第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、経営理念である「顧客第一主義」を念頭に、当社の商品を選んでいただいたお客様のニーズにおこたえするとともに、貴重なエネルギー資源を有効に利用して世界に通用する商品を提供し、社会に貢献することを経営の基本方針としております。

また、高度な「情報通信技術」や「コンピューター応用技術」との融合を進化させ、未来のための電気エネルギー制御を究め、技術の進歩に寄与していきます。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、安定経営を基軸とした着実な収益の向上により、中長期的な業容の拡大を目指しており、経営指標として、連結営業利益率5%以上及び自己資本比率55%以上を中期目標としております。これらを継続的に確保することにより、財務体質を強化し企業価値の向上を図ります。

 

(3)経営環境

世界経済及びわが国経済は、金融市場の変動や地政学的リスクに加え、新型コロナウイルス感染症の影響による先行き不透明感など多くの懸念材料を抱えており、予断を許さない状況にあります。

当社グループを取り巻く経済環境は、主要顧客である造船業界において新造船受注量、船価が低調に推移しており、日中韓造船各社の受注競争激化、環境規制対応への投資増等により、回復にはまだ時間を要することが予想されます。一方、設備投資関係では、国内において人手不足の深刻化を背景とする自動化・省力化投資、DXやAI等の情報化関連投資並びにグリーンエネルギー関連に向けた設備投資を中心に、底堅く推移すると見込まれます。海外においては、各国の感染症からの回復に要する期間にもよりますが、総じて設備投資は堅調に推移すると見込んでおります。

 

(4)経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、様々な顧客のニーズへの的確かつ迅速な対応によって顧客満足度を高め、シェアの維持・拡大に全力をあげてまいります。そのために、営業活動の強化、設計・生産の改善活動の継続による生産性及び品質レベルの向上を図るとともに、市場ニーズを反映した新製品の開発や他社との研究開発プロジェクトへの参画にも努めてまいります。

また、品質、営業・サービス、技術開発、生産場所及び購買等のすべてについて、当社グループが持つグローバルな組織の有効活用と更なる最適化の追求を「TEAM TERASAKI」として目指してまいります。

加えて、経営全般においては、内部統制システムの一層の強化を図り、強化した統制システムを有効に運用するとともに、法令遵守に向けた教育の更なる徹底等、経営理念の一つとしてあげております企業倫理に基づく積極的な取り組みにより、広くCSR(企業の社会的責任)を果たしてまいります。更に、コーポレート・ガバナンスを強化し、より透明性の高い経営の実現、経営の機動性向上の両立を図るとともに、BCP(事業継続計画)を強化し、企業の永続的発展に努めてまいります。

当社グループの大きな課題といたしましては、原材料の高騰及び為替の変動等があげられます。原材料については、銅及び銀価格が高騰・高止まりすれば利益圧迫要因となることから、これらを含め総合的な原価低減活動を推進してまいります。また、為替変動への対応については、為替中立型を目指しその影響を最小限にとどめるよう営業、購買、生産、財務及び設備投資等、総括的な改革・改善に取り組んでまいります。

なお、新型コロナウイルス感染症等の重大な感染症の流行により、当社グループの一部又は全部の操業が停止する場合があります。このような事態が生じた場合は、当社グループ従業員、顧客及び取引先等への感染防止(咳エチケット、時差出勤、リモートワーク等)に努めるとともに、生産拠点、調達先及び調達ルートの変更等により事業活動への影響を低減してまいります。

セグメント別には次のような活動に取り組んでまいります。

 

「日本」

船舶用システム製品は、船腹需給バランスの回復にはまだ時間を要する状況ですが、今後の新造船受注の回復を当社製品の受注に結びつけるために営業活動の強化及び顧客満足度の向上に努めてまいります。また、グリーンビジネスの拡大に対応して、環境・省エネ関連製品の受注拡大や、最適マネージメントシステム、IoT及びビッグデータ活用などの技術を利用した研究開発にも取り組み、1隻あたりの当社の活躍度を高めて受注・売上増を図ってまいります。

