第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

①経営理念・経営信条

当社の創業者 早川徳次の言葉の一つに「他社がまねするような商品をつくれ」があります。この言葉には、次の時代のニーズをいち早くかたちにした“モノづくり”により、社会に貢献し、信頼される企業を目指すという当社グループの経営の考え方が凝縮されています。

当社グループは、1973年に、この創業の精神を「経営理念」「経営信条」として明文化しました。さらに、2016年には、早川創業者の「誠意と創意」の精神を、これからも変わらない当社グループの“原点”として受け継ぎ、オリジナリティ溢れる新たな価値を提供し続けることを世界中のお客様と約束する言葉として、新コーポレート宣言“Be Original.”を制定しました。

当社グループは、今後も引き続き、「経営理念」「経営信条」を体現し続けることで、社会の発展に貢献していきたいと考えています。

 

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②目指す方向性

当社グループは現在、「8K+5GとAIoTで世界を変える」を事業ビジョンに掲げ、8Kや5G、AI、IoT等の先端技術を核に、様々な企業とも連携し、「Smart Home」「Smart Office」「Healthcare」「Entertainment」「Education」「Industry」「Security」「Mobility」の8つの重点事業分野を中心に、革新的なサービスやソリューションの創出を進めています。

こうした取り組みを通じて、with/afterコロナ時代のニューノーマルの確立、多様なライフスタイルの実現、医療や介護問題の解決、労働力不足の解消、脱炭素社会の実現等、現代社会が直面する様々な社会課題の解決に貢献することで、人や社会に寄り添い、常に新たな価値を提供し続ける「強いブランド企業“SHARP”」の確立を目指しています。

 

(2) 経営環境、経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2021年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の進展により徐々に回復が進んだものの、前年度に引き続き、断続的に各地でロックダウンが行われ、また、半導体不足や原材料価格の高騰、物流コストの増加等、サプライチェーンの混乱が続く厳しい環境となりました。このような状況は今後も当面継続することが想定され、加えて、ウクライナ問題の長期化や急激な為替変動、インフレの加速等、当社を取り巻く事業環境は益々不透明になっています。

こうした中、当社グループはこれまで、「ブランド事業を主軸とした事業構造の構築」、「事業ビジョンの具現化」、「財務基盤の強化、社債市場への復帰」の3つに重点的に取り組み、安定的に利益を創出できる基盤を構築してきました。今後は、こうした取り組みをベースとしつつ、“ESGに重点を置いた経営”、具体的には、「健康関連事業のさらなる強化」、「カーボンニュートラルへの貢献」、「人(HITO)を活かす経営」、「真のグローバル企業へ」の4つに重点的に取り組むことで、当社グループの社会的価値の向上、ブランド力の向上を図り、持続的成長を実現していきたいと考えています。

 

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また、当社グループは、2022年6月27日に、大型液晶パネルを生産する堺ディスプレイプロダクト㈱の完全子会社化を予定しています。これは、テレビ事業及び業務用ディスプレイ事業における高品位パネルの安定調達や、ディスプレイデバイス事業のアプリケーションの拡大、生産能力の向上、将来の競争力強化に繋がること、さらには、現在、大型液晶パネル市場において大きなシェアを占める中国が米中貿易摩擦の最中にあることから、中国以外にある唯一の第10世代(マザーガラス2,880mm×3,130mm)以上の大型液晶パネル工場である堺ディスプレイプロダクト㈱は、米州市場向けのパネル供給において優位性が期待できること等を狙いとするものです。

今後、堺ディスプレイプロダクト㈱においては、高い技術力やコスト力、大型パネル生産における優位性等を活かし、需要変動の激しいテレビ向けパネルから、ゲーミングやボリュームゾーンのPC向けパネル、スーパーロングディスプレイ等の車載向けパネルへのシフトを進め、収益改善、業績の安定化を図っていきます。

 

①健康関連事業のさらなる強化

新型コロナウイルス感染症の影響や高齢化の進展等により、「健康」や「清潔」に対する世の中の関心が益々高まっています。こうした中、当社グループはこれまでも、プラズマクラスターやヘルシオ等、単に利便性を追求するだけでなく、人々の健康的な生活に貢献する白物家電を数多く創出してきました。この分野では、今後も「空気、食、水」を中心に、独自の商品やサービスの開発を強化し、健康価値の向上に取り組んでいきます。

また、当社グループは、白物家電に加え、テレビやモバイル端末、オフィス機器など、人々の暮らしを取り巻く様々な製品を提供しており、お客様との接点を数多く持っています。今後も新たな機器の創出や他社との連携等を通じてこうしたお客様との接点を一層拡大するとともに、様々なシーンで、ユーザーが意識することなく健康データを計測できる仕組みを構築し、一人ひとりに最適化されたソリューションを提供していきます。これにより、人々が自然と健康になっていく暮らしを実現していきます。

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②カーボンニュートラルへの貢献

脱炭素社会の実現は、今や国際社会の最重要課題の一つとなっています。当社グループとしては、2019年2月に策定した長期環境ビジョン「SHARP Eco Vision 2050」において、2050年迄に自社活動のGHG(温室効果ガス)排出量ネットゼロの実現を掲げていますが、この目標の確実な達成に向け、新たな中間目標「2035年迄にGHG排出量60%削減(2021年度比、完全子会社化予定の堺ディスプレイプロダクト㈱を含む)」を策定しました。今後は、自社工場/事業所への太陽光発電システム(PVシステム)の導入及び省エネ化の加速、新規太陽光発電所の建設、社用車のEV(電気自動車)への切り替え等に取り組み、毎年着実にGHG排出量の削減を進めていきます。

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また、当社の創業者 早川徳次は、「無限にある太陽熱や太陽光で電気を起こすことを工夫すれば、人類にどれだけ寄与するかはかりしれないものがある」という考えの下、太陽電池の研究を進め、1959年に試作に成功、1963年には量産を開始しました。その後、約60年に亘り、当社グループは太陽光発電市場の拡大を牽引し、住宅用PVシステムや産業用PVシステム、EPC(太陽光発電所の設計・調達・建設)等、再生可能エネルギーの普及に貢献してきました。2021年時点での当社のPVシステムの総出荷量は約17GWですが、これを1年あたりのGHG削減効果に換算すると約6,000千t-CO2となり、自社活動におけるGHG排出量の約4倍のGHG削減に貢献している計算になります。

