第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。このため、前年同期比較及び前年度期末比較は基準の異なる算出方法に基づいた数値を用いております。収益認識に関する会計基準等の適用の詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。

 

(1)経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年9月30日)の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済成長の鈍化は続いており、依然として厳しい状況にありますが、欧米を中心に回復の兆しが見え始めました。しかしその一方で、世界的な半導体の需給逼迫により、サプライチェーンへの広範な影響が懸念されております。
 国内経済においても、緊急事態宣言が全国的に解除されるなど、経済活動への制約が徐々に和らぐと見込まれておりますが、新型コロナウイルス感染症の再拡大や、半導体供給不足の懸念が顕在化しております。当社グループでも、当初予定していた案件の立ち上がりが遅れており、今後につきましても厳しい状況が続くことが予想されております。
 このような先行き不透明感が残る状況ではありますが、長期経営計画「Vision-2028 EVOLUTION100」に基づき、公共交通事業者各社の「構造改革を支える日本信号」となるべくWith/Afterコロナ時代における事業環境の変化を先取りした新製品開発および事業構造改革を推進しております。
 当第2四半期連結累計期間の経営成績といたしましては、受注高は37,155百万円(前年同期比5.5%減)、売上高は35,201百万円(前年同期比0.0%増)となりました。損益面につきましては、営業利益は850百万円(前年同期比29.2%減)、経常利益は1,651百万円(前年同期比4.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は948百万円(前年同期比30.5%減)となりました。

 
  事業の概況をセグメント別に申し上げますと、次のとおりであります。

 [交通運輸インフラ事業]
 「鉄道信号」では、国内市場において、安全に関わる設備投資への新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であり、鉄道事業者各社向けにATC(自動列車制御装置)や電子連動装置、継電連動装置に加え、CTC(列車集中制御装置)等の受注・売上がありました。また、顧客のアフターコロナを見据えた固定費削減や、安心・安全に資する設備投資に関連した製品を開発しており、鉄道設備、駅務機器から駅周辺設備までをトータルにみまもることができる新プラットフォーム「Traio」を全国の鉄道事業者各社に順次展開してまいります。
 海外市場においては、各国の新型コロナウイルス感染症による影響により、一次的にプロジェクト推進が困難な状況にありましたが事業活動の継続に努め、インドでの交通信号システム、台湾やバングラデシュでの信号保安装置等の受注・売上がありました。
 道路交通安全システムを中心とする「スマートモビリティ」では、新型コロナウイルス感染症の目立った影響はなく、交通管制センター端末対応装置や交通信号機器等の受注・売上がありました。当社といたしましては、半導体供給不足による事業活動への影響の極小化に取り組む一方で、MVNO(回線提供サービス事業)、高度化PICS(歩行者等支援情報通信システム)の鉄道市場・道路市場への販売を拡大するほか、路車協調型の自動運転サービスの実用化に向けた実証実験を推進してまいります。
 結果といたしましては、受注高は19,734百万円(前年同期比11.1%減)、売上高は19,798百万円(前年同期比7.9%増)となりました。また、損益面につきましては、セグメント利益は1,703百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
 

 [ICTソリューション事業]

 駅務ネットワークシステムを中心とする「AFC」では、国内市場において、新型コロナウイルス感染症の影響が顕著であり、特にパーキングシステムソリューションは厳しい状況にありましたが、多様なラインナップを強みとしたホームドアや各種駅務機器等を中心とした事業活動を展開いたしました。また、将来を見据え、DX(デジタル・トランスフォーメーション)が急速に進展する駅務システムにおいて、デジタルチケット化、EC化、クラウド化等の技術開発や新製品の提案に取り組みました。今後は半導体不足による製品への影響も懸念されますが、顧客のニーズの変化に適応する新たな事業活動を推進してまいります。
 海外市場においては、「鉄道信号」と同様に各国の新型コロナウイルス感染症による影響を受けながらも、引き続き事業継続に取り組み、ベトナムやバングラデシュでAFCシステム等の売上がありました。 
 セキュリティソリューションシステムを中心とする「スマートシティ」では、新型コロナウイルス感染症による影響は軽微であり、ホームドア市場への需要が堅調である3Dセンサや、当社が有する電波・通信技術を応用した地中レーダ等の受注・売上がありました。今後につきましては、成長著しい市場をターゲットとするロボティクス事業において、新たな事業活動を積極的に推進してまいります。

