当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、米国や欧州などの先進国は堅調に推移したものの、中国やロシア、ブラジルなどを中心に新興国の成長が鈍化したことなどから、全体としては成長の
ペースが非常に緩やかとなりました。
日本経済は、消費税率の引き上げによる影響が一巡したものの、個人消費や製造業を中心とした生産活動など、全体的に横ばいで推移しました。
このような事業環境のもと、当第2四半期連結累計期間の売上高は、1兆3,081億円と前年同期に比べ167億円(1.3%)減少しました。これは、エンタープライズ事業が増収となったものの、その他の事業が物流サービス事業の非連結化などにより減収となったことなどによるものです。
収益面につきましては、営業損益は、前年同期に比べ82億円悪化し、133億円の利益となりました。これは、エンタープライズ事業の売上が増加したものの、パブリック事業やテレコムキャリア事業の売上が減少したことなどによるものです。
経常損益は、退職給付費用が減少したものの、営業損益が悪化したことなどにより、前年同期に比べ53億円悪化し、114億円の利益となりました。
税金等調整前四半期純損益は、経常損益の悪化などにより、前年同期に比べ32億円悪化し、122億円の利益となりました。
親会社株主に帰属する四半期純損益は、前年同期にNECフィールディング㈱の完全子会社化に伴う非支配株主持分の取り込みがあったことなどにより、前年同期に比べ122億円悪化し、2億円の利益となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。なお、セグメント別の売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
a.パブリック事業
パブリック事業の売上高は、マイナンバー関連需要の取り込みなどにより公共向けが堅調に推移したものの、官公向けで前年同期にあった大型案件の売上が減少したことなどによ
り、前年同期に比べ99億円(2.9%)減少し、3,346億円となりました。
営業損益は、売上の減少に加え、拡販活動強化による費用の増加などにより、前年同期に比べ93億円悪化し、126億円の利益となりました。
b.エンタープライズ事業
エンタープライズ事業の売上高は、流通・サービス業向け、製造業向けで共に大型案件があ
ったことなどにより、前年同期に比べ199億円(15.7%)増加し、1,466億円となりました。
営業損益は、売上の増加に加え、システム構築サービスの収益性改善などにより、前年同期
に比べ67億円改善し、90億円の利益となりました。
c.テレコムキャリア事業
テレコムキャリア事業の売上高は、海外において海洋システムや通信運用管理ソリューション(TOMS)などが増加したものの、国内事業が減少したことにより、前年同期に比べ49億円(1.5%)減少し、3,275億円となりました。
営業損益は、売上が減少したことなどにより、前年同期に比べ63億円悪化し、103億円の利益となりました。
d.システムプラットフォーム事業
システムプラットフォーム事業の売上高は、サーバが堅調に推移したことなどにより、前年同期に比べ24億円(0.7%)増加し、3,478億円となりました。
営業損益は、売上の増加やハードウェアを中心とした収益性改善などにより、前年同期に比べ20億円改善し、107億円の利益となりました。
e.その他
その他の売上高は、携帯電話の出荷台数が減少したことや、物流サービス事業を非連結化したことなどにより、前年同期に比べ242億円(13.8%)減少し、1,516億円となりました。
営業損益は、売上が減少したことなどにより、前年同期に比べ17億円悪化し、44億円の損失となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、328億円の収入で、運転資本が改善したことなどにより、前年同期に比べ50億円改善しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、235億円の支出で、前年同期に比べ177億円支出額が減少しました。これは、事業買収に伴う支出が減少したことなどによるものです。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは、94億円の収入となり、前年同期に比べ227億円改善しまし
た。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債やコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達を行ったものの、社債の償還や配当金の支払いなどにより、2億円の支出となりました。
上記の結果、現金及び現金同等物は、1,885億円となり、前年度末に比べ73億円増加しまし
た。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 対処すべき課題
当社は、平成27年5月に東京電力㈱との電力保安通信用機器の取引に関して独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。
当社は、従来からコンプライアンスを経営上の重要な課題の一つとして捉え、その徹底に努めてまいりましたが、立ち入り検査を受けた事実を厳粛かつ真摯に受け止め、公正取引委員会の調査に全面的に協力しております。
