第2 【事業の状況】

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

(経営成績)

当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるなか、持ち直しの動きが続いているものの、一部で弱さが増しました。また海外の景気も依然として厳しい状況にありますが、中国で緩やかに回復していることに加え、米国で着実に持ち直しているほか、ユーロ圏でも持ち直しの動きが見られるなど、総じて回復基調で推移しました。

こうした中、当社グループは、強いブランド企業“SHARP”の早期確立に向け、「ブランド事業を主軸とした事業構造の構築」、「事業ビジョンの具現化」、「社債市場への復帰」の3つの取り組みを推進しました。

当第1四半期連結累計期間の業績は、スマートライフ、8Kエコシステム、ディスプレイデバイス、エレクトロニックデバイスの売上が増加し、売上高が611,569百万円(前年同四半期比 118.9%)となりました。営業利益は、スマートライフ、8Kエコシステム、ディスプレイデバイスが増加し、18,368百万円(前年同四半期比 186.3%)となりました。経常利益は25,652百万円(前年同四半期比 227.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は21,666百万円(前年同四半期比 264.3%)となりました。半導体の不足や原材料価格の高騰、物流コストの増加などがありましたが、ブランド事業・デバイス事業とも引き続き堅調に推移し、当第1四半期連結累計期間の業績は、前年同四半期から大幅に回復しました。

 

セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。

なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。以下の前年同四半期との比較については、前年同四半期の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。報告セグメントの変更については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に詳細を記載しております。

 

<ブランド事業>

①スマートライフ

売上高は111,029百万円(前年同四半期比 116.4%)となりました。海外の白物家電が大幅に伸長するとともに、国内では冷蔵庫などの大型家電が好調だったほか、プラズマクラスター機器も引き続き堅調に推移しました。また、エネルギーソリューション事業は、国内のEPC事業が牽引し増収となりました。利益面では、白物家電の高付加価値化が進んだことに加え、売上が増加したことや、各事業の原価力が向上したことなどもあり、セグメント利益は12,623百万円(前年同四半期比 123.9%)となりました。

 

②8Kエコシステム

売上高は137,502百万円(前年同四半期比 136.8%)となりました。ビジネスソリューション事業で複合機のプリントボリュームなどが回復したほか、テレビは高付加価値モデルの販売が増加したこともあり、国内外の売上が大幅に伸長しました。また、シャープNECディスプレイソリューションズ㈱を連結子会社化した効果もありました。利益面では、ビジネスソリューション事業が回復していることに加え、テレビなどの売上が増加したことや、各事業で経費の削減が進んだことなどもあり、セグメント利益は4,165百万円(前年同四半期比 831.3%)となりました。

 

③ICT

売上高は80,242百万円(前年同四半期比 94.9%)となりました。半導体が隘路となったことに加え、通信事業でミドルレンジモデルの販売比率が増加しました。利益面では、半導体をはじめ部材価格が全般的に上昇した影響があったほか、スマートフォンのモデルミックスが変化したことなどもあり、セグメント利益は2,137百万円(前年同四半期比 46.6%)となりました。

 

<デバイス事業>

①ディスプレイデバイス

売上高は213,317百万円(前年同四半期比 124.1%)となりました。半導体が隘路となった影響があったものの、車載向けディスプレイの販売が伸長し、PC・タブレット向けディスプレイの販売が堅調に推移したことなどから、中型ディスプレイの販売が伸長しました。利益面では、中型ディスプレイを中心に販売が増加したことなどから、セグメント利益は3,313百万円(前年同四半期は3,047百万円のセグメント損失)となりました。

 

②エレクトロニックデバイス

堅調な顧客需要を着実に取りこんだことから、売上高は96,562百万円(前年同四半期比 111.4%)となりました。利益面では、原材料の価格が上昇した影響などがあり、セグメント利益は1,078百万円(前年同四半期比 73.9%)となりました。

 

(財政状態)

