当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスク、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、輸出や生産の一部に弱さが続いているものの、雇用情勢の改善や、個人消費に持ち直しの動きがみられました。また、海外の景気は、米国で回復が続く一方、中国では緩やかに減速しましたが、減速傾向を示していたユーロ圏の一部で持ち直しの動きがみられました。
こうした中、当社グループでは、事業ビジョン「8K+5GとAIoTで世界を変える」のもと、「グローバル事業拡大」「新規事業の創出」「M&A/協業」「競争力強化」に取り組むとともに、引き続き、収益力の強化と財務体質の改善を図りました。
AIが自動で動画を作成する「AQUOS R3※1」を商品化し、AIoTクラウドサービスに対応した「ヘルシオ※2」を発売するなど、独自商品・特徴デバイスの創出に努めました。さらに、新スマートホームサービス「COCORO HOME※3」を開始し、8Kソリューション開発の起点となる「8K Labクリエイティブスタジオ※4」を開設するなど、「8K+5G Ecosystem」と「AIoT World」の構築に向けて取り組みました。加えて、こうした取り組みを一層加速することを目的として、事業グループを「スマートライフ」「8Kエコシステム」「ICT」の3つの事業セグメントへ変更しました。また、希薄化リスクや優先配当などを有するA種種類株式108,000株を全数取得・消却するなど、資本の質を向上させました。
当第1四半期連結累計期間の業績は、ICTの売上が増加したものの、スマートライフと8Kエコシステムの売上が減少し、売上高が514,634百万円(前年同四半期比 96.4%)となりました。営業利益は、スマートライフとICTは増加しましたが、8Kエコシステムが減少したことにより、13,213百万円(前年同四半期比 53.3%)となりました。経常利益は11,980百万円(前年同四半期比 56.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8,767百万円(前年同四半期比 45.7%)となりました。なお、営業利益率と親会社株主に帰属する四半期純利益率は前年度第4四半期を上回っており、業績は前年度第4四半期を底に回復基調となっています。
※1 AIが動画撮影中に被写体などを分析して見所を自動的に抽出し、約15秒のダイジェストムービーをリアルタイムで作成する機能を搭載したスマートフォン。詳細につきましては、2019年5月8日公表の「スマートフォン AQUOS R3を商品化」をご覧ください。
https://corporate.jp.sharp/news/190508-a.html
※2 AIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」の進化で、食材と手段に応じたおすすめの調理方法をアドバイスするウォーターオーブン。詳細につきましては、2019年5月21日公表の「ウォーターオーブン「ヘルシオ」 2機種を発売」をご覧ください。
https://corporate.jp.sharp/news/190521-a.html
※3 AIoT家電が、「COCORO+」サービスや暮らしに役立つ他社サービスと連携する新スマートホームサービス。詳細につきましては、2019年5月20日公表の「新スマートホームサービス「COCORO HOME」を開始」をご覧ください。
https://corporate.jp.sharp/news/190520-a.html
※4 法人向け8Kソリューションを創出する核となる、8K+5G Ecosystemをテーマとする専用の商談スペース。詳細につきましては、2019年6月19日公表の「「8K Labクリエイティブスタジオ」を東京ビルにオープン」をご覧ください。
https://corporate.jp.sharp/news/190619-a.html
セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。以下の前年同四半期との比較については、前年同四半期の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。報告セグメントの変更については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に詳細を記載しております。
①スマートライフ
エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの健康・環境機器の販売が伸長したものの、カメラモジュールやセンサモジュールなどの販売が減少した結果、売上高は179,974百万円(前年同四半期比 88.6%)となりました。セグメント利益は5,899百万円(前年同四半期比 105.1%)となりました。
②8Kエコシステム
PCやタブレット向けの液晶パネルが伸長したものの、スマートフォン用液晶パネルの販売が減少したことや、中国などでテレビの販売が減少したこと、また車載向け液晶パネルにおける顧客の需要変動の影響から、売上高は262,938百万円(前年同四半期比 90.3%)となりました。利益面では、コストダウンを推進したものの、顧客の需要変動や競争環境の変化などの影響から、セグメント利益は5,505百万円(前年同四半期比 39.0%)となりました。
③ICT
