(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、米国では景気回復基調が継続する一方、英国のEU離脱問題や中国における経済成長の鈍化、東アジア情勢などの緊迫化等、不透明な状況が継続しました。国内においては、消費税の引き上げ延期が決定されるなど金融・財政政策による景気刺激策が継続されましたが、グローバルなリスクの高まりや急激な為替変動もあり、景気の先行きに対する懸念が強まっています。
情報通信ネットワークの分野においては、VR(仮想現実)を活用したスマートフォンのアプリケーションに代表されるとおり、様々なモバイル・ブロードバンド・サービスが拡がっています。急速に増加するデータ通信量をはじめ、逼迫するネットワーク環境の課題を解決するために、モバイル通信方式として、LTE(Long Term Evolution)及びLTEを更に拡張したLTE-Advancedの開発とサービス展開が実施されてきました。しかしながらスマートフォンの普及速度の鈍化は、全体としてスマートフォン関連市場の縮減を生み、顧客の投資計画の見直しやリストラの動きとなっています。加えて、足元のスマートフォン関連市場は、一部新興国向けでは活発な動きがあるものの、中国における3CA(3波キャリアアグリゲーション)導入時期の延期などもあり、全般的に顧客の投資抑制が継続しています。
一方で、幅広いモバイル・ブロードバンド・サービスのインフラとなることが期待される次世代の通信方式(5G)の標準化の前倒しにより、国内・海外の主要オペレータが実証実験を発表するなど、5G商用化に向けた動きが具体化しつつあります。更には、自動車業界の自動運転開発プロジェクトに代表されるとおり、様々な産業分野でIoT(Internet of Things)を活用した新たな社会イノベーションの投資計画も急速に拡大する動きとなっています。そのために必要なワイヤレス通信技術の開発も新たな事業機会として顕在化してきました。
このような環境のもと、当社グループは、2016年9月に米国のAzimuth Systems, Inc.を買収するなど、成長市場や新たな事業機会を軸に戦略投資を行い、ソリューションの競争力強化と事業基盤の整備に取り組みました。また、一層の利益体質改善に向けた組織のスリム化と費用削減に全社を挙げて取り組んでおります。
当連結会計年度は、計測事業において、光デジタル関連計測器の需要が堅調であったものの、北米・アジアでのスマートフォン開発・製造関連市場における主要プレーヤーの投資抑制の継続により、前連結会計年度比減収減益となりました。PQA(プロダクツ・クオリティ・アシュアランス)事業は国内・海外市場ともに売上を拡大させ、前連結会計年度比増収増益となりました。なお、外貨建ての営業債権等に対して為替差損(為替予約時価評価等を含む)5億29百万円を金融収益費用に計上しております。
この結果、受注高は889億34百万円(前連結会計年度比6.0%減)、売上収益は876億38百万円(同8.3%減)、営業利益は42億34百万円(同28.2%減)、税引前利益は36億28百万円(同33.2%減)、当期利益は27億34百万円(同27.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は26億98百万円(同28.3%減)となりました。
各セグメント別の業績は以下のとおりです。なお、各セグメント別の売上収益は外部顧客に対する売上収益を記載しています。
1) 計測事業
当事業は、通信事業者、関連機器メーカー、保守工事業者などへ納入する、多機種にわたる通信用及び汎用計測器、測定システム、サービス・アシュアランスの開発、製造、販売を行っています。
当連結会計年度は、光デジタル関連計測器の需要が堅調であったものの、モバイル市場において顧客の投資抑制が継続し、全体として前連結会計年度を下回る売上収益となりました。
この結果、売上収益は593億33百万円(前連結会計年度比12.4%減)、営業利益は21億30百万円(同54.7%減)となりました。
2) PQA事業
当事業は、高精度かつ高速の各種自動重量選別機、自動電子計量機、異物検出機などの食品・医薬品・化粧品産業向けの生産管理・品質保証システム等の開発、製造、販売を行っています。
当連結会計年度は、国内・海外市場とも堅調に推移しました。また、グローバル競争力の強化に向けて、研究開発投資と販売促進活動に積極的に取り組みました。
この結果、売上収益は195億88百万円(前連結会計年度比3.7%増)、営業利益は13億2百万円(同9.0%増)となりました。
3) その他の事業
その他の事業は、情報通信事業、デバイス事業、物流、厚生サービス、不動産賃貸等からなっております。
当連結会計年度は、情報通信事業の損益が前連結会計年度と比較して改善しました。
この結果、売上収益は87億16百万円(前連結会計年度比2.2%減)、営業利益は9億92百万円(同72.5%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、396億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億90百万円増加しました。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、55億81百万円のプラス(前連結会計年度は11億53百万円のプラス)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は、純額で92億46百万円(前連結会計年度は101億95百万円の獲得)となりました。これは、税引前利益の計上に加え、減価償却費及び償却費の計上並びに棚卸資産の減少により資金が増加したことが主な要因です。
なお、減価償却費及び償却費は41億97百万円(前連結会計年度比2億27百万円増)となりました。
2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、純額で36億65百万円(前連結会計年度は90億42百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が主な要因です。
3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、純額で27億58百万円(前連結会計年度は24億50百万円の獲得)となりました。これは、配当金の支払額26億77万円(前連結会計年度の配当金支払額は32億96百万円)が主な要因です。
(3) IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
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前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
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(開発費の資産計上) 日本基準において費用処理している一部の開発費用について、IFRSにおいては資産計上の要件を満たすことから「のれん及び無形資産」に計上しております。 この結果、連結財政状態計算書の「のれん及び無形資産」が953百万円増加しております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「売上原価」が233百万円増加し、「研究開発費」が352百万円減少しております。
(非上場株式の公正価値評価) 日本基準においては時価のない有価証券(非上場株式)は移動平均法による原価法により計上し減損を行っておりますが、IFRSにおいては公正価値を見積り、取得価額との差額をその他の資本の構成要素として遡及的に認識しております。 この結果、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」(非流動資産)が1,135百万円増加しております。 |
