当社グループは、世界中の人々がより安心、快適に暮らせる社会の実現を願い、1928年の設立以来、鉄道や道路交通など、社会インフラの発展と維持に貢献する事業を展開しています。2016年4月には、近年のグローバル化や企業の合従連衡の加速、産業技術の急速な進歩、ダイバーシティの進展など事業環境の変化を勘案し、創業60周年を機に制定された企業理念を「日本信号グループ理念」に改定いたしました。
「私たちの使命」である“「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という想いのもと、一丸となり企業活動に取り組みます。
当社は、2019年度より新たな長期経営計画「EVOLUTION 100」をスタートいたしました。
長期経営計画を展開した最初の中期経営計画である「21中計」(2019年度から2021年度)では、2021年度に連結売上高1,200億円、営業利益率10%、ROE9%を達成することを経営目標に設定しています。
2019年度よりスタートした新たな長期経営計画「EVOLUTION 100」では、デジタルディスラプション(デジタル化による市場再編)で既存産業が淘汰される大変革期の到来に対して、従来の延長にない新しいビジネスのあり方を追求し、インフラの進化を安全・快適のソリューションで支えることで国内外の社会的課題を解決し、世界中の人々から必要とされる企業グループとなることを目指します。
「EVOLUTION 100」のタイトルは、激変する経営環境に適応し、創業100周年(2028年度)、その先の100年に向けて、日本信号グループを大きく変革(=EVOLUTION)させることをメッセージ化しています。
長期経営計画「EVOLUTION 100」を展開した最初の中期経営計画である「21中計」では、2019年度から2021年度を日本信号グループの構造改革期と位置付け、ビジネスのグローバル化とソリューション化を推進します。
「21中計」では以下の4つの重点課題に取り組みます。
<重点課題1>「変化を先取りしたビジネス創出と技術力の強化」
セキュリティ分野の強化等を行う事業再編、国際事業の拡充、O&M※ソリューションビジネスの立ち上げにより、開発・事業成長の加速を目指します。
※O&M:オペレーション・メンテナンス(運用・保守)
<重点課題2>「競争力あるQCD実現」
収益性の要である「設計改革」と国際事業の事業基盤強化を図り、設計・ものづくりにおける工程の整流化と海外のものづくり体制強化に取り組みます。
<重点課題3>「成長のための人材育成・確保」
中期経営計画の実効性を担保するため、人材の獲得・育成や人材リソースの適正化、働き方改革と生産性向上、外部リソースの活用など、多面的に取り組みます。
<重点課題4>「持続的な企業価値向上」
社会インフラシステムを担う企業としてESGと2015年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)を強く意識した経営を推進します。またグループ再編も継続して進めることで、日本信号グループの価値最大化を追求していきます。
「21中計」では、長期経営計画「EVOLUTION 100」の達成への力強い第一歩を踏み出すべく、国内外での成長に必要な経営資源を獲得するための投資を計画しています。事業の拡大に対しては、戦略的な部門に配置する人員を増員するとともに、業務の効率化、設備投資による労働生産性の向上によって対応してまいります。
当社は、創業100周年に向けて「安全と信頼の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します」という日本信号グループ理念のもと、国内外の社会的課題の解決に取り組んでまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
(1)基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆さまの自由な意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概にこれを否定するものではありません。
しかしながら、わが国の資本市場においては近年、対象となる企業の経営陣との協議や合意等のプロセスを経ることなく、一方的に大量買付行為又はこれに類似する行為を強行する動きが見られ、こうした大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
これに対し当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、“私たちは、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念や、後述する(2)②に示す当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉を十分に理解し、ステークホルダーであるお客様、株主の皆様、協力企業の皆様、地域社会の皆様、従業員との信頼関係を維持し、こうしたステークホルダーの方々の期待に応えていきながら、中・長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持、向上させるものでなければならないと考えております。
したがって、当社といたしましては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗手段を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを基本方針としております。
