当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年4月~2021年12月)の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染者数増減の波が続く中、景気回復は続いているものの、その勢いは弱まってきております。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、自動車関連市場では、前期から続いていた半導体不足がいまだ収まっておらず、自動車メーカー各社は生産調整を強いられております。移動体通信関連市場では、新型コロナウイルス感染症により打撃を受けていた昨年に比べ、5Gの普及もあって増加する見込みであるものの、同様に半導体不足の影響があり、当初予想を下回る見込みとなっております。
半導体やその他電子部品の不足、原材料の高騰、さらには世界的な物流の混乱については、今なお解消の目途がついておらず、先行きは不透明となっています。
このような状況の下で、当社グループでは、移動体通信関連向け、自動車関連向けの売上は増加したものの、アミューズメント関連向けでは、新型コロナウイルス感染症による海外政府のロックダウン政策により、当社海外主力工場が一時的に稼働停止となったことにより売上が減少し、全体では減少いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上高は155,694百万円(前年同期比17.9%減)、営業利益は9,806百万円(前年同期比1.6%減)、経常利益は為替相場変動に伴う為替差益(1,511百万円)を計上し、11,690百万円(前年同期比34.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8,834百万円(前年同期比28.0%増)となりました。
報告セグメントの売上高及びセグメント利益は、次のとおりであります。
機構部品につきましては、移動体通信関連が増加したものの、アミューズメント関連向けが減少したことにより、売上高は133,256百万円(前年同期比20.9%減)、セグメント利益は7,458百万円(前年同期比11.8%減)となりました。
音響部品につきましては、自動車関連向けが増加したことにより、売上高は10,279百万円(前年同期比22.9%増)、セグメント利益は934百万円(前年同期比883.2%増)となりました。
表示部品につきましては、自動車関連向けが増加したものの、家電関連向けが減少したことにより、売上高は5,906百万円(前年同期比2.7%減)となりましたが、セグメント利益は200百万円(前年同期比545.2%増)となりました。
複合部品その他につきましては、健康機器関連向けが減少したことにより、売上高は6,252百万円(前年同期比8.9%減)、セグメント利益は1,213百万円(前年同期比12.1%減)となりました。
(注)各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。
なお、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおり、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の測定方法を変更しております。
また、前第3四半期連結累計期間のセグメント情報は、変更後の方法により作成したものを記載しております。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、有価証券が減少したものの、売上債権、棚卸資産の増加等により前連結会計年度末比10,682百万円増の172,577百万円となりました。また、負債につきましては、その他流動負債の増加等により前連結会計年度末比2,275百万円増の54,919百万円となりました。
なお、純資産は、利益剰余金の増加及び自己株式の消却等により前連結会計年度末比8,407百万円増の117,658百万円となり、自己資本比率は68.2%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9,719百万円減少(前年同期は1,431百万円の減少)し、59,803百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、6,194百万円の減少(前年同期は2,504百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益12,246百万円(前年同期は税金等調整前四半期純利益8,866百万円)、売上債権の増加7,464百万円(前年同期は15,293百万円の増加)、棚卸資産の増加9,146百万円(前年同期は6,598百万円の減少)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、2,246百万円の減少(前年同期は1,256百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,246百万円(前年同期は1,561百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、1,662百万円の減少(前年同期は2,735百万円の減少)となりました。配当金の支払1,411百万円(前年同期は1,461百万円)によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき課題について、重要な変更はありません。