(開発費の資産計上) 日本基準において費用処理している一部の開発費用について、IFRSにおいては資産計上の要件を満たすことから「のれん及び無形資産」に計上しております。 この結果、連結財政状態計算書の「のれん及び無形資産」が940百万円増加しております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「売上原価」が262百万円増加し、「研究開発費」が305百万円減少しております。
(非上場株式の公正価値評価) 日本基準においては時価のない有価証券(非上場株式)は移動平均法による原価法により計上し減損を行っておりますが、IFRSにおいては公正価値を見積り、取得価額との差額をその他の資本の構成要素として遡及的に認識しております。 この結果、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」(非流動資産)が1,132百万円増加しております。
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前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
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(退職後給付債務に関する会計処理の差異) 日本基準においては、退職給付債務から年金資産の額を控除した額及び未認識数理計算上の差異を退職給付に係る負債に計上しておりますが、IFRSにおいては確定給付制度の再測定に伴う調整額を発生時にその他の包括利益で認識する方法を選択しております。また、日本基準においては一部の子会社において小規模企業の簡便的な退職給付債務の計算を採用しておりますが、IFRSにおいては原則に従って計算しております。 これらの結果、日本基準の連結財政状態計算書において計上されている「退職給付に係る調整累計額」(その他の包括利益累計額)△3,100百万円が取り消されております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「売上原価」が417百万円、「販売費及び一般管理費」が428百万円、「研究開発費」が118百万円減少し、その他の包括利益の「確定給付制度の再測定」が1,556百万円計上されております。
(有給休暇及び特別休暇等の債務計上) IFRSにおいて、当社及び一部の子会社の有給休暇及び一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇や報奨金の見積額を債務として計上していることから、連結財政状態計算書の「従業員給付」(流動負債)が192百万円、「従業員給付」(非流動負債)が901百万円増加しております。
(繰延税金資産及び繰延税金負債における一時差異及び回収可能性検討の差異) IFRSにおいて、従業員給付等の連結財政状態計算書上の他の項目の調整に伴う一時差異が発生したこと及び繰延税金資産の回収可能性に関して将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性をIFRSに基づき検討した結果、連結財政状態計算書の「繰延税金資産」が217百万円増加しております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「法人所得税費用」が287百万円増加しております。
(政府補助金に関する会計処理の差異) 資産に対する政府補助金について、日本基準では対象資産の取得価額から減額する圧縮記帳を行っておりますが、IFRSでは当該政府補助金を繰延収益として計上し、資産の耐用年数にわたって規則的に純損益に認識する方法によっております。 この結果、連結財政状態計算書の「有形固定資産」が1,303百万円、「その他の流動負債」が88百万円、「その他の非流動負債」が1,244百万円、それぞれ増加しております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「売上原価」が39百万円、「販売費及び一般管理費」が26百万円、「研究開発費」が11百万円、「その他の収益」が87百万円それぞれ増加しております。 |
(退職後給付債務に関する会計処理の差異) 日本基準においては、退職給付債務から年金資産の額を控除した額及び未認識数理計算上の差異を退職給付に係る負債に計上しておりますが、IFRSにおいては確定給付制度の再測定に伴う調整額を発生時にその他の包括利益で認識する方法を選択しております。また、日本基準においては一部の子会社において小規模企業の簡便的な退職給付債務の計算を採用しておりますが、IFRSにおいては原則に従って計算しております。 これらの結果、日本基準の連結財政状態計算書において計上されている「退職給付に係る調整累計額」(その他の包括利益累計額)△1,665百万円が取り消されております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「売上原価」が301百万円、「販売費及び一般管理費」が113百万円、「研究開発費」が33百万円減少し、その他の包括利益の「確定給付制度の再測定」が1,129百万円計上されております。
(有給休暇及び特別休暇等の債務計上) IFRSにおいて、当社及び一部の子会社の有給休暇及び一定の勤務年数を条件として付与される特別休暇や報奨金の見積額を債務として計上していることから、連結財政状態計算書の「従業員給付」(流動負債)が214百万円、「従業員給付」(非流動負債)が767百万円増加しております。
(繰延税金資産及び繰延税金負債における一時差異及び回収可能性検討の差異) IFRSにおいて、従業員給付等の連結財政状態計算書上の他の項目の調整に伴う一時差異が発生したこと及び繰延税金資産の回収可能性に関して将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性をIFRSに基づき検討した結果、連結財政状態計算書の「繰延税金資産」が462百万円増加しております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「法人所得税費用」が100百万円減少しております。
(政府補助金に関する会計処理の差異) 資産に対する政府補助金について、日本基準では対象資産の取得価額から減額する圧縮記帳を行っておりますが、IFRSでは当該政府補助金を繰延収益として計上し、資産の耐用年数にわたって規則的に純損益に認識する方法によっております。 この結果、連結財政状態計算書の「有形固定資産」が1,225百万円、「その他の流動負債」が88百万円、「その他の非流動負債」が1,155百万円、それぞれ増加しております。また、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「売上原価」が37百万円、「販売費及び一般管理費」が27百万円、「研究開発費」が13百万円、「その他の収益」が88百万円それぞれ増加しております。 |
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前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
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(IFRS移行時の累積換算差額) IFRSでは、IFRS初度適用における免除規定を適用し、日本基準においてその他の包括利益累計額に含めて表示しているIFRS移行時の在外営業活動体の累積換算差額△7,207百万円をゼロとみなし、連結財政状態計算書の「利益剰余金」に計上しております。
(資産計上された開発費に関連する支出) 日本基準において開発費に関連する支出は営業活動によるキャッシュ・フローに区分しておりますが、IFRSにおいては、資産計上された開発費に関連する支出は投資活動によるキャッシュ・フローに区分されることから、投資活動によるキャッシュ・フローが352百万円減少し、営業活動によるキャッシュ・フローが同額増加しております。 |