(2)基本方針の実現に資する特別な取組み
①当社グループの経営理念及び基本的な事業運営の考え方
当社は、1929年2月に営業を開始して以来、一貫して交通インフラの分野に携わり、“私たちは、「安全と信頼」の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します”という日本信号グループ理念のもと、創業90周年を迎えました。
このように、公共性の高い事業分野において、永年に亘り社会に製品を提供し続けてきた企業として、当社は常に重い社会的責任と公共的使命を担っております。そのため、高い専門的技能と厳格な倫理教育を背景とした製品品質の管理、より安全・快適な交通インフラを支える新製品開発はもちろんのこと、人命にかかわる製品を製造していることに十分留意した長期的な視点に立脚した事業運営が不可欠であると考えます。
一方、鉄道信号・道路交通信号システムの専門メーカーとして蓄積したコア技術、ノウハウを応用した新事業の創造に果敢に挑戦し、企業の持続的な成長に常に取り組まねばならないと考えております。特に、駅務自動化システムとパーキングシステムは現在の当社の業績を支える柱のひとつになるまでに成長した新事業の好例であります。また最近では、微細加工技術により実現した共振ミラー「ECO SCAN」を使った「3D距離画像センサ」が、外乱光に強いという特性からホームドアや建機、自動運転など様々な分野で活用されており、新事業の発展に結びつきました。
②当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉について
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の源泉は、ⅰ)安全・快適な交通運輸インフラを永年に亘り支えてきた「技術・品質力」、ⅱ)公共性の高い仕事に携わる者として強い誇りと使命感を持った「人材力」、ⅲ)鉄道信号・道路交通信号システムで培ったコア技術・ノウハウを応用した新製品の「開発力」にあると考えます。
③経営計画に基づく具体的施策による企業価値・株主共同の利益の向上のための取組み
当社は、2019年度より新たな長期経営改革「EVOLUTION 100」をスタートさせました。現在、デジタルディスラプション(デジタル化による市場再編)により、既存産業が淘汰される大変革期が到来しております。「EVOLUTION 100」では、従来の延長にない新しいビジネスに転換し、インフラの進化を安全・快適のソリューションで支えることで国内外の社会的課題を解決し、世界中の人々から必要とされる企業グループになることを目指しております。
「EVOLUTION 100」を展開した最初の中期経営計画である「21中計」では、2019年度から2021年度を日本信号の構造改革期と位置付け、足元の収益性の課題を解消しつつ、ビジネスのグローバル化とソリューション化を推進するため、「変化を先取りしたビジネス創出と技術力の強化」「競争力あるQCD実現」「成長のための人材育成・確保」「持続的な企業価値向上」の4つの重点課題に取り組みます。
(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2019年6月21日開催の当社第136回定時株主総会において、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持し、向上させることを目的として、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入(更新)を決議いたしました。本プランは、特定株主グループの議決権割合が20%以上となる又は20%以上とすることを目的とする、当社が発行者である株券等の買付行為もしくはこれに類似する行為又はこれらの提案(当社取締役会が友好的と認めるものを除き、市場内外取引、公開買付け等の買付方法の如何を問いません。本プランにおいて「買付等」といい、当該買付等を行う者を「買付者」といいます。)を適用対象とし、買付者に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当該買付等についての情報収集・検討等を行う時間を確保したうえで、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、買付者との交渉等を行っていくための手続を定めています。なお、買付者には、本プランに係る手続を遵守いただき、本プランに係る手続の開始後、当社取締役会が本新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関する決議を行うまでの間、買付等を進めてはならないものとしております。
買付者が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されるおそれがあると認められる場合には、当社は当該買付者及び買付者の特定株主グループ(以下「買付者等」といいます。)による権利行使は認められないとの行使条件及び当社が当該買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)をその時点の全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。
本プランにおいては、原則として、本新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、独立委員会規則に従い勧告される、当社経営陣から独立した企業経営等に関する専門的知識を有する者のみから構成される独立委員会の判断に従うとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。現在の独立委員会は、独立性の高い社外監査役3名及び社外の有識者1名の合計4名により構成されています。