また、当第3四半期連結累計期間において、当社の会社の支配に関する基本方針の概要について、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1,675百万円であります。
また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次の通りであります。
機構部品における研究開発
・高速伝送化が進む自動運転・先進安全システムに用いられるECU(Electronic Control Unit)や多チャンネル化と高帯域化が進む5G・V2X等の通信用ECUのインターフェース用途として、世界最小クラスサイズの「車載用超小型同軸コネクタ(クアッド対応)」を開発いたしました。ダイキャストハウジング構造を採用したレセプタクルは、自動車メーカーが求める高い堅牢性とEMC(Electromagnetic Compatibility)特性を高次元で両立するとともに、信号端子が隣接することによって発生するクロストークを制御する独自構造によって、広帯域化を実現いたしました。従来のシングルタイプ(HVE1282)を4個並列実装するのに対し、基板占有面積を約60%縮小でき、ECUのさらなる小型化に貢献いたします。また、多連コネクタ特有の課題である「コネクタ挿抜力の増大」も抑制いたします。4ポートのコネクタ接続を1回の嵌合で完了することができ、作業工程を低減いたします。次世代Ser/Des(Serializer/Deserializer)や次世代通信規格の周波数帯域を網羅するDC~10GHzの広帯域を確保しており幅広い用途に使用可能であります。
表示部品における研究開発
・現在、太陽電池で主流のシリコン系太陽電池は高温プロセスを必要とするため、製造過程の電力消費量が大きく、生産コストが割高になっていることが課題でありました。ペロブスカイト型太陽電池は低温プロセスにより製造されるため、製造過程の電力消費量が小さく、主に有機材料を用いるため、生産コストの抑制が実現可能であります。加えて従来の有機系太陽電池よりも変換効率が高く、シリコン系も上回る性能が各研究機関から報告されており、軽量で柔軟性があるため、モバイル機器やIoT機器向け用途に適しております。将来、フィルム基材タッチパネルの製造ラインを活用することにより、フレキシブル太陽電池の量産も視野に入れ、ペロブスカイト型太陽電池事業に参入を計画しております。
・Ultraleap Limited社が開発した空中触覚技術と当社のタッチパネルで培った技術を融合させた製品の量産化を進めるため、Ultraleap Limited社と開発検討を締結いたしました。空中触覚技術は次世代自動車用HMI(Human Machine Interface)などに用いられることが想定されております。また、空中で様々な大きさや形の触感を作り出すことができ、運転中に操作パネルを見ずに入力操作できる「空中アイフリー操作」が実現可能な技術であります。空中触覚技術は、複数の小型超音波スピーカの集束超音波により、機器と非接触の空中で触感を生成させる技術で、自動車用途のほか券売機、トイレ、エレベータ、ATMなど様々な分野での製品開発を進めて参ります。
・従来の静電容量式タッチパネルでは難しかった、反射率の低減と外光による見えにくさを改善した業界最高クラスの外光反射率0.4%を実現した自動車用「超低反射タッチパネル」を開発いたしました。従来の静電容量式タッチパネルはITOセンサの採用が一般的でしたが、本開発品は超低反射黒化Agメッシュセンサを採用し、カバーガラス、OCA(Optical Clear Adhesive)等の構成部材について光学設計の最適化により低反射を実現いたしました。また、メタルメッシュセンサの高感度特性に加え、偏光サングラス装着時の虹ムラ対策を行い、快適な操作性と高視認性を実現しております。
複合部品その他における研究開発
・Bluetooth バージョン5対応のBluetooth Low Energyモジュールを開発いたしました。モジュールの実装形態は端面スルーホール形式を採用することで、メイン基板への実装後のはんだ付け状態を容易に確認でき、実装強度、耐衝撃性に優れております。高性能なパターンアンテナを搭載しており、小型でありながら、安定した通信を実現しております。今後、Bluetooth バージョン5.1認証を取得予定で、Bluetooth 5.0から導入された2Mモードにも対応しております。また、無線認証は日本、米国、カナダの認可の取得を予定しております。センサビーコンや医療機器、玩具などのワイヤレスアプリケーション向けに最適な製品となっております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間の生産、受注及び販売の実績における著しい増減は、次の通りであります。
生産実績において、音響部品が著しく増加しました。これは主として自動車関連向けの増加によるもので、音響部品の生産実績は11,552百万円(前年同期比32.7%増)となりました。
受注実績において、著しい増減はありませんでした。
販売実績において、著しい増減はありませんでした。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次の通りです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は、自己資金及び銀行等金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金、銀行等金融機関からの借入及び新株予約権付社債の発行などによる調達を基本としております。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。