第2 【事業の状況】

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスク、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、企業収益や雇用情勢が改善し、個人消費や輸出は持ち直すなど、緩やかに回復しました。また海外の景気は、米国やユーロ圏で景気の回復が続く中、中国でも持ち直しの動きが続くなど、総じて緩やかに上昇しました。

こうした中、当社グループでは、「8KとAIoTで世界を変える」という事業ビジョンを掲げ、2017年5月26日に発表した「2017~2019年度 中期経営計画」の達成に向け、「人に寄り添うIoT」「8Kエコシステム」をキーワードに事業拡大に取り組みました。

動画撮影中にAIが自動で静止画の撮影を行う「AQUOS R2※1」を商品化、AIoTクラウドサービスに対応したウォーターオーブン「ヘルシオ※2」を発売するなど、独自商品・特長デバイスの創出に努めました。さらに、「ペットケアモニター※3」、「犬向けバイタル計測サービス※4」による、ペット事業への参入を発表するなど、ブランド力の強化を図りました。

当第1四半期連結累計期間の業績は、アドバンスディスプレイシステムを除いたセグメントの売上が増加し、売上高が533,858百万円(前年同四半期比105.4%)となりました。営業利益は、スマートホーム、スマートビジネスソリューション、アドバンスディスプレイシステムが大幅に改善し、24,801百万円(前年同四半期比145.0%)となりました。経常利益は21,286百万円(前年同四半期比123.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19,202百万円(前年同四半期比132.6%)となりました。

 

※1 世界で初めて「動画用」と「静止画用」の2つのアウトカメラを搭載し、動画と静止画を同時に撮影できるスマートフォン。詳細につきましては、2018年5月8日公表の「スマートフォン AQUOS R2を商品化」をご覧ください。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180508-b.html

※2 スマートスピーカーで献立相談が可能なウォーターオーブン。詳細につきましては、2018年5月17日公表の「ウォーターオーブン「ヘルシオ」3機種を発売」をご覧ください。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180517-a.html

※3 尿の量や回数、体重などを計測し、クラウドで記録・解析して飼い主のスマートフォンに通知することで、猫の健康管理をサポートする、システムトイレ型 ペットケアモニター。詳細につきましては、2018年6月11日公表の「猫用システムトイレ型 ペットケアモニター<HN-PC001>を発売」をご覧ください。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180611-a.html

※4 犬の自律神経バランスをはじめ、呼吸数・心拍数のデータを利用者に提供するサービス。詳細につきましては、2018年6月11日公表の「ペット事業者・研究機関対象「犬向けバイタル計測サービス」を開始」をご覧ください。

http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180611-b.html

 

セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。

 

①スマートホーム

携帯電話や掃除機が大きく伸長したほか、エアコンや洗濯機、冷蔵庫の販売も増加し、売上高は150,519百万円(前年同四半期比 115.6%)となりました。利益面では、携帯電話等の増収に伴う利益の増加に加え、継続的なコストダウンに取り組んだこともあり、セグメント利益は11,892百万円(前年同四半期比 119.9%)となりました。

 

②スマートビジネスソリューション

海外の複合機が伸長したことに加え、経費削減に取り組んだことから、売上高は78,602百万円(前年同四半期比 108.9%)、セグメント利益は3,673百万円(前年同四半期比 120.7%)となりました。

 

③IoTエレクトロデバイス

スマートフォン向けカメラモジュールやセンサモジュールのほか、半導体など独自デバイスが伸長し、売上高は111,238百万円(前年同四半期比 133.6%)となりました。利益面では、増収による利益の増加に加え、コストダウンにも取り組みましたが、成長投資に伴う償却費の増加などがあり、セグメント利益は993百万円(前年同四半期比 56.5%)となりました。

 