同左
(資産計上された開発費に関連する支出) 日本基準において開発費に関連する支出は営業活動によるキャッシュ・フローに区分しておりますが、IFRSにおいては、資産計上された開発費に関連する支出は投資活動によるキャッシュ・フローに区分されることから、投資活動によるキャッシュ・フローが305百万円減少し、営業活動によるキャッシュ・フローが同額増加しております。 |
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
前年同期比(%) |
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計測(百万円) |
57,477 |
89.40 |
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PQA (百万円) |
19,484 |
100.61 |
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報告セグメント計(百万円) |
76,962 |
91.99 |
|
その他(百万円) |
8,673 |
101.11 |
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合計(百万円) |
85,635 |
92.84 |
(注1)金額は販売価格によっております。
(注2)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
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受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
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計測 |
59,441 |
88.8 |
13,216 |
95.9 |
|
PQA |
20,621 |
107.9 |
4,095 |
128.7 |
|
報告セグメント計 |
80,062 |
93.0 |
17,312 |
102.0 |
|
その他 |
8,871 |
104.0 |
904 |
107.4 |
|
合計 |
88,934 |
94.0 |
18,216 |
102.3 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
前年同期比(%) |
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計測(百万円) |
59,333 |
87.6 |
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PQA (百万円) |
19,588 |
103.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
78,921 |
91.1 |
|
その他(百万円) |
8,716 |
97.8 |
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合計(百万円) |
87,638 |
91.7 |
(注1)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注2)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、様々なステークホルダーに対する責任と対話を重視し、以下のとおり経営理念・経営ビジョン・経営方針を策定しています。
経営理念
誠と和と意欲をもって、“オリジナル&ハイレベル”な商品とサービスを提供し、安全・安心で豊かなグローバル社会の発展に貢献する
経営ビジョン
衆知を集めたイノベーションで“利益ある持続的成長”を実現する
経営方針
1. 衆知を集めた全員経営でハツラツとした組織へ
2. イノベーションで成長ドライバーの獲得
3. グローバル市場でマーケット・リーダーになる
4. 良き企業市民として人と地球にやさしい社会づくりに貢献
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、企業価値の最大化を目指してキャッシュ・フローを重視した経営を展開しております。また、投下資本が生み出した付加価値を評価する当社独自の指標「ACE」を各事業部門の業績評価の指標としております。投下資本の効率性の指標として「ROE」の目標も設定しております。
なお、2015年6月25日開催の第89期定時株主総会の決議及び同年7月30日開催の取締役会の決議に基づき、当社取締役(社外取締役及び監査等委員であるものを除く。)、執行役員及び理事向けに導入している業績連動型株式報酬制度(株式交付信託)において、当社株式交付規程に定める受益者に対して交付される当社株式の数の算定に際しては、「ACE」等の資本効率を示す指標のほか、利益の状況を示す指標、売上高の状況を示す指標等が用いられております。
(注)ACE (Anritsu Capital-cost Evaluation): 税引後営業利益-資本コスト
(3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題等
今後の見通しにつきましては、世界経済は米国においては回復傾向で推移すると思われますが、英国のEU離脱問題に代表される欧州の政治経済の混迷や、朝鮮半島などにおける地政学的リスクの増大、中国経済のマクロ動向など、不安定な要素が増大し予断を許さない状況です。また、技術革新、市場環境や競争関係の変化、金融情勢の動向に常に的確に対応する必要があります。
当社グループは、このような市場環境を踏まえ、経営理念・経営ビジョン・経営方針のもと、中長期的な企業価値の向上に向けて必要な施策を展開してまいります。
① 中長期的な経営戦略
当社グループは、主力の計測事業を軸にICT(Information and Communication Technology)サービスに関わるビジネスを展開しております。ICT分野における成長ドライバーは、世界的なモバイル・ブロードバンド・サービスとIoT(Internet of Things)による新たな社会価値の創造です。そのプラットフォームとなるものが、中長期にわたるユーザー・エクスペリエンスの向上を目指すコミュニケーション・システムのイノベーションです。このイノベーションを実現するために、広帯域化を支えるLTE、LTE-Advanced、更に5Gへと続くモバイル通信技術の継続的開発や超高速広帯域な接続性の向上を支える通信ネットワークの再構築が進められています。また、幅広いモバイル・ブロードバンド・サービスのインフラとなることが期待される5Gの標準化及び商用化の前倒しの動きが具体化してきました。基本的な社会インフラからIoTによる新たな価値創造に至るまで、持続可能な社会の実現には「いつでも、どこでも、安全・安心、快適につながる」ネットワークが不可欠です。アンリツは、無線・有線のすべてをカバーする先進の計測カンパニーとして、社会とお客様のネットワーク課題を解決してまいります。
PQA事業の成長ドライバーは、安全・安心と健康の増進です。食品・医薬品関連市場を中心に、長期的には海外売上比率を50%まで引き上げることにより事業拡大を目指してまいります。北米・アジア市場を中心に事業展開を加速するため、海外の経営資源の拡充に努めます。
これら経営戦略を着実に遂行するためには、阻害要因となるリスクを適切に管理・対処し、競争優位の源泉に変えていくことが重要です。このため、当社は、内部統制システムの整備により確立した国内外のグループ会社との連携を更に強化し、リスク・マネジメント・システムを高度化してまいります。
