第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

 

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはない。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更があった事項は、以下のとおりである。

以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 事業等のリスク」の項目番号に対応している。

 

(16)電力不足および電気料金上昇に伴うリスクについて

東日本大震災に伴う原発事故を契機に生じている電力問題は、国内外の市場環境に様々な悪影響を与えており、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼしている。

今後も電力供給不足に伴う電力使用制限や電気料金値上げ等の事態に至った場合には、工場の操業低下やコスト負担増加等で当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

 

(19)継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、前連結会計年度において、多額の営業損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、中期経営計画の達成が困難な状況になるとともに、連結純資産が著しく減少し、シンジケートローン契約の財務制限条項に抵触する水準となった。

このような事態を受け、平成27年5月14日に「抜本的構造改革の断行による安定的収益基盤の構築」を図る企業戦略として、新たな「2015~2017年度 中期経営計画」を策定した。その後、第121期定時株主総会での議案の承認や金融機関等調整に関する同意書の取得を経て、平成27年6月30日に㈱みずほ銀行及び㈱三菱東京UFJ銀行に対して総額2,000億円の優先株を発行し、毀損した資本を増強するとともに、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ㈱が運用するジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第壱号投資事業有限責任組合に対して250億円の優先株を発行し、投資資金の調達を行った。この結果、連結純資産は、シンジケートローン契約の財務制限条項に抵触しない水準となった。

しかしながら、当第3四半期連結累計期間において、営業キャッシュ・フローはプラスとなったものの、引き続き営業損失、親会社株主に帰属する四半期純損失を計上した。また当該シンジケートローン契約の契約期限は平成28年3月末に、第25回無担保社債の償還期限は平成28年9月16日に到来する。

こうした状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているが、「3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施しているため、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められない。従って、「継続企業の前提に関する事項」には該当していない。

 

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、設備投資は横ばいとなったものの、企業収益や雇用情勢の改善が続いており、個人消費も総じて底堅く推移するなど、緩やかな回復を続けた。また海外も、中国などで経済成長が鈍化しているものの、全体としては、米国やユーロ圏などを中心に緩やかな景気回復が続いた。

こうした中、当社グループでは、液晶テレビ「AQUOS 4K NEXT※1」や電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック※2」、IGZO 液晶ディスプレイ※3、蓄電池連携DCハイブリッドエアコン※4など、独自商品・特長デバイスの創出と販売強化に努めた。また、インセル型液晶タッチディスプレイ※5の量産も開始した。さらに、安定した経営基盤の早期確立に向け、「2015~2017年度 中期経営計画」の3つの重点戦略である①事業ポートフォリオの再構築、②固定費削減の断行、③組織・ガバナンスの再編・強化に取り組んだ。

当第3四半期連結累計期間の業績は、コンシューマーエレクトロニクス、エネルギーソリューション、ディスプレイデバイスの売上が減少したことにより、売上高が1,943,027百万円(前年同四半期比92.9%)となった。また、エネルギーソリューションとディスプレイデバイスの業績悪化により、営業損失が29,037百万円(前年同四半期は51,256百万円の営業利益)、経常損失が52,813百万円(前年同四半期は18,145百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が108,328百万円(前年同四半期は7,160百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となった。

なお、資金面では、平成27年6月に総額225,000百万円の優先株を発行し、中期経営計画の遂行を支える資本の増強と成長分野への投資資金の調達を行っている。

 

※1  4原色技術を用い8K解像度を実現した4K液晶テレビ。詳細は、2015年5月21日公表の「『AQUOS 4K NEXT』<80V型:LC-80XU30>を発売」参照。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/150521-a.html

※2  業界で初めて、水を使わず、火を使わず、健康的な「無水調理」が手軽にできる電気無水鍋。詳細は、2015年9月17日公表の「業界初 電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック」を発売」参照。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/150917-a.html

※3  透明な酸化物半導体を採用したディスプレイ。詳細は、下記URL参照。

http://www.sharp.co.jp/igzo/

※4  当社製クラウド蓄電池と組み合わせることで、DC(直流)/AC(交流)の変換ロスを抑え、省エネを実現するエアコン。詳細は、2015年11月27日公表の「業界初「DCハイブリッドエアコン」を発売」参照。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/151127-a.html

※5  タッチセンサー部の機能を液晶ディスプレイに内蔵。詳細は、2015年6月17日公表の「スマートフォン向けインセル型液晶タッチディスプレイを量産開始」参照。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/150617-a.html