④アドバンスディスプレイシステム

欧州やアジアの液晶テレビ、大手顧客向けスマートフォン用パネル、PC・タブレットや車載向け中型パネルは売上伸長しましたが、中国液晶テレビ事業において、流通在庫を勘案し販売を抑制したことや、中国向けスマートフォン用パネルの販売が減少したことから、売上高は211,166百万円(前年同四半期比 84.6%)となりました。利益面では、売上高は減少したものの、コストダウンやPC・タブレット用中型パネル、車載用パネルの売上比率増加により収益性が大きく改善し、セグメント利益は10,535百万円(前年同四半期比 155.6%)となりました。

 

当第1四半期連結会計期間末の財政状態については、資産合計が、前連結会計年度末に比べ74,699百万円減少の1,833,762百万円となりました。これは、たな卸資産が増加した一方、現金及び預金が減少したことなどによるものであります。負債合計は、支払手形及び買掛金が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ76,604百万円減少の1,430,144百万円となりました。また、純資産合計は、配当金の支払により利益剰余金が減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上やその他の包括利益累計額の増加により、前連結会計年度末に比べ1,904百万円増加し、403,617百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)残高は、前連結会計年度末に比べ117,839百万円減少し、286,162百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間において営業活動による資金の支出は、32,358百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ32,012百万円増加しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、売上債権の増減額が63,883百万円減少したものの、仕入債務の増減額が54,418百万円減少したほか、たな卸資産の増減額が23,972百万円増加したことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間において投資活動による資金の支出は、66,371百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ42,950百万円増加しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、定期預金の預入による支出が6,433百万円減少したものの、有形固定資産の取得による支出が35,448百万円増加したほか、投資有価証券の取得による支出が5,637百万円増加したことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間において財務活動による資金の支出は、20,743百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ18,278百万円増加しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、短期借入金の純増減額が減少から増加に転じたものの、配当金の支払が21,011百万円あったことなどによるものであります。

 

(3) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、経営方針、経営環境及び対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は30,451百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因

「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

「(2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおり、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1,178億円減少し、2,861億円となりました。これは、6年ぶりに実施した配当金の支払210億円を行ったこと、496億円の設備関連費用等の支払が発生したこと、また、第2四半期連結会計期間以降の販売に係るたな卸資産を確保したこと等によるものです。また、当第1四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ100億円増加し、6,478億円となりました。今後の需要動向を勘案し、引き続きたな卸資産残高の適正化や効率的な設備投資の実施に努め、キャッシュ・フローの改善を図ります。

一方、当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、総額210億円の配当を行ったものの、192億円の親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により、前連結会計年度末に比べ19億円増加し、4,036億円となりました。また自己資本比率は20.9%と、6年3ヶ月ぶりに20%を上回りました。

なお、当社は、2018年6月5日開催の取締役会において、当社普通株式の発行及び当社のA種種類株式の取得による財務基盤のより一層の強化を軸とした「資本財務再構築プラン」等について決議し、同日、A種種類株式を保有するみずほ銀行及び三菱UFJ銀行(以下、「A種種類株主」といいます。)との間で「自己株式取得に関する契約書」を締結しましたが、その後、株式市場の不安定度が増したため、新株式発行等を継続することはステークホルダーの利益を最大化するには至らないものと判断し、同月29日開催の取締役会において普通株式の発行を中止することを決議しました。しかしながら、「資本の質的向上」の観点から、普通株式を対価とする取得請求権や高配当率の優先配当権を有するA種種類株式を速やかに取得・消却する意義は大きいと考えており、手元資金を活用し、早期にA種種類株式を取得すべく、A種種類株主との協議を進めてまいります。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、新たに締結した経営上の重要な契約等は、次のとおりであります。

(その他の契約)

相手先

国名

又は

地域

契約内容

㈱みずほ銀行

㈱三菱UFJ銀行

日本

日本

2018年6月5日開催の取締役会において、普通株式の発行を条件としてA種種類株式の取得に係る事項を決議し、A種種類株式を保有する㈱みずほ銀行及び㈱三菱UFJ銀行との間で「自己株式取得に関する契約書」を締結いたしました。

(注)1 上記は当社との契約であります。

2 この四半期報告書提出日までにA種種類株式の取得は行われておりません。