今後は、これまでの据置型中心から宇宙向けや車載向けへの事業展開、PPA事業(Power Purchase Agreement:電力販売契約)の拡大、新素材「ペロブスカイト」太陽電池の実用化加速等に取り組んでいきます。これにより、エネルギーソリューション事業をより一層拡大し、2030年には、自社活動におけるGHG排出量の約12倍の削減貢献を果たすなど、今後も社会の脱炭素化に貢献していきます。

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③人(H・I・T・O)を活かす経営

当社グループは、持続的成長の原動力は「人」であると考えており、人(H・I・T・O)を活かす経営、つまり、「複数の専門性を持つHybrid人材の育成」、「Innovationが生まれる環境や風土づくり」、「社員の才能(Talent)を十分に活かす適材適所の人材配置」、「優秀人材への成長機会(Opportunity)の提供」の4つの観点から、さらなる人事制度改革を推進していきます。

具体的には、若手活躍を後押しする信賞必罰人事制度の進化、人材獲得力のある勤務処遇制度の構築、人材の成長を支援する仕組みの充実、組織の若返り、意思決定スピードの向上等に取り組み、“若くて活気溢れる企業風土”の醸成、即ち、社員一人ひとりが失敗を恐れず、積極果敢に変革に挑戦していく会社を目指していきます。

 

④真のグローバル企業へ

当社グループは現在、海外事業の拡大に積極的に取り組んでおり、海外比率(2021年度67.2%)を早期に80%まで引き上げていきたいと考えています。これに向け、今後、海外各地域における販売戦略の強化を進めるとともに、グローバル視点での経営改革を推進していきます。

具体的には、グローバル人材の育成強化や人材管理の仕組みの整備を進めるとともに、本社部門の海外支援機能の強化、海外企業との協業/M&Aの加速、コーポレートブランディングの強化等に取り組みます。加えて、最先端技術を搭載した新製品のグローバル同時展開や、各地域の生活に根差した商品/サービス開発の強化も進め、海外各地域における当社のプレゼンス向上を図っていきます。

 

(3) セグメント別重点取り組み

2022年度は、ブランド事業においては、国内では高付加価値商材の販売拡大及びソリューション事業の強化を進め、円安影響の最小化を図り、海外では各地域に根差した企画や開発、販売体制の構築を進め、米州、欧州、ASEANを中心にさらなる事業拡大を実現していきます。さらに、デジタルヘルスやカーボンニュートラルの分野を中心に、更なる成長に向けた投資を拡大していきます。

一方、デバイス事業では、将来のディスプレイデバイス事業拡大に向けた基盤構築等に取り組みます。

<ブランド事業>

①スマートライフ

白物家電事業は、国内では、AIoT家電の販売拡大及び外部連携サービスの強化を図るとともに、AIoTを活用したBtoBソリューション事業の拡大を進めます。海外では、ASEANにおいては、事業の高付加価値化及び新規商材の拡大に、米州/欧州においては、好調な調理家電事業の更なる拡大を図るとともに、商品カテゴリー・ラインアップの強化に取り組みます。エネルギーソリューション事業は、国内住宅用や海外案件を中心に販売を拡大していきます。

②8Kエコシステム

ビジネスソリューション事業は、米州を中心にMFP事業の拡大を進めるとともに、シャープNECディスプレイソリューションズ㈱との連携によるBtoBディスプレイの販売拡大や、オフィス向けソリューション事業の強化に取り組みます。テレビ事業は、AQUOS XLEDのグローバル展開を加速するとともに、高付加価値モデル(高画質/大型/スマート等)の販売強化、米国テレビ事業の本格化に取り組みます。

③ICT

通信事業は、スマートフォンのブランド力強化及びシェア拡大に取り組むとともに、非スマートフォン商材(ルーター等)の拡大、デジタルヘルス事業の強化を図ります。PC事業は、商品ラインアップの拡充や海外における販路拡大を加速するとともに、オフィス/テレワーク向けソリューションの拡大に取り組みます。

 

<デバイス事業>

①ディスプレイデバイス

ディスプレイデバイス事業は、スマートフォン向けパネルの販売が減少する中、前年度から回復基調が続いている車載向けや、PC向け、ヘッドマウントディスプレイ向けの販売を拡大していきます。

②エレクトロニックデバイス

カメラモジュール事業、レーザー事業、半導体事業においては、顧客の新製品需要の着実な取り込み及び当社ブランド事業の優位性を支える特長デバイスの創出に取り組みます。

 

(4) 目標とする経営指標

2022年度は、足元で中国でのロックダウンの影響が出ていることに加え、サプライチェーンの混乱や円安が当面継続すると想定されること、さらには、完全子会社化予定の堺ディスプレイプロダクト㈱の業績見通しを織り込んだことなどから、増収減益の予想となっています。

今後も不透明な事業環境が継続しますが、当社グループは、「海外事業の強化」、「新規領域(新商品/サービス、新規市場、新規事業)の拡大」、サプライチェーンの混乱をはじめとした「様々なリスクへの対応力強化」を図り、業績目標の達成に取り組んでまいります。

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2【事業等のリスク】

 当社グループは、電気通信機器・電気機器及び電子応用機器全般並びに電子部品の製造・販売を主な事業内容として活動を行っております。その範囲は電子・電気機械器具のほとんどすべてにわたっており、ユーザーも国内外の一般消費者、事業会社から官公庁に至るまで多岐にわたり、また地域的にもグローバルな事業展開を行っております。従って、当社グループの業績は、多様な変動要因による影響を受ける可能性があります。

 「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、「ブランド事業を主軸とした事業構造の構築」、「事業ビジョンの具現化」、「財務基盤の強化、社債市場への復帰」の3つの取り組みをベースとしつつ、“ESGに重点を置いた経営”、具体的には、「健康関連事業のさらなる強化」、「カーボンニュートラルへの貢献」、「人(HITO)を活かす経営」、「真のグローバル企業へ」の4つに重点的に取り組むなかで想定され、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクと、それに対する対応策は以下のとおりであります。

 なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在(ただし、必要に応じて有価証券報告書提出日現在)において、当社グループが判断したものであります。

 

① 世界市場の動向・海外事業について

(リスク)