 

セグメントの業績は、概ね次のとおりである。

なお、当第3四半期連結累計期間より報告セグメントの区分を変更している。以下の前年同四半期との比較については、前年同四半期の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較している。報告セグメントの変更については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に詳細を記載している。

 

①コンシューマーエレクトロニクス

液晶テレビや携帯電話、空気清浄機などの販売が減少した結果、売上高は639,843百万円(前年同四半期比 83.5%)、セグメント利益は5,581百万円(前年同四半期比 23.0%)となった。

 

②エネルギーソリューション

太陽電池の販売が減少した結果、売上高が113,300百万円(前年同四半期比 57.6%)、セグメント損失は7,714百万円(前年同四半期は1,920百万円のセグメント損失)となった。

 

 

③ビジネスソリューション

価格下落の影響はあったものの、海外でカラー複合機の販売が伸長した結果、売上高は261,210百万円(前年同四半期比 103.6%)、セグメント利益は23,888百万円(前年同四半期比 101.2%)となった。

 

④電子デバイス

カメラモジュールの販売が伸長した結果、売上高は397,637百万円(前年同四半期比 123.1%)、セグメント利益は10,017百万円(前年同四半期比 60.7倍)となった。

 

⑤ディスプレイデバイス

テレビ用大型液晶パネルや中国スマートフォン向けの中小型液晶パネルの販売が減少した。利益面では、売上の減少に加え、一部工場において生産調整を行ったことやコストダウンの取り組み遅れにより収益性が悪化した。この結果、売上高は617,415百万円(前年同四半期比 88.3%)、セグメント損失は37,234百万円(前年同四半期は32,287百万円のセグメント利益)となった。

 

当第3四半期連結会計期間末の財政状態については、資産合計が、前連結会計年度末に比べ230,602百万円減少の1,731,307百万円となった。これは、現金及び預金や受取手形及び売掛金、たな卸資産が減少したことなどによるものである。なお、固定資産は、減価償却等により32,260百万円減少の630,371百万円となった。一方、負債合計は、短期借入金や支払手形及び買掛金が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ346,350百万円減少の1,571,044百万円となった。また、純資産合計は、優先株の発行などにより、前連結会計年度末に比べ115,748百万円増加の160,263百万円となった。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ22,659百万円(9.8%)減少し、209,552百万円となった。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において営業活動による資金の収入は、22,945百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ26,583百万円増加した。これは、税金等調整前四半期純損益が利益から損失に転じたものの、未収入金の増減額及びたな卸資産の増減額が増加から減少に転じたことなどによるものである。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において投資活動による資金の支出は、46,442百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ18,368百万円(65.4%)増加した。これは、有形固定資産の取得による支出が3,222百万円減少したものの、投資有価証券の売却による収入が29,345百万円減少したことなどによるものである。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において財務活動による資金の収入は、5,061百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ121,429百万円増加した。これは、短期借入金の純増減額が増加から減少に転じたものの、社債の償還による支出が99,707百万円減少したほか、種類株式の発行による収入が224,606百万円あったことなどによるものである。

 

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 

当社グループは、「1 事業等のリスク」に記載の継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に対処すべく、「3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策」に記載した対応策を実施している。

 

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。

 

① 基本方針の内容

当社取締役会は、当社グループのように製造業を営む企業が、企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるためには、中長期的な視点により先端技術や製造技術を自社内で開発、活用し、また、この間に顧客、取引先、従業員等のステークホルダーとの良好な協力関係を構築することが必要不可欠であると考えている。

また、当社グループの買収を企図した当社取締役会の賛同を得ない当社株式の買付行為であっても、これに応じるか否かは、最終的には当社株主において判断されるべきものであると考えているが、その目的等からみて企業価値・株主共同の利益に明白な侵害をもたらすものや、株主に株式の売却を強要するおそれのあるものなどの不適切な買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切ではないと考えており、このような不適切な買付行為が行われる場合には、それに対して相当の対抗措置を発動することも必要であると考えている。

 

② 基本方針の実現に資する特別の取り組み

当社グループは、「誠意と創意」の経営信条の下、時代を先取りする独自商品の開発を通じて、企業価値の向上に努めるとともに、社会への貢献を果たしてきた。
  また、当社グループは、先進のエレクトロニクス技術を駆使し、顧客のニーズを捉えた革新的な商品やサービスを創出することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることにつながると考えている。

