移転に伴う本社賃貸契約の解約損及び本社移転損失引当金繰入額を計上した一方、連結子会社における固定資産売却益の計上があり、27億40百万円と前年同期比2.5%の増益となりました。

製品別の連結売上高は、システム製品(配電盤制御システム等)が215億36百万円と前年同期比8.1%の増収、機器製品(低圧遮断器等)が178億63百万円と前年同期比10.0%の減収となりました。

 

 

(3)当連結会計年度末の財政状態の分析

① 資産、負債及び純資産の状況

資産の部では、受取手形及び売掛金が4億16百万円並びにたな卸資産が13億55百万円それぞれ減少した一方、現金及び預金が21億86百万円増加したこと等により、流動資産は前期末比4億69百万円増加し、332億87百万円となりました。

固定資産では、無形固定資産が6億64百万円及び退職給付に係る資産が2億28百万円それぞれ減少した一方、有形固定資産が13億72百万円増加したこと等により、前期末比2億22百万円増加し、121億97百万円となりました。

この結果、資産合計は前期末比6億92百万円増加し、454億85百万円となりました。

負債の部では、支払手形及び買掛金が6億33百万円及び未払法人税等が1億39百万円それぞれ減少したこと等により、流動負債は前期末比5億98百万円減少し、128億35百万円となりました。固定負債では、役員退職慰労引当金が2億30百万円及び繰延税金負債が3億33百万円それぞれ減少した一方、長期借入金が4億77百万円及びその他の固定負債が3億40百万円それぞれ増加したこと等により、前期末比3億6百万円増加し、49億89百万円となりました。

この結果、負債合計は前期末比2億92百万円減少し、178億25百万円となりました。

純資産の部では、為替換算調整勘定が10億63百万円及び退職給付に係る調整累計額が4億21百万円それぞれ減少したこと等により、その他の包括利益累計額が15億96百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益27億40百万円の計上等により利益剰余金が25億84百万円増加したことにより、純資産合計は前期末比9億84百万円増加し、276億59百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務が3億12百万円及び退職給付に係る負債が3億29百万円それぞれ減少し、また、法人税等の支払による支出が11億50百万円あった一方、たな卸資産が11億円減少し、加えて税金等調整前当期純利益37億31百万円等により、39億74百万円の収入となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入9億15百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出24億39百万円及びその他の投資による支出1億38百万円等があり、16億60百万円の支出となりました。

この結果フリー・キャッシュ・フローは23億14百万円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金及び長期借入金が5億25百万円増加したこと等により、3億61百万円の収入となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物等の期末残高は、106億94百万円となりました。

 

③ 当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンド

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.6

3.3

1.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

32.9

30.0

120.3

(注)キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ: 営業キャッシュ・フロー/利払い

*いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

*有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を払っている全ての負債を対象としております。

*営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。