当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年9月30日)の世界経済は、米中貿易摩擦や原油価格上昇による減速傾向が見られました。国内においても、消費税増税を前に一部で駆け込み需要が見られたほか、世界経済の減速懸念や自然災害の影響を背景に、先行きへの慎重姿勢を強めております。
このような状況のもと当社グループは、持続的成長への道標として2019年度より新たな長期経営計画「EVOLUTION 100」をスタートいたしました。10年後の創立100周年(2028年)に向けて、「インフラの進化」を安全・快適のソリューションで支えることで国内外の社会的課題を解決し、世界の人々から必要とされる企業グループになることを目指し、従来の延長線上ではない、グローバル化の深化やデジタル技術の大変革期に適応した事業構造改革に取り組んでおります。
当第2四半期連結累計期間の経営成績といたしましては、受注高は54,545百万円(前年同期比2.7%増)、売上高は45,538百万円(前年同期比27.7%増)となりました。損益面につきましては、経常利益は3,307百万円(前年同期比160.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,945百万円(前年同期比357.7%増)となりました。
事業の概況をセグメント別に申し上げますと、次のとおりであります。
[交通運輸インフラ事業]
「鉄道信号」では、国内市場においては、将来の労働力人口減少に対応するため、CBM(コンディション・ベースド・メンテナンス/状態基準保全)を基礎としたO&M(オペレーション・メンテナンス/運用・保守)ソリューションの実現に向けた提案活動を積極的に行ったほか、列車の走行、停止、駅と列車のドア制御連携などをトータルで管理するATO(自動列車運転装置)の拡販やATC(自動列車制御装置)など各種信号保安装置をはじめとした機器の受注・売上がありました。また東京都交通局より都営大江戸線において、海外で多数の導入実績を持ち、安全性と信頼性で高い評価を受けているCBTC(無線式列車制御システム)「SPARCS」の受注がありました。
海外市場においては、当社製CBTC「SPARCS」を搭載した韓国の金浦都市鉄道が開業を迎えたほか、新興国の旺盛な鉄道インフラ需要に応え、営業活動を推進しております。
道路交通安全システムを中心とする「スマートモビリティ」では、小型化・軽量化した新型LED交通信号灯器や、道路に設置し駐車料金を徴収する新型パーキングメーター、停電などにより電力供給が断たれた場合にも交通の安全を守る自動起動式発動発電機の受注・売上がありました。また、自動運転技術の実用化に向けて、信号情報のみならず、交差点における危険情報を運転車両に提供するといった、各種実証実験に積極的に参加いたしました。
結果といたしましては、受注高は27,237百万円(前年同期比11.0%増)、売上高は21,515百万円(前年同期比14.0%増)となりました。
また損益面につきましては、セグメント利益は2,043百万円(前年同期比22.8%増)となりました。
[ICTソリューション事業]
駅務ネットワークシステムを中心とする「AFC」では、多様なラインナップを誇るホームドアで、JR・私鉄や公営交通において受注・売上がありました。また、消費税増税に対応するためのシステム改修を行ったほか、視覚障がいのある方がホームドアに接近した際の案内や、乗車時の車両の開扉案内をする装置の開発を進めました。
海外市場においては、インドのチェンナイメトロ公社より、AFCシステム一式を新たに受注したほか、インド、タイ、バングラデシュなどのアジア諸国を中心にプロジェクトの履行に努めております。
パーキングソリューションシステムやセキュリティソリューションシステムを中心とする「スマートシティ」では、キャッシュレス社会の到来に対し、QRコードでの決済が可能なパーキングシステムを開発しました。
また、イベント会場など不特定多数の人が集まる場所において、安全・安心を確保するX線手荷物自動検査装置の開発に取り組みました。
結果といたしましては、受注高は27,308百万円(前年同期比4.5%減)、売上高は24,022百万円(前年同期比43.0%増)となりました。
また損益面につきましては、セグメント利益は2,643百万円(前年同期比288.1%増)となりました。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、たな卸資産の増加5,566百万円等がありましたものの、受取手形及び売掛金の減少12,047百万円、現金及び預金の減少609百万円等により6,181百万円減少し、131,462百万円となりました。
負債は、短期借入金の減少2,346百万円、未払法人税等の減少1,223百万円、支払手形及び買掛金の減少1,129百万円等により、前連結会計年度末に比べ5,247百万円減少の50,261百万円となりました。
純資産は、当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益1,945百万円の発生等がありましたものの、自己株式の取得1,798百万円、配当金の支払1,175百万円等により、前連結会計年度末に比べ934百万円減少の81,200百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は11,783百万円となり、前連結会計年度末に比べ603百万円の減少となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加、仕入債務の減少等がありましたものの、売上債権の減少等により、5,713百万円の資金の増加(前年同期は5,085百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産及び投資有価証券の取得により、788百万円の資金の減少(前年同期は1,053百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済、自己株式の取得、配当金の支払等により、5,486百万円の資金の減少(前年同期は7,614百万円の資金の減少)となりました。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,074百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)対処すべき課題