 当社グループは、日本だけではなく、世界の各地域で事業活動を行っており、日本を含む世界各地域における景気・消費の動向や、新型コロナウイルス感染拡大に伴う個人消費及び企業による設備投資の動向、他社との競合、製品の需要動向や原材料の供給状況、価格変動等は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、ウクライナ情勢を始めとする政治的・経済的な社会情勢や世界経済の低迷から受ける影響の増加、米中貿易摩擦等の貿易問題等が、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 世界市場の動向等の当社グループの事業に関わるリスク・情報は、当社の海外子会社を管掌する事業本部が現地と連携して収集し、必要な事業上の判断を行っています。また、経営幹部に対し定期的に、海外拠点や事業本部の業績報告を行い、前回報告との変動を分析することによりその都度必要なリスク対応を決定しております。

 

 

② 為替変動の影響について

(リスク)

 当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は、2021年3月期64.4%、2022年3月期67.2%であります。当社グループは、海外で製造した製品を国内においても販売する等、製造された国以外の国においても当社グループ製品を販売しています。このため、当社グループの業績は為替変動の影響を受ける可能性があります。

(対応策)

 当社グループは、為替予約及び最適地生産の拡充・強化等によるリスクヘッジを行っております。

 

 

③ 特定の事業・製品・顧客に対する依存について

(リスク)

 当社グループのデバイス事業の売上高は当社グループの売上高の半分程度を占めているため、関連製品に対する顧客の需要の減少、製品価格の下落、代替性若しくは競争力のある他社製品の出現又は新規企業の参入による競争の激化等により当社グループの業績は悪影響を受ける可能性があります。

 また、当社グループのデバイス事業の一部の製品については、少数の特定顧客に対する売上依存度が高く、こうした重要な顧客向けの販売は、当社グループ製品の問題だけでなく、当該顧客の製品に係る需要の減少や仕様の変更、当該顧客の営業戦略の変更等を理由として落ち込む可能性があり、そのような場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 当社グループでは、従来のハードウエア事業の拡大による既存事業分野の維持・拡大に加え、より高付加価値となる新規サービス・ソリューションの立上げによるビジネスモデルの転換推進、グローバル事業拡大の加速、及びB2C・B2B市場の両面展開等により、競争優位を目指してまいります。

 

 

④ 戦略的提携・協業等について

(リスク)

 当社グループはこれまでにも、企業競争力強化と収益性向上及び各事業分野における新技術や新製品の開発強化のため、外部企業との間で戦略的提携・協業を推進してきましたが、かかる戦略的パートナーとの間における戦略上の問題やその他の事業上等の問題の発生及び目標変更等により、提携・協業関係を維持できなくなった場合や、提携・協業関係から十分な成果が得られない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 当社グループにおいては、戦略的提携・協業の重要性がますます高まっていくものと考えております。これらを成功に導くべく、戦略的提携・協業の実行段階においては、事前に事業戦略上の必要性、収益性や財務的な妥当性等を十分に検証し、経営戦略会議や取締役会での審議のうえで意思決定を行っております。

 また、実行後においても、関係する各事業本部との緊密な連携のもと、提携や協業の進捗をモニタリングし、想定通りの成果が得られないことが見込まれる場合には、早期に経営陣にも報告することにより、それらが当社グループの業績および財政状態に与える影響を最小限に留める対策を講じることができるように取り組んでおります。

 

⑤ 親会社グループとの関係について

(リスク)

 親会社グループ(鴻海精密工業、及びその子会社・関連会社を含みます。)からの出資により、成長投資の実行、親会社グループの技術力・生産性・コスト力を活かした事業シナジーの追求が可能となりましたが、当社グループが親会社グループとの間の事業シナジーを想定通りに実現できる保証はありません。

 親会社グループの戦略に変更が生じた場合や将来的に親会社グループとの間で何らかの競合関係が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。

 当社グループの経営方針、事業展開等の重要事項の意思決定において、親会社グループからの影響を受け、当社グループの独立性・自律性が保たれない可能性があります。

(対応策)

 当社グループは、親会社グループとの間で相互に独立性・自律性を十分に尊重しつつ、緊密な連携を行っており、親会社グループとの事業シナジーを最大限に活かした事業運営に取り組んでおります。当社グループでは、親会社グループとの間で当社グループの業務効率化や売上・利益の拡大等につながるシナジー創出が見込まれる領域を見極め、その領域においては、親会社グループとの連携のもとで、想定されるシナジーを適切に検証しその実現に向けて取り組んでおります。

 親会社グループでは電子機器受託生産サービスを中心とした事業展開を行っており、当社グループの電気通信機器・電気機器及び電子応用機器全般の製造・販売事業においては、「シャープ」等のブランドビジネスを行っていることから、親会社グループ内において当社グループの当該事業に影響を与える競合は生じていないものと考えております。

 当社は、親会社グループとの間で相互に独立性・自律性を十分に尊重しつつ、綿密な連携を保ちながら成長・発展、業績の向上に努めております。親会社グループと綿密に連携して当社業務の効率化や売上・利益の拡大等を図ることは、非支配株主の利益につながるものと認識しております。

 

 

⑥ 調達先との取引について

(リスク)

 当社グループは、多くの取引先から資材の調達やサービスなどの提供を受けておりますが、需要の低迷や価格の大幅な下落等による取引先の業績の悪化、突発的なM&Aの発生、自然災害や事故の発生、また、新型コロナウイルスの感染拡大、米中対立やウクライナ情勢などの世界情勢、原材料やエネルギー価格の高騰による影響及びサプライチェーンにおける「紛争鉱物問題」をはじめとする人権・環境問題等や法的規制の影響、さらに、旺盛な需要による半導体の逼迫や一部の部材等において供給業者が限られていること等により、調達先から部材等が十分に供給されないことが考えられます。

 そのような場合には、代替調達先との間で現在の取引条件よりも不利な条件での取引を余儀なくされる可能性があり、また代替する調達先を適時に見いだせない可能性があります。これらにより、当社グループ製品のコスト増加、顧客への納期の遅延等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 調達先については、十分な信用調査のうえ取引を行っています。また、サプライチェーンにおけるリスク対応のため、サプライチェーンCSR管理システムを導入し、国内・海外生産拠点のサプライヤーの評価を定期的に実施しており、教育徹底や指導等を継続して行っています。さらに、部材等の安定確保及び調達価格の適正化のため、部材の長期枠取りなどサプライヤーとのパートナーシップを強化するとともに、複数社購買を推進しております。

 

 

⑦ 財務状態に及ぼす影響について

(リスク)