本プランの有効期間は、2022年3月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時までであります。但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プラン及び本プランに基づく委任はその時点で廃止・撤回されます。
なお、上記の内容は概要を記載したものであり、本プランの詳細については、以下の当社ウェブサイトに掲載しております2019年5月7日付当社プレスリリース「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご参照ください。
(当社ウェブサイト http://www.signal.co.jp/ir/index.html)
(4)上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及び理由
前記(2)の取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるための具体的施策であって基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取り組みは、前記(1)の基本方針に沿い、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
また、本プランは前記(3)記載のとおり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させる目的をもって導入されたものであり、前記(1)の基本方針に沿うものです。さらに、本プランは経済産業省及び法務省の「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」(2005年5月27日公表)の定める三原則を完全に充足し、また、経済産業省企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」(2008年6月30日公表)の提言内容にも合致しており、その内容においても当社取締役会の判断の客観性・合理性が確保されるように設計されています。したがって、当該取り組みは株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
本有価証券報告書に記載した事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社の事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から記載をしております。
なお、企業経営において、より確実かつ継続的に企業価値を向上させるために、当社グループでは定期的なリスクの洗出しに努め、企業活動におけるさまざまなリスクを統合的に把握し、より的確な経営判断を実現したいと存じますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の主要な生産品
当社グループの販売している主要な製品は、顧客からの個別受注生産品であり、顧客の設備投資の抑制や、更新需要の先送り等によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
また、主要顧客である国内鉄道各事業者や、警察等の官公庁からの発注は一般競争入札にもとづいており、近年の参入業者の増加による価格競争の激化は、当社グループの経営成績に悪影響を与える場合があります。
(2)業界の特性に基づくリスク
当社グループの主要事業のうち、「鉄道信号」、「スマートロード」及び「駅務自動化システムを中心とするAFC」につきましては、主要顧客である国内鉄道各事業者の設備投資や、警察等の公共投資の影響を強く受ける分野であります。
そのため、国内鉄道路線の新設計画及び設備更新動向並びに公共投資動向等により、市場規模の変動を招き、当社グループの経営成績に重大な影響を与える場合があります。
また、主要顧客の設備投資及び公共投資が当社の需要の中心となっているため、当社グループの売上の比重は期末に高くなる傾向があります。
(3)当社の製品の特性に基づくリスク
当社グループで製造・販売しております「鉄道信号」「スマートロード」「駅務自動化システムを中心とするAFC」等の製品は、鉄道・道路等社会基盤のひとつである「交通」を支える極めて公共性の高い製品であります。そのため、故障・誤動作等の障害が発生した場合、深刻な公共交通のマヒあるいは利用者の人命に関わる事態を招く恐れがあり、各関係者よりそれぞれの被害に関する損害の賠償請求を受ける可能性があります。
(4)海外展開、新事業等に関する課題
当社グループは、前述のような既存事業特有のリスク低減を目指し、より安定した強固な企業基盤を確立すべく、既存事業の海外展開や、MEMS、地中埋設物探知システムといった新分野の技術開発に積極的に取り組み、新市場の開拓を目指しております。
しかしながら、海外展開の不首尾、技術開発の遅れによる新事業よりの撤退等の事態に陥った場合、依然としてこれらのリスクが残存することになります。
(5)災害等による影響
当社グループは、主力生産事業所を埼玉・栃木の二県に集中して展開しております。