② 経営環境、中期経営計画等
当社は、経営ビジョンにおいて示された「利益ある持続的成長」の実現に向けて10年スパンの時間軸で取り組む「2020 VISION」を掲げるとともに、そのマイルストーンとなる中期経営計画「GLP2017」(2017年度を最終年度とする3ヶ年計画)を策定しております。
「GLP2017」では、「さらなるグローバル化による事業拡大」、「顧客価値を高めるためのブランド力強化」、「事業創発の加速と事業領域の拡大」、「全社を挙げた継続的な利益体質への取組み」を基本方針としております。
当社は「GLP2017」に基づき継続して企業価値の向上に取り組んでまいりましたが、スマートフォン市場の構造変化を背景として、事業環境はこの数年間で大きく変化し、「GLP2017」は未達の見通しとなっています。
ついては、2016~2017年度の市場端境期に対する施策として、グループを挙げて経営構造改革施策(事業の選択と集中、利益体質の強化、ビジネスプロセス革新)に取り組んでまいります。
とりわけ、今年度(2017年度)は2018年度を初年度とする3ヶ年計画「GLP2020」の編成に向けて、成長ドライバーを確実にキャッチし成長性を回復するとともに、強靭な利益体質の構築に向けた基盤固めに努めます。
③ 事業部門別の具体的施策
主力の計測事業では、次世代のIoT/5G事業への積極的投資を行い、モバイル市場における収益基盤の足固めを強化するとともに、ネットワーク・インフラ市場での売上拡大を図り、目標の達成に向けて取り組みます。
モバイル市場では、引き続きLTE-Advancedの高速化(CA:Carrier Aggregation、MIMO:Multiple-Input and Multiple-Outputなど)向けソリューションの提供、新興市場開拓などを実行し収益の確保とともに、次世代の5G/IoT対応の新製品をタイムリーに市場投入できるよう努めます。
ネットワーク・インフラ市場では、サービスの拡大で爆発的に増加するデータ・トラフィックやデータセンター需要で拡大しつつあるネットワーク再構築(Network Reshaping)市場を獲得するために競争力強化を図っていきます。
PQA事業は、マーケットリーダーとしての日本市場における安定的な収益基盤を強化するとともに、成長する海外市場でのマーケットシェア拡大を図っていきます。海外市場での競争力を強化するために、販売体制の強化やグローバルなサプライ・チェーン体制を整備拡充していきます。主力の計測事業では、次世代のIoT/5G事業への積極的投資を行い、モバイル市場における収益基盤の足固めを強化するとともに、ネットワーク・インフラ市場での売上拡大を図り、目標の達成に向けて取り組みます。
④ コーポレートガバナンスの充実、CSR活動、ダイバーシティ推進等
当社は、経営環境の変化に柔軟かつスピーディに対応し、グローバル企業としての競争力を高め、継続的に企業価値を高めていくため、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題と位置づけており、「コーポレート・ガバナンス基本方針」を制定し、当社グループにおけるより良いコーポレート・ガバナンスの実現を目指しております。監査等委員会設置会社への移行、独立社外取締役が委員長を務める指名委員会・報酬委員会・独立委員会の設置等に加え、取締役会の実行性評価を実施するなど、取締役会の監査・監督機能の強化を図り、今後も、グローバルな視点でより透明性の高い経営の実現を目指してまいります。
当社グループは、誠実な企業活動を通じてグローバルな社会の要請に対応し、社会的課題解決に貢献してこそ企業価値の向上が実現されると考えており、CSR活動にも積極的に取り組んでおります。製品・サービスを通じた安全・安心な社会づくりへの貢献をCSR活動の第一義に捉え、コンプライアンス、顧客満足(CS)、サプライ・チェーン・マネジメント、地球環境保護、ダイバーシティの尊重(女性や外国籍の人財が活躍できる環境の整備、障がい者雇用の促進等)、人権課題への対応(人権デューデリジェンスの実施等)、労働安全衛生など、様々な領域で企業に求められる役割を果たしてまいります。
仕事と育児等の両立支援については、出産・育児の前後における休暇・休業・職場復帰制度、時短勤務制度等の諸制度を設けるなど、職場環境の整備に積極的に取り組んでいます。諸制度の利用を希望する者が、性の別を問わず、共に安心して仕事と育児等の両立が図れるように、ダイバーシティ推進を総合的に所管する部門が中心となって、全社員に対し、関連する情報の提供・周知、意識啓発等を行い、理解促進に努めてまいります。なお、2016年度末時点におけるグローバルにみた女性の活躍状況は以下のとおりです。
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日本 |
米州 |
EMEA |
アジア他 |
全社計 |
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全社員に占める女性社員の比率 <女性社員数/全社員数> |
14% |
31% |
19% |
28% |
19% |
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男性の幹部職登用率を100とした女性の幹部職登用率 |
8% |
72% |
105% |
73% |
47% |
(注)EMEA(Europe,Middle East and Africa): 欧州・中近東・アフリカ地域
当社グループが創業以来120年に亘って蓄積した通信技術・計測技術・検査技術などは、現在、計測事業やPQA事業、その他の事業などを支えるコア技術として、お客様からの厚い信頼を得ており、当社グループの企業価値の源泉となっています。さらに、取引先との強固な関係、信頼に基づく良好な労使関係も重要な経営資源であり、これらもまた当社グループの企業価値の源泉となっています。
当社グループは、「先進と信頼の企業ブランド」を、ブランド・ステートメント「envision:ensure」として発信し、より一層グローバルなブランドになるべくブランド戦略に取り組んでいます。「envision:ensure」に込めた思いは、「お客様と夢を共有しビジョンを創りあげるとともに、それをイノベーションによりお客様の期待を超える確かなかたちあるものへと創りあげる」というものです。
今後とも経営資源を最大限に活かして安全・安心で豊かなグローバル社会の発展に貢献し、企業価値の向上に努めてまいります。
(4) 株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、2013年6月26日の第87期定時株主総会終結の時をもって、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を継続しないことといたしました。これは、「2020 VISION」及び中期経営計画の実現、並びにコーポレート・ガバナンスの整備・強化によって企業価値の向上に継続して取り組むこと、加えて、株主の皆様への利益還元を充実させ、株主・投資家の皆様との対話の一層の充実を図ることが、当社が最優先で取り組むべき課題であると判断したためです。これに伴う、株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
① 基本方針の内容
当社は、公開企業として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否か、ひいては会社を支配する者の在り方は、最終的には株主の皆様の意思に基づき決定すべきものと考えます。一方で、当社は、企業価値の源泉となり株主共同の利益を構築している経営資源の蓄積を最大限に活かし、当社グループのブランド価値を高めていくためには、中長期的観点からの安定的な経営及び蓄積された経営資源に関する十分な理解が不可欠であると考えています。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者に、これらに関する十分な理解なくしては、当社の企業価値及び株主共同の利益が毀損されるおそれがあると考えています。