当第1四半期連結会計期間末の財政状態については、資産合計が、前連結会計年度末に比べ14,588百万円減少の1,912,638百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が増加した一方で、現金及び預金が減少したことなどによるものであります。負債合計は、短期借入金が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ18,778百万円減少の1,544,308百万円となりました。また、純資産合計は、配当金の支払を行った一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことなどにより、前連結会計年度末に比べ4,190百万円増加し、368,329百万円となりました。

 

(棚卸資産)

当第1四半期連結会計期間末の棚卸資産残高は、294,890百万円、月商比で1.45ヶ月となりました。当期より「収益認識に関する会計基準」を新規に適用したことによる影響額15,440百万円を除くと、前連結会計年度末から16,383百万円の増加となっており、第2四半期以降の需要を勘案した適正な在庫水準となっています。新型コロナウイルスや米中貿易摩擦の動向、半導体の需給環境、それに伴うデバイス顧客の需要動向など、事業環境の変化をさらに注視し、適正な在庫水準の維持に努めてまいります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2020年4月1日

   至 2020年6月30日)

当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日

   至 2021年6月30日)

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

△11,922

3,870

15,793

投資活動によるキャッシュ・フロー

△11,799

△9,018

2,780

財務活動によるキャッシュ・フロー

29,649

△70,109

△99,758

現金及び現金同等物の四半期末残高

178,555

218,045

39,489

 

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ74,747百万円減少し、218,045百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における営業活動による資金の収入は、3,870百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ15,793百万円増加しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、税金等調整前四半期純利益が15,345百万円増加したことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における投資活動による資金の支出は、9,018百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ2,780百万円減少しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、有形固定資産の売却による収入が6,034百万円、定期預金の払戻による収入が13,180百万円それぞれ減少した一方で、投資有価証券の取得による支出が1,740百万円、定期預金の預入による支出が17,209百万円それぞれ減少したことに加え、投資有価証券の売却による収入が1,733百万円あったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における財務活動による資金の支出は、70,109百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ99,758百万円増加しました。これは、主に前第1四半期連結累計期間では、短期借入金の純増48,243百万円がありましたが、当第1四半期連結累計期間では短期借入金の返済による純減50,704百万円があったことに加えて、1株当たり配当金を18円から30円に増配したことにより配当金の支払額が7,511百万円増加したことなどによるものであります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針、経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は19,603百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的な確保を図る趣旨の下、短期運転資金は自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達につきましては長期借入で賄うことを基本原則としております。当第1四半期連結累計期間においては、26,355百万円の税金等調整前四半期純利益を計上したことなどにより、営業活動による資金の収入が3,870百万円となりました。また、持続的な成長や経営効率化を具現化するための有形固定資産の取得などの投資支出を行い、投資活動による資金の支出は9,018百万円となりました。財務活動面では配当金の支払17,757百万円や短期借入金の純増減額が50,704百万円減少となったことなどにより、財務活動による資金の支出は70,109百万円となりました。

その結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ74,747百万円減少し、218,045百万円となりました。また、当第1四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は689,413百万円、有利子負債から現金及び預金を差し引いた純有利子負債は423,410百万円、自己資本比率は18.5%、NET DER(純有利子負債/自己資本)は1.2倍となっております。

今後、在庫の適正化や、効率的な投資の実施に努め、キャッシュ・フローの改善を図ってまいります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、新たに締結した経営上の重要な契約等は、次のとおりであります。

 

重要な子会社等の持分の譲渡

当社の連結子会社であるカンタツ株式会社(以下、「カンタツ社」といいます。)は、カンタツ社の子会社である連雲港康達智精密技術有限公司の全持分を、レンズ事業の拡大を計画している中国有数のVCM(Voice Coil Motor)メーカーである遼寧中藍電子科技有限公司(以下、「ZET社」といいます。)に売却することを決定し、2021年6月29日、ZET社と契約を締結いたしました。