こうした考えの下、「2015~2017年度 中期経営計画」では、以下の3つの重点戦略を着実に実行し、「抜本的構造改革の断行による安定的収益基盤の構築」を目指していく。

イ 事業ポートフォリオの再構築

当社の事業を、顧客や事業特性に応じた下記の5つのカンパニーに再編する。事業ポートフォリオを再構築し、収益力の向上に取り組む。

・コンシューマーエレクトロニクスカンパニー
・エネルギーソリューションカンパニー
・ビジネスソリューションカンパニー
・電子デバイスカンパニー
・ディスプレイデバイスカンパニー

ロ 固定費削減の断行

抜本的なコスト構造改革を断行し、将来を見据えた収益力向上を図っていく。具体的には、事業構造・拠点改革の推進、希望退職や海外拠点縮小に伴う人員削減、本社のスリム化や緊急人件費対策などを実行する。

ハ 組織・ガバナンスの再編・強化

a.カンパニー制の導入とその狙い

カンパニー制を導入し、コーポレートによる統制の強化と各カンパニーの自律性の確立を両立することにより、規律あるスピード経営の実現を目指す。各カンパニーは、「財務三表に基づく経営」、「生産から販売までの一貫体制の構築」、「組織のフラット化による市場変化への迅速な対応」を実現していく。

 

b.抜本的な人事改革

会社再生に向け、重要な役割を担う人材にベストな成長機会と働き甲斐ある処遇を提供し、各事業領域での厳しい競争を勝ち抜く強い組織をつくるため、以下の人事改革に取り組んでいく。

(a) 等級・報酬制度の見直し
(b) 処遇の適正化
(c) 実力ベースの人材登用徹底
(d) 組織のフラット化・シンプル化

このほか、コンプライアンス意識やステークホルダーの視点をもって事業活動に取り組むことにより企業の社会的責任を果たすとともに、環境・教育・社会福祉の分野を中心とした様々な社会貢献活動の推進により、広く社会からの期待に応え、信頼と評価を高めるよう推進していく。また当社は、株主への利益還元を経営上の最重要課題の一つと考えており、連結業績と財務状況並びに今後の事業展開等を総合的に勘案し、長期的な視点に立って、株主への利益還元に取り組んでいく。

これらのほか、③の取り組みを行っている。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって支配されることを防止するための取り組み

当社は、特定の株主グループの議決権割合が20%以上となるような当社株式の買付行為(以下、「大量買付行為」といい、そのような買付行為を行う者を「大量買付者」という。)に関するルールを『当社株式の大量買付行為に関する対応プラン』(以下、「本プラン」という。)として定めており、その概要は次のとおりである。

イ ①の基本方針に記載のとおり、当社取締役会は、当社株式の大量買付行為に応じるか否かについては、最終的には当社株主において判断されるべきものであると考えているが、株主が適切な判断を行うためには、大量買付者及び当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報が提供される必要があると考えており、そのためには、大量買付行為が行われる際の一定の合理的なルールを設定しておくことが不可欠であると考えている。

ロ 当社取締役会が設定するルールでは、大量買付者に対して、a)一定の期間内に当社取締役会に対して必要かつ十分な情報提供をすること、b)当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大量買付行為を開始することを求めている。

ハ 当社取締役会は、大量買付者がルールを遵守しない場合、あるいは、ルールを遵守していてもその行為が当社グループの企業価値・株主共同の利益を損なうと判断される場合には、当社グループの企業価値・株主共同の利益を確保するため、対抗措置を発動することがある。

ニ 当社取締役会による大量買付行為の検討・対抗措置の発動にあたっては、社外取締役、社外監査役及び外部の有識者の中から選任される3名以上の委員により構成される特別委員会の勧告を最大限尊重し、最終決定する。なお、以下の場合には、原則として株主意思確認総会を開催し、当社取締役会はその決議に従う。
・特別委員会が、対抗措置発動についてあらかじめ株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合
・当社取締役会が株主の意思を確認することが適切であると判断した場合

ホ 当社取締役会が、対抗措置の発動を決定した後、大量買付者から必要かつ十分な情報の提供があり、当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると特別委員会が勧告し、当社取締役会が判断した場合は、対抗措置を取り止める。

 