 当社グループは、事業資金を銀行等の金融機関からの借入等により調達しており、総資産に対する借入金の割合は、当連結会計年度末現在32.0%となっております。当社グループは、借入金等の返済のため、キャッシュ・フローの使途に制限を受け、また、金利水準が上昇した場合に費用の増加を招く可能性があります。既存債務のリファイナンスも含め、必要な資金を必要な時期に適当と考える条件で調達できない等、資金調達が制約されるとともに、資金調達コストが増加する可能性があることから、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。

 当社グループが複数の金融機関との間で締結している借入金に係る契約には財務制限条項が定められているものもあり、今後当社グループの連結純資産が財務制限条項に定める水準を下回ることとなった場合又は連結の営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益が一定の水準を下回ったにもかかわらず、これに伴い当社が誠実に協議しなかったような場合、さらには、連結経常利益を一定の水準に保てなかった場合、借入先金融機関の請求により、当該借入金について期限の利益を喪失する可能性があります。当社が当該財務制限条項に違反する場合、その他の借入金についても期限の利益を喪失する可能性があります。

 こうした当社グループの借入金等への依存及びこれに関連した信用格付けの低下、又は当社グループの財政状態の悪化は、財務状態の強固な競業他社との競争において不利に働く可能性があり、また、借入先又は取引先との契約関係上の問題を生じさせる可能性もあります。

(対応策)

 ㈱みずほ銀行及び㈱三菱UFJ銀行は、当社の主たる借入金融機関であり、必要に応じて両行に対して財政状態の改善策等に関する相談も行っております。また、その他の借入金に係る契約を締結している金融機関とも同様に経営状況につき情報の共有を図っております。必要に応じ都度対応を協議できる体制を構築しており、取引金融機関との良好な関係を保ち、借入金の維持・継続を図っております。

 会社業績の回復による営業キャッシュ・フローの回復、効率を重視した投資を徹底して行うことによる投資キャッシュ・フローの管理により、フリー・キャッシュ・フローの改善に努めております。格付の早期回復により、間接金融偏重から直接金融による資金調達を可能とする環境整備の取り組みを行っております。

 

 

 

⑧ 技術革新について

(リスク)

 当社グループの事業領域における急速な技術の進化、変化への適切な対応は、当社グループの製品・サービスの競争力を向上させる反面、以下の項目等への対応が不十分な場合には、成長性や業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。

・技術の進化や盛衰及びその社会的意義の予測と対応

・研究開発における選択と集中、適切な資源の投下

・新領域に対する技術力強化

・社外と連携した研究開発の加速

 加えて、国際的な安全保障の観点から先端技術の輸出管理を強化する動きがあり、対象となる技術の付加価値が一定以上含まれた製品の輸出制限により、事業に間接的な影響を与える可能性があります。

(対応策)

 当社グループにおける研究や開発は、単なる技術水準の向上に留まらず、3つの事業グループ連携のもと、One SHARPで「8K+5G Ecosystem」「AIoT World」の実現に向けた研究開発に取り組んでおります。これまで構築してきた事業基盤を有効に活用し、新たなサービスやソリューションを本格展開するとともに、健康・医療・介護分野の新規事業創出のための研究開発の加速を図りました。社会の急激な変化に伴い技術に対する評価も大きく変動することから、社会課題をいち早く捉えた研究開発を推進しております。

 また、ソリューション事業への変革を続けていくために必要な新領域の技術力強化においては、自社のみの研究開発に拘らず、積極的に社外連携し、研究開発の加速を進めております。こうした取り組みを通じ、社会変化及び技術革新に伴うリスクを軽減させ、技術進化により持続的に成長し続けるブランド企業を目指してまいります。

 事業活動における輸出入管理での法令順守に加え、世界的なインフラ・防衛・セキュリティ等の社会基盤に係る新興技術の管理強化の動きの中で、研究開発においても各国・地域での法令、規制状況に対応した輸出入管理を推進しております。

 

⑨ 知的財産権について

(リスク)

 当社グループは、独自開発した技術等について、国内外で知的財産権を取得することにより、若しくは他社と契約を締結することにより、その保護に努めております。しかしながら、当社グループの特許出願等に対して権利が付与されない場合や、第三者からの無効請求等により、十分な権利保護が受けられない可能性があります。

 また、当社グループが第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多額の費用を費やす可能性や、その主張が認められた場合に多額の対価の支払いや当該技術の使用差し止めなどの損害が発生する可能性があります。

 さらに、当社グループが保有する知的財産権を第三者が不正に使用する等、当社グループが保有する知的財産権が競争上の優位性をもたらさない、又はその知的財産権を有効に活用できない可能性があります。

 以上のような知的財産権に関する問題が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 当社グループでは、知的財産権は企業の重要な財産であるとの認識のもと、積極的に知的財産の創出に努めており、知的財産権の出願・権利化の責任部門であるScienBiziP Japan㈱を中心に強い権利の取得に取り組んでいます。

 また、当社グループでは、自社製品発売前に第三者の知的財産権のチェックを徹底して実施することで、知的財産権のクリアランス状況を確認しているとともに、クリアランスプロセスの標準化によるクリアランス確度の向上にも取り組んでおり、第三者の知的財産権を侵害するリスクに対する対策をとっています。

 さらに、当社グループでは、知的財産権を事業戦略・研究開発戦略と連動させながら最大限に活用するとともに、自社の知的財産権を保護し、第三者の知的財産権を尊重する姿勢を堅持しています。不当な権利侵害等に対しては話し合いで解決することを基本としながらも、当社グループの知的財産権を尊重していただけない場合は、裁判所など第三者の判断を仰ぐことも辞さない毅然とした姿勢を貫く方針をとっています。

 

 

⑩ 製造物責任について

(リスク)

 当社グループの製品には、消費者向けのものが多く、また、革新的な技術を利用したものも含まれており、これらの製品に欠陥等が存した場合には製造物責任その他の責任を負う可能性があります。

 予期せぬ事情による大規模なリコールや訴訟の発生が、ブランドイメージの低下や、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 当社グループでは、製品の安全性確保のため、各国の公的安全基準の遵守にとどまらず、リスクアセスメントの考えと独自の安全基準を組み合わせ安全性向上に取り組んでいます。この独自基準では、想定外の不具合が生じた場合にも安全を確保するため、特に難燃構造や異常動作試験等に関して基準を定めており、より高い安全レベルをめざし、都度改定し、社内関係者への研修も行い、設計部門、品質部門へ安全基準の理解と浸透を図っています。不具合発生時に迅速かつ適切に緊急対応が取れるよう安全確保推進体制を構築しています。万一、製品の欠陥等が発生した場合のメーカー責任を果たすために、製造物責任に基づく賠償に備え保険に加入しております。

