第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における世界情勢は、中東発テロ及び原油安そして中国発景気減速の影響もあり、平成28年年頭より世界的デフレ傾向が強まりつつあります。

 日本経済も平成27年は、円安及び原油安等により輸出関連企業(主に自動車産業及びインフラ産業)及びインバウンド関連流通業は好調が継続していましたが、平成28年年頭より世界経済の変調を受け「潮目」が変わりつつあります。

 当社が属する電機業界は、大手電機メーカーの決算不祥事や台湾企業による買収等が相次ぎ発生しました。ICT企業もスマートフォン・携帯市場の飽和感もあり、景況感は下降局面となりつつあります。

 このような事業環境の中、当社グループは経営スローガン「NEXTステージ本格化!」の下、平成27年4月に第三者割当増資を実行し、訪日観光客市場向け事業に関する事業資金の手当てを行い、経営パートナーとの経営協業の強化をいたしました。また、平成27年10月にはホテル向け有料放送サービス事業会社である総合メディアサプライ株式会社(平成28年2月に株式会社Mビジュアルに商号変更)を子会社化し、インバウンド事業の中核とするなど、経営改革を進めてまいりました。売上高増収の主因は、NEXTステージのLEDライト及び法人向け携帯(スマートフォン等)、ドライブレコーダー等の販売増加によるものであります。営業損益が黒字化に至らなかった主因は、既存LED表示機の再販ジリ貧化と多言語関連の新商品開発(ロボット、サーバー)等への先行投資によるものです。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は47億88百万円(前年同期比30.0%増)、営業損失2億3百万円(前年同期は2億79百万円の営業損失、76百万円の改善)、経常損失2億56百万円(前年同期は2億72百万円の経常損失、15百万円の改善)、親会社株主に帰属する当期純損失は3億20百万円(前年同期は16百万円の親会社株主に帰属する当期純利益、3億36百万円の悪化)となりました。

 なお、今期より経営パートナーとして参画した光通信グループとの経営協業会社である株式会社TOWAは、直販部門の伸びと経費削減効果により当連結会計年度は営業黒字となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

[LED&ECO事業](構成比58.8%)

 LEDライト及び子会社の直販部門は伸長しましたが、地方販売会社のジリ貧化は継続しております。また、インバウンドに関連して大型表示機が大阪心斎橋筋や東京浅草に納入されました。

 その結果、LED&ECO事業の売上高は28億14百万円(前年同期比11.0%増)、セグメント損失は1億71百万円(前年同期は1億49百万円のセグメント損失、22百万円の悪化)となりました。

 

[SA機器事業](構成比41.0%)

 法人向けの大口POSレジ案件及びドライブレコーダー等の新規部門が増収に寄与しました。また、インバウンド関連及び「フィンテック」(金融とICTの融合技術の合成語)関連並びに軽減税率関連で有力企業との「共創」と「協業」が具体化し始めました。

 その結果、SA機器事業の売上高は19億64百万円(前年同期比71.4%増)、セグメント損失は33百万円(前年同期は1億31百万円のセグメント損失、97百万円の改善)となりました。

 インバウンド事業関連では、平成27年10月に有料放送サービス事業会社(直前期年商6億円、営業利益23百万円)を買収し、ホテル取引口座件数約360件・部屋数約28,000室を確保しました。ホテルTVのIPTV化による試供品提供型多言語e-コマースや通訳サービス等の新たな情報サービスによるストック型ビジネスで稼ぐ力を創ります。

 

 総じて新規事業が業績寄与し始め、売上高は増収へ転じましたが既存部門の事業再構築費用計上と開発投資が重なり赤字業績となりました。

 

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純損失」を「親会社株主に帰属する当期純損失」としております。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億80百万円(138.0%増)増加し、当連結会計年度末には11億73百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は1億21百万円(前年同期比2億81百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失2億98百万円によるものと、支出項目として、LEDライト等の販売増加による売上債権の増加3億25百万円(前年同期比2億46百万円増)、収入項目として、減価償却費1億17百万円(前年同期比90百万円増)、たな卸資産の減少1億4百万円(前年同期は1億85百万円の増加)の計上によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は1億25百万円(前年同期比5百万円減)となりました。これは主に関係会社株式の売却による収入2億99百万円、有形固定資産の取得による支出1億24百万円(前年同期比97百万円増)、貸付けによる支出1億6百万円(前年同期比27百万円増)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は6億87百万円(前年同期は63百万円の使用)となりました。これは主に第三者割当増資による株式の発行による収入6億8百万円、子会社の増資による非支配株主からの払込みによる収入1億58百万円、長期借入金の返済による支出99百万円(前年同期比16百万円増)によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

