また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
該当事項はありません。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日~平成28年12月31日)における世界経済は、米国経済の成長が続く一方、中国をはじめとする新興国経済の成長鈍化、英国のEU離脱問題や米国大統領選の影響により急激な変化が生じており、不確実性が高まっております。
わが国経済では、企業収益が改善して設備投資も堅調に推移し、個人消費も底堅い動きを見せ、緩やかに回復しております。
このような状況のもと当社グループは、長期経営計画に掲げる「グローバル社会に適応したサスティナブル成長企業」となるべく、事業活動に取り組んでまいりました。
しかしながら、当第3四半期連結累計期間の経営成績といたしましては、案件の立ち上がりの遅れなどにより、受注・売上が第4四半期以降にずれ込んだため、受注高は59,891百万円(前年同期比3.2%減)、売上高は45,080百万円(前年同期比16.4%減)となりました。また、損益面につきましては、468百万円の経常損失(前年同期は2,382百万円の経常利益)、866百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失(前年同期は1,160百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
事業の概況をセグメント別に申し上げますと、次のとおりであります。
[交通運輸インフラ事業]
「鉄道信号」では、国内市場においては、JR、私鉄各社向けに、信号保安装置をはじめとした各種機器や、2020年を見据えた旅客サービスの向上に資する自動旅客案内装置などの受注・売上がありました。また、防災・減災への取組みとして、ICTを活用しインフラの異常検知を行うシステムであるインフラドクターなど、事業領域の拡大に取り組みました。海外市場においては、アジア新興国を中心に無線式信号保安システム“SPARCS”を戦略商品として営業活動に取り組みました。
「交通情報システム」では、主力である交通安全施設市場に取り組むとともに、自動起動式の非常用電源付加装置や名古屋電機工業株式会社との協業による道路管理者向けの道路情報板など、新分野における営業展開を進めてまいりました。
結果といたしましては、受注高は30,171百万円(前年同期比7.0%減)となり、売上高につきましても22,883百万円(前年同期比13.1%減)となりました。
また、損益面では623百万円のセグメント利益(前年同期比71.8%減)となりました。
[ICTソリューション事業]
「駅務自動化装置を中心とするAFC」では、自動改札機・自動券売機などの各種機器のほか、ホームドアをはじめとした駅ホームの安全を守る製品の受注・売上がありました。また、清掃ロボットや免税端末など、新商品の拡販に努めてまいりました。
「駐車場システムを中心とする制御機器」では、法人カードに対応した駐車場管理機器・システムや、駐輪場管理機器・システムの受注・売上拡大に継続して取り組みました。
結果といたしましては、受注高は29,719百万円(前年同期比1.1%増)となり、売上高につきましては22,197百万円(前年同期比19.5%減)となりました。
また、損益面では660百万円のセグメント利益(前年同期比67.1%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、たな卸資産の増加9,030百万円等がありましたものの、受取手形及び売掛金の減少14,406百万円等により7,285百万円減少し、114,148百万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金の減少3,030百万円、未払法人税等の減少1,344百万円等により、前連結会計年度末に比べ5,209百万円減少の36,422百万円となりました。
純資産は、その他有価証券評価差額金の増加576百万円等がありましたものの、配当金の支払1,500百万円、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失866百万円等により、前連結会計年度末に比べ2,075百万円減少の77,726百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は10,180百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,497百万円減少いたしました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少がありましたものの、たな卸資産の増加、仕入債務の減少、法人税等の支払等により、951百万円の資金の減少(前年同期は3,642百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の減少がありましたものの、有形固定資産、無形固定資産、及び投資有価証券の取得により、430百万円の資金の減少(前年同期は8,582百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式取得のための預託金の支出、配当金の支払等により、2,100百万円の資金の減少(前年同期は1,438百万円の資金の減少)となりました。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,215百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 対処すべき課題
当社グループが対処すべき課題は以下のとおりであります。
当社は、2020年(平成32年)に「グローバル社会に適応したサスティナブル成長企業」へと飛躍するため、長期経営計画「Vision-2020 3E」(平成21年度~平成32年度)を策定しております。第134期(平成28年度)は、第3期の中期経営計画(平成27年度~平成29年度)の2年目にあたり、事業構造を転換し成長への礎を確固たるものにするための重要な年になります。
本中期経営計画は「時代変化への適応」と「事業成長の加速」を二大テーマとして掲げ、成長・投資戦略、人材戦略、ものづくり戦略の3つを基軸として活動しております。
成長・投資戦略としては、国際事業の拡大及び周辺市場など新事業領域の拡大を目的とし、外部との共創(オープンイノベーション)と成長投資を着実に実行してまいります。
人材戦略としては、グローバル視点で事業成長に貢献する人材の育成、女性の活躍推進、外国人の採用強化等の各種施策を積極的に展開し、多様なスペシャリストを擁する価値創造集団への進化を図ってまいります。
ものづくり戦略としては、世界で戦えるコスト競争力と生産体制確立のため、開発・設計プロセス改革、マザープラント構想推進とグローバルなサプライチェーン確立などを実行してまいります。
また、平成28年4月1日より、新たな企業理念である「日本信号グループ理念」をスタートさせました。“私たちは、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という社会貢献への変わらぬ想いを込めた理念のもと、グループ一丸となって更なる成長ステージに挑戦してまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
(1) 基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆様の自由な意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概にこれを否定するものではありません。
しかしながら、わが国の資本市場においては近年、対象となる企業の経営陣との協議や合意等のプロセスを経ることなく、一方的に大量買付行為又はこれに類似する行為を強行する動きが見られ、こうした大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
これに対し当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、“私たちは「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念や、後述(2)②に示す当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉を十分に理解し、ステークホルダーであるお客様、株主の皆様、協力企業の皆様、地域社会の皆様、従業員との信頼関係を維持し、こうしたステークホルダーの方々の期待に応えていきながら、中・長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持、向上させるものでなければならないと考えております。