 

 

⑪ 有能な人材確保における競争について

(リスク)

 技術及びマネジメント分野における優秀な人材が確保できない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 技術及びマネジメント分野における優秀な人材の確保のため、以下の施策を行っています。

 事業方針に沿った新たな人材獲得の為に新卒採用を推進しています。また、新規ビジネスを担えるコア人材を確保するためにキャリア採用を推進しています。

 ビジネスを行う上で基本的な知識や専門性について、個々人が主体的に学べる教育・研修制度を設け、事業に精通したプロフェッショナル人材の育成を図っています。

 多様な人材が安心して働ける基盤として、育児・介護・治療と仕事の両立を支援する各種制度を整備する等、従業員のワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みを推進しています。

 

 

⑫ 気候変動の影響について

(リスク)

 温室効果ガス排出規制の強化や炭素税導入に伴うエネルギーコストの増加、温室効果ガス削減施策の強化等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、気候変動による台風の大型化や降水量の増加がもたらす災害は、当社の生産拠点の稼働停止や部品供給途絶等を引き起こす可能性があります。

(対応策)

 既存の規制や基準の遵守を徹底するとともに、常に法規制動向の把握に努め、政策立案の機会などにも参画しています。また、生産の効率化や省エネルギー化を進めることで、コスト負担の軽減や最小化を図っています。さらに、自然災害などで生産拠点や従業員などが被災した場合に備えて事業継続計画を策定し、定期的な見直しや訓練によって組織の事業継続能力の維持・改善を図っています。

 

 上記リスクのほかにも、多数の販売先との取引リスク、設備投資リスク、法的規制リスク、大規模自然災害リスク等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスクは様々なものが想定され、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。

 

(リスク管理体制)

 当社グループでは、リスクマネジメントを「事業を継続的に発展させるステークホルダーの期待に沿うことで社会的責任を果たす重要な活動の一つ」と位置付けて取り組んでいます。具体的には、リスクマネジメントの基本的なルールとして「ビジネスリスクマネジメント規程」を制定し、全社的なリスク管理体制を構築したうえで、経営への影響が特に大きいリスクを「特定リスク」として選定・管理しています。

 経営環境・市場の変化に対応するため、すべての特定リスクについて、年度ごとに特定リスクの追加・変更を検討したうえで追加・変更後の特定リスクの評価・得点化・優先ランク付けを見直しています。全社を横断的に管理する機能部門は、自らの事業領域における管理を担当する事業部門と連携し、リスクの最小化・適正化や、未然防止に必要な施策等を実施しています。また、特定リスクが顕在化した場合の対応策として、当該事案が発生した部門からリスクマネジメント事務局である内部統制部および経営幹部へ事案内容を報告し、関係部門と連携して当該事案への対応を行い、必要に応じて全社的な改善策を検討し再発防止に繋げることとしています。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

(経営成績)

当連結会計年度における世界経済は、総じて持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、サプライチェーンが混乱し、半導体価格や原材料価格、物流コストも上昇するなど厳しい状況は続きました。

こうした中、当社グループは、強いブランド企業“SHARP”の早期確立に向け、「ブランド事業を主軸とした事業構造の構築」、「事業ビジョンの具現化」、「社債市場への復帰」の3つの取り組みを推進しました。

当連結会計年度の業績は、スマートライフ、ICT、エレクトロニックデバイスの売上が減少したものの、8Kエコシステムとディスプレイデバイスの売上が増加し、売上高が2,495,588百万円(前年度比102.9%)となりました。営業利益は、スマートライフ、ICT、エレクトロニックデバイスが減少したものの、8Kエコシステムとディスプレイデバイスが増加し、84,716百万円(前年度比101.9%)となりました。経常利益は114,964百万円(前年度比182.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は、73,991百万円(前年度比138.9%)となりました。厳しい事業環境となりましたが、売上高と各利益はいずれも前年度を上回りました。なかでも、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は前年度から大幅に伸長しました。

 

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前年度からの営業利益の増減を要因別にまとめております。

2021年度は、「売価ダウン」による約241億円の収益の減少、「コストダウン・モデルミックス」による約202億円の収益の改善、「販売影響」による約179億円の利益の増加、「経費」の増加による約50億円の利益の減少などがありました。

 

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(セグメント業績)

セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。以下の前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。報告セグメントの変更については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に詳細を記載しております。

 

<ブランド事業>

①スマートライフ

売上高は446,192百万円(前年度比 97.9%)となりました。エネルギーソリューション事業は国内のEPC事業が牽引し増収となりました。また、白物家電事業は、海外で調理家電や洗濯機などの販売が増加しましたが、国内のプラズマクラスター機器が、大幅に伸長した前年度に対し減少したことなどから、減収となりました。利益面では、半導体や原材料の価格が高騰した影響があったことなどから、セグメント利益は48,291百万円(前年度比 82.0%)となりました。

 

②8Kエコシステム

売上高は567,690百万円(前年度比 115.1%)となりました。欧州やアジア、日本などでテレビの販売が伸長したほか、米州や欧州、日本で複合機事業の売上が増加しました。また、シャープNECディスプレイソリューションズ㈱を連結子会社化した効果もありました。利益面では、増収となったことに加え、テレビの高付加価値化が進んだほか、複合機事業でプリントボリュームが回復したことなどもあり、セグメント利益は24,966百万円(前年度比 160.8%)となりました。

 

③ICT

海外の法人向けPC事業などが伸長したものの、国内のGIGAスクール構想に伴うPC需要が一服したほか、通信事業・PC事業で半導体隘路の影響が大きかったこと、第4四半期連結会計期間に中国でのロックダウン影響があったことなどから、売上高は324,017百万円(前年度比 94.3%)となりました。利益面では、減収となったことに加え、半導体などの価格が上昇した影響があったことなどから、セグメント利益は4,038百万円(前年度比 26.2%)となりました。

 

<デバイス事業>

④ディスプレイデバイス

スマートフォン向けの小型パネルの販売が減少した一方、車載向けやPC・タブレット向けなど中型パネルの販売が伸長したことなどから、売上高は859,674百万円(前年度比 105.8%)となりました。利益面では、販売に占める中型パネルの比率が上昇するなど、モデルミックスが改善したことなどにより、セグメント利益は20,316百万円(前年度比 10.9倍)となりました。