④ 本プランに対する取締役会の意見

当社取締役会は、以下の理由から、本プランが①の基本方針に沿っており、また、当社グループの企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断している。

イ 本プランは、大量買付者が大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び当社取締役会の評価期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始することを求め、これを遵守しない場合、あるいは、遵守していても当社グループの企業価値・株主共同の利益を著しく損なうような不適切な大量買付行為が行われる場合には、当社取締役会が大量買付者に対して相当の対抗措置を発動することがあることを明記している。

 

ロ 本プランは、当社株主が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の代替案の提示を受ける機会の提供をルール化し、当社株主及び投資家が適切な投資判断を行える環境を整えるものである。また、本プランの発効・継続は、当社株主の承認を条件としている。

ハ 本プランは、不適切な大量買付行為に対して、当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示するものであり、対抗措置の発動は本プランに従って行われる。さらに、大量買付行為に関して当社取締役会が評価、検討、対抗措置の発動等を行う際には、外部専門家等から助言を得るとともに、特別委員会の意見を最大限尊重すること、株主の意思を確認することが適切と判断した場合は株主意思確認総会を開催し、取締役会はその決議に従うことを定めており、本プランには当社取締役会による適正な運用を担保するための手続が盛り込まれている。

 

⑤ 本プランの有効期間

本プランは、平成26年6月25日に開催された当社第120期定時株主総会において株主の承認を得ており、その有効期間は平成29年6月30日までに開催される第123期定時株主総会終結の時までとなっている。

 

(注)本プランの詳細については、当社ホームページに掲載のニュースリリース参照。

・平成27年5月14日付ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/2015/150514-1.pdf

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)全体の研究開発費は102,178百万円である。

なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況(研究開発体制)に重要な変更があり、その内容は次のとおりである。

当社グループ(当社及び連結子会社)は、独自技術の開発を理念に掲げ、製品はもとより新材料や生産技術の開発に至るまで、積極的な研究活動を行っている。

平成27年10月1日付の、カンパニー制導入に伴う組織再編により、研究開発体制として、基礎・応用研究開発は研究開発本部が担当、それ以外はカンパニー傘下の組織が担うとともに、全社横断的な技術・商品開発を推進するプロジェクトチームを置くこととした。これに伴い、生産技術開発本部及び新規事業推進本部は再編の上、コンシューマーエレクトロニクスカンパニー及びビジネスソリューションカンパニーの傘下に移管した。また、ビジネスソリューション開発本部及びディスプレイデバイス開発本部を解消し、それぞれビジネスソリューションカンパニー及びディスプレイデバイスカンパニーに移管した。さらに、各カンパニーの傘下には目的別開発センター、具体的な製品設計を担当する事業部技術部を置いている。また、海外の優秀な人材の活用と海外現地のインフラやニーズに対応した開発を行う目的で、英国、米国、中国他に研究開発拠点を設け、グローバルな開発体制の下、密接な連携・協力関係を継続しつつ、先端技術の研究開発を効率的に進めている。

 

 

(5) 事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策

当社グループは「1 事業等のリスク」に記載の継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に対処すべく、以下の対応策を実施している。

当社グループでは、①事業ポートフォリオの再構築、②固定費削減の断行、③組織・ガバナンスの再編・強化を3つの重点戦略とした新たな中期経営計画を実行している。

事業ポートフォリオの再構築では、中国のHisenseグループと米州液晶テレビ事業に関するアライアンス契約を締結した。これにより、メキシコの生産拠点を同グループに売却するとともに、ブランドライセンスビジネスへ移行している。その他の事業領域においても引き続き、ポートフォリオの見直しを進めている。

固定費削減の断行では、国内において希望退職を実施したほか、海外でも人員削減に着手した。緊急人件費対策として給与削減、賞与カットの実施のほか、福利厚生や諸手当の見直しも行っている。

組織・ガバナンスの再編・強化では、平成27年10月1日にカンパニー制を導入し、5つの事業体を母体に、5つのカンパニーに再編した。各カンパニーは、開発から生産、販売までの一貫体制を構築し、財務三表に基づく自律経営を行い、収益基盤の強化を図っていく。

資金面においては、主たる金融機関から、新たな中期経営計画中の支援継続の同意を得られており、資産の売却などにより、必要な資金を確保できる見込みである。

これらの諸施策により、資金不足となるリスクを回避するとともに、継続的な支援のもと、新たな中期経営計画の具体的な対応策を推進している。