2019年度よりスタートした新たな長期経営計画「EVOLUTION 100」では、デジタルディスラプション(デジタル化による市場再編)で既存産業が淘汰される大変革期の到来に対して、従来の延長線上にない新しいビジネスのあり方を追求し、インフラの進化を安全・快適のソリューションで支えることで国内外の社会的課題を解決し、世界中の人々から必要とされる企業グループとなることを目指します。
「EVOLUTION 100」のタイトルは、激変する経営環境に適応し、創業100周年(2028年度)、その先の100年に向けて、日本信号グループを大きく変革(=EVOLUTION)させることをメッセージ化しています。
長期経営計画「EVOLUTION 100」を展開した最初の中期経営計画である「21中計」では、2019年度から2021年度を日本信号グループの構造改革期と位置付け、ビジネスのグローバル化とソリューション化を推進します。
「21中計」では以下の4つの重点課題に取り組みます。
<重点課題1>「変化を先取りしたビジネス創出と技術力の強化」
セキュリティ分野の強化等を行う事業再編、国際事業の拡充、O&Mソリューションビジネスの立ち上げにより、開発・事業成長の加速を目指します。
<重点課題2>「競争力あるQCD実現」
収益性の要である「設計改革」と国際事業の事業基盤強化を図り、設計・ものづくりにおける工程の整流化と海外のものづくり体制強化に取り組みます。
<重点課題3>「成長のための人材育成・確保」
中期経営計画の実効性を担保するため、人材の獲得・育成や人材リソースの適正化、働き方改革と生産性向上、外部リソースの活用など、多面的に取り組みます。
<重点課題4>「持続的な企業価値向上」
社会インフラシステムを担う企業としてESGと2015年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)を強く意識した経営を推進します。またグループ再編も継続して進めることで、日本信号グループの価値最大化を追求していきます。
「21中計」では、長期経営計画「EVOLUTION 100」の達成への力強い第一歩を踏み出すべく、国内外での成長に必要な経営資源を獲得するための投資を計画しています。事業の拡大に対しては、戦略的な部門に配置する人員を増員するとともに、業務の効率化、設備投資による労働生産性の向上によって対応してまいります。
当社は、創業100周年に向けて「安全と信頼の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します」という日本信号グループ理念のもと、国内外の社会的課題の解決に取り組んでまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
(1)基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆さまの自由な意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概にこれを否定するものではありません。
しかしながら、わが国の資本市場においては近年、対象となる企業の経営陣との協議や合意等のプロセスを経ることなく、一方的に大量買付行為又はこれに類似する行為を強行する動きが見られ、こうした大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
これに対し当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、“私たちは、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念や、後述する(2)②に示す当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉を十分に理解し、ステークホルダーであるお客様、株主の皆様、協力企業の皆様、地域社会の皆様、従業員との信頼関係を維持し、こうしたステークホルダーの方々の期待に応えていきながら、中・長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持、向上させるものでなければならないと考えております。
したがって、当社といたしましては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗手段を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを基本方針としております。
(2)基本方針の実現に資する特別な取組み
①当社グループの経営理念及び基本的な事業運営の考え方
当社は、1929年2月に営業を開始して以来、一貫して交通インフラの分野に携わり、“私たちは、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念のもと、創業90周年を迎えました。
このように、公共性の高い事業分野において、永年に亘り社会に製品を提供し続けてきた企業として、当社は常に重い社会的責任と公共的使命を担っております。そのため、高い専門的技能と厳格な倫理教育を背景とした製品品質の管理、より安全・快適な交通インフラを支える新製品開発はもちろんのこと、人命にかかわる製品を製造していることに十分留意した長期的な視点に立脚した事業運営が不可欠であると考えます。
一方、鉄道信号・道路交通信号システムの専門メーカーとして蓄積したコア技術、ノウハウを応用した新事業の創造に果敢に挑戦し、企業の持続的な成長に常に取り組まねばならないと考えております。特に、駅務自動化システムとパーキングシステムは現在の当社の業績を支える柱のひとつになるまでに成長した新事業の好例であります。また最近では、微細加工技術により実現した共振ミラー「ECO SCAN」を使った「3D距離画像センサ」が、外乱光に強いという特性からホームドアや建機、自動運転など様々な分野で活用されており、新事業の発展に結びつきました。
②当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉について
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉は、ⅰ)安全・快適な交通運輸インフラを永年に亘り支えてきた「技術・品質力」、ⅱ)公共性の高い仕事に携わる者として強い誇りと使命感を持った「人材力」、ⅲ)鉄道信号・道路交通信号システムで培ったコア技術・ノウハウを応用した新製品の「開発力」にあると考えます。