 

⑤エレクトロニックデバイス

新型コロナウイルス感染症による生産影響が、第2四半期連結会計期間から第3四半期連結会計期間の期初にかけてあったことなどから、売上高は396,834百万円(前年度比 92.6%)となりました。利益面では、販売が減少したことなどにより、セグメント利益は6,988百万円(前年度比 55.1%)となりました。

 

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生産、受注及び販売の実績は以下のとおりです。

 

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

スマートライフ

447,731

△1.0

8Kエコシステム

573,568

+22.2

ICT

314,432

△8.5

ディスプレイデバイス

823,642

+13.6

エレクトロニックデバイス

356,339

△4.7

合計

2,515,714

+6.4

(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、外注製品仕入高等を含んでおります。

3 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。

 

b.受注実績

当社グループは原則として見込生産を行っております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

スマートライフ

446,039

△1.9

8Kエコシステム

557,945

+15.1

ICT

316,807

△7.3

ディスプレイデバイス

817,082

+6.6

エレクトロニックデバイス

357,713

△5.5

合計

2,495,588

+2.9

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。

3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

APPLE INC.

534,508

22.0

427,824

17.1

General Interface Solution Limited

264,807

10.9

345,123

13.8

 

(財政状態)

当連結会計年度末の財政状態については、資産合計が、前連結会計年度末に比べ29,061百万円増加の1,956,288百万円となりました。これは、短期借入金の返済により現金及び預金が減少した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産並びに棚卸資産が増加したことなどによるものであります。負債合計は、支払手形及び買掛金が増加したものの短期借入金の返済などにより、前連結会計年度末に比べ76,068百万円減少の1,487,018百万円となりました。また、純資産合計は、配当金の支払いを行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどにより、前連結会計年度末に比べ105,129百万円増加し、469,269百万円となりました。

 

(棚卸資産)

当連結会計年度末の棚卸資産残高は310,283百万円、月商比で1.49ヶ月の水準となりました。当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用したことによる影響額12,151百万円を除くと、前連結会計年度末から35,065百万円増加しております。これは、サプライチェーンが混乱していることから、生産活動に必要となる半導体などを先行手配するとともに、販売に支障をきたさないよう物流の長期化を勘案した在庫の確保を行ったことなどによるものです。引き続き、事業環境の変化を注視し、状況に応じた適正な在庫の管理に努めてまいります。

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② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a. キャッシュ・フローの状況

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

204,642

75,157

△129,484

投資活動によるキャッシュ・フロー

△14,114

△31,448

△17,334

財務活動によるキャッシュ・フロー

△76,724

△124,291

△47,566

現金及び現金同等物の期末残高

292,792

239,359

△53,433

 

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ53,433百万円減少し、当連結会計年度末には239,359百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の収入は、75,157百万円であり、前連結会計年度に比べ129,484百万円減少しました。これは、前連結会計年度に比べて、税金等調整前当期純利益が23,359百万円増加したものの、法人税等の支払額が21,604百万円増加したことや、未収入金、棚卸資産、未払費用の増減により資金がそれぞれ9,722百万円、74,732百万円、9,289百万円減少したことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、31,448百万円であり、前連結会計年度に比べ17,334百万円増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、有形固定資産の取得による支出が11,933百万円、投資有価証券の取得による支出が1,939百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の支出は、124,291百万円であり、前連結会計年度に比べ47,566百万円増加しました。これは、前連結会計年度に比べて、配当金の支払額が7,332百万円増加し、短期借入金の返済等により資金が純額で13,094百万円減少したことなどによるものであります。

 

b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

(財務戦略の基本的な考え方)

当社グループが今後も持続的に成長していくためには、より強固な財務基盤を構築することが不可欠であり、現在、「“量から質へ”の徹底」、「運転資金の圧縮」により営業キャッシュ・フローの最大化を図るとともに、安定した収益が見込める「ブランド事業への投資拡大」、「デバイス事業における外部資金の獲得」など、投資効率の向上に向けた取り組みを加速しています。

このような取り組みを通じて、毎期、安定的にフリー・キャッシュ・フローを創出し、適切な株主還元を行うとともに、有利子負債の削減など、財務体質の改善を進めていきます。また、将来の社債市場への復帰に道筋をつけるなど、安定的な資金調達に向けた取り組みを進めてまいります。

 

(資金のキャッシュ・フロー及び流動性の状況)

2021年度においては、サプライチェーンの混乱を考慮した部材の先行手配や物流の長期化を勘案した在庫の確保を行ったことに伴い、運転資金は増加しているものの、着実に利益を計上していること、効率的な投資を実施していることなどから、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は43,709百万円となりました。手元流動性を確保しつつ、有利子負債の削減等財務体質の改善を図っております。

当面の目標としては、NET DER(純有利子負債/自己資本)は「1倍未満」の維持を、自己資本比率は「25%以上」の達成を、目指してまいります。(当連結会計年度末における純有利子負債は353,353百万円、自己資本は454,268百万円、NET DERは0.8倍、自己資本比率は23.2%)

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(資金調達)

当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的確保を図る趣旨の下、短期運転資金を自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達については長期借入で賄うことを基本原則としております。総資産に対する借入金の割合は当連結会計年度末現在32.0%となっており、このうち当該借入金に対する短期借入金の占める割合は8.7%となりました。

主要な取引先金融機関とは良好な関係を維持しており、流動性確保のため、200,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。

安定的な外部資金の調達は、重要な経営課題と認識しており、社債市場早期復帰を目指し、財務内容の改善、投資適格への格付向上を図ってまいります。

 

格付の状況

(2022年3月31日現在)

格付機関

長期格付

短期格付

S&P Global

BB-

B

格付投資情報センター

BB+

a-3

日本格付研究所

BB+

 

(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり必要となる見積りについては、過去の実績や第三者による評価等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性のため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。

当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた特に重要な会計上の見積り及び仮定については、下記のとおりであります。

 

① 棚卸資産の評価

当社グループは、棚卸資産について正味売却価額が簿価を下回った場合に簿価の切下げを行っております。また、一定期間以上滞留が認められる棚卸資産については、販売の実現可能性が低下しつつあると仮定し、期間の経過に応じ規則的に簿価を切下げる方法で早期に償却を行っております。さらに、販売が困難と認められる場合などには、個別に簿価の切下げも実施しております。