産業用システム製品は、配電制御システムや分散型エネルギーシステム向け製品を機軸として、グリーンエネルギー発電市場、分散型電源市場や国内・海外の鉄道関連とプラント案件等の営業活動を強化し受注・売上増を図ってまいります。

メディカルデバイスは、売上拡大に向けて、製品開発力の向上及びビジネスパートナーとの共創力強化に注力してまいります。

エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、GSN(グローバル・サービス・ネットワーク)の拡充とレトロフィットビジネス(耐用年数が過ぎた遮断器の換装等)の拡大、船員トレーニングサービスの拡販により、更なる事業展開を推進してまいります。

機器製品は、新製品の投入、グリーンエネルギー関連市場、海外舶用市場、新興国インフラ市場に対してのマーケティング及び営業活動の強化による顧客数増加、OEM(相手先ブランド製品製造)戦略の強化に注力し、受注・売上増を図ってまいります。

 

「アジア」

船舶用システム製品は、中国や韓国の造船業界においても、船腹需給バランスの回復にはまだ時間を要する状況ですが、原価低減に注力しながら営業力の強化を図るとともに、フィールド・エンジニアの育成によるエンジニアリングビジネスの拡充により、1隻あたりの当社の活躍度を高めることで、売上の拡大及び収益の改善に努めてまいります。

機器製品においては、新製品の投入、東アジア・東南アジア各国内向け市場、日系企業の設備投資案件、舶用市場とインフラ関連市場及びIT関連市場向け等を中心に営業活動の強化を図り、シェアの拡大に努めてまいります。

 

「ヨーロッパ」

機器製品において、新製品の投入、マーケティング及び営業活動の強化により、欧州、中東及びアフリカ向けのシェア拡大を図るとともに、OEM(相手先ブランド製品製造)販売先との協力関係を更に強化し、顧客数を増やし販売量の拡大を図ってまいります。また、ライフサイクル及びレトロフィットビジネスの更なる拡大にも取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります

当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

(1)設備投資動向の影響について

当社グループの事業は、船舶、ビル、工場等を対象とする配電制御システム等のシステム製品の製造・販売、これに付帯するエンジニアリング及びライフサイクル並びにその主要な構成部品でもある低圧遮断器等の機器製品の製造販売が主体となります。

システム製品及び機器製品ともにその収益は、設備投資の動向に影響を受けます。当社グループの利益計画は、国内外の設備投資動向予測値を織り込んで策定しておりますが、その動向が予想を超えて変化した場合は当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(2)特定の業界等への高い依存度について

当社グループは、船舶用配電制御システム等の製造・販売を主要事業の1つとして行っているため、顧客である海運造船業界に対する依存度が高くなっております。船舶用以外のマーケットにも製品販売を伸長していく方針でありますが、主要事業の一つである海運造船業界の経営成績の動向によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(3)法的規制等について

当社グループの事業は、当社が事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の適用を受けており、それらを遵守して事業運営を行っておりますが、当社グループが事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の変更が、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(4)為替レート変動について

当社グループは、外貨建てによる製品の販売及び仕入等を行っております。為替レートのリスクを軽減するため為替予約等の手段を講じておりますが、急激な為替レートの変動が生じた場合、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(5)海外活動に潜在するリスクについて

当社グループは、欧州・中国・東南アジア及びブラジル等海外で生産及び販売をしております。当社グループは、現地の情勢を随時把握して適切に対処していく方針でありますが、現地の法的規制の状況や慣習等に起因する例えば労働争議等の不測の事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(6)新技術を用いた製品の開発、製造及び市場投入時期について

製品の開発、製造及び市場投入時期等は、綿密な計画を立てて進めておりますが、その過程で予期せぬ問題が生じ、開発経費の増加、製造コストの増加及び市場投入時期の遅延等が発生した場合は、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(7)退職給付債務について

