継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、前連結会計年度におきましては、営業損失28億35百万円、経常損失51億34百万円、親会社株主に帰属する当期純損失106億98百万円となり、2期連続で営業損失を計上いたしました。当第1四半期連結累計期間においては、営業損失5億73百万円、経常損失26億23百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失27億65百万円となりました。
このような状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しておりますが、「第2 事業の状況 3財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7)継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施することにより収益力の回復に努めており、また今後の運転資金を十分に確保できていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、四半期連結財務諸表への注記は記載しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間(平成28年4月~平成28年6月)の世界経済は、米国では雇用環境や個人消費が堅調であり、景気は緩やかに拡大しております。欧州においては、緩やかな回復が続いているものの、英国のEU離脱問題により、先行きには不透明感も漂っています。一方、中国では景気の減速が続いております。日本経済につきましては、雇用の改善はあるものの、個人消費は伸び悩み、また急激な円高が企業業績にも影響を与え、景気回復は遅れております。当社グループの属する電子部品業界におきましては、自動車関連向けは引き続き堅調に推移しておりますが、スマートフォン市場は機器生産調整の影響もあり、低調な推移となっております。
このような状況の下で、当社グループでは、自動車関連向けは伸びたものの、移動体通信関連向け及びアミューズメント関連向けは、大きく減少いたしました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は、280億29百万円(前年同期比20.7%減)、営業損失は5億73百万円(前年同期は7億97百万円の営業損失)、経常損失は為替変動に伴う為替差損(20億87百万円)の発生があり、26億23百万円(前年同期は3億7百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は27億65百万円(前年同期は4億88百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
報告セグメントの売上高及びセグメント利益又は損失は、次のとおりであります。
機構部品につきましては、移動体通信関連向け及びアミューズメント関連向けが減少したことにより、売上高は216億35百万円(前年同期比23.0%減)、セグメント損失は7億67百万円(前年同期は10億75百万円のセグメント損失)となりました。
音響部品につきましては、移動体通信関連向けが減少したものの、自動車関連向けが増加したことにより、売上高は41億13百万円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益は4億4百万円(前年同期比128.2%増)となりました。
表示部品につきましては、自動車関連向けが減少したことにより、売上高は22億14百万円(前年同期比7.9%減)となったものの、セグメント利益は1億16百万円(前年同期は72百万円のセグメント損失)となりました。
複合部品その他につきましては、情報事務機器関連向けが減少したことにより、売上高は8億38百万円(前年同期比17.4%減)、セグメント損失は26百万円(前年同期は1億3百万円のセグメント損失)となりました。
(注)各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8億62百万円減少(前年同四半期連結累計期間は17億62百万円の減少)し、531億52百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、9億12百万円の増加(前年同四半期連結累計期間は1億70百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失26億23百万円(前年同四半期連結累計期間は税金等調整前四半期純損失2億99百万円)、売上債権の増加36億82百万円(前年同四半期連結累計期間は10億96百万円の減少)、仕入債務の増加73億48百万円(前年同四半期連結累計期間は14億33百万円の増加)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、7億55百万円の減少(前年同四半期連結累計期間は5億11百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出7億89百万円(前年同四半期連結累計期間は6億25百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、2億50百万円の減少(前年同四半期連結累計期間は15億96百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払3億7百万円(前年同四半期連結累計期間は3億16百万円)によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
当社の会社の支配に関する基本方針の概要は以下のとおりであります。
上場会社である当社の株式は株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案またはこれに類似する行為があった場合においても、一概に否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると判断し、このような考え方をもって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたしております。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4億94百万円であります。
また、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次の通りであります。
音響部品における研究開発
・高音質音楽プレーヤの普及に合わせ、5~45,000Hzの広帯域周波数特性のハイレゾ対応ヘッドホンを開発いたしました。ネオジウムマグネットドライバユニットやCCAWボイスコイルの採用により、高出力音圧と高レスポンスの音源再生を可能にしております。約180gの軽量設計と折り畳み、高級感のあるデザインを採用しております。
・高音質携帯音楽プレーヤのブームに合わせ、5~45,000Hzの広帯域周波数特性のハイレゾ対応イヤホンを開発いたしました。ネオジウムマグネットドライバユニットの採用により、高出力音圧と高レスポンスの音源再生を可能にしております。ハイレゾ対応による高音域帯のみを強調させることなく、低音域帯とのバランスを考慮したチューニングを施し、音源を選ばないナチュラルでクリアな音質と質感の向上を実現しております。筐体は低価格を実現した樹脂タイプと高級感のあるアルミタイプを揃えております。
複合部品その他における研究開発
・市場需要が急速に高まりつつあるBluetooth low energy technologyに対して次世代チップを採用した無線モジュールを開発いたしました。従来製品と比較して内蔵プロセッサの性能が飛躍的に向上している一方で消費電流は約半分に抑えられており、過去より培っている高性能アンテナ設計のノウハウと融合させることで長距離通信と低消費電力化の両立を可能にしております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間の生産、受注及び販売の実績における著しい増減は、次の通りであります。
生産実績において、複合部品が著しく減少しました。これは主として情報事務機器関連用部品の減少によるもので、複合部品の生産実績は8億25百万円(前年同期比31.4%減)となりました。
受注実績において、複合部品が著しく減少しました。これは主として情報事務機器関連用部品の減少によるもので、複合部品の受注実績は8億7百万円(前年同期比31.0%減)となりました。
販売実績においては著しい増減はありません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
営業活動によるキャッシュ・フローでは、税金等調整前四半期純損失並びに売上債権の増加がありましたが、仕入債務の増加等により、9億12百万円のキャッシュを得ました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、設備投資等により7億55百万円のキャッシュを使用しました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払等により2億50百万円のキャッシュを使用しました。
これらの活動の結果及び為替レートの変動が海外子会社の現金及び現金同等物の円換算に与えた影響により、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の540億15百万円から8億62百万円減少し、531億52百万円となりました。
(7)継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等
当社グループには、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が当第1四半期連結会計期間において存在しておりますが、当第1四半期連結会計期間末日における現金及び現金同等物の期末残高は531億52百万円であり、当面の十分な手元資金を確保しております。
また、当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況を早期に解消または改善するため、以下の対応策を進め、営業利益の確保に取り組んでまいります。
①受注・売上の拡大
新規市場への拡販、特に自動車市場はエレクトロニクス化が進み、成長が期待される分野であり、当分野への主力製品であるタッチパネル、マイクロホン、コネクタ、スイッチユニットについて競争力を強化し、また新製品の開発スピードを速めることで、既存顧客に対する取扱い製品の拡大と新規顧客への拡販を図り、受注・売上の拡大を目指します。
②生産性の向上・原価低減
機械化、省人化、省力化による生産性の向上、加えて工程改善、内製化、最適な生産地の選別への取り組みを一段と強化することにより、引き続き原価低減に取り組んでまいります。