当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。
NECグループは、当連結会計年度から国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)を適用しています。また、前第2四半期連結会計期間、前第2四半期連結累計期間および前連結会計年度の連結財務諸表につきましても、IFRSに準拠して表示しています。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、米国や欧州などの先進国が底堅く推移したものの、英国の欧州連合離脱の決定等による不確実性の拡大で金融市場が不安定だったことなどから、成長のペースは緩やかなものにとどまりました。
日本経済は、円高や株安等によるマインド悪化に加えて、企業の設備投資、公共投資、輸出入など内外需がともに低調に推移しました。
このような事業環境のもと、当第2四半期連結累計期間の売上収益は、1兆2,011億円と前年同期に比べ1,087億円(8.3%)減少しました。これは、パブリック事業やテレコムキャリア事業が減収となったことなどによるものです。
収益面につきましては、営業損益は、前年同期に比べ153億円悪化し、37億円の利益となりました。これは、販売費及び一般管理費を効率化したものの、売上収益が減少したことなどによるものです。
税引前四半期損益は、関連会社株式売却益が増加したものの、営業損益の悪化に加え、為替差損益が悪化したことなどにより、前年同期に比べ71億円悪化し、126億円の利益となりました。
親会社の所有者に帰属する四半期損益は、税引前四半期損益が悪化したものの、法人所得税費用が減少したことなどにより、前年同期に比べ45億円改善し、131億円の利益となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。なお、セグメント別の売上収益については、外部顧客への売上収益を記載しています。
a.パブリック事業
パブリック事業の売上収益は、官公向けで前年同期にあった大型案件の売上が減少したことや、公共向けが消防・救急無線のデジタル化需要の一巡で減少したことなどにより、前年同期に比べ536億円(16.0%)減少し、2,821億円となりました。
営業損益は、売上が減少したことなどにより、前年同期に比べ10億円悪化し、134億円の利益となりました。
b.エンタープライズ事業
エンタープライズ事業の売上収益は、製造業向けが堅調に推移したことなどにより、前年同期に比べ85億円(5.8%)増加し、1,552億円となりました。
営業損益は、売上の増加に加え、システム構築サービスの収益性改善などにより、前年同期に比べ33億円改善し、132億円の利益となりました。
c.テレコムキャリア事業
テレコムキャリア事業の売上収益は、国内外の通信事業者の設備投資が低調に推移したことや、円高の影響を受けたことなどにより、前年同期に比べ452億円(13.8%)減少し、2,829億円となりました。
営業損益は、売上の減少に加え、円高の影響を受けたことなどにより、前年同期に比べ85億円悪化し、43億円の利益となりました。
d.システムプラットフォーム事業
システムプラットフォーム事業の売上収益は、ハードウェアが減少したことなどにより、前年同期に比べ80億円(2.3%)減少し、3,398億円となりました。
営業損益は、売上が減少したことなどにより、前年同期に比べ14億円悪化し、78億円の利益となりました。
e.その他
その他の売上収益は、スマートエネルギー事業が減少したことなどにより、前年同期に比べ103億円(6.8%)減少し、1,411億円となりました。
営業損益は、売上が減少したことなどにより、前年同期に比べ47億円悪化し、72億円の損失となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、330億円の収入で、前年同期に比べ2億円改善しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、140億円の収入で、前年同期に比べ374億円収入額が増加しました。これは、持分法で会計処理されている投資の売却による収入が増加したことなどによるものです。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは、470億円の収入となり、前年同期に比べ376億円改善しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入などにより、392億円の収入となりました。