そのため、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者による大規模買付行為に対しては、株主の皆様のご判断に資するよう、大規模買付者への情報提供要求など積極的な情報収集と適切な情報開示に努めるとともに、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を図るため、必要に応じ、法令及び定款によって許容される限度において、適切な措置を講ずるものとします。
② 基本方針の実現のための取組みの概要
当社は、株主の皆様の負託に応えるためには、利益ある持続的な成長により企業価値を向上させることが最重要課題と認識しており、より長期的な視点で企業価値の向上に取り組むために、10年スパンの時間軸で取り組む「2020 VISION」及びそのマイルストーンとなる中期経営計画を策定し、その実現に向けてグループを挙げて取り組んでおります。また、当社は、コーポレート・ガバナンスの強化のため、執行役員制度の導入や複数の独立性のある社外取締役の選任による経営監督機能の強化、報酬委員会・指名委員会の設置による経営の透明性の確保に努めております。さらに、当社は、これらの取組みを進化させることを目的として、「監査等委員会設置会社」に移行するなど、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めております。
このような企業価値向上を核とした経営を進めることは、当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なう大規模買付者が現れる危険性を低減する方向に導くものとして、前記①の基本方針に沿うものと考えます。また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
当社は、これらの活動を通じて、2020年までに到達したい姿を描いた「2020 VISION」の中で掲げた「グローバル・マーケット・リーダーになる」・「事業創発で新事業を生み出す」という目標達成を目指すとともに、継続して企業価値の向上に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループの技術・マーケティング戦略に関するリスク
当社グループは高い技術力により開発された最先端の製品とサービスをいち早く提供することで顧客価値の向上に努めております。しかし、当社グループの主要市場である情報通信市場は技術革新のスピードが速いため、当社グループが顧客価値を向上させるソリューションをタイムリーに提供できない事態や、顧客のニーズやウォンツを十分にサポートできない事態が生じた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(2) 市場の変動に関するリスク
経済や市場状況の変化、技術革新などの外的な要因は、当社グループが展開する製品群の収益に影響を及ぼし、グ
ループの財政状態及び経営成績に大きな変動をもたらす可能性があります。
計測事業は、通信市場向けの売上比率が高いため、通信事業者や通信装置メーカー、関連電子部品メーカーの設備投資動向に業績が左右される可能性があります。通信事業者は、設備投資を抑制しながらデータ・トラフィック急増を支える新技術の導入を進める一方で、サービス開発効率を上げるため、ネットワークの共同利用やオープン化を進めています。さらに、当社グループの収益の柱であるモバイル計測分野の業績は、携帯電話サービスの技術革新や普及率、加入者数及び携帯端末の買い替え率の変化に影響されます。加えて、携帯電話ソフトウェアのプラットフォーム化などにみられる開発手法の変化や端末製造用の計測器で激化する価格競争への対応などによっても業績は影響を受けます。
PQA事業は、食品産業向けの売上収益が8割以上を占めており、経済成長や消費支出水準及び原材料の価格動向が食品メーカーの経営成績や設備投資等に及ぼす影響にその業績が左右される可能性があります。
(3) 海外展開に関するリスク
当社グループはグローバル・マーケティングを展開しており、米国、欧州、アジアなど世界各国で顧客密着力の向上を目指した積極的なビジネスを行っています。なかでも計測・PQA事業等を合わせた海外売上比率は当連結会計年度実績で67%を占めており、顧客の多くもグローバル規模で事業を展開しているため、海外諸国の経済動向、国際情勢の変化、遵守すべき法令対応や当社グループのグローバル戦略の進捗によって、財政状態及び経営成績に大きな影響をもたらす可能性があります。また、通信業界では合従連衡や事業再編がグローバル規模で行われ、勢力図が変化しております。その結果、主要顧客の設備投資動向が大きく変化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(4) 外国為替変動に関するリスク
当社グループの海外売上比率は当連結会計年度実績で67%と高い比率となっています。当社では売掛金の回収などで発生する外貨取引への為替先物予約等によりリスク・ヘッジに努めておりますが、急激な為替変動は当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(5) 在庫陳腐化のリスク
当社グループは顧客のニーズやウォンツをきめ細かく捉え、製品やサービスを市場に提供するよう努めております。しかし、特に計測事業における製品群は技術革新が極めて速いため、製品及び部品の陳腐化が起こりやすく、在庫の長期化・不良化を招くことで当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(6) 繰延税金資産に関するリスク
当社グループは、税効果会計を適用し、繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する見積りを含めた予測等に基づいており、実際の結果が予測と異なる可能性があります。将来の課税所得の見積りに基づく税金負担の軽減効果が得られないと判断された場合、当該繰延税金資産は取り崩され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(7) 確定給付制度債務に関するリスク
当社及び一部の子会社の従業員を対象とした確定給付年金制度から生じる退職給付費用及び債務は、割引率等の数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されておりますが、確定給付制度債務の見込額を算出する基礎となる割引率等の数理計算上の仮定に変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(8) 会計基準の改正等による影響
当社グループは国際会計基準(IFRS)を適用して決算を行っておりますが、将来における会計基準、税制等の新たな適用や変更は当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(9) 自然災害等の突発的事象発生のリスク
当社グループはグローバルに生産・販売活動を展開しているため、大規模な地震等の自然災害、火災、戦争、テロ及び暴動等が発生した場合には、当社グループや仕入先、顧客の主要設備への被害等により事業活動に支障が生じ、また、これらの災害等が政治不安又は経済不安を引き起こすことにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
当社グループは、安全・安心で豊かなグローバル社会の実現に貢献するため、日本、アメリカ、ヨーロッパに有する開発拠点でグローバルに“オリジナル&ハイレベル”な商品とサービスの研究開発を行っております。