従いまして、関東地方北部において大規模地震災害等、操業停止を余儀なくされる事象が発生した場合、当社グループの生産能力が著しく低下する可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題の影響から、先行きが不透明な状況が続いております。国内経済においては、中国経済の減速を受けて外需が弱含んでいるものの、設備投資は底堅さを保っており、緩やかな回復基調のうちに推移しております。
このような状況のもと当社グループは、長期経営計画に掲げる「グローバル社会に適応したサスティナブル成長企業」となるべく、成長・投資戦略、人材戦略、ものづくり戦略に取り組んでまいりました。
当期の経営成績といたしましては、受注高は113,347百万円(前期比13.8%増)、売上高は99,857百万円(前期比19.2%増)となりました。損益面につきましては、営業利益は7,000百万円(前期比239.6%増)、経常利益は7,900百万円(前期比167.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,306百万円(前期比158.6%増)となりました。
以上のとおり、増収増益という結果になり、受注高・受注残高も過去最高を更新いたしました。
なお、当連結会計年度における各セグメントの概況は、以下のとおりであります。
〔交通運輸インフラ事業〕
「鉄道信号」では、国内市場において、JR・私鉄各社向けの自動列車制御装置(ATC)や列車集中制御装置(CTC)など、各種信号保安装置の受注・売上がありました。また、将来の労働人口の減少を見据え、列車の走行と停止、駅と列車のドア制御連携などをトータルで管理し、ワンマン運転を可能にする自動列車運転装置(ATO)の拡販に努めました。
海外市場においては、アジアの新興国を中心に無線式信号保安システム“SPARCS”を戦略商品として営業活動に取り組みました。急激な経済成長が続くバングラデシュのダッカ都市高速鉄道(MRT)6号線や韓国の光州都市鉄道2号線のほか、老朽化が進み、輸送サービス機能向上が喫緊の課題となっているミャンマーのヤンゴン環状線及びヤンゴン・マンダレー線の信号システム改修事業を受注いたしました。
道路交通安全システムを中心とする「スマートロード」では、警察本部向け交通管制システムの更新や道路に設置し駐車料金を徴収する新型パーキングメーターの拡販を進めました。また、災害などで電力供給が断たれた場合でも交通信号灯器をバックアップし点灯する自動起動式発動発電機の受注・売上があり、さらには来るべき自動運転社会の到来に向けて、信号情報を自動運転車両に提供する等様々な実証実験に参加いたしました。
結果といたしましては、受注高は57,695百万円(前期比5.4%増)となり、売上高につきましては52,176百万円(前期比19.2%増)となりました。また、損益面では6,369百万円のセグメント利益(前期比435.0%増)となりました。
〔ICTソリューション事業〕
駅務自動化システムを中心とする「AFC」では、首都圏を中心に整備が進むホームドアにおいて、多様なラインナップを強みとした受注・売上がありました。また世界的にテロの脅威が増大する中、イベント会場等不特定多数が集まる場所での利用が期待されるX線手荷物自動検査装置の開発・実証実験に努めました。
また海外市場では、ダッカ都市高速鉄道(MRT)6号線において、信号システムに加えAFCシステム及びPSD(ホームドア)システムの一式を受注しております。
パーキングシステムソリューションを中心とする「スマートパーク」では、盗難防止機能を強化した駐車場管理システムの受注・売上がありました。また、ロック板をなくしスムーズな駐車・乗降を可能にしたフラップレスシステムについて、低コスト型などのラインナップを拡充し、拡販に努めました。
結果といたしましては、受注高は55,652百万円(前期比24.2%増)となり、売上高につきましては47,680百万円(前期比19.2%増)となりました。また、損益面では3,900百万円のセグメント利益(前期比0.2%増)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、時価の下落等による投資有価証券の減少988百万円等がありましたものの、受取手形及び売掛金の増加8,887百万円、たな卸資産の増加1,942百万円、現金及び預金の増加1,249百万円等により、前連結会計年度末に比べ10,320百万円増加の137,643百万円となりました。
負債は、繰延税金負債の減少903百万円等がありましたものの、支払手形及び買掛金の増加3,819百万円、短期借入金の増加1,781百万円、未払法人税等の増加1,397百万円等により、前連結会計年度末に比べ7,587百万円増加の55,508百万円となりました。
純資産は、配当金の支払1,566百万円、その他有価証券評価差額金の減少1,003百万円等がありましたものの、親会社株主に帰属する当期純利益5,306百万円の計上等により、前連結会計年度末に比べ2,733百万円増加の82,135百万円となりました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は12,387百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,249百万円増加いたしました。