上記の結果、現金及び現金同等物は、2,709億円となり、前年度末に比べ786億円増加しました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、NECグループが対処すべき課題について重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、前事業年度の有価証券報告書で記載した東京電力㈱(現東京電力ホールディングス㈱)との電力保安通信用機器の取引に関する独占禁止法違反の疑いに基づく公正取引委員会の調査は2016年7月に終了し、当社は、排除措置命令および課徴金納付命令の対象とはされませんでした。
② 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者のありかたは、株主が最終的に決定するものと考えています。一方、経営支配権の取得を目的とする当社株式の大量買付行為や買収提案があった場合には、買収提案に応じるか否かについての株主の判断のため、買収提案者に対して対価等の条件の妥当性や買付行為がNECグループの経営方針や事業計画等に与える影響などに関する適切な情報の提供を求めるとともに、それが当社の企業価値および株主共同の利益の向上に寄与するものであるかどうかについて評価、検討し、速やかに当社の見解を示すことが取締役会の責任であると考えています。また、状況に応じて、買収提案者との交渉や株主への代替案の提示を行うことも必要であると考えます。
当社は、現在、買収提案者が出現した場合の対応方針としての買収防衛策をあらかじめ定めていませんが、買収提案があった場合に、買収提案者から適切な情報が得られなかったとき、株主が買収提案について判断をするための十分な時間が与えられていないとき、または買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益の向上に反すると判断したときには、その時点において実行可能で、かつ株主に受け入れられる合理的な対抗策を直ちに決定し、実施する予定です。また、今後の事業環境、市場動向、関係法令等の動向により適当と認めるときは、当社の企業価値および株主共同の利益の向上を目的として、買収提案に対抗するための買収防衛策をあらかじめ導入することも検討します。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるNECグループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間におけるNECグループの主な研究開発活動の成果は、次のとおりです。
・社会的に重要で止められないサービスを提供するシステムにおいて、サービスを停止させることなくICTシステムを迅速に更新できる「システム自動更新AI技術」を開発(パブリック事業)
・警察や消防などパブリックセーフティ領域で利用する公共LTE専用網(Public Safety LTE)において、電波の届かないエリア(圏外)でも、災害や事故の現場から高画質な映像送信を実現する端末間通信技術を開発(パブリック事業)
(注)本成果は、2014年度から当社が参画している、総務省の「高信頼・低遅延ネットワークを実現する端末間通信技術の研究開発」の一環として得られたものです。
・工場の製造現場などのIoT(Internet of Things)デバイスを、無線環境でリアルタイムに遠隔から集中制御し、製造ラインの柔軟な変更を可能にするネットワーク技術を開発(エンタープライズ事業)
・マーケティングの専門家が関与することなく、年齢、性別等の比較的容易に入手可能な基本プロフィールと購買履歴をもとに、顧客一人ひとりの職業、嗜好、年収等の詳細なプロフィールを、全自動で高精度に推定できる「顧客プロフィール推定技術」を開発(エンタープライズ事業)
・高層ビル・地下街・工場の中などの無線がつながりにくい場所でも、高速で安定した無線通信を可能にする光ファイバ無線システムを開発(テレコムキャリア事業)
・センサや機器等からの大量データを高精度に分析処理する高性能なコンピューティング基盤の実現に向け、CPUとFPGA(Field Programmable Gate Array、回路構成が書き換え可能な半導体)間の高速通信を実現する「異デバイス共通通信方式」を開発(システムプラットフォーム事業)
・草や木などの非食用植物を原料とした樹脂を主成分として使い、国際的に高い評価を得ている伝統工芸の漆器がもつ独特の美しい漆黒(漆ブラック)を実現することで、環境調和性や耐久性に加え、装飾性という新たな付加価値のあるバイオプラスチックを開発(その他)
(注)本開発は、京都工芸繊維大学 伝統みらい教育研究センター(センター長 濱田泰以教授)および日本を代表する漆芸家の下出祐太郎氏(下出蒔絵司所三代目・京都産業大学教授)と共同で行いました。
当第2四半期連結累計期間におけるNECグループ全体の研究開発費は、50,981百万円であり、セグメントごとの内訳は、次のとおりです。
パブリック事業 3,543百万円
エンタープライズ事業 873百万円
テレコムキャリア事業 17,503百万円
システムプラットフォーム事業 18,167百万円
その他 10,895百万円