計測事業は、当社、Anritsu Company(米国)、Azimuth Systems, Inc.(米国)、Anritsu Ltd.(英国)、Anritsu A/S(デンマーク)等において、保有する技術を相互補完することによりシナジー効果を上げるべく協調して開発を進めております。
PQA事業は、アンリツインフィビス㈱が研究開発を行っております。
国際会計基準(IFRS)の適用に伴い、当社グループでは開発投資の一部について資産化を行い、無形資産に計上しております。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度の研究開発投資の内訳は次のとおりであります。
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当連結会計年度 |
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売上収益比率 |
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計測事業 |
8,324百万円 |
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14.0% |
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PQA事業 |
2,076百万円 |
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10.6% |
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その他の事業 |
609百万円 |
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7.0% |
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基礎研究開発 |
202百万円 |
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- |
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合 計 |
11,212百万円 |
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12.8% |
また、セグメント別の主な研究開発成果は次のとおりです。
(1) 計測事業
1) 高精度な網同期検証に対応したネットワーク試験器の開発
LTE(Long Term Evolution)をさらに高速化させたLTE-AdvancedにおいてTDD(Time Division Duplex)方式のTD-LTE方式の採用が進んでいます。TD-LTE方式採用に合わせてMBH(Mobile Back Houl)における時刻・位相同期精度クラスに対する要求も高くなっており、高精度かつ安価なPTP(Precision Time Protocol)ネットワーク網評価のニーズが高まっています。本開発ではネットワーク試験器であるMT1000Aネットワークマスタプロに、高精度なPTPネットワーク網評価で必要とされる機能を拡充しました。
従来、PTP網の時刻精度検証のために専用測定器が用いられてきましたが、専用測定器は高価でありPTP網敷設時のコストを押し上げる原因となっています。またPTP網に要求される機能・性能評価では複雑な試験が求められ、検証測定器の複雑化や作業者へのトレーニングコスト増加にもつながっています。これらの問題を解決することを目的として、操作が安易で、安価なPTP網評価測定を提供するため、以下の開発を行いました。
・最新テレコムプロファイル対応、時刻・位相差測定を含めたPTP機能拡張により、最新PTP網評価を可能とします。
・UTC時刻に同期可能な高精度GPS同期モジュールをMT1000Aの新規モジュールとして開発し、MT1000Aポータビリティ
を継承した高精度PTP測定器を提供します。
・簡単な操作で複雑なPTP網評価を可能とすることで作業者の負担を軽減できる自動試験機能を提供します。
今後も時刻・位相同期技術は5Gモバイル技術などを支える重要な基盤技術となっていくと考えられます。引き続き新たな測定ニーズに応えて、今後もネットワークの進展に貢献していきます。
2) MP2100B 12.5Gbit/s 4ch ビットエラーレートテスタの開発
クラウドコンピューティングサービスの普及に伴う、データセンタの情報量の急増により、データセンタで使用されているサーバやネットワーク機器の伝送容量を増やすことが急務となっています。そのためデータセンタではサーバやネットワーク機器の光インタフェース化が進んでおり、光トランシーバの需要が急増しています。特に10GbE用SFP+や40GbE(10Gbit/s×4)用QSFP+の需要が急増しています。
これら急増する光トランシーバの試験要求に応えるべく、今回12.5Gbit/s 4ch ビットエラーレートテスタ(BERT)とサンプリングオシロスコープを1台に搭載したMP2100Bを開発しました。本開発では、4チャネルBERTの小型化設計により、従来機種のMP2100Aの2ch BERTと同じ筐体サイズを実現しました。また性能面ではPPG(Pulse Pattern Generator)波形の高品質化とED(Error Detector)の高感度化に取り組み、光トランシーバの受光感度試験ではMP2100Aより0.7dB改善しました。
今後もビットエラーレートやアイパターン等を評価するための最適なソリューションを提供することで、高速・大容量の通信インフラを支えるさまざまな光トランシーバの開発・生産効率の改善や評価品質の向上に貢献していきます。
3) 低位相雑音シンセサイザを搭載したシグナルアナライザMS2840Aの開発
マイクロ波帯の無線バックホールやVHF/UHF帯の公共・業務用無線機などの評価では、ほかの通信チャネルへの干渉を防ぐため、近傍スプリアスや隣接チャネル漏洩電力等が必須の測定項目となっています。これらの測定には、高い位相雑音性能が求められ、ハイエンドモデルのスペクトラムアナライザが必要とされてきました。
MS2840Aは、ミドルレンジのスペクトラムアナライザでありながら、ハイエンドモデルに匹敵する近傍位相雑音性能を実現し、さらに測定機能を拡充することで、狭帯域通信装置の評価を可能としました。キャリア近傍のSSB位相雑音性能は、ハイエンドモデルに匹敵する値(測定周波数1GHz、オフセット周波数10kHzにて123dBc/Hz)を実現し、低位相雑音オプション(MS2840A-066)を搭載することで最高機種を凌駕する性能(測定周波数500MHz、オフセット周波数10kHzにて133dBc/Hz)を実現しました。
また、MS2840Aはシグナルアナライザ機能を標準で搭載しており、瞬時スペクトラム観測、周波数変化vs.時間、位相変化vs.時間、スペクトログラム表示など多彩な測定ができます。さらにオプションとして位相雑音測定機能(MS2840A-010)、ベクトル変調解析ソフトウェア(MX269017A)、アナログ測定ソフトウェア(MX269018A)、雑音指数測定機能(MS2840A-017)等が追加可能であり、これにより狭帯域通信で必要となる送信試験を1台で実現可能としました。
今後も、進化する無線機器の開発に必要なソリューションを提供し、無線通信技術の進化と発展に貢献していきます。
4) LTE-Advanced商用端末評価に対応したMD8475Bシグナリングテスタの開発
最新の移動通信方式であるLTE(Long Term Evolution)並びに、LTEを発展させたLTE-Advancedの導入が、携帯電話のデータ通信量の増加を背景に世界中で加速しています。これらの通信方式に加え、GSMやW-CDMAに代表される既存の移動通信システム(第2~3.5世代)にも対応し、第2世代から最新のLTE-Advancedまでの主要な移動通信規格に1台で対応できるMD8475Bシグナリングテスタを開発しました。