当社グループの退職給付費用及び債務は、日本の会計基準に基づき、割引率等数理計算上で設定される前提や長期期待運用収益率により算出されております。当社グループの年金資産の時価が下落した場合、又は、数理計算上の前提条件に変更があった場合に発生する退職給付費用の増加は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(8)固定資産の減損について

当社グループの継続的な経営成績の悪化、事業環境の著しい悪化、保有する固定資産の市場価値の下落、並びに固定資産の使用範囲又は方法の変化に伴い発生する固定資産の減損損失は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(9)製造物責任について

当社グループは、顧客に対し電気の供給及び制御の安全に係る製品及びサービスを提供しております。製品等の故障が顧客に深刻な損失をもたらす危険性があり、当社グループは製品の故障が原因で生じた損失に対する責任を問われる可能性があります。当社ではそれらに備えPL保険に加入しておりますが、補償費用がPL保険の補償限度額を超えた場合もしくはPL保険の適用対象外である場合には、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

(10)金利の変動について

固定金利による資金調達等を行い、市場金利の変動の影響を避けるよう資金調達を行っておりますが、今後の市場金利の著しい変動は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(11)災害等のリスクについて

当社グループが事業活動を行うにあたり、地震や台風等の自然災害、火災、戦争、テロ、コンピューターウィルス等による障害が起こった場合、当社グループの製造設備等に損害を受け、その一部又は全部の操業が停止することがあります。このような事態が生じた場合に備えて、定期的な防災訓練や社員安否確認システムの導入等を実施するとともに、保険(地震保険、水害保険等を除く)に加入しておりますが、生産活動遅延による損失や、製造設備等の復旧に要する費用が発生した場合、全て保険にて賄えるという保証はなく、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(12)価格競争について

当社グループが事業展開する市場における価格競争は大変厳しいものとなっております。販売価格の低下に対して当社グループは、既存製品のモデルチェンジや新製品の開発、コスト削減に向けた生産体制の改革等の諸施策により安定した利益の確保に努めておりますが、競争のさらなる激化や長期化により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(13)原材料・部品の価格高騰及び入手難について

当社グループは、製品の製造のため銅、銀、鋼材等の原材料及び部品、組立外注品等を購入しておりますが、これらは世界経済の状況や原材料産出国の環境により、場合によっては、価格の高騰や入手が困難となる事態になる恐れもあります。当社グループにとって、特に銅価格の高騰が大きく影響いたします。当社では、安定調達及び原価低減活動に努めておりますが、原材料・部品の価格高騰又は入手難が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(14)コンプライアンスに関するリスクについて

当社グループの事業は、当社が事業を展開する国及び地域における規制並びに法令等の適用を受けており、それらを遵守して事業運営を行っておりますが、取締役・執行役員及び従業員等が遵守すべき法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けたり、お客様からの信頼を失ったりする可能性があります。当社グループでは、コンプライアンス体制の強化に努め研修を行うなど予防策を講じておりますが、法令違反を問われることがあった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(15)重大な感染症の流行について

当社グループが事業活動を行うにあたり、重大な感染症の流行により、当社グループの一部又は全部の操業が停止する場合があります。このような事態が生じた場合は、当社グループ従業員、顧客及び取引先等への感染防止に努めるとともに、生産拠点、調達先及び調達ルートの変更等により事業活動への影響を低減してまいります。しかしながら、想定以上の拡大及び長期化等により、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症といいます。)拡大の影響による経済活動の落ち込みにより、第1四半期は極めて厳しい状況となりました。第2四半期に入ると、経済活動の再開が段階的に進められたことで回復基調となりましたが、第3四半期からの感染症の再拡大により、景気回復の動きが弱まりました。依然として景気は厳しい状況にあるものの、12月上旬の英国を皮切りに各国でワクチンの接種が始まったこともあり、一部の国では持ち直しの動きがみられました。