LED&ECO事業

(千円)

SA機器事業

(千円)

25,097

35.7

報告セグメント計

(千円)

25,097

35.7

その他

(千円)

合計

(千円)

25,097

35.7

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当社グループは主に見込み生産を行っており、当連結会計年度における受注実績がないため記載を省略しております。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

LED&ECO事業

(千円)

2,814,387

111.0

SA機器事業

(千円)

1,964,823

171.4

報告セグメント計

(千円)

4,779,211

129.8

その他

(千円)

9,533

549.5

合計

(千円)

4,788,745

130.0

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

トータルソリューション

株式会社

708,779

14.8

 なお、前連結会計年度における、トータルソリューション株式会社への販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 当社グループは、「喜んでもらう喜び 己も喜びたい」の社是のもと、LED&ECO事業およびSA機器事業を中核に「普及率ゼロ」の新市場を創り、ニッチトップグループ経営を目指しています。

 また、当社グループは、安定的、永続的に成長するために、従来から「営業利益率」、「1人当たり生産性」を重要な経営指標と認識しております。これら指標の改善を目指して、効率的な経営に努め、企業価値の向上を図ってまいります。

 

会社の経営戦略と課題

① 当社グループ(連結)

[LED&ECO事業]

 「半旧倍新」を断行し「稼ぐ力」を創ります。当期赤字の主因は、地方販社群の業績低迷とヒット商品不足などによるものです。これらの経営課題を抜本的に改革します。㈱TOWAは、SA機器も含め㈱光通信との業務提携による「テレアポ+既存営業スタイル」方式で効率化と収益力を更に高めます。地方販社群も同様な改革を進め、経営体力の改善を図ります。

 ㈱オービカル及びトータルテクノ㈱は、経営体制を再編統合して上半期を目途にLEDライト(主として業務用/道路関連等の官公需/スポーツ施設/チェーンストア/インバウンド向け)の販売及び取付け・保守サービス及び情報配信、レンタル等を主としたトータルワンストップビジネス(TB)にチェンジする予定です。また、商材も、海外メーカー及び国内有力メーカーとの「共創」戦略で商品力を高めます。

[SA機器事業]

 消費税軽減税率制度への対応による国の補助金制度が決まり、当社の主要顧客となる中小企業・小規模事業者の方々が対象となります(参考:経済産業省中小企業庁ホームページ)。本制度の導入に向け特需が期待され、第83期業績に大きく寄与する体制を整えます。

 新規分野においては、フィンテック関連ビジネスに取り組みます。インバウンド市場向けにホテル及び観光地並びに病院・介護施設での財布レスビジネスを「共創と協業」により実現してまいります。

 更に、ビッグデータ事業として有力視されているDMS(ドライビング・マネジメント・システム)もドライブレコーダーからスマート・デジタル・タコメーター等へ商品群を拡大して、販路も通信キャリアやロジスティック企業への納入を本格化します。

 

 第83期は、創業70周年の節目の年となります。経営スローガンは「NEWステージで稼ぐ力を創る」です。

 環境分野でのLEDトータルワンストップビジネス、健康分野での病院のホテル化ビジネス、観光分野におけるインバウンド関連のスマートホテルそして観光地での多言語サイネージ/多言語メニュー/e-ペイ/フィンテックと各事業分野でファーストコールカンパニーを目指します。

 

② ㈱TBグループ(単体)

 第82期の営業損失の構成要因は、研究開発費66百万円、㈱オービカルの事業再構築に備えた貸倒引当金繰入額を販売費及び一般管理費に1億43百万円、営業外費用に46百万円が計上されています。また、特別損失には早期に経営改革を実行するために訴訟和解金及び訴訟関連損失として63百万円が計上されています。いずれも経営改革に伴う損失計上です。次年度以降はグループ経営体制を再編いたします。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態、株価等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあると考えております。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経済環境・事業環境が変化するリスク