本器は基本的な各種呼接続試験に加えてデータ転送試験、消費電流試験、複数セル試験、またVoLTE(Voice over LTE)などに代表されるIMS(Internet protocol Multimedia Subsystem)をフレームワークとした各種サービス試験機能を提供できます。
また、これまでのシグナリングテスタでは、試験内容に合わせたシナリオの準備が必要であり、より複雑化する商用端末の試験需要に伴う煩雑なシナリオスクリプトの作成と管理の必要性から、シミュレーション環境構築までに多大な労力を要していました。これらの問題を解決するために、基地局と商用端末間のさまざまな通信状況を再現し、多岐にわたる煩雑な試験をスマートに行うためのコンセプトツールとしてMD8475A/Bシグナリングテスタのアプリケーション・ソフトウェアであるSmartStudioの開発も行いました。
5) 標準化活動
計測事業における研究開発活動の重要な取り組みのひとつとして、国内外の標準化活動へ積極的に参画しています。情報通信産業における最先端の知識・技術を常に製品へ反映し、競争力に優れたソリューションをタイムリーに提供するために、主要な標準団体として現在3GPP、ITU-T(注1)、IEEE(注2)等へ参加し、4G/5G、データセンタ、IoT/M2M(注3)、コネクテッドカー(注4)といった有線・無線通信事業の戦略立案や情報収集に役立てています。
特に携帯電話システムの規格を策定する3GPPにおいては、基地局と携帯端末の通信手順試験を可能とするコンフォーマンステスト(端末認証試験)仕様策定に際し、LTE/LTE-Advancedの規格策定段階から数多くの寄書を行い、2016年度はリリース14(注5)の公開に貢献し、引き続きリリース15(注5)の規格化に参画していきます。
(注1)ITU-T
International Telecommunication Union-Telecommunicationの略。国際電気通信連合の電気通信標準化部門。
(注2)IEEE
The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略。アメリカ合衆国に本部を持つ電気工学・電子工学技術の学会。IEEE 802.11(WiFi)や、IEEE802.3(Ethernet)などの規格を策定している。
(注3)IoT/M2M
Internet of Things、Machine to Machineの略。コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在するあらゆる物に通信機能を持たせ、インターネットに接続したり人手を介さずに相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行う技術。
(注4)コネクテッドカー
ICT端末としての機能を有する自動車のこと。車両の状態や周囲の道路状況などの様々なデータをセンサーにより取得し、ネットワークを介して集積・分析することで、新たな価値を生み出すことが期待されている。
(注5)リリース14、15
3GPPから公開されている移動通信システム規格の版数。リリース14は2017年3月に公開。
(2) PQA事業
高機能化と多様化が進む食品包装に対応する品質検査機器の開発
世界的な人口の増加が進むなか、安全で安心な食糧の安定供給は持続可能な社会の実現に向けて国際社会が協調して取り組むべき最重要の課題となっています。食品包装の業界では、生産ラインの自動化・高度化による生産性の向上や、食品ロスを低減するための包装技術の研究開発が進んでいます。
このような食品生産ラインの発達と包装形態の多様化に追従しつつ、安全・安心な食品の安定供給に貢献する品質保証ソリューションの開発に取り組んでおります。
当連結会計年度におきましては、包装技術の進化に対応した「X線かみこみ検査機」や「複連用重量選別機」などの品質検査機器を開発し、販売を開始しました。
X線かみこみ検査機は、当社独自の画像センシング技術を駆使し、従来のカメラ式検査機では検査が困難であったアルミ蒸着包装などの不透明包装の封止部分への食材のかみこみ検査を実現しました。複連用重量選別機は、その利便性から世界的に増加傾向にある小袋包装の質量検査に特化し、最大12連の複列包装ラインにおいて同時かつ高速な検査を実現することで生産ラインの生産性向上に貢献します。
PQA事業は、オリジナルでハイレベルな商品と、お客様の品質保証活動をサポートするサービスのご提供を通じて、安全・安心な社会の実現に貢献していきます。
(3) その他の事業
情報通信事業 ユニファイドネットワークコントローラ PureFlow WSXシリーズの開発
昨今、企業活動で取り扱うデータの大容量化が進み、集められたビッグデータの保管・分析・共有のためにクラウドサービスをグローバルに活用する企業が続々と登場しています。このデータグローバル化の波を受けて、WAN回線を利用した長距離間通信の利用頻度は増加の一途を辿っています。
長距離における大容量データ通信で発生するパフォーマンス低下などの諸問題を解決し、快適な事業環境を提供するソリューションとして2015年度に商品化した「トラフィックアクセラレータPureFlow WSX」の機能強化開発を行いました。
主として、ファイル共有プロトコルの高速化や、障害発生時に冗長回線へ切り替え通信を維持するバイパス機能、SDNを見据えたOpenFlow機能などに対応し、WSXシリーズの製品ラインナップを拡充しました。
また、製品コンセプトを「ユニファイドネットワークコントローラ」へと変更し、様々な課題をアプリケーションの追加により統合的に解決可能なワンボックスソリューションと位置付け、今後も世界中のネットワークで安全・安心、そして高速で快適な通信環境の実現に貢献していきます。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果は、将来に関する事項の記述とは異なる可能性があります。その主な要因については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しておりますが、それらに限定されるものではありません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、予想される将来のキャッシュ・フローや、経営者の定めた会計方針に従って財務諸表に報告される数値に影響を与える項目について、経営者が見積りを行うことが要求されます。これらの見積りは過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、結果として、これらの見積りと実際の結果が異なる場合があります。
(2) 経営成績の分析
当社グループは、計測事業、PQA事業の2つを報告セグメントとしています。
1) 計測事業
当社グループの売上収益の68%を占める計測事業は、「モバイル市場」「ネットワーク・インフラ市場」「エレクト
ロニクス市場」向けの3つのサブセグメントに区分しております。
① モバイル市場
モバイル市場には、携帯電話サービスを行う通信事業者の端末受入検査用途向け計測器や、スマートフォン等の携帯電話端末やICチップセット、その他関連電子部品メーカーでの設計、生産、機能・性能検証、保守用途向けの計測器等を含めております。
当市場の需要は、携帯電話サービスの技術革新や普及率、加入者数の推移のほか、端末/チップセット・メーカーの新規参入又は撤退、端末やチップセットの新機種数や出荷数などに影響される傾向があります。
現在、世界各国でLTE方式による多様なモバイル・ブロードバンド・サービスが展開されていますが、業界をリードする端末/チップセット・メーカーや通信事業者はサービスの更なる高度化・高品質化を目指し、引き続きLTE-Advancedの開発とサービス展開を進めています。しかしながらスマートフォンの総出荷台数の伸び率鈍化により端末関連市場では投資抑制が継続しています。これらの市場変化を背景に、端末開発関連市場ではLTE-Advanced関連の投資に慎重な姿勢が見られた一方、端末製造市場では端末メーカー間の競争激化に伴い、より効率的な端末製造用計測器への需要が高まりました。
