第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第1四半期連結累計期間(2017年4月1日~2017年6月30日)におけるわが国の経済は、米国や欧州等の政治情勢の変動により先行きの不透明感が高まったものの、国内においては企業収益の回復や雇用・所得環境の改善、個人消費の持ち直しが続いたことから、引き続き緩やかな回復基調が続きました。

このような状況のもと当社グループは、長期経営計画に掲げる「グローバル社会に適応したサスティナブル成長企業」となるべく、成長・投資戦略、人材戦略、ものづくり戦略に取り組んでまいりました。

当第1四半期連結累計期間の経営成績といたしましては、受注高は23,557百万円(前年同期比24.6%増)、売上高は12,376百万円(前年同期比1.8%増)となりました。損益面につきましては、1,330百万円の経常損失(前年同期は1,117百万円の経常損失)、1,378百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失(前年同期は1,182百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

 

セグメント別の状況といたしましては、以下のとおりです。

[交通運輸インフラ事業]
 「鉄道信号」では、国内市場においては、JR・私鉄各社向けに、信号保安装置をはじめとした各種機器のほか、訪日外国人へのサービス向上に資する多言語に対応した自動旅客案内装置の販売に取り組みました。海外市場においては、アジア新興国を中心に無線式信号保安システム“SPARCS”を戦略商品として営業活動に取り組み、インド アーメダバード・メトロ(第1期)信号システムを受注しました。

道路交通安全システムを中心とする「スマートロード」では、新型の小型信号灯器の受注があったほか、非常用電源装置や画像処理を活用した逆走防止対策設備システムの提案や、名古屋電機工業株式会社との協業による道路管理者向けの道路情報板など、新分野における営業展開を進めてまいりました。

結果といたしましては、受注高は14,290百万円(前年同期比74.5%増)となり、売上高につきましては5,795百万円(前年同期比4.5%減)となりました。また、損益面では963百万円のセグメント損失(前年同期は488百万円のセグメント損失)となりました。

[ICTソリューション事業]
 駅務ネットワークシステムを中心とする「AFC」では、自動改札機・自動券売機など駅務機器やホームドアの受注があったほか、ユーザーインターフェイスを刷新してデザイン性・操作性を向上させ、大型タッチパネルで多言語に対応した訪日外国人向け次世代券売機など新製品の拡販に努めました。

パーキングシステムソリューションを中心とする「スマートパーク」では、大型商業施設などに設置される大規模駐車場や法人カードに対応した駐車場管理機器・システムの受注・売上拡大に継続して取り組みました。

結果といたしましては、受注高は9,266百万円(前年同期比13.5%減)となり、売上高につきましては6,581百万円(前年同期比8.0%増)となりました。また、損益面では92百万円のセグメント利益(前年同期は58百万円のセグメント損失)となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、現金及び預金の増加4,373百万円、たな卸資産の増加4,068百万円などがありましたものの、受取手形及び売掛金の減少20,122百万円などにより10,154百万円減少し、114,143百万円となりました。

 負債は、短期借入金の減少3,204百万円、支払手形及び買掛金の減少2,793百万円、賞与引当金の減少1,227百万円などにより、前連結会計年度末に比べ7,130百万円減少の37,915百万円となりました。

 純資産は、配当金の支払1,060百万円、自己株式の取得1,045百万円などにより前連結会計年度末に比べ、3,024百万円減少の76,228百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は16,920百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,382百万円増加いたしました。

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加や仕入債務の減少等がありましたものの、売上債権の減少により10,102百万円の資金の増加(前年同期は7,147百万円の資金の増加)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産、無形固定資産の取得により、404百万円の資金の減少(前年同期は710百万円の資金の増加)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済、自己株式の取得、配当金の支払により、5,307百万円の資金の減少(前年同期は1,029百万円の資金の減少)となりました。

 

(4)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、561百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)対処すべき課題

当社グループが対処すべき課題は以下のとおりであります。

当社は、2020年に「グローバル社会に適応したサスティナブル成長企業」へと飛躍するため、長期経営計画「Vision-2020 3E」(2009年度~2020年度)を策定しております。

長期経営計画達成の戦略シナリオである、第3期の中期経営計画(2015年度~2017年度)では、「時代変化への適応」と「事業成長の加速」を二大テーマとして掲げ、成長・投資戦略、人材戦略、ものづくり戦略の3つを基軸として活動しております。

第135期(2017年度)は、第3期の中期経営計画の最終年にあたり、長期経営計画の「完遂」に向けて力を蓄える最後の年となります。

当社は事業成長に向けた再加速を図るため、顧客ニーズを先取りした製品開発を行うとともに、既存製品に新たな価値を付与してソリューション力を高め、既存・新市場におけるシェアアップを目指します。設計・ものづくりの標準化・自動化及びマザープラント構想の具現化を行うとともに組織力を強化し、業務プロセスの見直しによる生産性向上と社員一人ひとりの挑戦意識の醸成を図ります。

当社グループは“「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という「日本信号グループ理念」のもと、人や物の移動に関わるすべての社会インフラを担うワンストップソリューションプロバイダを目指してまいります。

 

(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)

(1)基本方針の内容

 当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆様の自由な意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概にこれを否定するものではありません。

 しかしながら、わが国の資本市場においては近年、対象となる企業の経営陣との協議や合意等のプロセスを経ることなく、一方的に大量買付行為又はこれに類似する行為を強行する動きが見られ、こうした大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