 当社グループは、アジア・北米・ヨーロッパを中心としてグローバルな事業展開を行っております。国内はもちろん、世界的またはその国・その地域の景気後退、競争激化により、あるいは特定の国・地域における予測不能な政策変更、規制強化、政情不安等により損失が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)技術革新による製品価値の著しい下落リスク

 当社グループの主要製品は電気(電子)、通信、画像処理等の技術を活用し開発製造しております。著しい技術革新が行われた場合に、製品市場競争力の低下が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)為替変動によるリスク

 当社グループは、外貨建て取引を行っております。営業取引においては、為替変動リスクを軽減するため、原則として実需に基づく為替予約等のデリバティブ取引を締結しておりますが、これらのヘッジ取引により、当該リスクを完全に回避できる保証はなく、今後の為替変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)金利変動によるリスク

 当社グループは、主として金融機関からの借入金により事業資金を調達しております。金利情勢等を勘案し、必要に応じて金利の低い短期借入金で調達し、一部長期借入金についても金利コスト低減に努めております。今後の金利変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)株価変動によるリスク

 当社グループは、販売または仕入に係る取引先の株式を保有しておりますが、今後の株式市場の下落や発行会社の業績悪化による株価変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)取引先の信用リスク

 当社グループは、取引先毎に的確な与信管理を行い、想定し得る回収リスクについては、情報に基づきこれまでのノウハウにて最新の対策をしておりますが、全額回収を保証するものではありません。特定の取引先において、倒産等により債務不履行が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7)事業投資リスク

 当社グループは、事業展開を図るため、新会社の設立、既存の会社への投資を行っております。新規投資については取締役会で検討を行い、また撤退基準を設け慎重を期しておりますが、投資先企業の企業価値が低下した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8)品質保証によるリスク

 当社グループは、品質管理には万全を期すとともに、PL(製造物責任)保険等の付加によるリスク対策をとっておりますが、品質問題が生じた場合、補償損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、環境関連の法令及び規則により、国内外の取引先から環境負荷物質不使用についての保証を求められる動きが広がっております。不測の事態が発生した場合、取引に支障をきたし、その場合は当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)地震など自然災害に係わるリスク

 地震対策マニュアルの整備、非常対策本部の設置や訓練実施など対応を進めております。しかしながらかかる自然災害は想定をはるかに超える規模で発生する可能性もあり、かかる場合には当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10)内部統制によるリスク

 当社グループでは、内部統制を強化し、業務運営において役員・社員による不正行為の防止に万全を期しておりますが、万一かかる不正行為が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)重要事象等のリスク

 当社グループは、前連結会計年度において9期連続の営業損失を計上し、当連結会計年度においても、営業損失2億3百万円及び親会社株主に帰属する当期純損失3億20百万円を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度における、経営上の重要な契約等の決定又は締結は次のとおりであります。

(株式譲渡契約の締結)

 当社は、平成27年10月15日開催の取締役会において、株式会社ホスピタルネットが保有する総合メディアサプライ株式会社の全株式の取得を決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 なお、詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは「人と環境に優しい企業グループ経営を目指し、世の中を明るくする」の企業理念のもと「普及率ゼロ」の新市場に向けて、付加価値の高い積極的な開発活動を行っております。

 当連結会計年度における研究開発活動について、各セグメント別の研究の目的、研究体制、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。また、研究開発費の総額は43,567千円となっております。

(1)LED&ECO事業

 当社グループは平成27年度スローガン「NEXTステージ 本格化!」の方針に沿うべく商品開発に最大限の取組みをして参りました。

 研究開発成果としましては、市場占有率70%を有し当社の主力製品である小型汎用LEDディスプレイ「エコリアシリーズ」のリプレイスならびに新規顧客の獲得を目的としたニューモデルをリリースいたしました。