また、幅広いモバイル・ブロードバンド・サービスのインフラとなることが期待される5Gでは、標準化及び商用化へ向けた動きが具体化し、基礎研究開発における計測需要が顕在化しつつあります。加えて、通信事業者主導のIoT分野や自動車業界での自動運転・車載通信分野では、新たなサービスの実現に向けたモバイル通信技術の開発も事業機会として顕在化しています。
当社は、引き続き競争力のある最先端計測ソリューションを開発・投入するとともに、開発ポートフォリオ・マネジメントを的確に遂行することで、収益基盤を強化してまいります。
② ネットワーク・インフラ市場
ネットワーク・インフラ市場には、有線・無線通信事業者のネットワーク建設、保守、監視及びサービス品質保証用途向けのソリューションや、通信装置メーカーの設計、生産、試験及び調整用途向けソリューション等を含めております。
当市場においては、クラウドサービスの高度化やモバイル・ブロードバンド・サービスの普及によりデータ・トラフィックが急増しているため、ネットワークのさらなる高速化を進める通信事業者や装置メーカーは100Gbpsサービスの商用化、400Gbpsネットワーク装置の研究開発に注力しています。また、モバイル端末からの接続性を向上させるため、有線・無線通信技術を統合活用することにより基地局ネットワークを効率的に高密度化することが進められています。これらの市場動向の変化に伴い、有線・無線技術を最適化した計測ソリューションの需要が本格化しています。更に、クラウドサービスを支えるデータセンターの増加などを背景に、高速データ通信装置の市場が拡大するとともに、高速光通信モジュールの研究開発や製造市場が活発化しており、当連結会計年度は関連する計測ソリューションの需要が堅調でした。
当社は、通信機器の研究・開発向けソリューションに加え、通信インフラの構築・監視からサービス品質保証までの総合ソリューションを提供することで、事業の拡大に取り組んでまいります。
③ エレクトロニクス市場
エレクトロニクス市場には、通信ネットワークに関連する通信機器やその他の電子機器に使用される電子デバイスの設計、生産、評価をはじめエレクトロニクス分野で幅広く利用されている計測器等を含めております。
当市場の需要は、通信機器や情報家電、自動車等に使用される電子部品及び電子機器の生産規模に影響を受ける傾向があります。
モバイル・ブロードバンド・サービスの拡大やスマートメーターをはじめとするIoTの活用により、多岐にわたる用途の無線モジュールの開発・製造用計測ソリューション需要が増加しております。また、周波数資源の有効利用のために各種無線システムのデジタル化が進められ、新システムの製造及び保守用計測ソリューションの需要は堅調に推移しています。当社は、エレクトロニクス市場に対するソリューションを拡充し、更なる事業の拡大に努めてまいります。
2) PQA事業
PQA事業は、当社グループの売上収益の22%を占めています。当事業は、食品産業向けの売上収益が8割以上を占めているため、食品メーカーの業績に影響を及ぼす経済成長率及び消費支出水準の変化に大きな影響を受けます。
主力製品には、食品製造ラインにおいて高速搬送しながら高精度に計量する重量選別機や食品中に混入する金属や石などの異物を高感度に検出し製造ラインから排除する異物検査機器(X線異物検出機等)などがあります。日本市場においては異物混入に対する顧客の関心に加え、人手不足による自動化ニーズの高まりを背景に、食品生産ラインの自動化、省人化を目的とした設備投資が順調でした。また、海外市場では、米州、欧州、中国などでグローバルに事業を展開する重要顧客の開拓が進展し、当事業の海外売上比率は約40%となっています。
食品メーカーの品質検査への関心は高く、世界のすべての地域で需要は堅調に推移するものと見込んでおります。この需要に応えるために、新製品及び品質保証ソリューションの開発、提供に努めるとともに、海外現地生産を含むサプライ・チェーンの最適化を推進し、事業拡大と収益性の向上に取り組んでまいります。
(3) 財政状態の分析
1) 資金需要と流動性の管理
当社グループの資金需要は、製品の製造販売に関わる部材購入費や営業費用などの運転資金、設備投資資金及び研究開発費が主なものであり、内部資金のほか、直接調達・間接調達により十分な資金枠を確保しています。また、2017年3月に設定した借入枠75億円のコミットメントライン(2020年3月まで有効)により財務の安定性を確保しています。今後とも、大きく変動する市場環境のなかで、国内外の不測の金融情勢に備えるとともに、運転資金、長期借入債務の償還資金及び事業成長のための資金需要に迅速、柔軟に対応してまいります。
当連結会計年度の有利子負債残高(リース債務除く)は、220億円(前連結会計年度末の有利子負債残高は220億円)となりました。また、デット・エクイティ・レシオは0.29(前連結会計年度末は0.29)、ネット・デット・エクイティ・レシオは△0.23(前連結会計年度末は△0.20)となっております。当連結会計年度の売上収益に対する期末平均棚卸残高の回転率は5.0回となりました。
今後ともACEの改善(投下資本コストを上回る税引後営業利益の達成)とCCC向上によるキャッシュ・フロー創出及びグループ内キャッシュ・マネジメント・システム等による資金効率化を原資として、有利子負債の削減、デット・エクイティ・レシオの改善、株主資本の充実等、財務体質の強化に努めてまいります。
2017年3月期末の当社の格付(R&I:㈱格付投資情報センター)は、短期格付が「a-1」、長期格付が「A-」となっています。当社は、更なる格付向上に向けて、財務安定性の改善に引き続き取り組んでまいります。
(注1)デット・エクイティ・レシオ:有利子負債/親会社の所有者に帰属する持分
(注2)ネット・デット・エクイティ・レシオ:(有利子負債-現金及び現金同等物)/親会社の所有者に帰属する持分
(注3)ACE (Anritsu Capital-cost Evaluation): 税引後営業利益-資本コスト
(注4)CCC:キャッシュ・コンバージョン・サイクル
2) 資産、負債及び資本
① 資産
資産合計は、1,250億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億29百万円増加しました。主に現金及び現金同等物並びに営業債権及びその他の債権が増加した一方、棚卸資産並びに有形固定資産が減少しております。
② 負債
負債合計は、485億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億92百万円減少しました。主に非流動負債における従業員給付が減少した一方、その他の流動負債が増加しております。
③ 資本
資本合計は、764億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億22百万円増加しました。これは、主に利益剰余金が増加した一方、その他の資本の構成要素が減少したことによるものです。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は61.1%(前連結会計年度末は60.8%)となりました。
なお、有利子負債残高(リース債務を除く)は220億26百万円(前連結会計年度末は220億24百万円)となり、デッ
ト・エクイティ・レシオは0.29(前連結会計年度末は0.29)となりました。
3) キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。
(4) 経営戦略と今後の方針について
経営戦略と今後の方針は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。