これに対し当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、“私たちは「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念や、後述(2)②に示す当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉を十分に理解し、ステークホルダーであるお客様、株主の皆様、協力企業の皆様、地域社会の皆様、従業員との信頼関係を維持し、こうしたステークホルダーの方々の期待に応えていきながら、中・長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持、向上させるものでなければならないと考えております。

したがって、当社といたしましては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗手段を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを基本方針としております。

 

(2)基本方針の実現に資する特別な取組み

①当社グループの経営理念及び基本的な事業運営の考え方

当社は、1929年2月に営業を開始して以来、一貫して交通インフラの分野に携わり、“私たちは、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念のもと、2017年2月には創業88周年を迎えました。

このように、公共性の高い事業分野において、永年に亘り社会に製品を提供し続けてきた企業として、当社は常に重い社会的責任と公共的使命を担っております。そのため、高い専門的技能と厳格な倫理教育を背景とした製品品質の管理、より安全・快適な交通インフラを支える新製品開発はもちろんのこと、人命にかかわる製品を製造していることに十分留意した長期的な視点に立脚した事業運営が不可欠であると考えます。

一方、鉄道信号・道路交通信号システムの専門メーカーとして蓄積したコア技術、ノウハウを応用した新事業の創造に果敢に挑戦し、企業の持続的な成長に常に取り組まねばならないと考えております。特に、駅務自動化装置と駐車場管理システムは現在の当社の業績を支える柱のひとつになるまでに成長した新事業の好例であります。

現在では、「ビジョナリービジネスセンター(VBC)事業」として、微細加工技術により実現した共振ミラー「ECO SCAN」を取り扱うMEMS事業、遠隔・非接触による不明物検出ソリューションを提供するEMS事業等を成長・発展させる方向で取り組んでおります。

 

②当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉について

当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉は、ⅰ)安全・快適な交通運輸インフラを永年に亘り支えてきた「技術・品質力」、ⅱ)公共性の高い仕事に携わる者として強い誇りと使命感を持った「人材力」、ⅲ)鉄道信号・道路交通信号システムで培ったコア技術・ノウハウを応用した新製品の「開発力」にあると考えます。

 

③経営計画に基づく具体的施策による企業価値・株主共同の利益の向上のための取組み

当社は、今後も「安全と信頼」を社会に提供する企業として存続し、全てのステークホルダーの皆様の満足度をより向上させていかねばならないと考えております。その具体的な取組みとして、企業理念に基づく明確なビジョンと将来像及び実現計画の立案が必須と考え、2009年度から2020年度までの12年間の指針として長期経営計画「Vision-2020 3E」を策定し、遂行中であります。

本計画は、

(a)品質向上・高付加価値製品の開発に継続的に取り組むことによって国内既存事業により得られた利益を、成長事業領域である海外市場ならびに新規事業に投資し、事業拡大サイクルを構築する「事業成長」

(b)環境変化に迅速に対応できる事業体制の構築、グループ企業の自立化、意思決定の迅速化、管理精度の向上等の構造改革により実現する「品質第一」

を主な柱として、企業価値の高いサスティナブル(持続可能)な成長企業となることを最終目標としております。

 

(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、2016年6月24日開催の当社第133回定時株主総会において、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持し、向上させることを目的として、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入(更新)を決議いたしました。本プランは、特定株主グループの議決権割合が20%以上となる又は20%以上とすることを目的とする、当社が発行者である株券等の買付行為もしくはこれに類似する行為又はこれらの提案(当社取締役会が友好的と認めるものを除き、市場内外取引、公開買付け等の買付方法の如何を問いません。本プランにおいて「買付等」といい、当該買付等を行う者を「買付者」といいます。)を適用対象とし、買付者に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当該買付等についての情報収集・検討等を行う時間を確保したうえで、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、買付者との交渉等を行っていくための手続を定めています。なお、買付者には、本プランに係る手続を遵守いただき、本プランに係る手続の開始後、当社取締役会が本新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関する決議を行うまでの間、買付等を進めてはならないものとしております。

買付者が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されるおそれがあると認められる場合には、当社は当該買付者及び買付者の特定株主グループ(以下「買付者等」といいます。)による権利行使は認められないとの行使条件及び当社が当該買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)をその時点の全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。

本プランにおいては、原則として、本新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、独立委員会規則に従い勧告される、当社経営陣から独立した企業経営等に関する専門的知識を有する者のみから構成される独立委員会の判断を尊重するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。現在の独立委員会は、独立性の高い社外の有識者3名により構成されています。

本プランの有効期間は、2019年3月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時までであります。但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プラン及び本プランに基づく委任はその時点で廃止・撤回されます。

なお、上記の内容は概要を記載したものであり、本プランの詳細については、以下の当社ウェブサイトに掲載しております2016年5月10日付当社プレスリリース「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご参照ください。

(当社ウェブサイト http://www.signal.co.jp/ir/index.html)

 

(4)上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及び理由

前記(2)の取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるための具体的施策であって基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取り組みは、前記(1)の基本方針に沿い、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。

また、本プランは前記(3)記載のとおり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させる目的をもって導入されたものであり、前記(1)の基本方針に沿うものです。さらに、本プランは経済産業省及び法務省の「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」(2005年5月27日公表)の定める三原則を完全に充足し、また、経済産業省企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」(2008年6月30日公表)の提言内容にも合致しており、その内容においても当社取締役会の判断の客観性・合理性が確保されるように設計されています。したがって、当該取り組みは株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。