 具体的には、3G回線を経由してインターネットに接続するモバイルルーターを格納できる構造とし、遠隔に設置されたLEDディスプレイに対して当社専用サーバー間を通じて簡単にコンテンツの書き換えや各種設定の変更を可能としました。同時にコンテンツ配信システム「MyTR(マイトル)」を開発しサービスインし、キャンペーン告知や新製品のPRなど、アピールしたい内容のリアルタイムで自在な情報提供を可能としました。日本語コンテンツをサーバーで多言語に翻訳し表示できるインバウンド向けの機能を有しています。LEDディスプレイの利便性を高める本機能により、既存機種のリプレイスだけでなく、チェーンストアへの営業や各種助成金対象案件など売り先の拡大を推進いたします。

 また他に、これまで単色がスタンダードであった小型汎用LEDディスプレイのラインナップに上位機種としてフルカラーモデルを追加しました。単色では表現出来なかった動画、アニメコンテンツ等を美しく滑らかに表示でき、高い評価をいただいております。これによりリプレイスは勿論のこと、新規客層への営業展開を推進いたします。

 屋外商用向け5年連続業界NO.1(自社調べ)の液晶搭載型デジタルサイネージにおいては、LCD画面の大型化・ハイビジョン化に着手いたしました。汎用型では技術的難易度の高い屋外仕様のラインナップを拡充し、新しい市場への展開と市場占有率の向上を推進いたします。また大型のデジタルサイネージにおいては高精細のフルカラーLEDビジョンの商品パッケージを拡充し、さまざまなイベント向けやインバウンドに向けての提案を行なってまいります。

 当事業に係る研究開発費は、38,202千円であります。

 

(2)SA機器事業

 当事業分野における研究開発活動は、急増する訪日外国人観光客へのサービス向上を実現する「多言語対応セルフテーブルオーダリング」「免税対応レジ」をはじめ、幅広い業務改善を提供する「スマートレジラインナップ」を業界有力企業との共創と協業により企画・開発いたしました。また、平成28年4月1日より申請受付が開始された、消費税軽減税率制度への対応に必要なレジシステムの購入や改修経費等を補助する「軽減税率補助金制度」に対応した、「複数税率(軽減税率)対応レジ・POSレジ」の企画・開発並びに補助金事務局へのメーカー登録・製品登録を行いました。

 「多言語対応セルフテーブルオーダリング」においては、訪日外国人観光客に対して多言語対応のセルフテーブルオーダリングを提供することで飲食店での言葉の課題を解消します。テーブルに設置したタブレット端末の操作画面から多言語選択ボタンを押すだけで、英語・中国語(繁体字)・日本語が自動的に切り替わります。また、オーダー登録方法を番号入力にすることで、高い操作性と簡単設定を実現しました。なお、本製品の企画・開発はセイコーソリューションズ株式会社との協業により実現しています。

 「免税対応レジ」においては、操作性とネットワーク性の高い当社ハイエンドレジスターNR-3100シリーズに対応した免税アプリケーションを開発・リリースいたしました。一般商品と消耗品をあらかじめ分類して登録しておくことで、免税商品の会計業務を容易に行うことが出来ます。

 「スマートレジラインナップ」においては、タブレット等のスマートデバイスを活用したレジシステムやその周辺機器を幅広く企画・開発し、前連結会計年度に新たに立ち上げた専用のネット販売サイト「e-sense.club(イーセンスドットクラブ)」にて、直接訴求・提案を行っております。

 補助金の対象となる「複数税率(軽減税率)対応レジ・POSレジ」においては、当社製品8シリーズ11モデルに対応すべく、専用のアプリケーションの開発に着手いたしました。本アプリケーションの企画・開発にあたっては、レジメーカーとして本制度の制度検討会に発足当初から参画し、制度設計への提案・検討を行って参りました。

 平成28年度においても、引き続き時流に乗った商品の提供を進め、SA機器事業の拡大を図ります。

 当事業に係る研究開発費は、5,365千円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純損失」を「親会社株主に帰属する当期純損失」としております。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 

(2)財政状態

①総資産

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末より9億9百万円増加して、39億13百万円となりました。これは主に、増資による払込等による現金及び預金の増加6億45百万円、LED照明等の販売増加による受取手形及び売掛金の増加4億17百万円、受注出荷及び在庫圧縮による商品及び製品の減少1億29百万円、関係会社株式売却代金の回収等による流動資産その他の減少3億15百万円、新規子会社取得に伴う賃貸資産の増加2億86百万円によるものであります。

