第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、先進国を中心に景気は緩やかな拡大が継続し、国内においても企業収益及び雇用情勢の改善が続くなど、回復基調で推移したものの、英国のEU離脱交渉の不確実性や東アジア情勢などの緊迫化等、グローバルなリスクに対する懸念も継続しています。

情報通信ネットワークの分野においては、VR(仮想現実)を活用したスマートフォンのアプリケーションに代表されるとおり、様々なモバイル・ブロードバンド・サービスが拡がっています。急速に増加するデータ通信量をはじめ、逼迫するネットワーク環境の課題を解決するために、モバイル通信方式として、LTE(Long Term Evolution)及びLTEを更に拡張したLTE-Advancedの開発とサービス展開が実施されてきました。しかしながらスマートフォンの普及速度の鈍化は、全体としてスマートフォン関連市場の縮減を生み、顧客の投資計画の見直しやリストラに繋がり、全般的に投資抑制が継続しています。

一方で、幅広いモバイル・ブロードバンド・サービスのインフラとなることが期待される次世代の通信方式(5G)の仕様策定が段階的に始まり、国内・海外の主要オペレータが実証実験を開始するなど、5G商用化に向けた動きが具体化してきました。更には、自動車業界の自動運転開発プロジェクトに代表されるとおり、様々な産業分野でIoT(Internet of Things)を活用した新たな社会イノベーションの具体的な投資も一段と拡大する動きとなっています。

このような環境のもと、当社グループは、成長市場や新たな事業機会を軸に戦略投資を行い、ソリューションの競争力強化と事業基盤の整備に取り組みました。

この結果、受注高は642億14百万円(前年同期比0.9%増)、売上収益は622億58百万円(同0.0%減)、営業利益は26億66百万円(同59.8%増)、税引前四半期利益は26億38百万円(同117.2%増)、四半期利益は14億76百万円(同106.8%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は14億64百万円(同109.8%増)となりました。なお、米国税制改正に伴い、米国子会社において繰延税金資産の一部を取り崩しています。その結果、法人所得税費用が2億20百万円増加しています。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 計測事業

当事業は、通信事業者、関連機器メーカー、保守工事業者などへ納入する、多機種にわたる通信用及び汎用計測器、測定システム、サービス・アシュアランスの開発、製造、販売を行っています。

当第3四半期連結累計期間は、光デジタル関連計測器の需要は堅調であったものの、モバイル市場においては、LTEと5Gの端境期であり、顧客の投資姿勢に一段と厳しさがみられます。一方、LTE-Advanced Pro(Gigabit LTE)関連のR&D市場では、CA(Carrier Aggregation)の高度化などの分野で顧客の研究開発投資が増加してきています。この結果、売上収益は401億15百万円(前年同期比5.9%減)、営業利益は6億90百万円(同7.7%減)、調整後営業利益は9億76百万円(同6.0%減)となりました。

(注)調整後営業利益とは、営業利益から一過性の性格を持つ損益項目を排除した恒常的な事業の業績を測る当社独自の利益指標です。

 

(非監査情報)営業利益から調整後営業利益への調整表

(単位:百万円)

 

前第3四半期

当第3四半期

前年同期比

営業損益

747

690

△57

△7.7%

(調整項目)

 

 

 

 

事業構造改善費用

152

285

133

 

M&A関連費用

138

△138

 

調整後営業損益

1,038

976

△62

△6.0%

 

② PQA事業

当事業は、高精度かつ高速の各種自動重量選別機、自動電子計量機、異物検出機などの食品・医薬品・化粧品産業向けの生産管理・品質保証システム等の開発、製造、販売を行っています。

当第3四半期連結累計期間は、食品・医薬品に対する安全・安心志向の高まりや、人手不足を背景とした検査工程を自動化する動きが加速しており、国内・海外市場ともにX線を応用した自動検査機の需要が拡大しました。この結果、売上収益は161億2百万円(前年同期比16.2%増)、営業利益は13億36百万円(同111.5%増)となりました。

