継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、前連結会計年度におきましては営業利益23億73百万円、経常利益18億4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益20億53百万円となり、当第1四半期連結会計期間におきましても、営業利益22億15百万円、経常利益22億77百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益18億53百万円となりました。しかしながら、平成27年3月期より2期連続して営業損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しているものと認識しております。
このような状況に対して、「第2 事業の状況 3財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7)継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施したことにより、前連結会計年度より営業損益が黒字化しています。また今後の運転資金を十分に確保できていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、四半期連結財務諸表への注記は記載しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
第1四半期連結累計期間(平成29年4月~平成29年6月)の世界経済は、米国では自動車市場で減速傾向がみられるものの、雇用環境は依然として堅調であり、景気は緩やかに拡大しております。欧州においても緩やかな景気回復が続いており、中国では個人消費の伸びにより景気は下げ止まっています。日本経済につきましては、緩やかな個人消費の回復と輸出の伸びにより、景気は緩やかに回復を続けております。当社グループの属する電子部品業界におきましては、自動車関連向けは引き続き堅調に推移しているうえ、スマートフォン市場向けも復調しております。
このような状況の下で、当社グループでは、アミューズメント関連向けが大きく伸び、自動車関連向けは好調、移動体通信関連向けも堅調に推移しました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は559億88百万円(前年同期比 99.8%増)、営業利益は22億15百万円(前年同期は5億73百万円の営業損失)、経常利益は22億77百万円(前年同期は26億23百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は18億53百万円(前年同期は27億65百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
報告セグメントの売上高及びセグメント利益又は損失は、次のとおりであります。
機構部品につきましては、アミューズメント関連向け、自動車関連向けが増加したことにより、売上高は514億23百万円(前年同期比137.7%増)、セグメント利益は21億87百万円(前年同期は7億67百万円のセグメント損失)となりました。
音響部品につきましては、自動車関連向けが増加したことにより、売上高は41億97百万円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益は4億29百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
表示部品につきましては、自動車関連向けが増加したことにより、売上高は26億43百万円(前年同期比19.4%増)、セグメント利益は1億83百万円(前年同期比57.8%増)となりました。
複合部品その他につきましては、健康機器関連向けが増加したことにより、売上高は9億15百万円(前年同期比9.2%増)となりましたが、セグメント損失は41百万円(前年同期は26百万円のセグメント損失)となりました。
(注)各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ50億32百万円減少(前年同四半期連結累計期間は8億62百万円の減少)し、404億25百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、27億59百万円の減少(前年同四半期連結累計期間は9億12百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益22億80百万円(前年同四半期連結累計期間は税金等調整前四半期純損失26億23百万円)、売上債権の増加53億36百万円(前年同四半期連結累計期間は36億82百万円の増加)、たな卸資産の増加114億72百万円(前年同四半期連結累計期間は1億34百万円の増加)、仕入債務の増加124億29百万円(前年同四半期連結累計期間は73億48百万円の増加)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、17億76百万円の減少(前年同四半期連結累計期間は7億55百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出15億43百万円(前年同四半期連結累計期間は7億89百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、4億55百万円の減少(前年同四半期連結累計期間は2億50百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払2億97百万円(前年同四半期連結累計期間は3億7百万円)によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
当社の会社の支配に関する基本方針の概要は以下のとおりであります。
上場会社である当社の株式は株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案またはこれに類似する行為があった場合においても、一概に否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると判断し、このような考え方をもって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたしております。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、5億50百万円であります。
また、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次の通りであります。
音響部品における研究開発
・磁気回路及び振動板の最適化設計により、当社従来品より薄型で高音圧の車載用マイクロスピーカユニットを開発いたしました。外形寸法はφ28×5mmで当社従来品より1mm薄型化しております。また、音圧を3dB高めております。車載用に求められる薄型化・高音圧化によりETCやクラスタモジュールに最適なスピーカユニットとなっております。
・車載用ETCやクラスタモジュール用の部品は組立工程に自動機での実装が求められており、自動組み立てに最適な板バネ接点とスナップフィットにより、自動機での実装を可能にしたマイクロスピーカを開発いたしました。背室容積付きにより、セット側の筐体構造に左右されない音響特性のため、使用状態に応じた音響特性の調整が不要となっております。
・ステレオマイクロホンやノイズキャンセルマイクロホンといったマイクロホンを複数利用する用途に感度公差±1dBに抑え、低歪、低消費電力、高SN比、小型タイプを揃えたMEMSマイクロホンユニットのラインナップを充実させました。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間の生産、受注及び販売の実績における著しい増減は、次の通りであります。
生産実績において、機構部品が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、機構部品の生産実績は513億77百万円(前年同期比144.9%増)となりました。また、表示部品が著しく増加しました。これは主として自動車関連向けの増加によるもので、表示部品の生産実績は28億30百万円(前年同期比39.0%増)となりました。
受注実績において、機構部品が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、機構部品の受注実績は699億78百万円(前年同期比222.1%増)となりました。また、表示部品が著しく増加しました。これは主として自動車関連向けの増加によるもので、表示部品の受注実績は28億49百万円(前年同期比42.0%増)となりました。加えて、複合部品が著しく減少しました。これは主としてAV機器関連向けの減少によるもので、複合部品の受注実績は4億49百万円(前年同期比44.4%減)となりました。
販売実績において、機構部品が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、機構部品の販売実績は484億83百万円(前年同期比130.7%増)となりました。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
営業活動によるキャッシュ・フローでは、税金等調整前四半期純利益並びに仕入債務の増加がありましたが、売上債権の増加並びにたな卸資産の増加等により、27億59百万円のキャッシュを使用しました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、設備投資等により17億76百万円のキャッシュを使用しました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払等により4億55百万円のキャッシュを使用しました。
これらの活動の結果及び為替レートの変動が海外子会社の現金及び現金同等物の円換算に与えた影響により、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の454億57百万円から50億32百万円減少し、404億25百万円となりました。
(7)継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等
当社グループには、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が当第1四半期連結会計期間において存在しておりますが、以下の対応策を実施したことにより、前連結会計年度より営業損益が黒字化しており、当第1四半期連結会計期間末日における現金及び現金同等物の期末残高についても404億25百万円であり、当面の十分な手元資金を確保しております。
①受注・売上の拡大
新規市場への拡販、特に自動車市場はエレクトロニクス化が進み、成長が期待される分野であり、当分野への主力製品であるタッチパネル、マイクロホン、コネクタ、スイッチユニットについて競争力を強化し、また新製品の開発スピードを速めることで、既存顧客に対する取扱い製品の拡大と新規顧客への拡販を図り、受注・売上の拡大を目指します。加えてアミューズメント関連新製品も販売が好調であり、引き続き受注・売上の拡大を目指します。
②生産性の向上・原価低減
機械化、省人化、省力化による生産性の向上、加えて工程改善、内製化、最適な生産地の選別への取り組みを一段と強化することにより、引き続き原価低減に取り組んでまいります。