②負債

 負債は、前連結会計年度末より4億47百万円増加して、16億9百万円となりました。これは主に、新規子会社取得等に伴う流動負債その他の増加3億17百万円、固定負債その他の増加1億27百万円によるものであります。

③純資産

 純資産は、前連結会計年度末より4億61百万円増加して、23億3百万円となりました。これは主に第三者割当増資等による資本金の増加3億7百万円、資本剰余金の増加3億85百万円によるものと親会社株主に帰属する当期純損失による利益剰余金の減少3億20百万円によるものであります。

 

(3)経営成績

①売上高

 当連結会計年度の売上高は47億88百万円となり、前連結会計年度に比べ11億6百万円増加(前期比30.0%増)いたしました。これは主に、LEDライト及び、法人向けPOS案件の販売増加によるものと新規子会社取得に伴う有料放送サービス売上の増加によるものであります。

②売上原価、販売費及び一般管理費

 当連結会計年度の売上原価は29億87百万円となり、前連結会計年度に比べ9億68百万円増加(前期比48.0%増)いたしました。これは主に、法人向けPOS案件等の販売高が増加したことによるものと、原価率の高いLEDライトの販売が増加したことによるものであります。

 また、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は20億3百万円となり前連結会計年度に比べ61百万円増加(前期比3.2%増)いたしました。これは主に、新規子会社取得に伴う増加によるものであります。

③営業損失

 当連結会計年度の営業損失は2億3百万円となり、前連結会計年度に比べて76百万円減少(前期比27.3%減)いたしました。

④営業外損益

 当連結会計年度の営業外収益は8百万円となり前連結会計年度に比べ16百万円減少(前期比65.9%減)いたしました。これは主に、前連結会計年度に補助金収入を9百万円計上したことと、協賛金収入が9百万円減少したことによるものであります。

 一方、当連結会計年度の営業外費用は62百万円となり、前連結会計年度に比べ43百万円増加(前期比239.5%増)いたしました。これは主に、外貨建て資産の時価評価による為替差損の増加11百万円及び持分法による投資損失の増加16百万円によるものであります。

⑤経常損失

 当連結会計年度の経常損失は2億56百万円となり、前連結会計年度に比べ15百万円減少(前期比5.8%減)いたしました。

⑥特別損益

 当連結会計年度の特別利益は50百万円となり、前連結会計年度に比べ2億90百万円減少(前期比85.2%減)いたしました。これは主に、前連結会計年度に連結子会社の株式を一部譲渡したことに伴い、関係会社株式売却益2億92百万円を計上したことによるものであります。

 一方、当連結会計年度の特別損失は92百万円となり、前連結会計年度に比べ48百万円増加(前期比108.5%増)いたしました。これは主に、訴訟の早期解決を図るために訴訟和解金42百万円を計上したこと等によるものであります。

⑦親会社株主に帰属する当期純損失

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は3億20百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益16百万円)となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載しております。

 

(5)重要事象等

 当社グループは、前連結会計年度において9期連続の営業損失を計上し、当連結会計年度においても、営業損失2億3百万円及び親会社株主に帰属する当期純損失3億20百万円を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

 この主たる要因は、売上高は増収したものの、利益率の低下及び既存LED表示機の再販売上の減少、多言語関連商品開発等への先行投資によるものであります。

 当該状況を解消するための対応策として、当社グループは財務基盤の強化のため、平成27年4月に第三者割当増資による払込みをうけ、資本金を3億7百万円、資本準備金を3億7百万円増加し資金の状況を大幅に改善いたしました。また、経営協業を目的として、連結子会社である株式会社TOWAの株式を前期に一部譲渡し2億99百万円の資金を当期に得ました。あわせて当期に株式会社TOWAは第三者割当増資を行いグループ外部より1億59百万円の資金を調達いたしました。

 また、当期中に借入金の返済を進め自己資本比率の改善を図り、平成28年4月末時点では短期借入金の完済により実質無借金となりました。

 これらの結果として、財務体質は大幅な改善を実現することができました。