第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

 

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では新政権の発足を前に、その運営が不透明ながらも財政出動及び減税等への期待から、ドル高株高へと転換しました。欧州では英国Brexitによる不透明感が漂うもののユーロ圏全体では堅調さを維持しました。中国では、景気減速の動きに一服感が見られたものの成長鈍化は続いています。その他、新興各国では概ね減速傾向ながら、一部で底打ち感も見られました。日本では、堅調な雇用に加え為替の円安基調が企業業績に好材料となるなど、緩やかな回復基調となりました。

当第3四半期連結累計期間における経営成績の概況については、以下のとおりです。なお、下記に示す売上高は外部顧客に対する売上高であり、報告セグメント間売上高(例:電子部品事業から車載情報機器事業向けの売上(製品の供給)や、物流事業における電子部品事業及び車載情報機器事業向けの売上(物流サービスの提供))は、内部取引売上高として消去しています。

 

セグメントの状況

<電子部品事業>

エレクトロニクス業界においては、自動車市場では中国での小型車減税による需要増をはじめ、欧米でも好調を維持しました。モバイル市場では高付加価値モデルを擁する中国現地メーカーが躍進するとともに、北米メーカーの新型スマートフォンも堅調に推移しました。また、VR(バーチャルリアリティ)製品が市場に投入され、関連技術に注目が集まるなど、エレクトロニクスの更なる進展に向けた動きも活発化しています。

この中で電子部品事業では、車載市場向け製品で、引き続き通信モジュールを中心に堅調さを維持しました。一方、モバイル市場でも、スマートフォン向けコンポーネント製品が堅調に推移しました。EHII(Energy、Health care、Industry、IoT)市場向けでは、各種展示会などにおいてIoTを活用した各種のソリューション実例を交えて紹介するなど、積極的な提案活動を進め、前年同期に比べ為替の円高による影響を受けながらも堅調に推移しました。

 

[車載市場]

電子部品事業における車載市場では、自動運転が一部実用化される中、つながるクルマとして情報通信やAI(人工知能)の活用を見据えた研究開発が加速し、よりエレクトロニクス化が進展しています。この中で引き続き、車載用通信モジュールや各種操作入力用モジュールなど、全般にわたって堅調に推移しました。また、HMI(Human Machine Interface)、センサ、コネクティビティを融合した車載モジュールなど新たな提案なども展開しました。

 当第3四半期連結累計期間における当市場の売上高は1,849億円(前年同期比2.5%増)となりました。

 

[民生その他市場]

電子部品事業における民生その他市場では、モバイル市場において、カメラ用アクチュエータ、スイッチを中心としたスマートフォン向け製品が、中国メーカーの高機能化や北米メーカーの堅調さなどによって順調に推移しました。また、HMI分野ではVRが注目を集める中、各種展示会や学会などで大きな注目を集めたハプティック®について、ゲーム機をはじめ、さまざまな市場での展開を更に加速させるべく製品開発を進めました。EHII市場では、センサと通信モジュールを組み合わせたIoTスマートモジュールの積極提案を進め、一部実証実験も行うなど、幅広い市場で着実な製品展開を図りました。

当第3四半期連結累計期間における当市場の売上高は1,350億円(前年同期比10.9%減)となりました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の電子部品事業の売上高は3,199億円(前年同期比3.7%減)、営業利益は232億円(前年同期比35.3%減)となりました。

 

<車載情報機器事業>

カーエレクトロニクス業界は、インフォテインメントシステムを核とした車載情報分野と、自動車の電子化・自動運転・AIなどの新分野との連携が拡大し、業種・業態を超えた競争が激化しました。

このような中、車載情報機器事業(アルパイン(株)・東証一部)では、世界最大規模の自動車市場である中国のモーターショーに出展し、ナビゲーションを核とした車種専用ソリューション及びプレミアムサウンドシステムの訴求を図りました。また、中国でEV(電気自動車)市場が急拡大する中、次世代バッテリー制御システムの開発などEV関連事業に注力している持分法適用会社の資本増強を実施し開発機能の強化を図りました。更に、自動運転時代を見据え、日本アイ・ビー・エム(株)と共同で次世代車載システムの開発をスタートさせるとともに、ナビゲーション開発で培った位置制御技術を応用したドローンを活用する新規ビジネス創出のため(株)東芝と戦略的提携を図るなど事業基盤の強化に取り組み、為替変動の影響を大きく受けながらも堅調に推移しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の車載情報機器事業の売上高は1,773億円(前年同期比11.9%減)、営業利益は46億円(前年同期比7.3%増)となりました。

 

<物流事業>

物流事業((株)アルプス物流・東証二部)は、主要顧客である電子部品業界において、車載関連が米国や新興国需要によって好調に推移しました。また、夏場以降はスマートフォン向けの需要も拡大しました。

このような需要動向の中、物流事業では、グローバルネットワークの拡充や、国内・海外が一体となった提案営業の推進に加え、運送・保管・輸出入各事業それぞれの生産性向上に取り組みました。国内では、相模原(神奈川県)や金沢(石川県)に倉庫を新設するとともに、九州や北陸地区の輸送ネットワークの拡充を図りました。一方、海外では、中国の無錫(江蘇省)、タイのバンナ、韓国の仁川など既存拠点で、それぞれ倉庫の拡張を行いました。また、重点戦略地域の一つであるアセアンにおいては、倉庫の拡張に加えフィリピンのマニラに駐在員事務所を開設し、物流インフラの強化と今後のグローバル成長を推進しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の物流事業の売上高は454億円(前年同期比0.6%増)、営業利益は39億円(前年同期比7.6%増)となりました。

 

以上により、上記の3事業セグメントにその他を加えた当第3四半期連結累計期間の当社グループにおける連結業績は、売上高5,518億円(前年同期比6.0%減)、営業利益328億円(前年同期比26.6%減)、経常利益325億円(前年同期比26.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益281億円(前年同期比24.2%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末と比べ424億円増加の6,052億円、自己資本は、利益剰余金の増加等により、200億円増加の2,485億円となり、自己資本比率は41.1%となりました。

 流動資産は、受取手形及び売掛金、たな卸資産の増加と、現金及び預金の減少等により、前連結会計年度末と比べ307億円増加の3,851億円となりました。

 固定資産は、機械装置及び運搬具、繰延税金資産の増加等により、前連結会計年度末と比べ116億円増加の2,201億円となりました。

 流動負債は、支払手形及び買掛金、短期借入金、未払法人税、未払費用等の増加と、賞与引当金の減少等により、前連結会計年度末と比べ189億円増加の1,977億円となりました。

 固定負債は、長期借入金の増加と、繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末と比べ6億円増加の529億円となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は、224億円です。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。