したがって、当社といたしましては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗手段を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを基本方針としております。
(2) 基本方針の実現に資する特別な取組み
① 当社グループの経営理念及び基本的な事業運営の考え方
当社は、昭和4年2月に営業を開始して以来、一貫して交通インフラの分野に携わり、“私たちは、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念のもと、平成28年2月には創業87周年を迎えました。
このように、公共性の高い事業分野において、永年に亘り社会に製品を提供し続けてきた企業として、当社は常に重い社会的責任と公共的使命を担っております。そのため、高い専門的技能と厳格な倫理教育を背景とした製品品質の管理、より安全・快適な交通インフラを支える新製品開発はもちろんのこと、人命にかかわる製品を製造していることに十分留意した長期的な視点に立脚した事業運営が不可欠であると考えます。
一方、鉄道信号・道路交通信号システムの専門メーカーとして蓄積したコア技術、ノウハウを応用した新事業の創造に果敢に挑戦し、企業の持続的な成長に常に取り組まねばならないと考えております。特に、駅務自動化装置と駐車場管理システムは現在の当社の業績を支える柱のひとつになるまでに成長した新事業の好例であります。
現在では、「ビジョナリービジネスセンター(VBC)事業」として、微細加工技術により実現した共振ミラー「ECO SCAN」を取り扱うMEMS事業、遠隔・非接触による不明物検出ソリューションを提供するEMS事業等を成長・発展させる方向で取り組んでおります。
② 当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉について
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉は、ⅰ)安全・快適な交通運輸インフラを永年に亘り支えてきた「技術・品質力」、ⅱ)公共性の高い仕事に携わる者として強い誇りと使命感を持った「人材力」、ⅲ)鉄道信号・道路交通信号システムで培ったコア技術・ノウハウを応用した新製品の「開発力」にあると考えます。
③ 経営計画に基づく具体的施策による企業価値・株主共同の利益の向上のための取組み
当社は、今後も「安全と信頼」を社会に提供する企業として存続し、全てのステークホルダーの皆様の満足度をより向上させていかねばならないと考えております。その具体的な取組みとして、企業理念に基づく明確なビジョンと将来像及び実現計画の立案が必須と考え、平成21年度(2009年度)から平成32年度(2020年度)までの12年間の指針として長期経営計画「Vision-2020 3E」を策定し、遂行中であります。
本計画は、
(a)品質向上・高付加価値製品の開発に継続的に取り組むことによって国内既存事業により得られた利益を、成長事業領域である海外市場ならびに新規事業に投資し、事業拡大サイクルを構築する「事業成長」
(b)環境変化に迅速に対応できる事業体制の構築、グループ企業の自立化、意思決定の迅速化、管理精度の向上等の構造改革により実現する「品質第一」
を主な柱として、企業価値の高いサスティナブル(持続可能)な成長企業となることを最終目標としております。
(3) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成28年6月24日開催の当社第133回定時株主総会において、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持し、向上させることを目的として、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入(更新)を決議いたしました。本プランは、特定株主グループの議決権割合が20%以上となる又は20%以上とすることを目的とする、当社が発行者である株券等の買付行為もしくはこれに類似する行為又はこれらの提案(当社取締役会が友好的と認めるものを除き、市場内外取引、公開買付け等の買付方法の如何を問いません。本プランにおいて「買付等」といい、当該買付等を行う者を「買付者」といいます。)を適用対象とし、買付者に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当該買付等についての情報収集・検討等を行う時間を確保したうえで、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、買付者との交渉等を行っていくための手続を定めています。なお、買付者には、本プランに係る手続を遵守いただき、本プランに係る手続の開始後、当社取締役会が本新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関する決議を行うまでの間、買付等を進めてはならないものとしております。
買付者が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されるおそれがあると認められる場合には、当社は当該買付者及び買付者の特定株主グループ(以下「買付者等」といいます。)による権利行使は認められないとの行使条件及び当社が当該買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)をその時点の全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。
本プランにおいては、原則として、本新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、独立委員会規則に従い勧告される、当社経営陣から独立した企業経営等に関する専門的知識を有する者のみから構成される独立委員会の判断を尊重するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。現在の独立委員会は、独立性の高い社外の有識者3名により構成されています。
本プランの有効期間は、平成31年3月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時までであります。但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プラン及び本プランに基づく委任はその時点で廃止・撤回されます。
なお、上記の内容は概要を記載したものであり、本プランの詳細については、以下の当社ウェブサイトに掲載しております平成28年5月10日付当社プレスリリース「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご参照ください。
(当社ウェブサイト http://www.signal.co.jp/ir/index.html)
(4) 上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及び理由
前記(2)の取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるための具体的施策であって基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取り組みは、前記(1)の基本方針に沿い、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
また、本プランは前記(3)記載のとおり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させる目的をもって導入されたものであり、前記(1)の基本方針に沿うものです。さらに、本プランは経済産業省及び法務省の「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」(平成17年5月27日公表)の定める三原則を完全に充足し、また、経済産業省企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」(平成20年6月30日公表)の提言内容にも合致しており、その内容においても当社取締役会の判断の客観性・合理性が確保されるように設計されています。したがって、当該取り組みは株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。