米国においては、2月の大寒波による影響が一部の製造業にあったものの、ワクチン接種が順調に進むことによる感染症の抑制効果が表れ、景気回復の兆しがみられました。

欧州においては、感染症の再拡大に伴う活動制限が長期化し、景気は弱い動きとなりました。英国においては、昨年末のEU離脱移行期間終了に伴う英国と欧州間での一時的な物流の混乱も概ね解消され、高水準のワクチン接種率もあり、景気に持ち直しの動きがみられました。

一方、各国に先駆けて経済活動を再開した中国では、政府による投資促進策や消費刺激策等の実施により、総じて景気の回復が持続しました。その他の新興国については感染症の再拡大による影響があったものの、総じて景気は下げ止まりました。

わが国においても、5月に緊急事態宣言が解除され、経済活動が段階的に再開されたことにより、景気の持ち直しの動きがみられていましたが、1月に2度目の緊急事態宣言が発出されたことや、変異株による感染症の再拡大により、先行きに不透明感が漂いました。

 

当社グループを取り巻く経済環境は、国内において、感染症の影響による企業収益の減少や、先行き不透明感の影響もあり、設備投資は低調に推移しました。海外における設備投資は、総じて持ち直しの動きがみられましたが、感染症の再拡大により一部の地域では回復が足踏みしています。当社の主要顧客である造船業界においては、依然として船腹需給のバランスは回復せず、船価及び受注量の低迷が続いておりますが、活況な荷動きを背景に、第4四半期に入り海運各社よりコンテナ船の発注が増加しています。

このような状況のもと、当連結会計年度の売上高は、船舶用システム製品(船舶用配電制御システム等)の高付加価値船、産業用システム製品(産業用配電制御システム等)の国内プラント向け、及び新型コロナウイルス検査関連機器等が堅調に推移したものの、機器製品(低圧遮断器等)やエンジニアリング及びライフサイクルサービスが減少したことにより、34,724百万円と前年同期比5.4%の減少となりました。営業利益は2,297百万円と前年同期比4.7%の減益経常利益は2,998百万円と前年同期比5.9%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、2,192百万円と前年同期比7.7%の増益となりました。

製品別の売上高は、システム製品(配電制御システム等)が20,070百万円と前年同期比3.1%の減少、機器製品が14,653百万円と前年同期比8.3%の減少となりました。

システム製品の受注高は、船舶用システム製品及び新型コロナウイルス検査関連機器が増加し、前年同期を6.1%上回る21,041百万円となりました。その結果、受注残高は前連結会計年度末より971百万円増加し、17,218百万円となりました。

なお、機器製品は、計画生産を行っているため、上記受注高、受注残高には含めておりません。

 

当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりです。

 

「日本」

船舶用システム製品は、陸電供給システムが増加したものの、コンテナ船及び海洋環境規制関連製品が減少したことにより、売上は前年同期と比べ減少しました。

産業用システム製品は、海外プラント向けが減少したものの、国内プラント向け及びコージェネレーションシステム等の分散型エネルギー関連向けが増加したことにより、売上は前年同期と比べ増加しました。

メディカルデバイスは、感染症の拡大により医療機器や臨床検査機器の新規設備投資が減少したものの、新型コロナウイルス検査関連機器が増加したことにより、売上は前年同期と比べ若干増加しました。

エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、海洋環境規制関連工事が堅調に推移しましたが、産業向けエンジニアリング案件が減少したことにより、売上は前年同期と比べ減少しました。

その結果、システム製品全体の売上は前年同期と比べ減少しました。

機器製品は、国内の設備投資が低調に推移したこと、及び感染症の拡大による経済活動制限の影響が継続したことにより、機器製品の売上は前年同期と比べ減少しました。

その結果、当セグメントの売上高は21,926百万円と前年同期比5.2%減少したものの、セグメント利益は2,320百万円と前年同期比11.0%の増益となりました。

 