新商品発売時期の違いや、キャリアの料金体系変更の影響などがあり、通信事業の売上は減少したものの、Dynabook㈱を連結子会社化した効果などにより、売上高は96,590百万円(前年同四半期比 169.5%)となりました。利益面では、通信事業の販売が減少した影響はありましたが、Dynabook㈱の連結子会社化の効果などから、セグメント利益は7,357百万円(前年同四半期比 100.1%)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の財政状態については、資産合計が、前連結会計年度末に比べ18,772百万円減少の1,829,778百万円となりました。これは、たな卸資産が増加した一方、受取手形及び売掛金が減少したことなどによるものであります。負債合計は、短期借入金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ87,946百万円増加の1,579,166百万円となりました。また、純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方で、自己株式(A種種類株式)の取得及び消却により資本剰余金が減少したことや、配当金の支払によって利益剰余金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ106,719百万円減少し、250,612百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ40,549百万円減少し、188,248百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における営業活動による資金の支出は、15,452百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ16,905百万円減少しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、税金等調整前四半期純利益が10,313百万円減少したほか、たな卸資産の増減額が10,358百万円増加したものの、仕入債務の増減額が28,624百万円減少したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における投資活動による資金の支出は、35,333百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ31,038百万円減少しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、定期預金の預入による支出が19,742百万円増加したものの、有形固定資産の取得による支出が36,264百万円減少したほか、定期預金の払戻による収入が7,960百万円増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における財務活動による資金の収入は、12,772百万円であり、前第1四半期連結累計期間に比べ33,516百万円増加しました。これは、前第1四半期連結累計期間に比べて、自己株式の取得による支出が97,068百万円増加したものの、短期借入金の純増減額が123,092百万円増加したほか、配当金の支払額が7,350百万円減少したことなどによるものであります。
(3) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題
当社は、2019年6月21日付で、発行済であったA種種類株式108,000株の全部を取得・消却いたしました。これにより、一時的に自己資本比率は低下したものの、A種種類株式が有していた高配当率での優先配当権や、普通株式や金銭を対価とする取得請求権に起因する、企図せぬ希薄化や多額の金銭支出の可能性が排除され、「資本の質的向上」が達せられたと考えます。
当第1四半期連結累計期間において、上記以外に、経営方針、経営環境及び対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は28,907百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況(研究開発体制)の変更の内容は次のとおりであります。
2019年4月1日付で、全事業本部の設備開発を統轄する先進設備開発本部を、ビジネスソリューション事業本部傘下の事業部として統合しました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的な確保を図る趣旨の下、短期運転資金は自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達につきましては長期借入及び社債発行で賄うことを基本原則としております。当第1四半期連結累計期間においては、11,831百万円の税金等調整前四半期純利益を計上したものの、新商品販売に備えた商材確保などにより在庫が一時的に増加したため、営業活動による資金の支出が15,452百万円となりました。また、持続的な成長や経営効率化を具現化するための有形固定資産の取得、新規事業領域への足がかりや既存事業の競争力強化を目的とした投資有価証券の取得などの投資支出を行い、投資活動による資金の支出は35,333百万円となりました。財務活動面では2016年8月締結のコミットメントライン契約に基づく100,000百万円の借入など短期借入金の純増減額が125,512百万円増加となった一方で、A種種類株式108,000株の取得のための支出97,072百万円及び配当金の支払13,660百万円を行い、財務活動による資金の収入は12,772百万円となりました。
その結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ40,549百万円減少し、188,248百万円となりました。また、当第1四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、上述の借入を実施した影響もあり、前連結会計年度末に比べて128,858百万円増加し、796,067百万円となっております。
今後、在庫の適正化を始めとした運転資本の改善や、効率的な投資の実施に努め、キャッシュ・フローの改善を図ってまいります。