当第2四半期連結累計期間において、本四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
当社グループの事業内容は水晶関連製品の一貫製造とその販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため、報告セグメントは単一となっております。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、インフレへの対応で欧米による金融引き締めが継続する中、米国経済は堅調な個人消費に支えられ、底堅く推移するものの、欧州では利上げによる景気の下押し圧力が強まりました。また、中国では不動産市況の悪化等により、景気減速懸念が強まるなど、世界経済の先行き不透明感は継続しました。
当社の主力事業領域である車載市場では、長期化していた半導体不足がようやく解消に向かいつつあり、新型コロナウイルス禍等の供給制約下で積み上がっていたTier1メーカー(完成車メーカーに部品を供給するメーカー)の在庫の調整も徐々に進みました。また、大手スマートフォンメーカーの新モデル向け生産が開始されました。
この結果、当社の2023年度第2四半期連結会計期間(7~9月)の売上高は、車載及び移動体通信向けを中心に2023年度第1四半期連結会計期間(4~6月)比増加しました。但し、当第2四半期連結累計期間(4~9月)の売上高はスマートフォン、基地局、パソコン等向けの需要が低調だったため、移動体通信、産業機器、民生向けで前年同四半期比減少しました。
以上により、当第2四半期連結累計期間の売上高は24,665百万円(前年同四半期比6.9%減)となりました。
利益につきましては、売上高の減少や人件費、DX費用の増加、及び棚卸資産を圧縮した影響により当連結累計期間の営業利益は1,864百万円(前年同四半期比53.9%減)、税引前四半期利益は1,419百万円(前年同四半期比63.9%減)、四半期利益は1,190百万円(前年同四半期比64.5%減)となりました。なお、当連結累計期間の対米ドル平均為替レートは141.31円(前年同四半期133.46円)となりました。
事業の品目別の業績を示すと、次のとおりであります。
水晶振動子の販売は、スマートフォンや民生向けで減少しました。その結果、売上高は17,616百万円(前年同四半期比6.5%減)となりました。
水晶発振器の販売は、車載のADAS(先進運転支援システム)向けクロック用水晶発振器で増加しました。一方、データセンターや基地局向けの販売が減少しました。その結果、売上高は4,396百万円(前年同四半期比9.9%減)となりました。
SAW(弾性表面波)デバイス等の販売が減少しました。その結果、売上高は2,652百万円(前年同四半期比5.0%減)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における資産、負債及び資本の、前連結会計年度末に対する主な増減は以下のとおりであります。
前連結会計年度末に比べ、総資産は、現金及び現金同等物の増加2,710百万円、有形固定資産の増加880百万円、営業債権の増加489百万円、流動資産の「その他」に含まれる未収消費税等の減少1,142百万円、棚卸資産の減少1,277百万円等により、1,490百万円増加して65,687百万円となりました。負債は、営業債務その他の未払勘定の増加322百万円、デリバティブ負債の増加213百万円、リース負債の増加182百万円、借入金の減少958百万円等により、186百万円減少して39,971百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は、業績連動型株式報酬制度導入により資本剰余金の減少81百万円、四半期包括利益1,989百万円、剰余金の配当231百万円により、1,676百万円増加して25,716百万円となりました。
これらの結果、当第2四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末の37.4%から1.7ポイント増加して39.1%となりました。
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比較し2,710百万円増加の12,999百万円(前年同四半期比3,645百万円のプラス)となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金は、マイナス要因として利息の支払額245百万円、法人所得税の支払額241百万円があったものの、プラス要因として棚卸資産の減少1,606百万円、減価償却費及び償却額1,596百万円、税引前四半期利益1,419百万円、未収消費税等の減少1,164百万円があったこと等により、6,219百万円のプラス(前年同四半期比4,193百万円のプラス)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金は、マイナス要因として有形固定資産の取得による支出1,370百万円、無形資産の取得による支出465百万円があったこと等により、1,846百万円のマイナス(前年同四半期比865百万円のマイナス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金は、プラス要因として短期借入金の増加1,584百万円、長期借入れによる収入1,188百万円があったものの、マイナス要因として長期借入金の返済による支出3,950百万円があったこと等により、1,735百万円のマイナス(前年同四半期比603百万円のプラス)となりました。
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は880百万円であります。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。