「アジア」

船舶用システム製品は、感染症による経済活動制限の影響がありましたが、売上は前年同期と比べ若干増加しました。

エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、感染症による海外渡航制限の影響が継続したことにより、売上は前年同期と比べ大幅に減少しました。

機器製品は、マレーシアにおいて感染症による約1ヶ月間の操業停止を命じられたこと、及び東南アジアにおける経済活動制限の影響により、売上は前年同期と比べ大幅に減少しました。

その結果、当セグメントの売上高は8,296百万円と前年同期比13.3%の減少セグメント利益は536百万円と前年同期比42.0%の減益となりました。

 

「ヨーロッパ」

機器製品は、英国内向け、中近東向け及び欧州向けが堅調に推移し、売上は前年同期と比べ増加しました。

エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、感染症による経済活動制限の影響により低調に推移し、前年同期と比べ減少しました。

その結果、当セグメントの売上高は4,501百万円と前年同期比12.8%の増加、セグメント利益は255百万円と前年同期比7.1%の増益となりました。

 

 

②財政状態の状況

資産の部では、受取手形及び売掛金が1,197百万円減少した一方、現金及び預金が1,853百万円増加したこと等により、流動資産は前期末比727百万円増加し、34,070百万円となりました。

固定資産では、投資その他の資産のその他が832百万円減少した一方、有形固定資産が262百万円及び退職給付に係る資産が614百万円それぞれ増加し、加えて貸倒引当金が925百万円減少したこと等により、前期末比1,077百万円増加し、14,502百万円となりました。

その結果、資産合計は前期末比1,805百万円増加し、48,573百万円となりました。

負債の部では、支払手形及び買掛金が801百万円、電子記録債務が280百万円及び1年内返済予定の長期借入金が166百万円減少したこと等により、流動負債は前期末比1,135百万円減少し、10,627百万円となりました。

固定負債では、繰延税金負債が220百万円増加した一方、長期借入金が600百万円減少したこと等により、前期末比476百万円減少し、3,088百万円となりました。

その結果、負債合計は前期末比1,611百万円減少し、13,716百万円となりました。

純資産の部では、為替換算調整勘定が1,189百万円及び退職給付に係る調整累計額が283百万円それぞれ増加し、加えて、親会社株主に帰属する当期純利益2,192百万円の計上により利益剰余金が1,879百万円増加したこと等により、純資産合計は前期末比3,417百万円増加し、34,856百万円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,853百万円増加し、当連結会計年度末には13,025百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は3,420百万円(前年同期は2,047百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,000百万円、売上債権の減少による収入1,646百万円及びたな卸資産の減少による収入264百万円、仕入債務の減少による支出1,146百万円及び法人税等の支払による支出827百万円、加えて雇用調整助成金の受取による収入326百万円があったこと等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は928百万円(前年同期は929百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出871百万円及びその他の支出57百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,181百万円(前年同期は839百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出767百万円及び配当の支払による支出312百万円等によるものであります。

 

 

 

④生産・受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

日本

(千円)

21,174,884

91.0

アジア

(千円)

8,818,212

90.0

ヨーロッパ

(千円)

4,430,454

110.2

合計

(千円)

34,423,551

92.8

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当社グループが生産・販売しております製品は配電制御システム等のシステム製品と低圧遮断器等の機器製品であります。システム製品については受注生産を行っており、機器製品については計画生産を行っております。従って、システム製品について、その受注実績を記載しております。

当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

システム製品

21,041,566

106.1

17,218,882

106.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

日本

(千円)

21,926,692

94.8

アジア

(千円)

8,296,561

86.7

ヨーロッパ

(千円)

4,501,029

112.8

合計

(千円)

