第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の分析

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、緩やかな回復が続く一方で、中国経済の減速や原材料価格の高騰の継続などにより、先行きが不透明な状況が続いております。

このような状況の下、当社グループは「成長」と「サステナブル」を基本方針とする「中期経営計画2025」の最終年度の目標達成に向けて全社戦略、事業戦略にもとづいて各事業活動に取り組んでおります。また、「サステナビリティ基本方針」「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの考え方」「人権方針」の下で具体的な取り組みを進めるとともに、「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言への賛同を表明し、当社ウェブサイトにおいて提言に基づく情報開示を進めております。

 

当中間連結会計期間の受注および売上につきましては、信号システム事業、パワーエレクトロニクス事業ともに前年同期を上回ったことから、全体としても前年同期を上回りました。

利益面につきましては、売上高の増加に加えて、価格交渉など適切な利益創出に向けた取り組みなどにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益はともに前年同期を上回りました。

この結果、当中間連結会計期間の業績は、受注高43,053百万円(対前中間連結会計期間比5,654百万円増)、売上高26,186百万円(同2,271百万円増)、営業利益△1,412百万円(同1,508百万円増)、経常利益△1,118百万円(同1,259百万円増)、親会社株主に帰属する中間純利益△597百万円(同133百万円増)となりました。

 

なお、当社グループの業績は下期(第3、第4四半期連結会計期間)に売上高、利益が偏重する傾向があり、当期もこの傾向が継続する見込みです。このため、中間連結会計期間の業績については、年間の実績値に対して相対的に低い水準となる傾向があります。

 

セグメント別の業績概況は次のとおりであります。

 

〔信号システム事業〕

鉄道信号システムにおける受注は、インド向け電子連動装置や国内の鉄道事業者向けホームドア、ATC車上装置などがあり、前年同期を上回りました。

売上は、受注済み案件の確実な売上に努めた結果、国内鉄道事業者向け信号設備やホームドア、海外向け信号システム更新などがあり、前年同期を上回りました。

道路交通システムでは、交通信号灯器用白熱電球の製造が2028年3月で終了することに伴い信号機のLED化需要が高まったことにより受注、売上とも堅調に推移しました。

この結果、当事業では受注高34,142百万円(対前中間連結会計期間比1,537百万円増)、売上高20,357百万円(同313百万円増)、セグメント利益は517百万円(同193百万円増)となりました。

 

〔パワーエレクトロニクス事業〕

受注は、通信設備用電源装置は前年同期を下回ったものの半導体製造装置用電源装置が市場の回復基調から前年同期を上回ったことに加え、フラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置の前倒し受注が寄与したことにより、前年同期を上回りました。

売上は、半導体製造装置用電源装置はロジック系向け半導体の需要回復に伴い増加したこと、また、フラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置は海外の顧客を中心として増加したことから、前年同期を上回りました。

この結果、当事業では受注高8,910百万円(対前中間連結会計期間比4,116百万円増)、売上高5,828百万円(同1,957百万円増)、セグメント利益は360百万円(同1,316百万円増)となりました。

 

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて3,512百万円減少し、126,051百万円となりました。主な増減は以下のとおりであります。

資産の部は、棚卸資産が9,738百万円増加し、受取手形、売掛金及び契約資産が10,453百万円、投資有価証券が1,728百万円それぞれ減少しました。
 負債の部は、借入金が短期、長期あわせて1,050百万円、契約負債が1,672百万円それぞれ増加し、支払手形及び買掛金と電子記録債務があわせて1,598百万円、未払法人税等が1,367百万円それぞれ減少しました。
 純資産の部は、利益剰余金が1,538百万円減少しました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前中間連結会計期間末に比べ305百万円増加し4,983百万円となりました。当中間連結会計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加等により2,763百万円のマイナスとなりましたが、売上債権の減少等により前中間連結会計期間に比べ3,268百万円の支出減となりました。

 

 〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出等により1,431百万円のマイナスとなり、前中間連結会計期間に比べ1,974百万円の支出増となりました。

 

 〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入等により12百万円のプラスとなりましたが、短期借入金の減少等により前中間連結会計期間に比べ4,341百万円の収入減となりました。

 

(3)事業上および財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当連結会社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費は、信号システム事業821百万円、パワーエレクトロニクス事業482百万円、共通研究開発費357百万円で、総額1,661百万円であります。
 研究開発につきましては、事業戦略の上で急務となっております製品開発および製品改良等の研究課題に取り組んでおります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。