③ その他の事業

その他の事業は、情報通信事業、デバイス事業、物流、厚生サービス、不動産賃貸等からなっております。

当第3四半期連結累計期間は、デバイス事業及び情報通信事業の損益が、前年同期と比較して改善しました。この結果、売上収益は60億40百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益は7億74百万円(同88.1%増)となりました。

 

(2) 資産、負債及び資本の状況

当第3四半期連結会計期間末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりです。

① 資産

資産合計は、1,209億28百万円となり、前期末に比べ41億25百万円減少しました。主に現金及び現金同等物並びに有形固定資産が減少した一方、棚卸資産が増加しました。

② 負債

負債合計は、435億2百万円となり、前期末に比べ50億66百万円減少しました。主に社債の償還により社債及び借入金が減少した一方、その他の流動負債が増加しました。

③ 資本

資本合計は、774億26百万円となり、前期末に比べ9億40百万円増加しました。これは、主にその他の資本の構成要素が増加した一方、配当金の支払いにより利益剰余金が減少したことによるものです。

この結果、親会社所有者帰属持分比率は64.0%(前期末は61.1%)となりました。

なお、有利子負債残高(リース債務を除く)は160億41百万円(前期末は220億26百万円)となり、デット・エクイティ・レシオは0.21(前期末は0.29)となりました。

(注)親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/資産合計

デット・エクイティ・レシオ:有利子負債/親会社所有者帰属持分

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、342億8百万円となり、期首に比べ54億73百万円減少しました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、19億52百万円のプラス(前年同期は34億64百万円のプラス)となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果獲得した資金は、純額で41億58百万円(前年同期は63億51百万円の獲得)となりました。これは、税引前四半期利益並びに減価償却費及び償却費の計上により資金が増加した一方、棚卸資産の増加により資金が減少したことが主な要因です。なお、減価償却費及び償却費は31億90百万円(前年同期比1億11百万円増)となりました。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は、純額で22億6百万円(前年同期は28億87百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が主な要因です。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果使用した資金は、純額で80億99百万円(前年同期は27億22百万円の使用)となりました。これは、普通社債60億円の償還及び配当金の支払額20億59百万円(前年同期の配当金支払額は26億77百万円)が主な要因です。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。

① 基本方針の内容

当社は、公開企業として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否か、ひいては会社を支配する者の在り方は、最終的には株主の皆様の意思に基づき決定すべきものと考えます。一方で、当社は、企業価値の源泉となり株主共同の利益を構築している経営資源の蓄積を最大限に活かし、当社グループのブランド価値を高めていくためには、中長期的観点からの安定的な経営及び蓄積された経営資源に関する十分な理解が不可欠であると考えています。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者に、これらに関する十分な理解なくしては、当社の企業価値及び株主共同の利益が毀損されるおそれがあると考えています。

そのため、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者による大規模買付行為に対しては、株主の皆様のご判断に資するよう、大規模買付者への情報提供要求など積極的な情報収集と適切な情報開示に努めるとともに、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を図るため、必要に応じ、法令及び定款によって許容される限度において、適切な措置を講ずるものとします。

② 基本方針の実現のための取組みの概要

当社は、株主の皆様の負託に応えるためには、利益ある持続的な成長により企業価値を向上させることが最重要課題と認識しており、より長期的な視点で企業価値の向上に取り組むために、10年スパンの時間軸で取り組む「2020 VISION」及びそのマイルストーンとなる中期経営計画を策定し、その実現に向けてグループを挙げて取り組んでおります。また、当社は、コーポレート・ガバナンスの強化のため、執行役員制度の導入や複数の独立性のある社外取締役の選任による経営監督機能の強化、報酬委員会・指名委員会の設置による経営の透明性の確保に努めております。さらに、当社は、これらの取組みを進化させることを目的として、「監査等委員会設置会社」に移行するなど、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めております。

このような企業価値向上を核とした経営を進めることは、当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なう大規模買付者が現れる危険性を低減する方向に導くものとして、前記①の基本方針に沿うものと考えます。また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

(6) 研究開発活動

当社グループでは開発投資の一部について資産化を行い、無形資産に計上しております。無形資産に計上された開発費を含む当第3四半期連結累計期間の研究開発投資の金額は、79億46百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。