34,724,283

94.6

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.最近2連結会計年度における販売先については、いずれも販売実績が総販売実績の100分の10未満でありますので記載を省略しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 [経理の状況]1.連結財務諸表(1)連結財務諸表 [注記事項](重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社は経営指標として、連結営業利益率5%以上及び自己資本比率55%以上を継続的に確保することを中期目標としております。当連結会計年度におきましては、連結営業利益率は6.6%、自己資本比率は71.7%と、中期目標を達成することができました。

船舶用システム製品は、配電制御システムの受注強化及び環境・省エネ・安全対応ビジネスの拡大による船舶1隻あたりの当社の活躍度を高めるべく活動してまいりました。

機器製品は、新製品販売に向けて開発及び設備投資を行ってまいりました。

産業用システム製品は、国内外の鉄道関連及びプラント案件への受注強化に努めてまいりました。

メディカルデバイスは、医療業界のニーズに合った新製品開発に取り組んでまいりました。

エンジニアリング及びライフサイクルサービスは、GSN(グローバル・サービス・ネットワーク)の拡充、船舶用及び産業用システム製品におけるエンジニアリング事業の強化に注力するとともに、お客様のニーズに合った提案を行ってまいりました。

今後も引き続き「TEAM TERASAKI」として緊密に連携し、様々な顧客のニーズへ的確かつ迅速な対応によって顧客満足度を高めるとともに、設計・生産改善活動の強化による原価低減と生産性向上により更なる業務改善に取り組んでまいります。

 

a.当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

b.当連結会計年度の財政状態の分析

当社グループの当連結会計年度の財政状態は、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

c.キャッシュ・フローの分析

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

d.当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンド

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

自己資本比率(%)

67.1

67.1

71.7

時価ベースの自己資本比率(%)

28.0

23.1

33.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

3.0

1.7

0.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

52.3

55.3

104.5

 

(注)自己資本比率: 自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ: 営業キャッシュ・フロー/利払い

*いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

*有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を払っている全ての負債を対象としております。

*営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。

 

e.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など最適な資本構成を勘案しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元の最適なバランスを考えて実施していくことを基本としております。

また、資金の流動性につきましては、当社グループの事業運営上の必要な資金の流動性を安定的に確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。この方針のもと、短期の運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期の運転資金の調達は金融機関からの長期借入を基本とした資金調達を行っております。

当連結会計年度においては、生産設備等の有形固定資産の取得に1,038百万円、研究開発関連の投資に848百万円の支出を行いました。これらの投資のための所要資金は、自己資金にて賄っております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,659百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は13,025百万円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5【研究開発活動】

当社グループは、多種多様な顧客が要求する各種の配電・制御・監視システム及び同関連機器(低圧遮断器等)と医療用機器を適時市場へ提供することを目的として製品開発を行っております。経営環境の変化が著しい現在、変化する顧客のニーズを把握することを最大の課題と考え、市場調査を綿密に行っております。その結果と当社グループ保有の技術の融合により的確な新製品の開発と市場へのいち早い提供を基本方針としております。

当社グループの研究開発活動には、新技術・新製品の開発と既存製品の改良・改善及びその応用があります。システム製品(配電制御システム等)及び機器製品(低圧遮断器等)はその技術の根幹が異なるため、それぞれ個別の組織で研究開発を行っております。

システム製品の研究開発拠点は日本セグメントの当社とテラメックス㈱両社の開発部門であり、機器製品の研究開発拠点は当社の開発部門であります。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は848百万円であります。

当連結会計年度における当社グループの主要な研究開発の成果は、以下のとおりであります。

システム製品

製品名

製品の特徴・概要

尿自動分析装置

従来機の特徴である小型・高速処理を継承しつつ、操作性、メンテナンス性の向上とさらなる精度、安定性を追求した新型尿自動分析装置であります。(開発完了)

 

機器製品

製品名

製品の特徴・概要

配線用遮断器

遮断性能、計測精度及び通信機能を向上させた新型の配線用遮断器(MCCB)であります。(開発完了)