③経営計画に基づく具体的施策による企業価値・株主共同の利益の向上のための取組み
当社は、2019年度より新たな長期経営改革「EVOLUTION 100」をスタートさせました。現在、デジタルディスラプション(デジタル化による市場再編)により、既存産業が淘汰される大変革期が到来しております。「EVOLUTION 100」では、従来の延長にない新しいビジネスに転換し、インフラの進化を安全・快適のソリューションで支えることで国内外の社会的課題を解決し、世界中の人々から必要とされる企業グループになることを目指しております。
「EVOLUTION 100」を展開した最初の中期経営計画である「21中計」では、2019年度から2021年度を日本信号の構造改革期と位置付け、足元の収益性の課題を解消しつつ、ビジネスのグローバル化とソリューション化を推進するため、「変化を先取りしたビジネス創出と技術力の強化」「競争力あるQCD実現」「成長のための人材育成・確保」「持続的な企業価値向上」の4つの重点課題に取り組みます。
(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2019年6月21日開催の当社第136回定時株主総会において、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持し、向上させることを目的として、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入(更新)を決議いたしました。本プランは、特定株主グループの議決権割合が20%以上となる又は20%以上とすることを目的とする、当社が発行者である株券等の買付行為もしくはこれに類似する行為又はこれらの提案(当社取締役会が友好的と認めるものを除き、市場内外取引、公開買付け等の買付方法の如何を問いません。本プランにおいて「買付等」といい、当該買付等を行う者を「買付者」といいます。)を適用対象とし、買付者に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当該買付等についての情報収集・検討等を行う時間を確保したうえで、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、買付者との交渉等を行っていくための手続を定めています。なお、買付者には、本プランに係る手続を遵守いただき、本プランに係る手続の開始後、当社取締役会が本新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関する決議を行うまでの間、買付等を進めてはならないものとしております。
買付者が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されるおそれがあると認められる場合には、当社は当該買付者及び買付者の特定株主グループ(以下「買付者等」といいます。)による権利行使は認められないとの行使条件及び当社が当該買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)をその時点の全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。
本プランにおいては、原則として、本新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、独立委員会規則に従い勧告される、当社経営陣から独立した企業経営等に関する専門的知識を有する者のみから構成される独立委員会の判断に従うとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。現在の独立委員会は、独立性の高い社外監査役3名及び社外の有識者1名の合計4名により構成されています。
本プランの有効期間は、2022年3月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時までであります。但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プラン及び本プランに基づく委任はその時点で廃止・撤回されます。
なお、上記の内容は概要を記載したものであり、本プランの詳細については、以下の当社ウェブサイトに掲載しております2019年5月7日付当社プレスリリース「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご参照ください。
(当社ウェブサイト http://www.signal.co.jp/ir/index.html)
(4)上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及び理由
前記(2)の取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるための具体的施策であって基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取り組みは、前記(1)の基本方針に沿い、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
また、本プランは前記(3)記載のとおり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させる目的をもって導入されたものであり、前記(1)の基本方針に沿うものです。さらに、本プランは経済産業省及び法務省の「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」(2005年5月27日公表)の定める三原則を完全に充足し、また、経済産業省企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」(2008年6月30日公表)の提言内容にも合致しており、その内容においても当社取締役会の判断の客観性・合理性が確保されるように設計されています。したがって、当該取り組みは株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
該当事項はありません。