 結果といたしましては、受注高は17,421百万円(前年同期比1.8%増)、売上高は15,403百万円(前年同期比8.5%減)となりました。また、損益面につきましては、セグメント利益は756百万円(前年同期比14.7%減)となりました。

 

(2)財政状態の状況

 当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、受取手形、売掛金及び契約資産の減少13,266百万円、現金及び預金の減少4,375百万円、時価の下落等による投資有価証券の減少765百万円等により18,858百万円減少し、122,498百万円となりました。

 負債は、短期借入金の減少9,914百万円、支払手形及び買掛金の減少5,242百万円、未払法人税等の減少890百万円等により、前連結会計年度末に比べ18,031百万円減少の38,630百万円となりました。

 純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上948百万円等がありましたものの、利益剰余金の配当金による減少1,247百万円、その他有価証券評価差額金の減少584百万円の発生等により、前連結会計年度末に比べ826百万円減少の83,867百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は8,880百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,369百万円の減少となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少等がありましたものの、主に売上債権の減少により、8,012百万円の資金の増加(前年同期は5,079百万円の資金の増加)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得により、1,019百万円の資金の減少(前年同期は322百万円の資金の減少)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済や配当金の支払等により、11,389百万円の資金の減少(前年同期は6,757百万円の資金の減少)となりました。

 

(4)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,031百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)対処すべき課題

2021年度は、激変する外部環境に適応するための事業構造改革を目指した「21中計」の最終年度であり、次の中期経営計画の準備期間でもあります。
 主要戦略となるIoTソリューションでは、顧客のフィールドに設置した製品・システムからIoT技術により得られたデータを活用し、長年の経験とノウハウに基づく分析力をいかし、予防保全、省力化、防災減災、遠隔地対応などの「新しいコト」を創り出す事業を志向していきます。また、「潜在ニーズに対応する高付加価値の汎用品・モジュールを開発して幅広いお客さまへ提供する」というビジネスモデルに磨きをかけてまいります。
「21中計」では、以下の4つの重点課題に取り組んでおります。

 

<重点課題1>「変化を先取りしたビジネス創出と技術力の強化」
 省人化や運営コストの抑制といった顧客の経営課題に寄り添う製品サービスの提供を実現すべく、キャッシュレスや自動運転等、新分野の製品開発及び市場開拓により、急速に進むDX(デジタル・トランスフォーメーション)への適応を進めてまいります。

 
<重点課題2>「競争力あるQCD実現」
 設計・ものづくり改革をテーマに、設計のフロントローディングや自動化による品質向上と効率化に取り組むとともに、国際事業の拡充を目指し、案件履行能力とリスクマネジメント強化、工程整流化に取り組んでまいります。

 
<重点課題3>「成長のための人材育成・確保」
 グローバルな人材(プロジェクトマネージャー、スーパーバイザー等)、DX人材(データサイエンティスト、ビジネスモデル設計者等)の育成・獲得とマネジメントシステムの整備を行い、事業環境やビジネスモデルの変化等に応じた考え抜く力を有する人材の確保を図ります。

 
<重点課題4>「持続的な企業価値向上」
 社会インフラシステムを担う企業として、ESGと2015年に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)を強く意識した経営を推進しております。With/Afterコロナ時代への適応をすべく、成長投資、働き方改革、ブランディング、IT活用、グループ再編等について取り組み、経営基盤の改革を実現いたします。
 
 事業者各社は構造改革(固定費削減・変動運賃制導入など)の取り組みには積極的であり、当社もCBM、認証・決済、ロボット、自動運転など最新の技術を取り入れ、新商材開発・新事業展開にチャレンジしてまいります。

 

   ※CBM:Condition Based Maintenanceの略。設備の状態を常時監視し、必要と判断されたときのみメンテナンスを実施する「予防保全」の考え方

 

3 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。