② 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者のありかたは、株主が最終的に決定するものと考えています。一方、経営支配権の取得を目的とする当社株式の大量買付行為や買収提案があった場合には、買収提案に応じるか否かについての株主の判断のため、買収提案者に対して対価等の条件の妥当性や買付行為がNECグループの経営方針や事業計画等に与える影響などに関する適切な情報の提供を求めるとともに、それが当社の企業価値および株主共同の利益の向上に寄与するものであるかどうかについて評価、検討し、速やかに当社の見解を示すことが取締役会の責任であると考えています。また、状況に応じて、買収提案者との交渉や株主への代替案の提示を行うことも必要であると考えます。
当社は、現在、買収提案者が出現した場合の対応方針としての買収防衛策をあらかじめ定めていませんが、買収提案があった場合に、買収提案者から適切な情報が得られなかったとき、株主が買収提案について判断をするための十分な時間が与えられていないとき、または買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益の向上に反すると判断したときには、その時点において実行可能で、かつ株主に受け入れられる合理的な対抗策を直ちに決定し、実施する予定です。また、今後の事業環境、市場動向、関係法令等の動向により適当と認めるときは、当社の企業価値および株主共同の利益の向上を目的として、買収提案に対抗するための買収防衛策をあらかじめ導入することも検討します。
(4)研究開発活動
NECグループでは、「2015中期経営計画」で掲げた社会ソリューション事業の推進により、人が豊かに生きるための安全・安心・効率的・公平な社会の実現を目指しています。その実現に向けて中央研究所は、社会ソリューション事業の軸となる既存事業向けの技術成果を創出するとともに、社会に対して新たな価値を提供しうる将来事業向けの革新的技術成果を創出することで、NECグループの持続的な発展を支えていきます。
具体的には、ビッグデータの解析により新たな価値を創造する「データサイエンス」の技術領域と、これを支えるICT基盤技術であり、かつ社会インフラが抱えるより大規模・複雑な課題に対応するために必要な「プラットフォーム」の技術領域を中心に、研究開発を推進しています。
「データサイエンス」の技術領域では、見える化技術によって従来よりも広く深い情報を入手・分析し、複雑化・不確実化する社会システムの将来を予測することによって、社会システム全体のダイナミックな最適制御を実現していきます。「プラットフォーム」の技術領域では、
コンピューティングやネットワーキング、セキュリティの分野においてNECグループが保有するユニークな技術を発展させることにより、即時性・遠隔性・堅牢性を実現するための研究開発を進めています。
また、グローバルに研究成果を創出するため、北米、欧州、中国、シンガポール、日本に研究開発拠点を設置し、それぞれの地の利を生かした研究開発を推進するとともに、顧客や世界最先端の技術を有する研究パートナーとのオープンイノベーションを通じて、より大きな社会価値を創出することに挑戦しています。
NECグループのセグメント別の主な研究開発の内容は、次のとおりです。
(パブリック事業)
官公、公共、医療、金融およびメディア向けの事業領域における、システムやソリューションの研究開発を行っています。
(エンタープライズ事業)
製造業および流通・サービス業向けの事業領域における、システムやソリューションの研究開発を行っています。
(テレコムキャリア事業)
通信キャリア向けの事業領域における、ネットワークシステムやソリューションの研究開発を行っています。
(システムプラットフォーム事業)
ハードウェア、ソフトウェア、企業ネットワークおよびサービス事業領域における、システム基盤の研究開発を行っています。
(その他)
環境・エネルギー事業領域における、蓄電池をはじめとするエネルギー・コンポーネントおよびエネルギー・マネジメント・システムの研究開発を行っています。
当第2四半期連結累計期間における主な研究開発活動の成果は、次のとおりです。
・土に含まれる水分量から、土砂斜面の危険度を高精度に算出できるデータ解析技術を開発(パブリック事業)
・暗号化および認証にかかるデータ処理量を従来比約1/2に低減することにより、データ処理性能に制約のあるIoT(Internet of Things)デバイスにおいてもセキュリティの高い認証暗号を利用可能にする技術を開発(パブリック事業)
・ビッグデータ分析技術を用いた実証実験において日配品の廃棄を約40%削減することに成功した、適正な発注を実現する小売業向けソリューションを発売(エンタープライズ事業)
・製品等の固有の紋様をデータベースと照合することで製品個体や製造元を瞬時かつ高精度に識別する「物体指紋認証技術」を強化し、金属以外にも多様な材質の物体の認識を実現(エン
タープライズ事業)
・大量・多様なIoTデバイスを低負荷でモバイルネットワークに接続できる通信技術を開発し、モバイルネットワークの標準化団体(3GPP)の国際標準規格に採用(テレコムキャリア事業)
・ビッグデータの高精度な予測分析に必要なプロセスを自動化することにより、分析時間を従来比約1/3に短縮する「特徴量自動設計技術」を開発(システムプラットフォーム事業)
・異常気象・災害・事故などの想定困難な環境変化が生じた際に、IoT化が進み高度に複雑化した社会インフラシステムの状態を把握し、人や物を最適に配置・配分する「自律適応制御技術」を開発(システムプラットフォーム事業)
・太陽光発電において、気象変化等による発電量の予測と当たる確率を高精度で把握することにより、太陽光発電事業者に対する最適な出力抑制量の配分を可能にする一括制御技術を開発(その他)
当第2四半期連結累計期間におけるNECグループ全体の研究開発費は、60,135百万円であり、セグメントごとの内訳は、次のとおりです。
パブリック事業 7,223百万円
エンタープライズ事業 1,005百万円
テレコムキャリア事業 23,649百万円
システムプラットフォーム事業 19,762百万円
その他 8,496百万円