また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
該当事項はありません。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年12月31日)における世界経済は、先進国を中心に緩やかな成長が続く一方で、中国を始めとする新興国経済減速、原油価格下落、米国の利上げなどの影響から、不透明感が増しております。
わが国経済では、企業業績の改善に支えられて設備投資は緩やかな増加基調にあり、雇用・所得環境の着実な改善が続いておりますが、個人消費回復の足取りは重く、前述の世界経済の動きと相まって、景気の先行きは予断を許さない状況が続いております。
このような経済環境のもと、当第3四半期連結累計期間における受注高につきましては61,850百万円(前年同期比7.6%減)、売上高につきましては53,921百万円(前年同期比8.8%減)となりました。損益面につきましては、2,382百万円の経常利益(前年同期比32.7%減)、1,160百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益(前年同期比41.5%減)となりました。
事業の概況をセグメント別に申し上げますと、次のとおりであります。
[交通運輸インフラ事業]
「鉄道信号」では、国内市場においては、JR、私鉄各社向けに信号保安装置をはじめとした各種機器や従来型よりも薄型・省電力の自動旅客案内装置などの販売活動に取組みましたが、大型更新案件の一巡により受注・売上とも低迷いたしました。海外市場においては、無線式信号保安システム“SPARCS”を戦略商品として営業活動に取組み、インドネシア・ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)南北線向け信号システムを受注しております。また海外事業を更に拡大すべく、10月にインド現地法人を設立したほか、11月には新型電子連動装置について鉄道分野安全規格の適合性認証(SIL4)を取得いたしました。「交通情報システム」では、前期好調だった非常用電源装置の需要が低迷したことから、売上・受注とも減少いたしました。
その結果、受注高は32,459百万円(前年同期比10.8 %減)となり、売上高につきましても26,333百万円(前年同期比13.0%減)となりました。
また、損益面では2,214百万円のセグメント利益(前年同期比24.9%減)となりました。
[ICTソリューション事業]
「駅務自動化装置を中心とするAFC」では、関東圏を中心に自動改札機・自動券売機などの各種機器の受注・売上があったほか、ホームゲートをはじめとした駅ホームの安全を守る製品の販売活動に取組みました。また、インドネシア・ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)南北線向け信号システムに加えて、AFCシステムを受注しております。「駐車場システムを中心とする制御機器」では、ネットワークに対応した駐車管制システムをはじめとした各種駐車場管理機器・システムの受注・売上に継続して取組みましたが、駐車場の新規開設数が伸び悩み、売上・受注とも減少いたしました。
その結果、受注高は29,391百万円(前年同期比3.8%減)となり、売上高につきましても27,588百万円(前年同期比4.4%減)となりました。
また、損益面では2,010百万円のセグメント利益(前年同期比6.8%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、たな卸資産の増加7,616百万円、有価証券の増加6,102百万円、投資有価証券の増加3,385百万円等がありましたものの、受取手形及び売掛金の減少17,648百万円、現金及び預金の減少6,466百万円等により5,030百万円減少し、115,543百万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金の減少4,213百万円、未払法人税等の減少1,879百万円等により、前連結会計年度末に比べ6,437百万円減少の39,371百万円となりました。
純資産は、配当金の支払1,432百万円等がありましたものの、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益1,160百万円の発生、及びその他有価証券評価差額金の増加1,778百万円等により、前連結会計年度末に比べ1,407百万円増加の76,172百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は10,568百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,415百万円減少いたしました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加、仕入債務の減少がありましたものの、売上債権の大幅な減少により、3,642百万円の資金の増加(前年同期は10,944百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券、及び有形固定資産の取得により、8,582百万円の資金の減少(前年同期は1,786百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払により、1,438百万円の資金の減少(前年同期は5,859百万円の資金の減少)となりました。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,133百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 対処すべき課題
当社グループが対処すべき課題は以下のとおりであります。
今期(平成27年度)は、新たな中期経営計画(平成27年度~平成29年度)の初年度であり、「グローバル社会に適応したサスティナブル(持続)成長企業」への飛躍を目指す、長期経営計画Vision-2020 3E(平成21年度~平成32年度)の後半6ヶ年の始まりの年となります。
本中期経営計画は「時代変化への適応」と「事業成長の加速」を二大テーマとして掲げ、成長・投資戦略、人材戦略、ものづくり戦略の3つを基軸として活動してまいります。
成長・投資戦略としては、海外事業の拡大及び周辺市場など新分野開拓による事業領域の拡大を目的とし、外部との共創(オープンイノベーション)と成長投資を着実に実行してまいります。
人材戦略としては、事業成長を担う人材育成の仕組みを構築し、グローバル人材育成プログラムの実施、女性の活躍推進、外国人の採用強化等の各種施策を積極的に展開し、多様なスペシャリストを擁する価値創造集団への進化を図ってまいります。
ものづくり戦略としては、グローバルで戦えるコスト競争力と生産体制の確立のために、設計プロセス改革、マザープラントの構築とグローバルなインフラ整備などを実行してまいります。
当社グループは、今後とも“より快適な人間社会の実現をめざし、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、社会に貢献する”という企業理念を堅持し、新たな成長ステージへ挑戦してまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
(1) 基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆様の自由な意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買い付けがなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概にこれを否定するものではありません。
しかしながら、近年のわが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣との協議や合意等のプロセスを経ることなく、一方的に大量買付行為又はこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しており、こうした大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