しかしながら、将来の予測不能な環境変化等により、価格下落など当社グループに不利な状況が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において簿価の切下げが追加的に必要となる可能性があります。

 

② 固定資産の減損

当社グループは、営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナスとなるなど減損の兆候が見られる場合に資産又は資産グループについて減損の判定を行い、使用価値と正味売却価額のいずれか高い方が帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その差額を減損損失として認識します。使用価値算定の基礎となる将来の事業計画は、外部情報調査会社による市場価格、需要の見通しなど決算時点で入手可能な情報も考慮して作成しております。また、正味売却価額は、第三者による資産評価など合理的な方法をもって決定しております。

しかしながら、将来、事業計画の前提となった市場環境などに変化があった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失を追加的に計上する可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1) 重要な子会社等の持分の譲渡

当社の連結子会社であるカンタツ㈱(以下、「カンタツ社」といいます。)は、カンタツ社の子会社である連雲港康達智精密技術有限公司の全持分を、レンズ事業の拡大を計画している中国有数のVCM(Voice Coil Motor)メーカーである遼寧中藍電子科技有限公司(以下、「ZET社」といいます。)に売却することを決定し、2021年6月29日、ZET社と契約を締結いたしました。

 

(2) 株式交換による堺ディスプレイプロダクト㈱の完全子会社化

当社は、2022年3月3日、堺ディスプレイプロダクト㈱(以下、「SDP」といいます。)の株主であるWorld Praise Limited(以下、「WPL」といいます。)との間で、当社を株式交換完全親会社、SDPを株式交換完全子会社とする株式交換(以下、「本株式交換」といいます。)により、SDP株式を取得する旨の株式取得契約を締結いたしました。

その後、本件実行に必要となる全ての競争法等の許認可を取得し、2022年5月11日、本株式交換に関する取締役会決議を行い、2022年5月31日、SDPとの間で株式交換契約を締結いたしました。

本株式交換の概要は、以下のとおりであります。

 

①本株式交換の目的

当社は、2009年のSDP稼働開始時より、テレビ事業および業務用ディスプレイ事業において、主力となる大型サイズの液晶パネルをSDPから調達してまいりました。そうした中、SDPの完全子会社化(復帰)は当社事業に次のようなメリットをもたらすとの判断により、SDPの株主であるWPLとの間で本株式交換を実施することといたしました。

ⅰ)テレビ事業及び業務用ディスプレイ事業において、当社がグローバルレベルの事業拡大に取り組む上で、コスト構造上大きな割合を占める高品位パネルの安定的且つ優位性のある調達が極めて重要であること。

ⅱ)足元のニューノーマルやデジタルトランスフォーメーション、さらには自動車やメタバース等、今後、ディスプレイの需要は益々高まることが期待される中、当社ディスプレイデバイス事業のアプリケーションの拡大や生産能力の向上、さらには将来の競争力強化に繋がること。

ⅲ)現在、大型液晶パネル市場において高いシェアを占める中国が米中貿易摩擦の最中にあることから、中国以外にある唯一の第10世代(マザーガラス2,880mm×3,130mm)以上の大型液晶パネル工場であるSDPは、米州市場向けのパネル供給において優位性が期待できること。

 

②本株式交換の方式

当社を株式交換完全親会社、SDPを株式交換完全子会社とする株式交換です。当社については、会社法第796条第2項に基づき、株主総会の承認を必要としない簡易株式交換の手続により、また、SDPについては、株主総会の承認を受けた上で、2022年6月27日を効力発生日として本株式交換を行う予定です。

 

③本株式交換の日(効力発生日)

2022年6月27日(予定)

 

④本株式交換に係る割当ての内容

 

当社

(株式交換完全親会社)

SDP

(株式交換完全子会社)

本株式交換に係る割当比率

11.45

本株式交換により交付する株式数

当社の普通株式:38,453,680株(予定)

(注)1 株式の割当比率

SDP株式1株に対して、当社の普通株式11.45株を割当交付いたします。ただし、当社が保有するSDP株式839,600株については、本株式交換による株式の割当ては行いません。

(注)2 本株式交換により交付する株式数

当社普通株式 38,453,680株(予定)

交付する株式については新株式の発行等により対応する予定です。

 

⑤本株式交換比率の算定根拠

本株式交換に係る割当ての内容の算定にあたっては、当社は両社から独立した第三者算定機関である大和証券㈱(以下、「大和証券」といいます。)に株式交換比率の算定を依頼いたしました。

当社は、大和証券から提出を受けた株式交換比率の算定結果を踏まえて慎重に検討し、両社の財務状況、資産状況、将来の見通し等の要因を総合的に勘案した上で、両社間で交渉・協議を重ねてまいりました。

その結果、当社、WPL及びSDPは、本株式交換比率は妥当であり、それぞれの株主の利益を損ねるものではないとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことといたしました。

 

⑥株式交換完全親会社となる会社の概要

名    称    シャープ㈱

事業内容    電気通信機器・電気機器及び電子応用機器全般並びに電子部品の製造・販売等

資 本 金    5,000百万円(2022年6月24日現在)

 

(3) その他の契約

相手先

国名

又は

地域

契約内容

㈱みずほ銀行

㈱三菱UFJ銀行

日本

日本

2021年8月、㈱みずほ銀行及び㈱三菱UFJ銀行との間で、コミットメントライン契約を締結(更改)いたしました。借入可能期間を1年延長するものであります。

(注)上記は当社との契約であります。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、独自技術の開発を経営理念に掲げ、製品はもとより新規デバイスや新材料開発に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。

 研究開発体制としては、基礎・応用研究開発を担う研究開発事業本部、事業本部や関係会社の傘下にある目的別開発センター(開発部門)、具体的な製品設計を担当する事業部技術部を設置しております。

 これまでに培ってきた独自技術と、One Sharpの密接な連携・協力関係により、当社が掲げる事業ビジョン「8KとAIoTで世界を変える」のもと、「8K+5G Ecosystem」「AIoT World」の具現化を進めております。

 更には、メディカルリスニングプラグ等、デジタルヘルス領域での新規事業展開の加速や、エネルギーソリューション事業の変革によるカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを強化し、社会が直面する課題解決に貢献すべく、ニューノーマル社会を支える革新的なサービス/ソリューションの創出に取り組んでおります。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は86,290百万円であります。この内、スマートライフに係る研究開発費は8,980百万円、8Kエコシステムに係る研究開発費は17,349百万円、ICTに係る研究開発費は19,149百万円、ディスプレイデバイスに係る研究開発費は22,237百万円、エレクトロニックデバイスに係る研究開発費は11,443百万円、全社(共通)に係る研究開発費は7,129百万円であります。

