当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年9月30日)の世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としての各防疫措置が緩和され企業活動が再開し、景気回復の兆しがみられたものの、感染が再拡大したことにより、都市封鎖や移動制限の実施が懸念され、先行きは不透明になっております。
国内経済においても、企業活動の再開による輸出の増加や、新しい生活様式に適合した製品・サービスによる内需の持ち直しにより、景気の改善が見込まれておりますが、感染再拡大のリスクが残る間は、雇用調整や設備投資の落ち込みが懸念され、景気や業績の先行きに対する見方は、なおも慎重にならざるを得ない状況にあります。
このような厳しい状況下ではありますが、当社グループは、中期経営計画の重点課題である変化を先取りしたビジネス創出と技術力の強化の一環として、デジタルトランスフォーメーションを踏まえた製品やサービスの開発と営業活動に注力いたしました。また、収益力の向上のため、働き方の見直しとコスト削減等に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間の経営成績といたしましては、受注高は39,314百万円(前年同期比27.9%減)、売上高は35,190百万円(前年同期比22.7%減)となりました。損益面につきましては、営業利益は1,200百万円(前年同期比59.6%減)、経常利益は1,737百万円(前年同期比47.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,364百万円(前年同期比29.9%減)となりました。
セグメントの状況といたしましては、以下のとおりです。
[交通運輸インフラ事業]
「鉄道信号」では、国内市場において、JR・私鉄各社の運転制御装置であるATC(自動列車制御装置)やCTC(列車集中制御装置)等の受注・売上がありました。新たな価値を創造する商材の開発に注力しており、トータルコストや環境負荷の低減に貢献できるCBM(状態基準保全)を実現するべく、製品やサービスの開発に取り組んでおります。
海外市場においては、当社製CBTC(無線式列車制御システム)「SPARCS」が高く評価されており、導入実績をもとに新興国のインフラ需要に応え、営業活動を推進しております。
道路交通安全システムを中心とする「スマートモビリティ」では、道路管理者市場で参入している道路情報板や、駐車料金を徴収するパーキングメーター等の受注・売上がありました。全国各地で、交通信号機の灯色情報や道路に設置したセンサーからの情報を自動運転車両に提供するシステムの実証実験に参画しております。
結果といたしましては、受注高は22,205百万円(前年同期比18.5%減)、売上高は18,356百万円(前年同期比14.7%減)となりました。また、損益面につきましては、セグメント利益は1,811百万円(前年同期比11.4%減)となりました。
[ICTソリューション事業]
駅務ネットワークシステムを中心とする「AFC」では、国内市場において、改札機、券売機、ホームドア等の受注・売上がありました。今期はホームドアの地方都市への展開に取り組んでおり、顔認証を搭載した改札機の開発等にも注力してまいりました。また、駐車場システムは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で設備投資が急速に冷え込み、特に厳しい事業環境にありました。
海外市場においては、インド・アーメダバードやバングラデシュ・ダッカなど、アジア諸国のプロジェクトが計画どおりに進展しております。
セキュリティーソリューションシステムを中心とする「スマートシティ」では、3Dセンサーを従来のホームドア市場だけではなく、建機や農機の市場にも展開する一方で、セキュリティーゲートや地中レーダー等の受注・売上がありました。新たにラインナップに加えた吸塵型清掃ロボット(CLINABO CL02)は除菌作業も可能
であり、人手不足の解消のみならず、感染症予防にも広く貢献するものであり、今後も、社会の変化に対応した新たな市場価値の創造に努めてまいります。
結果といたしましては、受注高は17,108百万円(前年同期比37.4%減)、売上高は16,834百万円(前年同期比29.9%減)となりました。また、損益面につきましては、セグメント利益は886百万円(前年同期比66.5%減)となりました。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、たな卸資産の増加7,747百万円等がありましたものの、受取手形及び売掛金の減少20,133百万円、現金及び預金の減少2,033百万円等により14,057百万円減少し、123,914百万円となりました。
負債は、短期借入金の減少5,283百万円、支払手形及び買掛金の減少4,493百万円、未払法人税等の減少1,756百万円、電子記録債務の減少994百万円等により、前連結会計年度末に比べ14,447百万円減少の43,875百万円となりました。
純資産は、配当金の支払1,185百万円等がありましたものの、当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益1,364百万円の発生等により、前連結会計年度末に比べ390百万円増加の80,039百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は10,539百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,027百万円の減少となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加、仕入債務の減少等がありましたものの、売上債権の減少等により、5,079百万円の資金の増加(前年同期は5,713百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却等がありましたものの、有形固定資産の取得により、322百万円の資金の減少(前年同期は788百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済、配当金の支払等により、6,757百万円の資金の減少(前年同期は5,486百万円の資金の減少)となりました。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,059百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)対処すべき課題
2019年度よりスタートした新たな長期経営計画「Vision-2028 EVOLUTION 100」では、デジタルディスラプション(デジタル化による市場再編)で既存産業が淘汰される大変革期の到来に対して、従来の延長線上にない新しいビジネスのあり方を追求し、インフラの進化を安全・快適のソリューションで支えることにより国内外の社会的課題を解決し、世界中の人々から必要とされる企業グループとなることを目指します。
「EVOLUTION 100」のタイトルは、激変する経営環境に適応し、創業100周年(2028年度)、その先の100年に向けて、日本信号グループを大きく変革(=EVOLUTION)させることをメッセージ化しています。
長期経営計画「Vision-2028 EVOLUTION 100」を展開した最初の中期経営計画である「21中計」では、2019年度から2021年度を日本信号グループの構造改革期と位置付け、ビジネスのグローバル化とソリューション化を推進します。
「21中計」では以下の4つの重点的課題に取り組んでおります。
<重点課題1>「変化を先取りしたビジネス創出と技術力の強化」
セキュリティや自動運転など新分野の開拓強化等を狙う事業再編、国際事業の拡充、O&M(Operation & Maintenance/運用・保守)ソリューションビジネスの立ち上げにより、開発と事業成長の加速を目指します。
<重点課題2>「競争力あるQCD実現」
設計・ものづくり改革と国際事業の事業基盤強化をテーマに、設計共通化やフロントローディングによる品質向上、自動化や各種ツールの活用により効率化を進めると共に、海外におけるものづくり体制の設備に取り組みます。
<重点課題3>「成長のための人材育成・確保」
人材の獲得・育成、働き方改革と生産性向上、外部リソースの活用など、多面的に取り組み、中期経営計画、長期経営計画の実現に資する人材を確保していきます。
<重点課題4>「持続的な企業価値向上」
社会インフラシステムを担う企業としてESGと2015年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)を強く意識した経営を推進します。また、グループ再編も継続して進めることで、日本信号グループの価値最大化を追求していきます。
「21中計」では、長期経営計画「Vision-2028 EVOLUTION 100」達成への力強い第一歩を踏み出すべく、国内外での成長に必要な経営資源を獲得するための投資を計画しています。事業の拡大に対しては、戦略的な部門に配置する人員を増員するとともに、業務の効率化と設備投資による労働生産性の向上によって対応していきます。
当社は、創業100周年に向けて「安全と信頼の優れたテクノロジーを通じて、より安心、快適な社会の実現に貢献します」という日本信号グループ理念のもと、機動的な経営施策の実行を図り、事業を維持・継続し、国内外の社会的課題の解決に取り組んでまいります。
該当事項はありません。