これに対し当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、“より快適な人間社会の実現をめざし、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、社会に貢献する”という当社の企業理念や、後述(2)②に示す当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉を十分に理解し、ステークホルダーであるお客様、株主の皆様、協力企業の皆様、地域社会の皆様、従業員との信頼関係を維持し、こうしたステークホルダーの方々の期待に応えていきながら、中・長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持、向上させるものでなければならないと考えております。
したがって、当社としてはこのような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、必要かつ相当な対抗手段を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを基本方針としております。
(2) 基本方針の実現に資する特別な取組み
① 当社グループの経営理念及び基本的な事業運営の考え方
当社は、“より快適な人間社会の実現をめざし、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、社会に貢献する”を企業理念とし、昭和4年2月に営業を開始して以来、一貫して交通インフラの分野に携わり、平成26年2月には創業85周年を迎えました。
このように、公共性の高い事業分野において、永年に亘り社会に製品を提供し続けてきた企業として、当社は常に重い社会的責任と公共的使命を担っております。そのため、高い専門的技能と厳格な倫理教育を背景とした製品品質の管理、より安全・快適な交通インフラを支える新製品開発はもちろんのこと、人命にかかわる製品を製造していることに十分留意した長期的な視点に立脚した事業運営が不可欠であると考えます。
一方、鉄道信号・道路交通信号システムの専門メーカーとして蓄積したコア技術、ノウハウを応用した新事業の創造に果敢に挑戦し、企業の持続的な成長に常に取組まねばならないと考えております。特に、駅務自動化装置と駐車場管理システムは現在の当社の業績を支える柱の一つになるまでに成長した新事業の好例であります。
現在では、「ビジョナリービジネスセンター(VBC)事業」として、微細加工技術により実現した共振ミラー「ECO SCAN」を取り扱うMEMS事業、遠隔・非接触による不明物検出ソリューションを提供するEMS事業等を成長・発展させる方向で取組んでおります。
② 当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉について
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉は、ⅰ) 安全・快適な交通運輸インフラを永年に亘り支えてきた「技術・品質力」、ⅱ) 公共性の高い仕事に携わる者として強い誇りと使命感を持った「人材力」、ⅲ) 鉄道信号・道路交通信号システムで培ったコア技術・ノウハウを応用した新製品の「開発力」にあると考えます。
③ 経営計画に基づく具体的施策による企業価値・株主共同の利益の向上のための取組み
当社は、今後も「安全と信頼」を社会に提供する企業として存続し、全てのステークホルダーの皆様の満足度をより向上させていかねばならないと考えております。その具体的な取組みとして、前述のとおり長期経営計画「Vision-2020 3E」を策定し、現在遂行中であります。
本計画は、
ⅰ) 品質向上・高付加価値製品の開発に継続的に取組むことによって国内既存事業により得られた利益を、成長事業領域である海外市場並びに新規事業に投資し、事業拡大サイクルを構築する「事業成長」
ⅱ) 環境変化に迅速に対応できる事業体制の構築、グループ企業の自立化、意思決定の迅速化、管理精度の向上等構造改革により実現する「品質第一」
を主な柱として、企業価値の高いサスティナブル(持続可能)な成長企業となることを最終目標としております。
(3) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成25年6月25日開催の当社第130回定時株主総会において、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持し、向上させることを目的として、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入(更新)を決議いたしました。本プランは、特定株主グループの議決権割合が20%以上となるまたは20%以上とすることを目的とする、当社が発行者である株券等の買付行為もしくはこれに類似する行為またはこれらの提案(当社取締役会が友好的と認めるものを除き、市場内外取引、公開買付け等の買付方法の如何を問いません。本プランにおいて「買付等」といい、当該買付等を行う者を「買付者」といいます。)を適用対象とし、買付者に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当該買付等についての情報収集・検討等を行う時間を確保したうえで、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、買付者との交渉等を行っていくための手続を定めています。なお、買付者には、本プランに係る手続を遵守いただき、本プランに係る手続の開始後、当社取締役会が本新株予約権の無償割当ての実施または不実施に関する決議を行うまでの間、買付等を進めてはならないものとしております。
買付者が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されるおそれがあると認められる場合には、当社は当該買付者及び買付者の特定株主グループ(以下「買付者等」といいます。)による権利行使は認められないとの行使条件及び当社が当該買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)をその時点の全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。
本プランにおいては、原則として、本新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、独立委員会規則に従い勧告される、当社経営陣から独立した企業経営等に関する専門的知識を有する者のみから構成される独立委員会の判断を尊重するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。現在の独立委員会は、独立性の高い3名により構成されています。
本プランの有効期間は、平成28年3月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時までであります。但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プラン及び本プランに基づく委任はその時点で廃止・撤回されます。
なお、上記の内容は概要を記載したものであり、本プランの詳細については、以下の当社ウェブサイトに掲載しております平成25年5月14日付当社プレスリリース「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご参照ください。
(当社ウェブサイト http://www.signal.co.jp/ir/)
(4) 上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及び理由
前記(2)の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるための具体的施策であって基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取組みは、前記(1)の基本方針に沿い、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
また、本プランは、前記(3)記載のとおり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させる目的をもって導入されたものであり、前記(1)の基本方針に沿うものです。さらに、本プランは、経済産業省及び法務省の「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」(平成17年5月27日公表)の定める三原則を完全に充足し、また、経済産業省企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」(平成20年6月30日公表)の提言内容にも合致しており、その内容においても当社取締役会の判断の客観性・合理性が確保されるように設計されています。したがって、当該取組みは、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。