 

 なお、セグメントごとの主な研究成果は、次のとおりであります。

 

(1) スマートライフ

 プラズマクラスター搭載商品は、現在109の国と地域に展開し、2021年10月には世界累計出荷台数1億台を達成しました。また、高濃度イオン空間を形成する<鉄道車両用プラズマクラスターイオン発生機>を3社共同で開発、世界で初めて付着した唾液に含まれる「新型コロナウイルス(変異株含)」の減少効果を実証しました。当社は、今後も快適な空気環境の実現に向け取り組んでまいります。

 太陽電池分野では、黒色を基調とし、サイズ・形状が異なる4機種を組み合わせるルーフィット設計で、屋根に美しく調和する外観と高い搭載容量を実現した住宅用太陽電池モジュール<BLACKSOLAR ZERO> の商品化、初期投資や設備の維持管理の負担がないオンサイトPPAモデルによる太陽光発電システムを大型商業施設において稼働開始するなど、再生可能エネルギーの普及拡大に貢献しております。

 

※ 発電事業会社が個人・企業と電力売買契約を結ぶ方式。Power Purchase Agreementの略。

 

(2) 8Kエコシステム

 8K+5Gソリューションにおいて、ディスプレイ技術応用分野では、新開発のmini LEDバックライトを搭載し、新技術「アクティブmini LED駆動」と「量子ドットリッチカラー」により高コントラスト・高輝度・広色域を実現した<8K/4Kテレビ「AQOUS XLED」>、8Kの圧倒的な表現力と多彩なカラーマネージメント機能により、写真や映像などを忠実に映し出し、高精細コンテンツの緻密な制作・編集作業を支援する<32V型 8K液晶ディスプレイ>などを発売しました。また、高まる非接触ニーズに対応し、デジタルサイネージなどのタッチレス操作を実現した<静電ホバータッチディスプレイ>、マスクやパーティション越しの会話でも相手の声がはっきり聞こえる<窓口業務用マイク搭載スピーカーシステム>などを商品化しました。

 画像処理技術応用分野では、建設現場などの自動検査を実現する<スマートメンテナンスソリューション>、トンネルや土管などを検査・測定する<管路検査ソリューション>などを開発しました。

 材料技術分野では、固形状として世界で初めて、密閉空間を目標湿度に調整・維持する調湿材<TEKIjuN>を開発しました。

 通信技術分野では、当社は世界50か国以上で合計6,000件以上の通信規格特許を保有しております。2021年10月シャープとOPPO社との間で、クロスライセンス契約締結によるグローバルな特許紛争の終結に至りました。今回の契約締結により、当社の特許ポートフォリオの価値を改めて証明するものとなりました。

 

(3) ICT

 スマートフォンでは、ライカカメラ社監修のカメラと世界初 1Hz-240Hzで駆動するOLEDディスプレイ「Pro IGZO OLED」を搭載した5G対応のフラッグシップモデル<AQUOS R6> 、軽さと快適さを追求し、5G対応モデルで世界最軽量約146gを実現した<AQUOS ZERO6>などを商品化しました。

 新規の取り組みとして、スマートフォンを介して、遠隔でプロによるサポートがワンストップで受けられるワイヤレスホンスタイルの耳あな型補聴器<メディカルリスニングプラグ> 、IoTとクラウドを使ったテレマティクスを活用した新サービス<アルコールチェック管理サービス> 、機器のIoT化開発から異なるプラットフォームの機器・サービスにおけるデータ連携、総合ユーザーインターフェース構築まで幅広く支援するスマートライフ構築支援サービス<AIoT LINC>の提供を開始しました。

 Dynabook㈱においては、テレワーククラウド環境をワンストップで一括提供するdynaTeams<かんたんテレワークスタータパック>、働き方を可視化するソリューションdynaTeams<Job Canvas> などを創出しました。

 

(4) ディスプレイデバイス

 既存の液晶(LCD)技術、有機LED(OLED)技術を軸に、PCモニター、ノートPC、車載モニター、AR/VR、スマートフォン、テレビ、医療分野向けなど様々な用途のディスプレイにおいて、視認性、表示性能の向上や省電力化、省スペース化などに向けた基幹技術を開発しております。

 これらのディスプレイの基板となるTFT(薄膜トランジスタ)に関して、当社独自のIGZOとLTPS(低温ポリシリコン)を組み合わせたハイブリッドプロセスをOLEDとLCDそれぞれに展開し、OLEDは当社製スマートフォン<AQUOS Sense>2021年秋冬モデルで量産化、LCDではメタバースの拡がりに伴う<AR/VR向け超高精細ディスプレイ(HMD)>の需要拡大に対応するプロセス開発を進めています。

 また、発光層に量子ドット材料(QD)を用いた次世代自発光ディスプレイ開発も推進しており、CdフリーQD材料をTFT液晶プロセス技術で培ったフォトリソグラフィーによるRGB塗分けにより、クロストークの無いEL発光ディスプレイの開発試作に成功しました。

 

(5) エレクトロニックデバイス

 カメラモジュール分野においては、新画質エンジン「ProPix3」を搭載した当社製スマートフォン<AQUOS ZERO>シリーズ向けカメラモジュールを開発しました。フラグシップモデル<AQUOS R6>のカメラ画質技術を応用したノイズリダクションやエッジ強調処理により、輪郭などのディテールをより自然に表現可能にしております。

 電子デバイス分野では、I2C通信対応の業界最小クラスのウェアラブル機器向け<近接センサ>の量産を開始しました。本製品はワイヤレスイヤホン等の小型のウェアラブル機器に搭載することができ、物理スイッチを搭載せず機器の着脱を自動的に検出し、機器の制御を実現しております。

 半導体レーザーについては、世界的に自動車のEV化が進む中、銅加工で光の吸収率の高くなる<450nm青色レーザー>を次世代レーザー加工機の光源として開発しました。また、各種センサをつなぐワイヤーハーネス配線の軽量化に向け、継ぎ目のないレーザー直接露光機が主流となり、その光源として<405nm青紫レーザー>を発売し、自動車の軽量化に貢献しております。更に高まるレーザー加工の多様なニーズに対応するため、低出力から高出力まで幅広いラインナップの拡充に取り組んでおります。