各キャッシュ・フローの状況につきましては、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加△8,887百万円、たな卸資産の増加△1,942百万円等がありましたものの、税金等調整前当期純利益7,916百万円の計上、仕入債務の増加3,944百万円、減価償却費2,128百万円の計上等により、3,291百万円の資金の増加(前年同期は305百万円の資金の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却収入108百万円等がありましたものの、有形・無形固定資産の取得による支出△2,033百万円、投資有価証券の取得による支出△395百万円等により、2,437百万円の資金の減少(前年同期は4,153百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出△1,566百万円等がありましたものの、短期借入れによる資金の増加1,775百万円等により、426百万円の資金の増加(前年同期は3,111百万円の資金の増加)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度は、長期経営計画「Vision-2020 3E」に掲げる「グローバル社会に適応したサスティナブル成長企業」となるべく、成長・投資戦略、人材戦略、ものづくり戦略に取り組んだ最終年度となりました。
売上高については、交通運輸インフラ事業においては海外案件の増加や管制センターの更新案件があったこと、ICTソリューション事業においてはホームドアがけん引したことにより99,857百万円(前期比19.2%増)と増加しております。
損益面につきましても、売上高の増加及び原価率の改善などによって利益は大幅に増加し、営業利益7,000百万円(前期比239.6%増)、経常利益7,900百万円(前期比167.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,306百万円(前期比158.6%増)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、現在、運転資金及び設備投資資金は、内部資金又は借入により資金を調達しております。このうち借入による資金調達については、運転資金は期限が1年以内の短期借入金により調達しております。
当社グループは、その健全な財政状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能であると考えております。
当社グループは、グローバル社会に適応したサスティナブル成長企業を目指し、2020年度を最終年度とする長期経営計画「Vision-2020 3E」を推進してまいりました。その実現に向けた戦略シナリオを3つの中期経営計画として描き、遂行してきました。
2015年度~18年度の中期経営計画(14中計)では、「時代変化への適応」と「事業成長の加速」を2大テーマに掲げ、価値ある商品・サービスの提供を通じて「世界のお客さまから必要とされる企業」、成熟する国内市場にあって新たなイノベーションを創出し「国内外の交通インフラニーズに応えるリーディングカンパニー」を目指して活動してまいりました。
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高998億円、営業利益率7.0%、ROE6.6%となり、リーマン・ショックや東日本大震災などの影響で、「Vision-2020 3E」で掲げた目標である「連結売上高2,000億円、営業利益率10%以上、ROE15%以上」から大幅な未達という結果になりましたが、国内外において、さまざまな成果を得ることができました。
アジアを中心とする新興国で信号システム、AFCシステムの拡販が進み、戦略商品として営業活動に取り組んできた無線式信号保安システム「SPARCS」も受注が拡大し、当社の国際事業は大きな飛躍を遂げました(売上高:2009年3月期10億円→2019年3月期100億円超)。また国内でも、新技術を核とした未来志向型の新事業創出への挑戦が「3D距離画像センサ」の製品化などに結びつき、駅ホームの安全性向上に寄与する「ホームドア」も大幅なシェア拡大を実現し、業績面でも上昇に転じました。
今後は、急激に進展したグローバル化やIoT・ビックデータ・AIといったデジタル技術の発展に対応する「コトづくりの強化」、サービスやソリューションを提供し新たな価値を創造する「ワンストップソリューションプロバイダーへの転換」、グループ会社を含めた「国際事業基盤の確立」が、さらなる成長への課題と認識しております。
2019年度より新たにスタートした長期経営計画「EVOLUTION 100」及び中期経営計画「21中計」への不断の挑戦により、国内外の交通インフラの発展に引き続き貢献するとともに、経営目標達成に向けて取り組んでまいります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動については、主に当社研究開発センターにおいて、産学連携を含め中長期的な視点に立った事業拡大および基盤技術強化のための研究開発と各事業分野にまたがる技術プラットフォームの構築を行っております。また、各事業分野の事業拡大のための次世代商品開発を行っております。
研究開発センターでは、自動運転オペレーション・メンテナンス、ロボット、セキュリティ機器、画像解析技術等の開発を行っております。
セグメント別の主な研究開発活動は次のとおりであります。
[交通運輸インフラ事業]
・次世代無線式列車制御システム
・センサーメンテナンスネットワーク
・次世代踏切システム
・管制システムの次世代ネットワーク
・高度化歩行者等支援情報通信システム
・警察向け集約回線用無線部
研究開発費の金額は
[ICTソリューション事業]
・次世代ホームステップ
・多段式ホームドア
・X線手荷物自動検査装置
・顔認証対応セキュリティゲート
・フロアプロジェクションマッピング
・フラップレス駐車システム
・スマホ決済・予約システム
研究開発費の金額は